2014/11/22

映画はどんどん観ています。今年は昨年の同じ頃より
本数は少ない・・。頑張らねば!今回のイチ押しは
アヤシイ変態、心温まる普通の人、そして天才の映画

グレートフル デッド  監督 : 内田英治  出演 : 瀧内公美、笹野高史
 2014年 日本映画
今週のイチ押し:母親は家出、父親は愛人と同棲、姉は普通の男と駆け落ち。そんな家庭で育ったナミは人付き合いが下手なネクラな女に成長した。裕福だった父が死に遺産を受け継いだナミは悠々自適な生活。そんな中で彼女が見出した究極の趣味。それは社会の底辺でこっそりと生きる「孤独っち」の観察だった。そんなある日、ナミは最高のターゲットを発見する。かつてはテレビショッピングで一世風靡したものの、今では子供からも見放されて、孤独死寸前の老人塩見三十郎。肉体的にも精神的にも日に日に弱っていく三十郎の生活を覗き見は、ナミに極上の幸せをもたらした。しかし、そんな三十郎のもとに韓国人のボランティア、スヨンが通うようになり三十郎は日に日に元気を取り戻していく。怒りに震えるナミはとんでもない行動に出る・・
私評:孤独っち、見―つけた!・・・数々の社会問題を主題に取り込んだ作品。しかし、基本的にはコメディ(だと私は思っています)。私が映画を褒めるときによく使う表現で言うと、「気持ち悪い奴がいっぱい出てくる」映画です。しかし、本当に自分の周りにもいそうなキャラクターなんですよ・・・。また、そう言うヤツらに限って目が輝いている。(爆)最終的には血だらけのスプラッターになってしまうのですが、私はかなりお気に入りの映画です!主演はこれが初の映画での大役となる瀧内公美。彼女の表情がいい!エロ可愛いところもグッド!孤独死寸前の三十郎役は「ふしぎな岬の物語」の笹野高史。台本を読んで出演を躊躇したそうです・・。そしてスヨン役は「息もできない」のキム・コッピ。その他、矢部太郎、酒井若菜などなど。監督は「僕らの方程式」の内田英治。これはおすすめ!
福福荘の福ちゃん  監督 :藤田容介  出演 : 大島美幸、水川あさみ
 2014年 日本映画
今週のイチ押し:塗装屋に勤めている福ちゃんこと福田辰夫は、人は良いが女は大の苦手。友人のシマッチがセッティングしてくれた女性とも、目も合わせられず一緒に出かけたピクニックにはアパートの住人を引き連れてくる始末。そんなある日、彼のもとに学生時代の初恋の相手、杉浦千穂がやってくる。彼女は軽い気持ちで応募した写真展で、有名写真家に見初められ会社を辞めてプロを目指すが、憧れていた写真家に犯されそうになりすっかり意気消沈。偶然入った喫茶店で、「あなたが過去に酷いことをした太った少年が見える」と言われたのだ。学生時代、福ちゃんは千穂からラブレターを渡され付き合いを始めたが、それは全て仕組まれた物で千穂と友人たちのドッキリだったのだ。それ以来、福ちゃんは女性恐怖症になっていたのだ・・・
私評:あなたの写真を撮りたいの・・・主演は森三中の大島美幸。彼女がおっさん役で登場して、なんと海外の映画祭で主演女優賞を獲ってしまった!それだけで興味津々だった私は、話の筋も分からないまま劇場へ。ところがこれがめっちゃ面白い映画でした。軽いタッチの映画で笑いもいっぱい。そしてちょっぴり感動も。福ちゃんの周りにはいつも笑顔が溢れているのです。それを見ている私もいつしか笑顔になってしまいました。主演の大島美幸はどこから見ても本当におっさん。映画の最初から彼女が女だということを忘れてしまいました。千穂役は「のだめカンタービレ」の水川あさみ。実は私、彼女はあまり好きではなかったのですが、今回の千穂役はすごく良かったです。シマッチ役は「恋する幼虫」の怪優・荒川良々。いい味出しています!その他、平岩紙、黒川芽以、真行寺君枝などなど。監督は「全然大丈夫」の藤田容介。この映画を見たあとは、無性に凧上げをしたくなります・・・??
