最近は全然、新作映画が観れていません。
その分成田のシネコンで上映中の「市川雷蔵」フェスティバルに通ってます。
それはまた別の機会にご紹介するとして・・・今回はホラー映画(?)ばかりです。
ファンタスティック映画祭で観た、2本もご紹介します。
コープス・ブライド | 監督:マイク・ジョンソン& ティム・バートン |
出演:ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム・カーター | |
Corps Bride | 2005年 アメリカ映画 | ||
今週のイチ押し:小心者のビクターは同じ町に住むビクトリアと婚約中。しかし、この結婚には親たちの数々の思惑が絡んでいる。でも、そんなことは他所に2人は心を寄せ合っていた。今日は結婚式のリハーサル。ところが気が小さいビクターは何度やっても誓いの言葉を覚えられず、失敗ばかり。すっかり落ち込んでしまった彼は、森の中でひとり誓いの言葉の練習をしていた。そして言葉を言い終えて、枯れ木に指輪を入れた瞬間・・、地面から女が現れた。そして彼の誓いの言葉を受け入れ妻になったという。こうしてコープスブライドと夫婦になったビクターは地中深く連れ去られてしまう。そして辿り着いたのは「死者の国」。ところがそこは明るく陽気な町で、腐った体も骸骨も楽しそう。しかし、ビクトリアに想いを馳せるビクターは果たして地上に戻ることができるのでしょうか?? | |||
私評:お受けします・・・ティム・バートンが「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」「ジャイアント・ピーチ」で培ったストップモーション・アニメで、またまた不思議な映画を作りました。今回も楽しいだけじゃなくて、ちょっと不気味で、またちょっと悲しいファンタジー映画です。あまりに純で、しかも悲しい過去を持つコープスブライドには、ちょっと肩入れしてビクターも彼女と結婚すれば良いのに・・と言いたくなってしまった。そしてあまりに感動的なラスト。いや〜、面白かったです。声優陣もすごいメンバーが揃いました。ビクター役は「チャーリーとチョコレート工場」でもティム・バートンと組んだジョニー・デップ。コープスブライド役はティムのプライベートのパートナーでもあるヘレナ・ボナム・カーター。ビクトリア役はエミリー・ワトソン。そして牧師役でクリストファー・リー、ビクトリアの父親役は「ビッグ・フィッシュ」のアルバート・フィニーという豪華な面々。もちろん、音楽もめちゃめちゃ楽しいです。 | |||
スケルトン・キー | 監督:イアン・ソフトリー | 出演:ケイト・ハドソン、ジーナ・ローランズ | |
The Skelton Key | 2005年 アメリカ映画 | ||
老人介護の仕事をしているキャロラインは、ロックンロールバンドのマネージャーをしていて、危篤の父親を無視して死なせてしまったという過去を持っていた。今の仕事は、そんな自分の誤りへの償いでもあった。そんなある日、彼女はルイジアナで新しい仕事を得た。ベンという名の老人は寝たきりで言葉を発することができなくなっていた。合鍵を手にしたキャロラインは家の屋根裏部屋で不気味なアイテムを発見。それらは黒魔術に使う品々だった。やがて彼女はこの家の秘密を次々と発見。そして言葉を発せぬベンは何事かを彼女に告げようとするが・・・・・ | |||
私評:I Don’t Believe、私は信じない・・・・久々にスプラッターではない、正統派ホラーに恐怖しました。今回しみじみ思ったのですが、こういう映画を怖くするも陳腐にするも役者しだいですね。この映画には血しぶきもなければ、チェーンソーも登場しない。そこにあるのは得体の知れない何者かで、その正体を知っているベンは言葉が話せない。このシチュエーションだけでブルってしまいそう・・。そしてこの映画で怖いのがベンの妻役でめちゃ不気味なジーナ・ローランズ。印象的でした。主演はラブ・コメディのプリンセス、ケイト・ハドソン。今回の彼女は気丈な女から、恐怖のタガが切れて暴走するという難しい役どころを見事にこなしています。そしてセリフなしで恐怖を演出するジョン・ハート。とにかくこの主演の3人がこの映画の見どころです。そしてブードゥー教についても面白い解釈が多々あって面白かったです。監督は「光の旅人 K―PAX」以来となるイアン・ソフトリー。 | |||
