第14回東京国際映画祭
コンペティション部門

出品作品は14作品。その内の11本を鑑賞しました!

アナム  監督 : ブケット・アラクシュ  出演 :ヌルセル・コーズ、サスキア・ヴェスター
Anam  2001年 ドイツ・トルコ映画  
アナムはドイツに住む、トルコ人。夫と2人の子供がいる。ある日、大慌てで家を飛び出したアナムは仕事の靴を忘れてしまい、夫がそれを届けにきた。しかし、夫はその場で知り合った女と関係を持ち、アナムにその事を気付かれてしまう。そして、それに追い討ちを掛けるかのように息子が入院したという知らせが・・。実は息子は麻薬中毒だったのだ。まわりはみんな知っていたのに、彼女だけが気付いていなかった。しかし、病院に掛けつけると息子はすぐに姿を消してしまう。アナムと2人の友人は、息子を探しまわり、そして息子が悪の組織と付合っている事が判明する・・・。
私評:私には家族が全てなの・・・・。お国柄、そして宗教によって人々の考えは異なるけど、ハートは一緒。この映画の中に登場する女性たちも、国,人種,肌の色以外にも、根底の考え方がかなり違う。それでも同じ人間であり,そして女であるという共通点は着実に友情を育んで行く。そしてどこの国でも変わらないのは,母親の愛情。この映画ではその2つが巧みに描かれている。トルコ出身のアナムは結婚した日から派手さを嫌い,いつもスカーフを被り続けている。これはトルコでは当然の事らしい。そして男好きで寂しがり屋のリタ。歌手を夢見るアフリカ出身のディディ。息子デニーの恋人で麻薬にのめる少女、そしてアナムの娘。この5人の女がパーティーをするシーンがすごく好きだ。そしてハンブルグのスラム街へと息子を連れ戻しに行くアナム・・・。また、それが彼女をがんじがらめにしていた殻をぶち壊すのです。一人の女性と自立する映画としても、そして友情映画としても、そしてサスペンス映画としても楽しめる映画です。スカーフを投げ捨てるアナムには拍手を送りたくなった・・・。 
ヒューマン・ネイチュア  監督:ミシェル・ゴンドリー  主演:パトリシア・アークエット、リス・エヴァンス
Human Nature  2001年 アメリカ映画
人間社会と隔離され野生の中で育った男が発見された。動物学者のネイサンはその男をパフと名付け実験を続けた。ネイサンの研究とはマウスにテーブルマナーを教える事だったが,それをパフに置き換えたのだった。彼の恋人のライラはホルモンの異常で全身が毛に覆われ、それをコンプレックスに思っていた。しかし、その事を隠しシェービングに精を出しながらネイサンと付合っていた。しかし、ライラはそんなネイサンの実験に疑問を抱き始める。そしてパフを連れて自然の森の中へと逃げ込み、二人の野生生活が始まる・・・・
私評:あ〜、パトリシア・・・。この映画は今回のコンペティション作品の中でも特に見たかった映画。その大きな理由の一つは主演が私の大好きなパトリシア・アークエットだった事。そしてもう一つは脚本が「マルコヴィッチの穴」のチャーリー・カウフマンだった事。しかし、パトリシアの体当たり演技には脱帽です。オールヌードも辞さず、しかも、全身毛だらけ女。脚本を見て,あまりの可笑しさにこの役を引き受けたとか・・。しかし、彼女にピッタリなんですよ。脚本はもう、最高!「マルコヴィッチの穴」の奇想天外なアイデアにシビレタ私ですが、この「ヒューマン・ネイチュア」でも、また新たな驚きを貰いました。いったい、彼の頭の中はどうなってるんでしょう?「カウフマンの穴」があったら,ぜひ覗いてみたいです。類人猿男は,イギリスの怪優リス・エヴァンス。彼にとってもけっこうリスキーな役だったのでは? しかも、どうしようもない学者役はあの,ティム・ロビンス。 よくよく考えてみれば,こんな奇想天外な話に、これだけのキャストが良く集まったもんだと感心してしまいました。でも、この映画は本当に面白いです。ヒューマン・ネイチュア=人間である事の根源とは??きっとラストシーンが答えですよ・・。
春の日は過ぎゆく  監督 : ホ・ジノ   主演:ユ・ジテ、イ・ヨンヘ
One Fine Spring Day  2001年 韓国映画
録音技師のサンウは、ラジオのディレクターのウンスから依頼を受け,二人で仕事の旅に出る。竹林を抜ける風の音、降り積もる雪の音を録音するためだ。仕事を通じ,二人は付き合うようになる。しかし、ウンスは人気DJでもあったため,二人の関係は秘密のままだった。しかし、ウンスは過去の恋愛経験が足かせになってしまう。過去に培われた愛の曖昧さ、そしてその事はサンウの愛をも心から信じる事ができなかった。彼は今だけの寂しい心と体を満たすだけの男? サンウがどれほど想っても、彼女の気持ちは徐々に離れて行ってしまう・・・

