2010/5/9

GWもすっかりレビューをさぼってしまいました。
今回のイチ押しはあの映画の完結編と異色SF映画。
どちらも見応えがありました! 

のだめカンタービレ最終楽章 後編  監督:川村泰佑  出演:上野樹里、玉木宏、
 2010年 日本映画
今週のイチ押し:離れて暮らすことになった、のだめと千明。のだめの心境も複雑だ。そんな矢先、千明はRuiとウィルトール・オケとの共演の話が舞い込む。のだめはなんとか千明に追いつこうと必死にもがいていたが、オクレール先生からはコンテストのOKが出なかった。そんなある日、のだめは仲間たちとコンサートを見に行き、演奏曲に大きな感動を受ける。それは「ラヴェルのピアノ協奏曲」。しかし、運命のいたずらか、千明とRuiのコンサートの曲も「ラヴェルのピアノ協奏曲!のだめにその事が言えないまま当日を迎え、コンサート会場でのだめは更なるショックを受けてしまう。そんなある日、自信喪失ののだめの前にシュトレゼーマンが現れる。そしてなんと彼のプラハでのコンサートで共演しないかと持ちかける。シュトレゼーマンが選んだ曲はピアノ協奏曲としてはかなり難易度の高い「ショパンのピアノ協奏曲」。しかし、急遽会場に駆けつけた千明の目の前で、のだめは完璧な演奏をする・・・
私評:先輩、結婚してください・・・・コミックファンだけではなく、音楽ファンも多く取り込み大ヒットのこの作品。ついにのだめと千明の恋も最終楽章です。前作で気持ちとは裏腹に離れる事になったふたり。今回はさらなる運命のいたずらが、2人の仲を引き裂こうとします。しかし、「音楽」という強い絆がふたりを・・・??今回も圧巻の演奏シーンが続々。私はそんなにクラシックに深い造詣はありませんが、すっかり引き込まれてしまいました。ソロの音楽もいいのですが、やはり音楽も言葉と同じように「紡ぐ」ものなのですね。オーケストラの感動をしっかり味わいました。映画館ならではの最高の音響でじっくり音楽も楽しみましょう!そしてこの作品ならではのコミカルな演出の大好きです。実はこの映画、1週間で2回も見ちゃいました。主演は(彼女ナシではこの映画は成立しない)「スウィングガールズ」の上野樹里。まさに、彼女はのだめです!千秋役は「MW」「真夏のオリオン」のの玉木宏。その他、瑛太、ベッキー、水川あさ美、小出恵介、山田優・・と言った、映画・テレビで大活躍の若手がわんさか出てきます。前作の監督、武内英樹は今回は総監督という肩書きで、監督は前作の「監督補」の川村泰祐。
月に囚われた男  監督:ダンカン・ジョーンズ  出演:サム・ロックウェル
MOON  2009年 イギリス映画
今週のイチ押し:人類は地球上の資源を使い果たした。しかし、そんな危機を救ったのは月の裏側で採集できるヘリウム3という物質。今や地球のエネルギー源の70%以上がヘリウム3に頼っていた。この資源を独占する企業のルナ産業は、この事業のために月に人材を派遣していた。彼の名前はサム・ベル。彼はたった一人で月に出向き、地球に資源を送り続けていた。彼の任期は3年で、あと2週間で満期を迎える。今日も彼が地球に残してきた妻と娘のビデオレターが届き、彼もどれだけ家族を愛しているかを語り地球に返送した。しかし、彼の肉体は極限を迎えつつあった。そんな彼を動かしていたのは地球での家族との再会だけだった。ところが、そんな無理が続いたせいか、サムは月面車で作業中に事故を起こしてしまう・・・。目が覚めるとサムは医務室に横たわっていた。月基地の全てを司るコンピューターのガーティーがサムに話しかける。しかし、サムは事故の記憶を失くしていた。基地からの外出が禁止された事を不審に思ったサムは、なんとか基地を抜け出すと、事故現場に辿り着いた。月面車の中で彼が見たのは、自分にソックリの男だった・・
私評:隠し部屋があるはずだ・・・・・会社の近くの映画館で公開されていたので見に行ったのですが、これがまた面白い映画でした。ほとんど登場人物はサムだけ(複数で登場しますが・・)あとは、通信で何人かが登場するだけです。最初に「なんで大企業の重要な財源なのに一人だけなの?」という素朴な疑問が沸いたのですが、ストーリーが進むと答えが見つかります。SF映画のはずが、だんだんとサスペンス色が濃くなっていく。そして「孤独」という恐怖に苛まれる主人公の描き方も素晴らしいです。どうしてもお金が掛かってしまうSF映画も、このように作れば低予算で、しかも面白く作れるというお手本ですね。主演は曲者役者「フロストXニクソン」「チャーリーズ・エンジェル」のサム・ロックウェル。そして彼の唯一の話し相手、コンピューターのガーティーの声は「アメリカン・ビューティー」のケヴィン・スペイシー。監督はこれが長編デビュー作となる、あのデヴィッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズ。
タイタンの戦い  監督 :ルイ・レテリエ  出演:サム・ワーシントン、ジェマ・アータートン
Clash Of The Titans  2010年 アメリカ映画 
