2001/10/17号

今週はちょっと掲載が遅れてしまいました。しかし、まったく統一性のない
今回のラインナップ。幅広いと言えば、聞こえは良いのですが・・・。

GO  監督 : 行定 勲  出演 : 窪塚洋介、柴咲コウ、山崎務、大竹しのぶ
GO  2001年 韓国・日本映画  
杉原は生まれも育ちも日本だが、韓国籍を持ついわゆる「在日」。自分では気にしていないつもりだったが、そんな殻に閉じこもっている自分がイヤでしょうがない。そこで彼は同朋が通う民族学校を辞め、日本の高校へと進んだ。しかし、そこでも彼に対する奇異の目は避けようがなかった。そんな時パーティーの席で杉原は一人の女の子と出会い恋に落ちる。彼女もどんどん自分に近づいてくるのが分る。でも、彼は言い出したくても、言い出せない言葉があった。「俺は在日韓国人なんだ〜!」。ついにその言葉を彼女に告げたとき、彼女の口から意外な返事が・・・。
私評:国境線なんか,俺が消してやるよ・・・。 テーマはけっこう重いのですが、今風の若者の軽いノリでサラリと描いています。映画の端々でドキッとするようなセリフもある。私は自分の中ではどこの国の人であろうと、あまり気にしないつもりなんだけど、当の本人たちから見るとどこかギクシャクした物があるのでしょうか。「俺はナニ人なんだよ〜!!」。これがまさに作者の心の叫びだったんでしょう。最近、原作を読んだのですが、これがまたイタ〜イ内容でした。主演の窪塚洋介は良いですね〜。見た目ももちろん良いし、そしてすごくパワフル。今後が楽しみな俳優(モデル?)です。彼の恋人役の柴咲コウは「バトルロワイヤル」の相馬光子のイメージが強過ぎて、最初の登場シーンではかぶってしまったけど、ちょっと不思議でチャーミングな女の子を溌剌演じてました。杉原の両親が山崎務と大竹しのぶと言う,超・パワフルな面子!!
 仮面ライダーアギト  監督 : 田崎竜太  主演:賀集利樹、要潤、友井雄亮
Masked Rider Agito  2001年 日本映画
アンノウンの群が超能力開発研究所を襲った。氷川刑事はG3−Xを装着し出動したが研究所は破壊されてしまう。混乱の最中、超能力を持つ二人の子供が逃げ出した。数ヶ月後、研究所から逃げた沙綾香をアンノウンが襲った。彼女と知り合っていた津上翔一はアギトに変身し、彼女を守った。しかし、その場にもう一人のライダーが現れる。それはあまりに危険なリスクがあるため、隠し通されてきたG4だった・・・・。

私評:変身! トー!!・・・。昔はTVで仮面ライダーを見てたので、ちょっとくらい進化したライダーでも着いていけるだろうと思ったら、全然着いて行けませんでした。オープニングから、「アンノウン」ってなんじゃい??ライダーたちを見ても、どれがアギトでどれがG3でどれがギルスなんだか・・(笑)。これはかなりの予習が必要な映画でした。爆薬を使った戦闘シーンは、空き地や工場跡、街中のシーンはけっこうチープな特撮。まあ、でもこの辺りは致し方ないのか・・?けっこう子供には難しい内容だと思うのですが・・。ライダーたちもジャニーズ系の二枚目ばかり・・。昔のライダーの藤岡弘がチョイ役で登場。でも、変身はしませんでした(笑)。同時上映が「百獣戦隊ガオレンジャー」。”灼熱の獅子 ガオレッド!孤高の荒鷲 ガオイエロー!怒涛の鮫 ガオブルー!鋼の猛牛 ガオブラック! 麗しの白虎 ガオホワイト!鮮烈の銀狼 ガオシルバー!” ど派手な演出に思わず大爆笑!!真剣に見てる子どもたちには悪いと思ったのですが、おじさんは可笑しくて可笑しくて・・
リメンバー・ミー  監督 : キム・ジョングォン  主演:キム・ハヌル、ユ・ジテ
同感 Ditto  2000年 韓国映画
1979年。学生運動の繰り広げられるソウル。英文科の女学生ソウンは恋をしていた。一つ先輩のトンヒの笑顔に触れるたびに切ない思いを噛み締めていた。ある日、彼女はひょんな事から無線機を手に入れる。そして皆既月蝕の夜、不思議な事が起こる。壊れた無線機の向こうから、男の声が・・。初めての無線会話に戸惑うソウンだったが、次第に相手の良さを見出し、会話を重ねるようになる。しかも、彼は同じ大学にいるという。そして二人は大学の時計台の前で会う約束をする。しかし、彼はその場所には来なかった。ところが、彼はちゃんと待ち合わせの場所に来ていたのだ。21年先の西暦2000年の大学の前で・・・・。