私評:またまた、身勝手な女に翻弄されるまじめ男・・。 丁寧に丁寧に作られた映像の中で、とても不安定な男女の物語が語られて行く。あまり女性と付き合った事もなく、ウンスとの関係に全てを掛ける男。しかし、その気持ちを知りながらも、過去の経験から彼の気持ちを素直に受け入れることができない女。しかし、別れを告げながらもサンウの心を弄ぶかのように彼に電話をしたり、彼の職場に現れたりするウンスには腹が立ったな〜。印象的な2人の別れのシーンがすごく好きだ。サンウにピントが合ってるので、だんだんと遠くなって行くウンスの表情が見えないのですが、それがまた良いんです。そしてラストシーンでのサンウの笑顔、あなたはどう受けとめるでしょう??
O (オー)  監督 : ティム・ブレイク・ネルソン  主演:ジョシュ・ハートネット、マカーイ・ファイファー
O  2001年 アメリカ映画
アメリカのエリート校に通うヒューゴは、バスケットボールの選手。チームの花形選手のオーディンとは親友でもあったが、バスケットボールの才能も、ガールフレンドも素晴らしいものを持っているオーディンに嫉妬心も持っていた。しかも、バスケットボール部のコーチでもあるヒューゴの父親からも、我が子以上の愛情を受け、ヒューゴの嫉妬は積もるばかりだった。そして次第にヒューゴの中でオーディンに対する憧れが、形を変えて行く。それは憧れから嫉妬へ、そして憎しみへと。そしてヒューゴはオーディンを破滅させるために、巧みに罠を仕掛けはじめる。悲劇の幕は切って落とされた・・・。

私評:破錠へと向かう運命のリング・・・僕は失敗作なのか?? シェイクスピアの名作「オセロ」を現代の若者に置き換えた意欲作。若者が抱える心の苦悩、そしてそれが間違ったベクトルへと向かう。この映画の見所の一つは人間の嫉妬心や、疑念を巧みに利用したヒューゴの罠の巧みさにある。これが実に研究されていて唸らされた。ジョシュ・ハートネットがこの陰気な男を実に上手く演じています。しかし、小さな綻びが彼の作戦を壊して行く。そしてあまりに悲しい結末が・・・。オーディン役のマーカイ・ファイファーは今後が楽しみな役者ですね。そして彼の恋人役のジュリア・スタイルズも、今回は良かったです。彼女の相手役の男って「セイブ・ザ・ラスト・ダンス」でも黒人でしたね。ヒューゴの父親がマーチン・シーン。今回は血管が切れるのではと思えるほどの熱血バスケットコーチ役でした。彼も最近は脇役ばかりですね・・。
ゴール・クラブ  監督: ギッティゴーン・ライウシリゴン  主演:トリラダナイ・スワンホーム、ポリワット・ユート
Goal Club  2000年 タイ映画
バンコクの高校に通うオットーはクラスメイトの少女ジェイをヨーロッパに連れて行く約束をしながらも、悪友たちとつるんで遊んでばかりいた。ある日,彼はスポーツ賭博の胴元に見込まれ、掛け金の回収係りの仕事を請け負う。彼は3人の友人たちも巻き込み、仕事は順調に思えた。しかし、父親の抱えた借金に悩む仲間、娼婦に恋をして金を注ぎ込む仲間のために、胴元を通さず金を吸い取るという悪事を働きはじめる。そしてついには組織に追われはじめる・・・

