2007/10/28

約一ヶ月ぶりのレビューです。数もあまり見ていません。
映画祭も全然行けませんでした・・。イチ押しはこの不安定な世の中で
今にも起こりそうなテロを題材にした問題作。

キングダム 見えざる敵  監督:ピーター・バーグ  出演:ジェイミー・フォックス、ジェニファー・ガーナー
Kingdam  2007年 アメリカ映画
今週のイチ押し:サウジアラビアの外国人居住区では、のどかな休日が営まれていた。多くの家族が集まってのソフトボール大会。しかし、その幸せな光景が一転した。なんと自爆テロが勃発したのだ。首謀者はアルカイダのメンバーと目され両国の外交は穏便にことを済ませようとする。しかし、FBI捜査官のフルーリーは独自に4人の精鋭チームを作り、じかに現地で捜査を行えるようホワイトハウスと交渉を行った。そしてたった5日間という期限付きではあったが彼らはサウジアラビアに飛んだ。アメリカの介入に嫌悪を抱き徹底した監視をつける警察。しかし、ただひとりサウジ警察のガージー大佐だけは積極的な捜査協力を申し出る。果たしてフルーリーはアルカイダの本拠地へ、そしてテロの首謀者を突き止めることはできるのか??・・・
私評:爆弾犯は必ず体に傷を残している・・・911以来、世界各国で多発しているテロ。幸い日本はそういった被害には遭っていないが、これから起こる可能性は十分あるはず。この映画ではサウジアラビアで起きた外国人をターゲットにしたテロに対し、敵の本陣に飛び込んで事件を追う捜査官の話。四面楚歌の環境の中で犯人を追い詰めていくシナリオは最高にスリリング。そしてその恐るべき結末に、またドッキリ。しかし、この映画で描かれていることは絵空事ではなく、実際に今日にでも起こりそうな事件。それにしてもこういう映画を作ってしまうハリウッドのパワーには本当に恐れ入ります。主演は「レイ」「ドリームガールズ」のジェイミー・フォックス。クールで凄腕の捜査官だけど家族思いというキャラは彼にピッタリでした。法医学のプロジャネット役は「エレクトラ」のジェニファー・ガーナー。もっとマッチョな女役かと思ったら、インテリの役でちょっと意外・・。爆破物のプロは「アダプテーション」のクリス・クーパー。そして情報分析のプロは「ドッジボール」のジェイソン・ベイトマン。監督は「スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい」のピーター・バーグ。
エヴァンゲリオン新劇場版 序  監督:庵野秀明  声の出演:緒方恵美、林原めぐみ
Evangelion : 1.0 You are (not) Alone  2007年 日本映画
西暦2015年。南極で起こったセカンド・インパクトという未曾有の大災害により、世界の大半は海面下の没した。そしてようやく人類が復興をしようとしたとき、謎の敵・「使途」が現れたのだ。14歳の碇シンジが街に到着した。その時、彼の眼前に「使途」が現れる。国連軍との激しい戦いを目の当たりにしたシンジ。そこで彼を救ったのは葛城ミサトと名乗る女だった。ミサトの案内で特務機関のネルフの本部に連れて行かれたシンジは、そこで父と再会を果たした。そこで彼は父親から汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンのパイロットになるように任命された。最初はパイロットになることを拒んだシンジだったが、重傷を負いながらも戦おうする女性パイロットの綾波レイの姿を見て考えを変えた。初めて使途との戦いに挑むシンジ。しかも何の訓練も受けていない彼はどう戦えば良いのか・・・・??
私評:戦えばいいんでしょう、戦えば。ボクはもういやなんだ・・・ガンダムと肩を並べるくらいのファンを抱える超人気アニメが、2度目の映画化。しかし、なんでまた、今更のように・・・。私の中では「エヴァンゲリオン」はTV版で完結していたからこそ起こる疑問でした。しかし・・、映画はやはり違う。もちろんTV版がベースになっているのですが、庵野監督が執着したのは現時点での最大級、のクオリティの注入だったのでしょう。劇場版としてスケールアップした作品は、新たな感動につながりました。そしてTV版ではNGとされるような映像も・・??しかし、エヴァの予備知識なしでこの映画に突然挑むのは危険です。そういう意味では「一元さんお断り」的な作品でもあるのでしょうね。でも、正直言ってエヴァのファンだけで十分盛り上がって採算が取れてしまったのですから、恐ろしい映画です。もちろん、エヴァンゲリオンのファンは日本だけでなく世界中にいるので、彼らもこの作品を待っているのでしょう。映画の最後に続編の「破」の予告があるのですが、これがまたそそられるんです・・。
インベージョン  監督:オリバー・ヒルシュビーゲル  出演:ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ
The Invasion  2007年 アメリカ映画