神と人間が共存していた時代、神は己の欲望を満たすべく権力争いに明け暮れていた。それで被害を蒙っていたのが地上で暮らす人間。ついに人間たちは神に対して謀反を起こす。人間の創造主である神々の王、ゼウスに対して、ある作戦を囁いたのは冥界の神ハデスだった。地上では漁師が波間に浮かぶ棺桶の中で泣いていた赤子を見つけた。漁師はその子をペルセウスと名づけ我が子として大事に育てた。しかし、アルゴウス国の兵とハデスの戦いの最中、ペルセウスは両親と幼い妹を殺されてしまう。アルゴウス国では神との戦いに勝ったと信じる王によって宴が執り行われていた。しかし、その浮かれ気分を吹き飛ばすかのように再びハデスが現れ、宣戦布告をする。そしてその時、ハデスの口からペルセウスがゼウスと人間の女性のハーフのデミ・ゴッドであることが明かされる・・・・
私評:おれは人間として戦う!!・・・・特撮映画の神様的存在である、レイ・ハリーハウゼンの作品のリメイク。ところが1981年に作成されたオリジナル版を私は見ていません・・・。廉価でDVDが出ているので、これはしっかりチェックせねば!!映画のほうはどうだったかと言うと、私はかなり好きな映画です。今回の作品は3Dが売りになっているのですが、私はストーリーやキャラクターがかなり面白かったです。(大さそりは??って感じでしたが)彼女の目を見ると石にされてしまうという頭髪が蛇の魔物メデューサなんかすごい迫力でした。オリジナル版はどんなメデューサになっているのか楽しみです。そして最後に登場する「人間には絶対に倒す事ができない」というクラーケンはすごい迫力。ここは3Dの威力が存分に発揮されていました。主演は「アバター」「ターミネーター4」と大作の主演が続くサム・ワーシントン。アクションシーンもほとんど自らこなしたという気合が画面から伝わってきます。そして注目はふたりの神。破壊の神・ハデスを演じるのは「ハリー・ポッター」シリーズでヴォルテモートを演じているレイフ・ファインズ、そしてゼウスを演じるのは「96時間」のリーアム・ニーソン。この2人の取り合わせと言え「シンドラーのリスト」ですよね!ペルセウスを導く美しい女性イオ役は「007/慰めの報酬」のジェマ・アータートン。監督は「トランスポーター」「インクレディブル・ハルク」のルイ・レテリエ。
アリス・イン・ワンダーランド  監督 : ティム・バートン  出演:ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ
Alice In Wonderlann  2010年 アメリカ映画 
アリス・キングスレイは19歳。今日、彼女は好きでもない貴族の男から求婚される事になっていた。そのために開かれたガーデンパーティで、アリスは何度もウサギの姿を見た。そしてついにプロポーズの瞬間・・・またしても、ウサギが現れる。ウサギを追ってパーティを抜け出したアリスは、木の根元にあった大きな穴に落ちてしまう。辿り着いたのは頭でっかちの“赤の女王”が統治する「アンダーランド」。そこでは不思議な生き物たちが、なぜかアリスを待っていた。と言うのも、この国の「年代記」にはアリスが救世主として現れると描かれていたのだ。かつて、この国を統治していた慈悲深い“白の女王”がアリスの力を借りて玉座に返り咲くと・・。しかし、アリスの到着をいちばん心待ちにしていたのは”赤の女王“に恨みを抱く帽子職人の”マッドハッター“だった。ところが、当のアリスはそんな大役が自分に務まるはずがないと逃げ腰。しかし、この国の不思議な住人たちと深く関わり、アリスの中で何かが変わっていく・・・・
私評:疲れた足には豚のお腹がいちばん・・・「不思議の国のアリス」の実写版です。これを3Dにする事でさらに不思議感が増します。作り物であるはずの映画の中に、アリスと一緒に入り込んだ気分になってしまうのですね。そしてそこに登場するキテレツな生き物たちがかなり笑えます!!オリジナルのキャラをさらにデフォルメしてるところがイイですね〜。しかし、私がちょっと物足りないのがティム・バートン監督得意のブラックなギャグがないことです。これは配給がディズニーと言う事で、かなり制約があったのだと想像しています。(先日、「マーズ・アタック!」を見たばかりだったので余計に物足りなさが・・・)しかし、逆に今までバートン作品について来れなかった子供たちには思い切りウケそうな作品に仕上がっています。主演のアリス役は新人のミア・ワシコウスカ!ちょっとグウィネス・パルトロウに似た美人さんです!そしてクレジットでは一番上に出るマッドハッター役は「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」「チャーリーとチョコレート工場」などでティム・バートンと組んでいるジョニー・デップ。赤の女王役は監督の良きパートナーでもあるヘレナ・ボナム・カーター、そして白の女王は「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイ。


前回の記事も読んでね〜!



I Love Movieに戻る