私評:タイの人たちのギャンブル好きは、半端じゃないそうです。スポーツを見れば,必ず勝敗を賭ける。そして誰が転ぶとか、誰がファールをするとか,そんな事までギャンブルにするらしい。しかし、タイではギャンブルは違法です。ところが、誰もがギャンブルをせずに居られない。これはどうしようもないタイ人の血なんでしょう。映画の中でも大人から少年までみんながギャンブルに昂じている。そしてそれが違法であるがゆえの犯罪は後を絶たない。少年たちが足を踏み入れた、ギャンブルの金集めはイイ金になるので、彼らも引き帰せなくなっていくんですね。逃げ惑い,そして逃げ道を失い物語りは悲惨な結末へとひた走って行く。また、この映画の題材は実際にあった事件がベースになっているそうです。出演する少年たちが素人っぽくて、それがまた良いんですね。紅一点のスラッタナウェイ・サウワプローンはタイでは有名な歌手だそうです(上映当日に舞台挨拶がありました)。余談ですが、一人の少年の部屋のドアに「クレヨンしんちゃん」のシールを発見しました。バンコクでも有名なんですね! 
羊のうた  監督:花堂純次  主演:小栗旬、加藤夏希、美波
The Lament of a Lamb  2001年 日本映画
叔父と叔母に育てられた少年一砂は14歳の夏を迎えた。毎日見る,怪しい夢。着物の少女、そして古い家屋・・・。憧れていた少女の八重樫とやっと話す機会を見つけたその時、彼は突然の発作に襲われる。今まで味わった事もない狂気、そして夢のような発作・・。そして彼は夢の家屋が,子供の時に父親と姉と一緒に住んでいた家だと知り、訪ねるとそこには姉の千砂がいた。彼女は自分たちが吸血病である事を告げた。彼らは人間の血を求める奇病だったのだ。一砂は叔父、伯母の家を出て、姉と暮らす決意をする。そんな彼を追って、八重樫が彼らを訪ねる・・・。

私評:父さんは私を助けてくれた・・。今度は私が一砂を助ける・・・。とても静かな映画です。ワンシーンの中に、セリフが2つあっても、微妙な間が空くんですね。その間を埋めるのは風鈴の音だったり、雨の音だったり・・。吸血病なんて言うから,ホラーかと思っていたら、全然違う内容で、切ない恋物語でした。それは姉と弟の愛でもあり、少女が奇病の彼を助けようと思い苦しむ愛情だったり・・。この映画に登場する二人の少女がすごく印象的。千砂を演じる加藤夏希が,映画の中では陰のある、そして恐いほど美しい少女を演じる。ところが舞台挨拶の彼女は実に溌剌とした元気いっぱいの女の子でした。そして八重樫を演じる美波も、スクリーンの中ではすごく魅力的で、一途な少女役がピッタリだった。(彼女も実物はもっと幼い感じ・・・)。でも、こんな不思議なトーンの映画は,初めてだった。見ていて,ウットリした。
化粧師-Kewaishi  監督:田中光敏  主演:椎名詰平、菅野美穂、池脇千鶴
KEWAISHI  2001年 アメリカ映画
今から100くらい前の話。東京の下町に化粧師の小三馬という男がいた。彼に化粧してもらうと運が開けるという噂が立ち,彼の仕事は順調だった。しかし、人に媚を売らず、融通が利かない部分も持ち合わせていた。彼の隣の天ぷら屋の娘純江は、彼を密かに慕っていた。そんな小三馬の所には色々な女が集まってくる。彼に運をもらったという芸妓、老いを感じ始めた呉服屋の女将、そして貧しくとも女優を夢見る少女。しかし、彼には人には言えない,秘密を持っていた・・・。

