昨年分のレビューを一気に片付けよう・・・。これで2016年分は終わり。
僕は明日、昨日の君とデートする | 監督: 三木孝浩 | 出演 : 福士蒼汰、小松菜奈 | |||||
2016年 日本映画 | |||||||
今回のイチ押し:京都の美大に通う奥手の大学生の高寿は通学の電車の中で美しい女性に出会い一目ぼれする。彼は勇気を振り絞って声をかけた。彼女の名前は愛美。そして明日のデートの約束を取り付けた。翌日。高寿が動物園でキリンのデッサンをしているとそこに愛美が現れる。そしてこの絵について謎の言葉を残す。それからも毎日ふたりはデートした。しかし、事あるごとになぜか愛美は涙を浮かべる。初めて、ふたりがファーストネームで呼び合った時、始めてふたりがキスをした時・・。しかし、愛美には大きな秘密が隠されていた。彼女が予言めいた事を言っていたのもその為だった。しかし、高寿はその事を受け止められなかった・・ | |||||||
私評: あなたの未来が分かるって言ったらどうする??・・・タイムパラドックスのラブストーリーって幾つか映画もあるけど、このパターンは初めて。前半はキュンキュンしてしまうほどラブラブなストーリー展開なのですが、途中からはふたりに訪れる悲劇に涙が止まりませんでした。あまりに残酷な二人の運命。そして愛美の秘密を高寿が知った時、彼女の涙の意味を知るのですが、そのシーンはもう号泣。辛すぎるよ・・・。だけど、本当に美しいラブストーリーでした。高寿役は二枚目の代名詞、「図書館戦争」の福士蒼汰、愛美役は(私が大好きな女優です)「渇き。」「黒崎くんの言いなりになんてならない」の小松菜奈。このふたりが画面に映っているだけで絵になります。その他、東出昌大、宮崎美子などなど。監督は「青空エール」「ホットロード」の三木孝浩。この監督のラブストーリーはハズレなし! | |||||||
マダム・フローレンス 夢見るふたり | 監督 : スティーヴン・フリアーズ | 出演 : メリル・ストリープ、ヒュー・グラント | |||||
Florence Foster Jenkins | 2016年 イギリス映画 | ||||||
今回のイチ押し:ニューヨークの社交界のトップ、マダム・フローレンスは大富豪。彼女はその財産を夫のシンクレアと音楽に費やしていた。そして彼女自身がステージで脚光を浴びる事を夢見ている。しかし、フローレンスは致命的な音痴。ところが彼女はその事に気付いていない。そんな妻の夢を叶えるべく、シンクレアはピアニストを雇い、小さなホールを貸し切り身内だけのコンサートを開くなど献身的に彼女をサポートしていた。そんなある日、フローレンスはカーネギーホールで歌うと言い出す。あまりに突拍子もない発言にシンクレアは戸惑うが、大病を抱えて余命幾ばくないフローレンスは命がけの挑戦をしようとしているのだ。その事を理解したシンクレアはリサイタルを決行する。当日のチケットは完売。そしてついに伝説のステージの幕が上がる・・ | |||||||
私評:観客の心を鷲掴みにするってどんな感じかしら??・・・またしてもメリル・ストリープがやってくれました。やっぱり彼女は世界一の女優でしょう!しかも、実在の人物を演じています。音痴の女性がカーネギーホールを満席にして歌ったなんて、とても信じられる話ではないのですよね。さすがはアメリカ!?その音痴な所までそっくりに真似ているらしいです。そんな大爆笑のコンサートホールとは逆に、映画館は大感動。フローレンスも良いのですが、彼女を徹底的にサポートするシンクレアが最高に素敵なキャラクターです。そんなシンクレアを演じるのはヒュー・グラント。お得意のダンスも見せてくれますよ、そしてこの映画でもうひとり見逃せないのがピアニスト役のサイモン・ヘルバーグとシンクレアの愛人(?)役のレベッカ・ファーガソン。監督は「クイーン」「あなたを抱きしめる日まで」のスティーブン・フリアーズ。 | |||||||