ワシントンの精神科医キャロルは一人息子と二人暮らし。しかし、そんな彼女に4年前に別れた夫タッカーから、いきなり息子との面談を求められた。今まで一度もそんな事を言わなかった彼が今頃なぜ??しかし、彼女は一晩だけ息子をタッカーに預けることにした。時を同じくしてキャロルの患者の女性が「夫が別人になった」と相談を持ちかけてきた。もちろん、彼女の妄想だと決め込んだキャロルは彼女に処方箋を渡したが・・。キャロルの親友の医師のベンも異常な状況に気づいていた。彼は同僚のレアーノと独自の調査を開始する。キャロルも何かがおかしいという疑惑が、確実なものへと変わっていた。そしてタッカーにも疑惑が・・。息子の安否を気遣い、家を訪ねたキャロルに襲い掛かるタッカー。そして彼は口から液体をキャロルに吐き出した。「これでお前も仲間だ」・・・・
私評:眠ってはだめ・・眠ってはだめ・・・これで4回目の映画化となるこの作品。タイトルは「ボディ・スナッチャー」だったり「失われた街」だったりするけれどほとんど同じ作品。それがなぜ今頃、映画化されたのでしょう?しかも、なんでニコール様??映画は前2作を見ているので、これと言って目新しい展開もなく普通な感じ。しかし、私は恐怖におののくヒロインがニコール様だというだけで萌えます。というか、それだけが見所の映画かもしれません??ベン役には「007カジノロワイヤル」のダニエル・クレイグが出ていますが、彼は本当に脇役です。というのも、この映画のストーリーがニコール様演じるキャロルの視線で描かれているからなのです。この辺りの演出はちょっと目新しいかもしれません。これは監督が「ヒットラー最期の13日間」の監督オリバー・ヒルシュビーゲルだからなんですね。彼も初めてのハリウッド作品なのだから、もうちょっと違う映画にすれば良かったのに・・と思ったのは私だけではないはず。まあ、ニコール・キッドマンファンには結構おいしい映画でした。
ロケットマン  監督:チャルーム・ウォンピム  主演:ダン・チューポン、プティポン・シーワット
Roket-Man  2006年 タイ映画
1920年代。タイの農村地帯では牛は大変重宝な動物だった。しかし、牛泥棒は後を絶たず農民たちは苦しんでいた。そんな彼らのヒーローは「ロケットマン」と呼ばれる男。膨大な数のロケットと己の肉体を駆使して牛泥棒と戦う彼は、いつしか農民たちのヒーローになった。実は彼は幼少時代に牛泥棒に両親を殺害され復讐のために牛泥棒退治をしていたのだ。牛泥棒の背後にはウェン閣下という金持ちがいた。彼は自分の会社が作ったトラクターを売るために、タイ中の牛を消してしまおうとしていたのだ。その計画を実行するためには、ロケットマンは目の上のたんこぶだった。そんなある日、ロケットマンは両親の敵と同じ刺青を持つ男を見つける・・・・
私評:バキッ!ボキッ!ドッカーン!!・・・え〜、この映画のセリフはほとんど覚えていません(笑)。覚えているのはロケットマンが敵をやっつける時の痛そうな膝蹴りと延髄蹴り、そしてロケットに乗っての体当たり〜!ロケットといっても爆発はしません。ただ、一直線に敵に突っ込み体当たりするだけのロケット。これがまた、可愛いじゃありませんか〜!アクションはお墨付きのタイ映画なのですが、この映画のアクションもまた凄かったです。主演は「七人のマッハ!!!!!」のダン・チューポン!(彼は誕生日が私と同じです)また、数段レベルアップした彼のアクションは必見!また、ウェン閣下役のプティポン・シーワットがコテコテのギャグで笑わせてくれます。(彼は中村獅童をアホにした様な顔で、それだけで笑える)監督はタイではアクション映画の巨匠らしい、チャルーム・ウォンビル。
キャプティビティ  監督:ローランド・ジョフィ  出演:エリシャ・カスバート、ダニエル・ギリス
Captivity  2006年 アメリカ映画
ファッション界のアイコンとなったNYのトップモデルのジェニファー。彼女は最近、ストーカーの影に怯えていた。クラブに向かった彼女は何者かに薬を盛られ誘拐されてしまう。彼女は見知らぬベッドで目を覚ました。コンクリートで覆われ、窓のない部屋は完全な密室だった。再び、気を失ったジェニファーが眼を覚ますと、手足を椅子に縛れていた。そして彼女は以前にこの部屋に連れ込まれた女のおぞましい拷問シーンを見させられる。ふたたび密室の戻されたジェニファーは必死に脱出を試みる。しかし、姿なき犯人はあの手この手でジェニファーの精神をいたぶる。そんな時、部屋の小さな隙間から、思わぬ隣人を発見する。ゲーリーという隣人も3日前にここに監禁されたという。二人は協力してここを脱出しようとするが・・・・
私評:もういや。殺して・・・・スプラッター映画も行くところまで行っちゃった感があります。「SAW」や「ホステル」もすごいけど、この映画も強烈でした。痛いシーンだけじゃなくて、とにかく吐きそうになるくらいの嫌悪感を与える。人体をミキサーにかけたジュースを飲まされたり、酸を顔にかけて溶かしたり・・。しかし、そういうシーンになると画面が暗くなって見えなくしているのですが・・・。音と薄暗い画面だけでも十分キモイっす。この映画には2回のどんでん返しがあります。それがけっこう面白い設定なのでキモイシーンを見る自身のある方にはお勧めできる映画かもしれません。主演は「24」でキーファー・サザーランドの娘を演じて有名になったエリシャ・カスバート。彼女がエロくてグッドです。ゲリー役は「ドリーム・クルーズ」のダニエル・ギリス。監督は「ミッション」「キリング・フィールド」のローランド・ジョフィ。この監督がなぜ、こんな強烈なスラッシャー映画を撮ったのかは謎です・・。


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