カースト(原題) | 監督:ウェス・クレイブン | 出演:クリスティーナ・リッチー | |
Cursed | 1999年 アメリカ映画 | ||
弟のジミーと二人暮らしのエリー。ある日、彼女は弟と車を運転中に事故を起こしてしまう。相手の車は崖を転がり落ち、二人は必死に運転席にいた女性の救出を試みる。しかし、その時不気味な物音と共に女性は何者かに連れ去られてしまう。それが人間ではないことは確かだ。しかも、その時二人は「何者か」に傷を負わされてしまう。数日後、二人の体に異変が現れる。体の内部で蠢く何か。彼らの周りで起こる殺人事件・・。なんと、億通事故の夜に二人を襲ったのは「狼男」だったのだ。やがて、ふたりはその事に気づくが・・・・ |
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私評:あなたは感染したのよ、呪いに・・・ホラー映画の大御所の一人、ウエス・クレイブン監督の作品。今回の東京国際映画祭のホラー作品は内容をほとんど明かさずに公開したので、驚きも2倍。まさか、クレイブン監督が狼男を扱うなんて・・・。まあ、主演がクリスティーナ・リッチーなので「狼女」か・・。(笑)前半はそんな古典的な「狼男」の物語を踏襲しているのですが、畳み込むような後半は現代版らしいモダンな映像に変わっていきます。正直、ここまで面白いとは思いませんでした。主演はすっかり大人のクリスティーナ・リッチー。今回の彼女は怖いよ〜・・。でも、彼女ってホラーが似合うんですよね。弟のジェイク役は「スカルズ」のジョシュア・ジャクソン。映画の中では弟役ですが、実は彼の方が年上です。(笑) 監督は「エルム街の悪夢」「スクリーム」のウエス・クレイブン。この映画も劇場公開されるのかどうかが心配です・・・。 | |||
蝋人形の館 | 監督:ジャウム・コレット・セラ | 出演:エリシャ・カスバート、パリス・ヒルトン | |
The House of Wax | 2005年 アメリカ映画 | ||
カーリーとペイジはそれぞれのBFを伴いフットボールの試合を見に行くために、2台の車でスタジアムに向かった。彼らに同行したのはカーリーの双子の兄のニックと彼の悪友。車のトラブルから一行と別れたカーリーとBFのウェイドは、不気味な男の道案内で車の部品を求めてある町へと到着した。静まり返ったその町の教会で、二人はガソリンスタンドのオーナーと出会う。彼を待つ間、ふたりは町の中で異彩を放つ「蝋人形の館」へと足を踏み入れる。そこにはまるで生きているかのような人形が陳列されていた。GSのオーナーの家へとやってきた二人だったが、彼は前夜に彼らのキャンプ地に嫌がらせをした男だった。しかも、この町の住人は彼と弟以外はまったくいない事が判明する。そう、町の人々はみんな蝋人形にされてしまったのだ・・・・ |
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私評:お前はどこにでも入るんだな・・・いや〜・・・、いかにもアメリカ版のホラー映画。とにかく主人公たちが自ら墓穴を掘って、どんどんと恐怖に巻き込まれていく。おバカな映画です。そしてこの映画では「痛〜い」シーンが随所にあって、思わず顔が歪んでしまいました。それにしてもUSAホラーは「殺人鬼」「デカパイ女(しかも金髪)」「スプラッター」という方程式でしっかりと楽しませてくれるから不思議。まさに、ドライブインシアターでキャーキャー言いながら楽しむ映画なのでしょうね。主演は「24」「ガール・ネクスト・ドア」などでお色気たっぷりの演技を見せるエリシャ・カスバート。お約束のタンクトップで登場します。そして存在自体がセンセーショナルなパリス・ヒルトン。彼女もしっかり演技をしているし、しっかり死にました。(笑)そして映画の最後の最後で、溶け出す蝋人形の館の中での数々のアクションシーンは、この映画の一番の見どころです!! |
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