土竜の唄 香港狂騒曲 | 監督 : 三池崇史 | 出演 : 生田斗真、堤真一、本田翼 | |||||
2016年 日本映画 | |||||||
今回のイチ押し:交番勤務からヤクザ組織への潜入捜査官=土竜に大抜擢された菊川玲二。広域指定暴力団の数寄矢会で頭角を現し、「クレイジーパピヨン」の異名を持つ日浦に気に入られ兄弟の杯を交わした玲二は、さらに極道の世界に深く関わっていく。そんな時、数寄矢会の会長の轟から大きなミッションを告げられる。それは極悪非道なチャイニーズマフィア・仙骨会の撲滅と轟の愛娘の迦蓮の護衛。しかし、事もあろうか迦蓮が仙骨会に誘拐されてしまう。一方、警視庁ではエリート警官の兜が組織犯罪対策部に着任。正義を振りかざす兜は警察のヤクザの癒着を一掃するため大胆な行動に出る。迦蓮の救出のために日浦と共に仙骨会に乗り込んだ玲二。そこには数々の罠が・・ | |||||||
私評: バチコーイ!!・・・前作も大好きな私は続編を見逃す訳にはいきません。今回もハイテンションなノリで突き進む玲二と、彼を取り巻くハチャメチャな面子のギャグに大爆笑。そして数々のアクションに大興奮。やっぱりこのシリーズは面白い!そしてちょっぴりエッチなところもタマリマセン!!玲二役は本当に演技の幅が広い生田斗真、日浦役の堤真一、上地雄輔、仲里衣紗。新たな布陣として兜役は「64ロクヨン」の瑛太、そし迦蓮役は「少女」の本田翼。このふたりも最高です。そして女殺し屋の菜々緒、仙骨会の桜罵役で古田新太が登場。みんなすごいです。脚本はもちろん宮藤勘九郎。監督は当たり外れが大きい三池崇史。今回は大当たりでした! | |||||||
ドント・ブリーズ | 監督 : フェデ・アルバレス | 出演 : ジェーン・レヴィ、ディラン・レミット | |||||
Don't Breath | 2016年 アメリカ映画 | ||||||
デトロイトに住むロッキーは酒浸りの母親と幼い妹と暮らしているが貧乏この上ない。いつかこの町を出て妹とカリフォルニアに行く事を夢見ている。彼女は友人のアレックスと恋人のマネーと共に強盗を繰り返していた。アレックスの父は警備会社に勤めているため合いカギが自宅にあり、それを持ち出してリッチな家を襲っていたのだ。そんな時、マネーがある情報を仕入れてきた。その家の男は交通事故で死んだ娘の賠償金で多額の金を隠し持っている。しかも、調査をしてみると男は盲目なのだ。これが最後と言い聞かせてロッキーとアレックスも協力することになった。なんとか家に侵入した3人だったが盲目の男は予想以上のつわものだった。あっという間にマネーは抑えつけられ射殺されてしまう。家に閉じ込められたふたりは息をひそめ、出口を探すが・・・ | |||||||
私評:私が見ている物を見せてやろう・・・すごいアイデアです。盲目ゆえに耳が良い男から逃げるには息を潜めるしかない!映画を見ながら私も息を止めてしまいました。そしてやっと脱出できたと思ったら、さらなる恐怖がロッキーを襲う。90分にも満たない作品なのですが、その濃密さと言ったら・・・。めっちゃ怖かったです。ロッキー役は「死霊のはらわた」のリメイク版で強烈な印象を残したジェーン・レヴィ。今回は悪霊ではなく生身の人間と死闘を繰り広げます。アレックス役は「モールス」のディラン・レミット。そして屈強の盲目男を演じるのが「アバター」の傭兵指揮官を演じたスティーヴン・ラング。すごい迫力でした。監督は「死霊のはらわた」のフェデ・アルバレス。 | |||||||
バイオ・ハザード ザ・ファイナル | 監督 : ポール・W・S・アンダーソン | 出演 : ミラ・ジョヴォヴィッチ、ローラ | |||||
