2010/11/14

全然映画が見れていません・・。しかし、今回は一足先に
映画祭と試写会で話題作を観てきました!

リトル・ランボーズ  監督:ガース・ジェニングス  出演:ビル・ミルナー、ウィル・ポールター
Son Of Rambow  2007年 イギリス映画
今週のイチ押し:1980年代、初頭。11歳の少年ウィルは母子家庭で母親、おばあちゃん、そして妹と暮らしている。彼の家はプリマス同胞教会に属しているため、テレビも音楽も、そして映画も禁じられていた。そんなウィルの楽しみはオリジナルのイラストをノートや聖書に書くことだった。そんなある日、彼は学校一の不良少年リー・カーターと知り合う。強引に彼の世界へと引き込まれたウィルは、偶然彼の部屋でシルベスタ・スタローン主演の「ランボー」の映画を観る。初めて観た映画に思い切り感化されたウィルは自らを「ランボーの息子」と名乗り、翌日はランボーのスタイルでカーター家にやってきた。リーは兄貴のビデオカメラを借りて自主映画を製作していたが、ウィルは自らその映画作りに参加する事にした。過激なアクションシーンも笑顔で乗り越えるウィル。やがて、その過激な映画作りは学校内でも知られる事になった。ちょうどその時、フランスから交換留学生として来ていた超クールなディディエも映画作りに参加し、映画作りはどんどんエキサイトしていくが、それとは逆にウィルとリーの友情は軋みはじめる・・・
私評:今日は今までの人生で最高の日だ・・・こういう映画大好きです。少年が映画作りという楽しみを見出し、友情を育んでいく。製作に夢中になっている彼らの目がキラキラと輝いているんですよね。この作品のタイトルにもなっている「ランボー」の映像とコンセプトを使用するために監督自らスタローンに手紙を書いて、スタローン自身も共感し快諾したという。「ランボー」を知っているとさらにこの映画を楽しむ事が出来ます。笑いも涙もふんだんに盛り込んだ映画。そして感動のラストシーン・・。リー・カーターが流す涙に私ももらい泣きしてしまいました。映画を観終わったあとの爽快感たるや・・・最高でした!主演はこの作品のオーディションで選ばれたというビル・ミルナー君とウィル・ポールター君。ともに映画雑誌「エンパイア」で2009年の20歳以下の人気映画スター20人に選ばれました。その他、リーの兄役は「トゥモロー・ワールド」のエド・ウェストウィック、フランスからの留学生を「ぼくセザール 10歳半 1m39cm」のジュール・シトリュクが演じます。監督は「銀河ヒッチハイク・ガイド」のガース・ジェニングス。
白夜行  監督:深川栄洋  出演:堀北真希、高良健吾、船越英一郎
 2010年 日本映画
今週のイチ押し:昭和55年、ある廃ビルの密室で質屋の店主が殺された。すぐに容疑がかかったのは彼の妻の桐原弥生と愛人の松浦だったが、息子の証言によって弥生のアリバイは実証された。次に警察の捜査線に浮かんだのは貧しいバラック住宅に住む西本文代。生前に被害者が彼女の元を訪ねていたのだ。しかし、文世の自殺によりこの事件は決定的な証拠がないまま解決言う形で終わった。しかし、担当刑事の笹垣は釈然としない思いを抱いていた。被害者の息子の亮司と加害者の娘の雪穂の姿は彼の脳裏から消える事がなかった。やがて年月は流れ、雪穂は親戚の家に引き取られ美しく成長していく。そして順風満帆な人生を送っている。一方の亮司は売春まがいの生活を続けるが、乱交パーティで年上の典子と出会い、ふたりは同棲を始める。そんな時、不可解な事件が続発する。しかも、被害は笹垣にまでも及ぶ。そして笹垣は過去の事件との結びつきに気付くのだが・・・
私評:世界で俺たちにしか分からない秘密・・・・東野圭吾の名作が映画になった。もちろん、原作も大好きな私ですが、この作品でとても気になったのが監督の深川栄洋さん。実は以前に彼の代表作のひとつ「真木栗の穴」の撮影現場にお邪魔して、話をさせてもらった事があったから。そんな彼があれよあれよと言う間にメジャー監督に登りつめてしまった・・。作品の方ですが、こちらはかなり面白かったです。ミステリーでもあるのですが、根底に根ざしているのは人間ドラマ。欲なのか?性(さが)なのか?偶然なのか?必然なのか??純粋な心を持っているからこそ起きてしまった忌まわしい事件。まさに深川氏の演出のマジックと言えるでしょう。その演出に体当たりで応えたのが主演の堀北真希と高良健吾のふたり。特に堀北真希は陰のあるミステリアスなヒロインを熱演。すごく良かったです。そしてふたりと過去の事件を追い続ける刑事役には2時間ドラマの帝王・船越英一郎。大好きな原作のイメージを損なうことなく、良質なミステリーに仕上がっています。これはお奨めです!!
ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 1  監督:デイヴィッド・イェーツ  出演:ダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン
Harry potter and The Deathly Hallows Part 1  2010年 アメリカ映画
ヴォルテモート卿が復活し、いよいよ力を蓄えてきた。彼は魔法省を配下に置き、かつて栄えたホグワーツ魔法学校までもデスイーターたちに支配させ、もはやこの世に安全な場所などなかった。しかも、ヴォルテモートはハリー・ポッターを執拗に追い詰めていた。ハーマイオニー、ロンを始めとする不死鳥の騎士団はなんとかハリーを守ろうとするが、犠牲者が出た事にハリーは心を痛めていた。ヴォルテモートを倒すためには彼の分身でもある「分霊箱」をすべて壊すしかない。ようやく3つ目の分霊箱を手に入れるが、魔法でこの分霊箱を破壊する事ができない。そして彼らは分霊箱を破壊するある物を求めて旅を続ける。しかし、分霊箱を身に付けた者は精神的に不安定になり、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人の間にも不協和音が流れ始める。そんな時、ハーマイオニーは至るところで目にする「あるマーク」に気付く。ハリーはそのマークのペンダントをルーナの父親がつけていた事を思い出し、彼を訪ねる。そこで彼らは魔法界に古くから伝わる「吟遊詩人ビードル」の物語を聞かされた。その物語の3兄弟の物語には「ニワトリの杖」「蘇りの石」そして「透明マント」の3つの死の秘宝が描かれていた・・・
私評:彼を魔法は使わずに埋めてあげたい・・・ハリー・ポッターシリーズもついに最終章。しかも、今回は2部作です。それでも2時間24分とボリウムたっぷり。物語はどんどんダークファンタジーになって行きます。今回は強大な力を持ったヴォルテモートから逃げまくるハリーたちの姿が描かれます。そして前作で死んだダンブルドア校長がハリー、ロン、そしてハーマイオニーに遺した物を手掛かりに分霊箱を探し続ける。現時点では力の差は歴然としていてハリーは仲間を失っていくのです・・・。オープニングのすごいチェイスの後は、画面も明るい空など一度も登場せず、暗い森や雪と氷の村などとにかく暗い・・。まあ、原作を読んでしまっている私は、パート1でどこまで進むのかも気になっていたのですが、予想通り・・・・・・・。クライマックスは来年7月公開のパート2に全て盛り込まれていくので、そちらを思い切り楽しみに待ちましょう!出演はいつもの3人、ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソンに加え、イギリスの名優たちが続々と登場。(これでヒュー・グラントが出たら総出演?)監督は5作目の「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」以来、メガホンを持つデイヴィッド・イェーツ。早く続きが観たいよ~!!