私評:石森正太郎版,ブラックジャック?? 昨今では男性も化粧をしますが,私は化粧をしないのである部分では汲み取れない箇所もあるかも??しかし、化粧は人を変える魔力を持っているんでしょうね。この映画でも小三馬の化粧で変わる女性がたくさん登場します。しかし、彼が映画の中で語るのですが、外見は化粧でごまかせても、心の化粧はできない。その役があの柴咲コウなんですね。外見は美しいのに・・・。その対照にいるのが、天ぷら屋のかあちゃん役の柴田理恵のような気がした。映画の中にいくつかのエピソードがあって、ちょっとお涙頂戴シーンが多いです。相変わらず私は、ボロボロ泣いてました・・(笑)。 小三馬役の椎名詰平がすごく良いですね〜。でも、本当にブラック・ジャックと被るんです。女優も菅野、池脇の溌剌コンビがすごく可愛くて良かったです。素直に感動しましょう。
殺し屋の掟  監督:ポール・サロッシー  主演:アンドリュー・ハワード、ジェラルディン・オーロー
Mr. In-Between  2001年 イギリス映画
ロンドンに住む孤独な殺し屋ジョンは今日も彼の保護者である、刺青の男の指示で仕事をこなした。彼の殺し屋としての腕は超一流だった。ある日、彼は学生時代の友人アンディとばったり出会う。久しぶりの再会を喜ぶアンディだったが、彼は仕事をなくしたばかりだった。彼の妻キャシーはかつて、ジョンが心を寄せた事がある女性。ジョンは彼らの貧しいながらも暖かな家庭を垣間見て、自分の荒んだ生活に疑問を感じ始める。しかし、刺青の男はそんなジョンの考えを根底から否定し、ついには・・・。

私評:クールで、そしてリアル・・・・。私はこの映画はすごく気に入りました。なんてったってカッコイイ。主演のアンドリュー・ハワードは本当にはまり役だった(この作品で彼は東京国際映画祭主演男優賞を獲得!納得!)。氷のような心しか持っていなかったジョンが、アンディーの家族の暖かさに触れて、徐々に心を開いていくところが、すごく好きだ。また、キャシーへの昔の思いを引きづりながらも、じっと耐えるジョンの姿も・・。また、彼のボスでもある刺青の男というのが、また不気味な奴でしかも変態。しかし、めっちゃインパクトがあります。ラストのジョンがとった行動は、最初に見たときには「え!なんで?」と思ったのですが、しみじみ考えると気持ちが理解できる。あまりに悲しいラストは心臓を掴まれるような思いだった。ある意味、今年の映画祭で一番印象深い作品だったかもしれない・・・。
週末の出来事  監督:チャン・ミン  主演:チャン・ヤーリン、グゥオ・シャオドン
Weekend Plot  2001年 中国映画
北京で優雅な生活を営むシャオベイ、ジェンリ、ホン、チャンそしてヤンは長江沿いの田舎町を訪ね、週末を過ごす事になった。実はこの町で警官として勤務する同級生ドンがいたからだ。シャオペイはジェンリと付き合っていたが、最近うまくいってない・・。そしてドンは学生時代から憧れていたシャオペイが、都会で磨かれより一層美しくなったことに喜びと戸惑いを隠せない。そんな時ジェンリは「死ぬまで君を愛する」と書かれた紙片を見つける。誰が誰宛に書いたものなのか?ドンは一度仕事に戻るがふたたび、この地に戻り彼らを案内する約束をするが、彼の妻の策略で戻れなくなってしまう。寂れた観光名所に取り残された5人は、ひたすらドンの戻りを待っていた。そして雨が・・・

