前回は週の半ばにアップしたので、今回は2作をアップ。
両方ともイチ押しでも良かったのですが、あえて
珠玉のラブ・ファンタジーの名作を・・・
空気人形 | 監督:是枝裕和 | 出演:ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路 | |||
2009年 日本映画 | |||||
今週のイチ押し:ひとり暮らしの秀雄の家族は、空気人形の女の子。ビニール製のその子は秀雄の『性の代用品』。しかし、ある日空気人形は小さな瞬きをした。そして人形は静かに起き上がり自分の体を鏡に映してみた。人形はメイド服に着替えて町へと飛び出した。そこで出会う色々な人々。そして人形が飛び込んだレンタルビデオショップで、空気人形は純一と出会う。目と目が合った瞬間に空気人形の中で何かが弾けた。空気人形が心を持った瞬間だった。その店でアルバイトをする事になった空気人形はどんどん純一に惹かれていく。川沿いのベンチで知り合った元教師の敬一の言葉は空っぽな人形の心に響く言葉を送ってくれた。「人は誰も空っぽな『誰かの代用品』なんだ」。そんなある日、人形は仕事中に釘で手を引っ掛けてしまう。みるみる空気が抜けていく。そんな彼女の手の傷をセロテープで塞ぎ、温かな空気を吹き込んでくれたのは純一だった・・ | |||||
私評:生んでくれてありがとう・・・・なんとも切なく、そしてある意味残酷な物語ではあるのですが、人形の目を通して人々の生活が垣間見える。そして「なぜ人形が生まれたのか?」が見えてきます。明確な答えは映画の中にはないのですが、きっと何かの目的を持って心を持って生まれてきたのでしょう。そして彼女が人々の心と心を紡いでいく・・。人形が心を持った事で知る嬉しさも、恋の苦しさも、人を思い遣る心も、生まれたばかりの赤ん坊のようにピュア。それゆえに残酷な最期が待っています。私にとっては最高のラブファンタジーでした・・。主演は「ほえる犬は噛まない」「グエムル 漢江の怪物」のペ・ドゥナ。彼女って本当にどんな役にもはまってしまう真の女優なんですね。国境を越えて日本映画の名作に出演してくれた事はファンとしては嬉しいですね〜。しかも、今作ではヌードシーンも多くて・・・。秀雄役は吉本興業の板尾創路。彼がまた良い演技を見せるんです。中年男の哀愁というか、ダメさというか・・・。純一役は「蛇にピアス」のARATA。その他オダギリジョー、冨司純子、余貴美子、寺島進など・・・。監督は「誰も知らない」「花よりもなほ」「歩いても歩いても」の是枝裕和。 | |||||
くもりときどきミートボール | 監督 : フィル・ロード、クリストファー・ミラー | 出演 : 梯篤司、吉永拓斗、甲斐田裕子 | |||
2009年 アメリカ映画 | |||||
大西洋の小さな島スワローフォールズ。かつては「ベイビー・ブレント」印の缶詰で一世風靡をしたものの、今はすっかり寂れてしまった。それでもどんどん捕れてしまうイワシは島民が一生懸命、食べなければならない。だから島民は毎日食べるイワシにウンザリしていた。そんな時、子供のころから発明が大好きだったフリントは、水から食べ物を作るというとんでもない発明に成功した。折しも新しい市長によるテーマパークの除幕式の日、フリントの発明したマシーンは暴走して空に飛んで行ってしまう。ところが・・・、桟橋で落ち込んでいたフリントの頭の上からチーズバーガーが降ってきた!!その後、フリントは島民のリクエストに応えて、チキンやステーキ、アイスクリームにホットドッグと色々な食べ物を空から降らせた。それまではまったく売れていなかったTVレポーターのサムもこの事件に乗じて一気に人気者に・・。しかし、降ってくる食べ物が日に日に大きくなってきた・・・・ | |||||
私評:こんなとんでもないものを作ったのはフリントだが、料理を頼んだのは俺たちじゃないか・・・またしても、3Dに惹かれて観に行っちゃいました。しかし、3D映画の2000円って高くない??割引も効かないし・・。映画のほうはめちゃめちゃ面白かったです。「空から食べ物が降ってくる??なんじゃそりゃ??」と思って観に行ったのですが、発想の面白さ、そしてそれから話がどんどん膨らんでいくところが良いですね〜。それにしても3Dってやっぱりすごいですね〜。日本の映画館は宣伝不足もあり、けっこう空いていますが、アメリカはいきなりの第1位なんですよ。3Dなので吹き替え版を見たのですが、オリジナルの声優はかなり良いキャスティング。アナ・ファリス、ジェームズ・カーン、ブルース・キャンベル、Mr.Tなどなど・・。日本語吹き替えは声優に有名人を使ってないところも、私的にはポイントが高いです。(ちゃんとした声優を使いましょう!)監督はフィル・ロード、クリストファー・ミラーのふたり。 | |||||