2012/10/17

すっかりペースが落ちています・・。
目標の150本まで、あと少し。今回のイチ押しは号泣のファンタジーと
超バイオレンス作品です。

ツナグ  監督 :平川雄一朗  出演 : 松坂桃李、樹木希林、橋本愛
 2012年 日本映画
今週のイチ押し:ツナグとは、一度だけ死者との再会を叶える人。今回ツナグに依頼をしたのは畠田という男。彼は半信半疑でツナグと待ち合わせをした。畠田の前に現れたのは歩美という高校生の男。実は歩美はまだツナグの見習い中で、彼の祖母のアイ子が死者とのコンタクトをしていた。畠田は死んだ母親と会いたいと歩美に告げた。しかし、彼はまったく信用していない。約束のホテルで畠田は部屋の鍵を預かった。そしてそこにいたのは・・まさに彼の母親のツルだった。畠田は死んだ母親に最後まで病名を告げなかった。その事を息子に責められた畠田はツルに本音を聞き出すが・・。歩美と同じ高校の演劇部に所属する嵐と御園は親友同士。しかし、舞台の主役の座をふたりで争い微妙な関係になってしまう。結局、御園が主役の座を射止めるが・・・。サラリーマンの土谷は7年前に失踪した恋人のキラリの事が忘れられない。そんな時土谷はアイ子と病院で出会う。ツナグを使い、もしキラリに会えたら、それは彼女の死を意味するのだが・・
私評:ツナグは人の人生に立ち会う。生半可な気持ちじゃできないわよ・・・実を言うとあまり期待していなかった作品。ところがめちゃめちゃ良い作品で、私は最初から最後まで泣き通し。死者との対面をしてスッキリと人生を出直す事もある。だけど、その出会いがさらにその人の人生にプレッシャーを掛ける事も。とにかく、この映画でツナグが引き合わせた3人の話はどれも感動的でした。特に私が好きなのが女子高生の嵐と御園の話。演じるのは「アナザー」「告白」の橋本愛と「愛と誠」の大野いと。このふたりの話はすごく心に響いて、本当に涙が止まらなかった。嵐の叫び声が今でも耳に残っているくらいです。歩美役は「麒麟の翼」の松坂桃李、アイ子役は「悪人」「わが母の記」の樹木希林。このふたりは完璧なキャスティング。ヒットすればきっと続編もできるのでしょうね。その他、主要な役どころに遠藤憲一、八千草薫、佐藤隆太、桐谷美玲。そしてちょっとだけ出演ですが大御所の仲代達也も登場します。監督は「陰日向に咲く」「ROOKIES-卒業―」でも私の涙を絞り取った平川雄一郎。日本一泣かせ上手な監督かもしれません??
アウトレイジ ビヨンド  監督 : 北野武  出演 : ビートたけし、西田敏行、三浦友和
 2012年 日本映画
今回のイチ押し:東京の暴力団、山王会は加藤が会長になってから着々と勢力を広げ、今では政界にも手を出している。警察も彼らを抑え込む事を考えている中、刑事の片岡は巧みに組の情報を引き出している。山王会の中では元の幹部たちが若頭の石原やボディガードから抜擢された舟木に不満を募らせている。そんな時、片岡は山王会の幹部のひとり富田に関西最大の暴力団の花菱組に歩み寄る事を進言。しかし、その情報は加藤にばれて富田は殺されてしまう。次に片岡が目を付けたのは山王会を憎み続ける男、木村。そしてすでに死んだと思われていた復員中のヤクザの大友。大友を仮出所させた片岡は木村と大友の手を握らせ、ふたりの暴れん坊に山王会を揺さぶらせようとする。木村はかつて親交があった花菱組を大友と一緒に訪ねるが、交渉の場で大友はキレてしまう。しかし、その場は木村の捨て身の行動で丸く収まった。ふたりの下には花菱組の若手が入り、山王会潰しの抗争が始まった・・