私評:中国のエグゼクティブって・・・・。中国の大都会北京に暮らすエグゼクティブたち。髪を染め、携帯電話を多用し・・・。しかし、どうも垢抜けない(笑)。それはまるで50年前の日活の青春映画を見ているようだった。 このなんとも言えないアンバランスさが最後まで歯がゆかったです。 まだまだ発展途上の国が目いっぱい背伸びをしてスタイリッシュな映画にしようとしているのでしょうが・・・。でも、中国の人たちが見たら、憧れるような人たちなんでしょう。また、紙片の「死ぬまで君を愛す」のオチも失笑ものでした。主演のチャン・ヤーリンが舞台挨拶で登場しましたが、彼女は美しかったです。
The Chimp  監督:アクタン・アブディカリコフ  主演:ミルラン・アヴディカリコフ
The Chimp  2001年 キルギスタン
中央アジアのキルギスという国の小さな村に「チンプ」と呼ばれる少年がいた。徴兵を目の前にして仲間たちと騒いだり、家計を助けるため線路工事の仕事をしたりと、毎日が忙しい。しかし、アル中の父親のせいで家族の仲はバラバラになり、母親は妹を連れて家を出ていってしまう。そんな局面を目の当たりにしてチンプは、悩み、苦しむ。 また、女性に対してもすごく奥手なチンプは好きな子がいるのに、なかなか声が掛けられない。周りの友達は次々とガールフレンドを作っているのに・・・。町で一番有名な娼婦の女、踏み切り番の顔に痣のある中年女。彼の目の前を過ぎる女たちが気になって仕方がないのに・・・。

私評:ところは変わっても思春期の男の子の気持ちは汲み取れます・・・。この映画の中でチンプが局面する父親のアル中問題と女性への興味と憧れがこの映画の中の大きなテーマ。友達と悪戯をしたり、酒を飲んだりというごく普通の男の子の目を通して、ごく普通の静かな田舎町の、ごく普通の出来事と、ごく普通の人々を垣間見る映画です。それゆえ映画は淡々としている。徴兵までにやろうと思っていた事はたくさんあったと思います。でも、何一つする事ができない彼が愛しくもあり、意地らしくもあり、そして歯がゆくもあり・・。まるで、彼の日記帖を映像にしたようなそんな映画でした。ラストの汽車の中で、彼は何を思っていたのか? 一皮剥けた大人になれたのか? 
月の光りの下に  監督:レザ・ミル=キャリミ  主演:ホセイン・パラスタル
Under The Moonlight  2001年 イラン映画
聖職者になるため勉学に励む若い神学生セイエッドは、悩んでいた。厳しい戒律の中でイスラム教の教え習得しようとしながらも、数々の制約は無意味であると思えて仕方なかったのだ。また、彼を戒める教師たちが言葉とは裏腹に文明の利器に振り回されている事実も知っていた。ある日少年に僧衣を盗まれた事から、ホームレスなど自分と全く違う世界に生きる人々と出会う。神の前では皆平等であるはずなのに、この違いはいったい何なのか?セイエッドは今までの自分の信念にまで疑問を抱き始める。しかし、彼の力は届かない・・・・・。

私評:イラン映画と聞くと、検閲が厳しく、なかなか製作者たちの思った通りの作品が作れない・・というイメージがあったのですが実に型破りな映画が登場しました。元来、国の認める宗教であるイスラム教の教えにメスを入れるという大胆不敵な映画です。映画の作り自体は非常にシンプル。しかし、この映画のパワーは社会への強い批判だ。きっと製作者が垣間見た、非人道的な行為が本当は公然と行われている事を訴えたかったのでは?そしてそれらを正しいと言い張る偽善者たちに見せつけたかったのでは? 実際、この映画はイランで大ヒットしているらしい。それは普段は声の届かない人々の賛同を得たせいかもしれない?お国柄を理解しないと、なかなかとっつきづらい映画かもしれません。レザ・ミル=キャリミ監督はこの作品で、東京国際映画祭監督賞を受賞。 


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