Resident Evil: The Final Chapter | 2016年 アメリカ映画 | ||||||
瓦礫の中で目を覚ましたアリスは、アンデッドで溢れる町に愕然とする。しかし、彼女に廃墟のコンピューターを使ってレッドクイーンが語りかけてきた。「このままでは48時間で人類は死滅する」と。そしてこの事態を防ぐにはアンブレラ社内にある抗ウィルスを散布するしかないと告げる。遥か彼方のラクーンシティに向かうためアリスは車を飛ばす。途中でアンブレラ社の装甲車に捕まり拷問を受けるが、なんとかバイクを盗んで逃げだしラクーンシティに辿り着く。そこでアリスは死んだと思っていた盟友にクレアと再会する。彼女が身を寄せているコミュニティに入り、町を埋め尽くすほどのアンデッドとの戦いを繰り広げる。そしてついにアリスは仲間たちとアンブレラ社のハイブに潜入する。しかし、そこでも数々の罠が彼らを待ち受けていた・・・ | |||||||
私評:この抗ウィルスを使えば、あなたも死んでしまうのよ・・・バイオ・ハザードのシリーズもこれで最後(たぶん・・)。最後の作品もド迫力のアクションシーンが満載です。しかし、この作品は暗い場所での戦いが多く、せっかくのアクションが暗くて見えない。しかも、カット割りが多いので、余計に分かりづらい。せっかくの作品がこれでは台無しです。本当にもったいない。この映画は主演のミラ・ジョヴォヴィッチを置いては語れない。1作目は2002年だからもう14年もアリスを演じている。しかし、身体のキレは全然変わっていません。今回もすごいアクションをクールに見せてくれます。そして4作目から登場のクレア役はアリ・ラーター。今回、チョイ役ですがバラエティでもお馴染みのローラが登場します。なかなかカッコ良かったです。監督はミラのご主人でもあるポール・W・S・アンダーソン。 | |||||||
RANMARU 神の舌を持つ男 | 監督 : 堤幸彦 | 出演 : 向井理、木村文乃 | |||||
2016年 日本映画 | |||||||
舐めた物のすべての成分が分かるという特殊能力を持つ朝永蘭丸は伝説の三助の末裔。失恋傷心旅行中の蘭丸は山形の鬼灯村に辿り着き倒れてしまう。そして人工呼吸をしてくれた村の女医、りんの口内細菌の少なさから蘭丸は彼女に恋をしてしまう。彼は秘伝の三助の技を駆使して村の温泉で働くことになった。すると、彼を追って骨董屋で蘭丸ファンの甕棺墓光と職業不定の宮沢寛治も村にやってくる。本来は良い水が出る鬼灯村は『水』で村おこしをしたいが、最近妙な黒い水が出たり、鬼火が目撃されたり悪い噂が飛び交っている。そしてついにこの村で殺人事件が起こる。村の老婆たちはりんに疑惑の目を向ける。事件解決のヒントは老婆たちが歌う「かごめかごめ」にあるらしい。蘭丸の舌は事件を解決できるのか??・・・ | |||||||
私評:事件の謎はこの舌が味わった・・・テレビシリーズの映画化なのですが、テレビ版は見た事がない。というか、放送されていた事も知らなかった。ちょうど時間も合ったし劇場にチェックインした。しかし・・、ハチャメチャ過ぎて何と言っていいのか。登場人物のキャラクターもイマイチだし、堤監督お得意のギャグもワンパターンだし・・。笑いのツボが私には合わなかった。唯一、監督が得意の変な脇役がクスッと笑わせてくれたけどね。蘭丸役は「BECK」の向井理。なんだかこの役には無理があるな~。甕棺墓光役は「スキャナー 記憶のカケラを読む男」の木村文乃。彼女はさらに無理がある。宮沢役は「真田十勇士」の佐藤二朗。彼だけがマイペース。そしてコメディエンヌに変身した木村多江、熱血おバカ役の市原隼人たちがなんとか映画を盛り上げています。監督は「TRICK」「20世紀少年」の堤幸彦。彼のギャグもそろそろ飽きてきたかも?? | |||||||