私評:Calling CQ CQ こちら・・・・・。昨年韓国では興行成績の第4位に輝いたと言うラブ・ストーリー。無線機を使った時代を超えた交流は「オーロラの彼方」??そしてもしかしたら時を越えて遭遇は「イル・マーレ」??そんなパクリ映画なのかと思ったら、やっぱりしっかりと考えてあります。無線で交流をしながらも、それぞれの時代の、それぞれの青春グラフィティが描かれている。しかし、ラストで驚くべき繋がりか・・・(私は途中で分かってしまったけど・・)。キム・ハヌルが演じる純な女子大生はめっちゃ可愛かった。本当にぶりっ子!! この言葉は、もう既に死語ですが、彼女が演じる女の子のような人種は既に絶滅したのでは??(笑)。そして現代を生きる不機嫌な男(ところが無線機の前では素直なイイ奴)を「アタック・ザ・ガス・ステーション」のユ・ジテ。そして彼のガールフレンドがめっちゃ可愛いハ・ジウォン!じっくりと撮られた美しい映像の数々、そして切ない音楽・・。 見応えのある映画でした。 
ポワゾン  監督: マイケル・クリストファー  主演:アンジェリーナ・ジョリー、アントニオ・バンデラス
Original Sin  2001年 アメリカ映画
19世紀後半のキューバが舞台。コーヒーの輸出で財を築いたルイスは、愛にはまったく興味がなかった。そこで彼は身分を偽り花嫁募集の記事を載せ、彼女から送られてきた写真だけで、結婚相手を選んだ。彼女の名はジュリア。ところがルイスの前に現れたのは、写真とは違う美しい女だった。彼女も見た目の美しさだけで選ぶ男を避けるため、別の女性の写真を送ったのだという・・。ルイスは彼女を一目見て、すぐに結婚した。愛と快楽に満ちた日々が続く。そしてルイスは彼女の為に自分と会社の口座を引き出せるよう手配をする。ところが、彼女は姿を消してしまう。彼の口座から多額の金を引き出して・・・。

私評:溺愛は身を滅ぼす。それはまるで毒入りの媚薬・・・。自分の体一つを武器に男をたぶらかし、そして全てを奪ってしまう、彼女はさながら女郎蜘蛛。そして見事に彼女の巣に掛かったのがルイスだった。ところが燃えるような彼の愛のパワーが、彼女の氷のような心を静かに溶かしていく。後半はこの二人、そしてジュリアを陰で操る男との、微妙な駆け引きが見所です。果たして最後に笑うのは誰か?ルイスの愛が勝つのか? ジュリアは本当の悪女なのか??主演のアントニオ・バンデラス、アンジェリーナ・ジョリーはまさにはまり役でした。めっちゃ濃〜い、配役ですよね。予告編で散々エロっぽい宣伝をしたましたが、それは前半の30分くらいまで。(けっこう過激なラブシーンが・・・・)。後半は上質のサスペンス映画になっています。今時、こんな激愛は流行らないかもしれないけど、それゆえ見たくなる激愛かも・・。
ワイルド・スピード  監督:ロブ・コーエン  主演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー
The Fast and The Furious  2001年 アメリカ映画
LAでは夜な夜な、若者たちが集まり公道でのレースが行われていた。ドミニクは仲間たちから一目置かれる天才ドライバー。彼はレースを挑んでくる無謀な連中を相手に金を稼いでいた。そんなある夜、ブライアンという男が現れた。彼もまた自らチューンナップした三菱エクリプスを駆使してドミニクに挑んできたのだ。しかし、誰も彼が警察官だとは想像もしなかった。ブライアンは実は、最近多発している高級品を積んだトラックがハイスピード状態のままジャックされるという事件を追って、潜入捜査を行っていたのだった。 そして犯行に使われたホンダ車をついに発見するが・・・。

私評:全米で、深夜の公道レースを真似する若者が急増。社会問題にまでなった問題作が、ついに日本上陸・・。この映画を見てまず思い浮かべてしまったのが、キアヌ・リーヴス&パトリック・スゥエイジの「ハート・ブルー」。この映画のサーフィン&スカイダイビングを、公道レースに置き換えた感じで、良く似ています。 しかし、レースシーンは迫力満点。車内からの映像はちょっとチープだったりするんだけど・・。あのニトロを使ったダッシュは面白かった。私の車にも欲しい・・。また、この映画に出てくる車のほとんどが日本車なのに驚いた。ストーリーはあまり捻りもなく、一気に見れる映画。とにかく見所はレースシーンです。主演のヴィン・ディーゼル&ポール・ウォーカーの駆け引きも面白い。でも、私は二人の女優ミシェル・ロドリゲスとジョーダナー・ブリュースターに注目したい。今後が楽しみな女優です。監督は「デイ・ライト」のロブ・コーエン。前作の「スカルズ」同様、この映画も私的にはイマイチ感が・・・。 でも、めっちゃ評判がイイです(笑)。


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