天才スピヴェット  監督 : ジャン・ピエール・ジュネ  出演 : カイル・キャトレット、ヘレナ・ボナム・カーター
The Young And Prodigious T.S. Spivet  2013年 フランス・カナダ映画
今回のイチ押し:天才的な頭脳を持つ10歳のT.S.スピヴェット少年はモンタナの片田舎に住んでいる。父親は時代遅れの堅物カウボーイ。母親は昆虫の研究に夢中。姉は女優を目指しているが日々の生活に不満だらけ。そして双子の弟レイトンはT.S.とは違い体を動かす事が大好きな行動派。父親も目をかけている。しかし、銃の暴発事故でレイトンは呆気なく死んでしまう。それ以来、T.S.の心にはわだかまりが住み着いてしまう。そんなある日、T.S.の発明品がはスミソニアン博物館から栄えある賞を与えられる事になった。授賞式のためにT.S.は家族に内緒で列車に乗り込み、モンタナからワシントンを目指した。幾つもの障害を乗り越えようやく博物館に到着したT.S.だったが、受賞者が10歳の少年だとは誰も信じない。しかし、彼は知識の片鱗を見せることで大人たちを納得させた。T.S.は天才少年と持て囃され、一躍、時の人となる。しかし、彼は授賞式のスピーチである事を語ろうと思っていた・・
私評:お前が無事なら、幸せさ・・・面白い!笑いも感動もいっぱいの作品です。ストーリーの面白さ、そしてテンポの良さであっという間の2時間。しかし、今回の作品で注目は3Dの映像です。今までになかった発想の3D映像が次々と登場します。主人公が空想するシーンが吹き出しの3D映像になって画面から飛び出してきたり、モンタナの広い大地が3Dの奥行でさらに広大に見えたり・・。それが実に効果的で、しかも面白い!3Dの新世代を担う作品かもしれません。ファンタジー好きの私はとにかく大満足の映画でした!主演のT.S.を演じるのはカイル・キャレット君。彼のユーモラスでしかも、泣かせる演技は最高です。天才!!彼の母親役は「ローン・レンジャー」のヘレナ・ボナム・カーター。昆虫のことになると周りが見えないくらいのめり込んでしまう母親を好演!私の注目はお姉ちゃん役のニーアム・ウィルソンちゃん。その他、父親役はカラム・キース・レニー、博物館の次長役でジュディ・デイヴィス。監督は「アメリ」「エイリアン4」のジャン・ピエール・ジュネ。
宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海  監督 : 加戸誉夫  出演 : 菅生隆之、小野大輔、桑島法子
 2014年 日本映画
西暦2199年。突如地球に攻撃を加えてきたのはガミラス星。彼らが地球に打ち込んだ放射能爆弾で人類は瀕死の状態だった。そんな時、イスカンダル星から宇宙船が到着した。中にはイスカンダル星の使者が乗っていた。彼女が持ってきたのはワープ航法を可能にする波動エンジンの設計図、そしてイスカンダル星のスターシャからのメッセージだった。イスカンダル星には放射能を除去するコスモリバースシステムがあるというのだ。人類の存亡をかけて宇宙戦艦ヤマトは、船長の沖田と若き乗組員たちは宇宙へと飛び立った。しかし、そこには多くの危機が待ち受けていた・・
私評:地球か。何もかもが皆、懐かしい・・・オリジナルの「宇宙戦艦ヤマト」は私が高校生の時に大ヒットしたアニメ。御多分に漏れず、私も映画館に足を運びました。壮大なる宇宙で繰り広げられるアドベンチャーに胸を躍らせました。そんな名作が時を越えてカンバック。ストーリー自体はほとんど変わっていないのですが、新しいキャラクターが増えたりガミラス星で内乱があったりと見所も増えています。しかし、私が一番見たかったガミラス星の内部の酸の海での戦いが削られていたのが残念。でも、大画面で観た「新・波動砲」の威力は凄かったです。そしてけっこうお色気シーンがあるのも男性客には嬉しい。声優陣は沖田十三役は菅生隆之、古代進役は小野大輔、そしてデスラーの声は日本最高の声優(と私は思っている)山寺宏一。監督は加戸誉夫。 
ニンフォマニアック Vol. 2  監督 : ラース・フォント・トリアー  出演 : シャルロット・ゲンズブール、ステラン・スカルスガルド
Nymphomaniac Vol. 2  2013年 デンマーク、ドイツ、フランス、ベルギー、イタリア映画
不感症になってしまったジョーは、元の体に戻るためあらゆる努力をする。夫のジェロームも精一杯の愛を注ぐ。しかし、自分の限界を感じたジェロームはジョーにほかの男と交渉を持つことを勧める。ジョーは窓から見えた屈強の黒人男と通訳を通して交渉すると、男は待ち合わせ場所のメモを渡した。そこでは彼ともうひとりの男が・・・。次にジョーが向かったのはKと呼ばれる男の元。待合室には彼の調教を待つ女たちがいた。そしてジョーはついにKと対面。手足を拘束され、馬用の鞭で叩かれ、痛みと屈辱の中でジョーはある光明を見出す。しかし、その事がジェロームの逆鱗に触れ、彼は息子を連れて出て行ってしまう。ジョーは職場の上司の命令でセックス依存症のカウンセリングに参加する・・