SP 野望篇  監督 : 波多野貴文  出演:岡田准一、堤真一、真木よう子
 2010年 日本映画
「仕方がないだろう、大義のためだ」SP第四係の係長の尾形が新しい理事官の梶山と会話しているのを聞いてしまった井上は、その日以来、尾形に不信感を抱いていた。そんな中で第四係は六本木ヒルズで行われる地雷撲滅キャンペーンの警護にあたった。その時、脅威の存在を感じた井上は強烈なめまいと頭痛に襲われ、会場で爆発が起こるビジョンを見た。イベントステージには国土交通大臣が登壇。その時、井上はさっき見たビジョンに登場した男を発見し動きだす。男が持っている傘に爆弾が仕込まれていたのだ。大惨事は未然に防いだが、男は逃走。壮絶なチェイスの末、井上は男を取り押さえた。そのニュースは麻田総理の元にも届き、以前に井上に助けられた彼からは評価される。その夜、次期総理と噂される若き政治家で与党幹事長でもある伊達の部屋に尾形はいた。そこに集っていたのは尾形と同じく東大出の各界のエリートばかり。メンバーのひとり防衛大臣秘書官の滝川は「国民の価値観を根底から覆す『事件』が必要だ!」と叫ぶ。そして伊達は尾形に、ある事を実行するよう伝える・・
私評:残念だよ、とても残念だ・・・テレビシリーズは深夜帯にもかかわらず15%の視聴率を叩きだした人気作。私はタイムリーには見なかったのですが、後からビデオや再放送で追いかけてどっぷりと浸かってしまった。映画版はこのテレビシリーズとリンクしているので、いきなり映画を見てもあまり面白くないでしょう。TVで描ききれなかった登場人物たちの過去や、新たに登場する巨大な組織、そして映画ならではのスケールで物語はすごい勢いで突っ走って行きます。いわば、この映画は来年公開される「革命篇」の壮大なる予告編です。ラストで対当する井上と尾形。このふたりがどのように絡んでいくのか?楽しみです。しかも、この映画は90分くらいなのですが、半分くらいがアクションシーン。あっという間に見終えてしまって、物足りないくらいでした。主演の井上を演じるのはV6の岡田准一。「陰日向に咲く」や「花よりもなほ」などで演技力は折り紙つきですが、今回はスタントなしでのすごいアクションに挑みます。尾形役は出演作が目白押しの堤真一。そしてこの映画で強烈なインパクトを残すのは伊達役の香川照之。彼の演説はそこいらの政治家よりはるかに凄いっす。あと、この作品の真木よう子は個人的には大好きです。監督は波多野貴文。
ソウ ザ・ファイナル 3D  監督 :ケヴィン・グルタート  出演:トビン・ベル、ショーン・パトリック・フラナリー
Saw The Final  2010年 アメリカ映画 
人通りの多い町のど真ん中で目を覚ましたふたりの男とひとりの女。彼らは人々が行き交う広場のガラスの箱の中にいた。両端に縛られた男たち、そして彼らの真ん中には天井から吊るされた女。3人の中央には電動のこぎりが設置されている。やがて、機械は動き始める。ふたりの男は中央の女と付き合っていた。しかし、女は両天秤を掛けていたのだ。のこぎりを相手方に押し出さなければ、天井から落ちてくる女は真っ二つ。男たちは女を助けようと、力の限り相手方にのこぎりを押し出そうとする。やがて、ガラスの向こうには見物人が集まってくる。ひとりが叩き割ろうとするがガラスはビクともしない。女のからだが徐々にのこぎりに近付いてくる・・・。かつてジグソウの仕掛けたゲームで生還した者たちは、トラウマと戦い生きている。そんな彼らがボビーの声掛けで集まってくる。ボビーもジグソウのゲームのサバイバーで、今ではその事を本に書いて時代の寵児となっている。しかし、彼の過去にはとんでもない事実が隠されていた・・・・
私評:ゲーム・オーバーだ・・・この映画の1作目を見たのは2004年の東京ファンタスティック映画祭。それから今回の作品まで7作が作られて、私は全部劇場で見ました。2作目までは「イチ押し!」だったのですが、作品の威力はどんどん減速。しかし、殺しのテクニックを駆使した残酷シーンは、毎回練られていて楽しめました。(だけど、2回見たいとは思わない)今回はファイナルで、しかも、3Dなのでどれくらい驚かせてくれるのかと思ったら思ったほどではありませんでした。ジグソウの正式な後継者が誰なのか?もシリーズを見ていればなんとなく「あいつしかできない」と言うのが分かる。3Dの方は肉片だけじゃなくて骨まで飛んでくるのですが、これが取って付けたみたいな3Dでガッカリでした。まあ、途中からこのシリーズは「思わず目をそらしたくなるような残虐シーン」を見るためだけに通っていたので、まあ、良いか!?出演者はジグソウ役のトビン・ベル、ホフマン刑事役のコスタス・マンディラー、ジル役のベッツィ・ラッセル、ドクター・ゴードン役のケアリー・エルウェズといつもの顔ぶれ。そして今回がの登場になる「処刑人」のショーン・パトリック・フラナリーがボビーを演じます。監督は「ソウ6」のケヴィン・グルタート。


前回の記事も読んでね~!



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