私評:何でだ。お前は何千人という男とやってきたんだろう・・・Vol.1から間髪置かずにVol.2が公開。大人になったジョーのさらに過激な色情狂人生が語られる。この作品を好きか嫌いかと言われると・・・嫌いです。(笑)こういうテーマって、本当は慎み深さが必要だと思う。確かにほとんどの人間に性欲はついてまわりますが、ここまで明け透けに描かれると・・。正直、AVを見ている方が良いです。しかし、こんな大胆なテーマであるにも関わらず出演者は超豪華。Vol.1から出ているシャルロット・ゲンズブール、ステラン・スカルスガルド、シャイア・ラブーフらに加え、「スノー・ピアサー」のジェイミー・ベル、「アンチクライスト」のウィレム・デフォー、そしてこの監督作品の常連「グラン・ブルー」のジャン・マルク・バールも登場。そんな素敵なメンツがあんな事やこんな事・・・。ラス・フォントリアー監督は私にとって、やっぱり鬼門です。
神様の言うとおり  監督 : 三池崇史  出演 : 福士蒼汰、山崎紘菜、神木隆之介
 2014年 日本映画
高畑瞬は高校生。彼は毎日のダラけた生活に飽き飽きしていた。そして神様に呟いた。もっと刺激のある毎日が欲しいと。ある朝、授業中に突然教師の頭がダルマに変わった。ダルマは教卓の上で「ダルマさんが転んだ」ゲームを開始。動いた生徒は頭を吹っ飛ばされ体からは赤いビー玉が吹き出す。ダルマの背中にはボタンがあり「おしたならおわり」と書いてある。クラスメイトのサタケと協力して瞬はボタンを押すが・・・。ここでのゲームに勝ち残った瞬は廊下で幼馴染のいちかと会い体育館へと逃げ込んだ。そこにはネズミのコスチュームを着た生徒たちがいた。床が動き中から巨大な招き猫が現れる。猫に鈴をつけるゲームが開始される・・・。次々と登場する不思議なキャラクター。ひとり、またひとりと仲間が殺されていく・・
私評:痒いの~・・・なんでこんな事になってしまったのか?は最後まで分かりません。だから、いきなりとんでもないシチュエーションの中にぶん投げられた感じ。そしてゲームに参加しているような気分になります。登場する謎のキャラはダルマ、招き猫、こけし・・・と名前が「しりとり」順になっています。思わせぶりなキャラクターで神様っぽい男と究極のゲーマーが登場するのですが・・・。映像は面白いのですが中身は空っぽの映画でした。主演は「あまちゃん」「イン・ザ・ヒーロー」の福士蒼汰。彼は二枚目ですね~!いちか役は東宝シンデレラガール特別賞の山崎紘菜。この子は東宝シネマズの映画館の新作コーナーで有名??不良少年の天谷を演じるのは「るろうに剣心」の神木隆之介。そしてサタケ役は「永遠の0」「TOKYO TRIBE」の染谷将太。その他、大森南朋、リリー・フランキーなど。また、招き猫の声は元AKB48の前田敦子です。監督は「喰い女」「悪の教典」の三池崇史。この監督、年間にいったい何作品作っているんだ??
サボタージュ  監督 : デヴィッド・エアー  出演 : アーノルド・シュワルツェネッガー、サム・ワーシントン
Sabotage  2014年 アメリカ映画
DEA特殊部隊を率いる捜査官ジョン・ウォートンは“ブリーチャー(破壊屋)”の異名を取る男。彼の8人の部下も個性的な荒くれが揃っている。必要とあらば容赦なく銃を撃ち放ち、破壊行為(サボタージュ)もいとわない。そんなある日、麻薬組織のアジトに突入したジョンと部下たちは、そこに残された大金から1000万ドルを抜き出し下水に仕込むが、札束はなぜか消えていた。内務調査が入り、彼のチームは解散。ジョンはデスクワークに回されてしまう。半年後、彼は急に元のチームへ復帰を言い渡される。久々にメンバーと訓練を開始するジョン。その夜は仲間と飲み明かした。ところがその日、メンバーの一人が殺害される。彼の住んでいたトレーラーが何者かによって線路上に移動され、列車と衝突したのだ。しかし、それは悲劇の幕開けでしかなかった。ひとり、またひとりとジョンのチームのメンバーが殺されていく・・
私評:1000万ドルを獲ったのは俺だ・・・シュワルツェネッガーも復活してから何本かアクション映画に出ていますが、どうもパッとしません。大体、このおっさんは演技がワンパターン。今回もドカンドカンと大量の爆薬を使ったシーンがたくさんあるし、精鋭の捜査官たちの銃撃も超~ド迫力なのに、ダサいセリフとのろい動きでシュワちゃんがぶち壊していきます。しかし、今回の見所はラストの意外な展開。シュワちゃんがこんな役を??しかも、最後に・・・???詳細は映画をご覧になって確認してください。主演のアーノルド・シュワルツェネッガーは置いといて・・・、彼のチームの一員モンスター役は「アバター」のサム・ワーシントン、チームの紅一点はオリヴィア・ウィリアムズ(彼女のぶっとび方が半端ない!)、そしてシュガー役は「プリズナーズ」のテレンス・ハワード。脇役は半端なく良いです!シュワちゃんのファンは観たい映画ですよね~。でも、なんだかとっても痛々しく感じたのは私だけでしょうか??監督は「エンド・オブ・ウォッチ」のデヴィッド・エアー。


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