私評:この野郎、ぶっ殺すぞ!!・・・全員悪役のこの映画に出てくる男たちは、本当に物騒な奴らばかり。警察まで悪に染まっている。(唯一、松重豊演じる刑事は善といえるかも?)しかし、この映画を観ていて私の中で一番の"ワル“だと思っていた奴が最後の最後にしっかり殺されて、なんだか個人的にはスッキリしました。それにしても北野作品は本当にリアルだ。殺し方や殴り方はもちろん、今回は山王会が徐々に壊れていく様も実に分かりやすく、そしてリアルに描かれています。ヤクザの世界でも”義“を重んじて”人望“を得ないと組織として生き残れないのだ。今回も出演者はとっても豪華。そのメンバーを観ているだけでも十分価値あり。まずは、もちろんビートたけし。そしてヤクザの面々は山王会陣に三浦友和、加瀬亮、中尾彬、光石研、田中哲司。花菱会は神山茂、西田敏行、塩見三省、高橋克典。警察側は小日向文世、松重豊。木村組には中野英雄、桐谷健太、新井浩文。どうです、この悪党たち。サイコーですよね。終わり方は色々と意見がありそうですが、私は大好き。面白かったです。
エージェント・マロリー  監督 : スティーブン・ソダーバーグ  出演 : ジーナ・カローナ、ユアン・マクレガー、マイケル・ダグラス
Haywire  2011年 アメリカ映画
マロリーは世界を股に掛けるフリーランスの女性秘密工作員。いま、彼女は田舎町のダイナーにいた。そこに同じくフリーのスパイであるアーロンが現れ、大格闘を行う。マロニーは彼を叩きのめすと近くにいた地元の若者スコットを車ごと略奪。誰かが彼女をつけ狙っている。発端は1週間前のバルセロナ。各国の政府機関から表沙汰にできない裏工作を代行するエージェントケネスはアメリカ政府から派遣されたコブレインとスペインの政府関係者のロドリゴと会っていた。ふたりが依頼してきたのはある男の救出ミッション。コブレインが直々に指名をしたのがマロリーだった。あっという間に、その仕事を片付けたマロリーは人質のジャンという男をロドリゴに引き渡した。自宅の戻ったマロリーの元にケネスが現れる。ふたりはかつては恋人同士他だった。ケネスは次の仕事をマロリーに依頼する。そしてマロリーはイギリスのダブリンへと飛ぶ。しかし、彼女はそこで救出したはずのジャンの死体を発見する・・・・
私評:女と思ってはいけない・・・この映画もけっこう地味に公開されていますよね~。先にキャストを書いてしまいますが主演のジーナ・カラーノ以外は超~有名な俳優ばかりです。「ウォール街」のマイケル・ダグラス、「スター・ウォーズ」のユアン・マクレガー、「プロメテウス」のマイケル・ファスベンダー、「タイタニック」のビル・パクストン、「GIジョー」のチャニング・テイタム、そして「私の生きる肌」のアントニオ・バンデラス!しかも、監督は「オーシャンズ11」シリーズのスティーブン・ソダーバーグ!それなのにこの公開規模は地味すぎるんじゃない??と言う事はよっぽどつまらない映画なのかと思ったのですが、これがまためっちゃ面白い映画。シナリオも面白いし、アクションも痛快。そして何よりユーモアがあります。しかし、一番の見所はそうそうたる大御所を脇に回して大活躍のジーナ・カラーノ。格闘技界では超有名な女性らしいのですが、私は知りませんでした。彼女がまた美人で、しかもめっぽう強い!!この役は彼女以外にはできないんじゃない??私にとってはかなり拾い物の映画でした!!
モンスター・トーナメント  監督 : ジェシー・T・クック  出演 : デイヴ・フォーリー、ロバート・メイレット
Monster Brawl  2011年 カナダ映画
ここはヒルサイドの共同墓地の脇。沼から漂うあやしい煙の中、まさに"異種格闘技“の頂点を極める戦いがこれから始まろうとしている。昔は人々を怖がらせた怪物たちも今ではすっかり日蔭の存在になってしまう。それぞれに悩みも抱えているのだ。そんな彼らがスポットライト浴びる日が来たのだ!その名もモンスター・トーナメント!出場選手は”朽ち果てた死霊ミイラ男“”血に飢えた女王 レディ・ヴァンパイア“”ゴス系の巨人 フランケンシュタイン“”脳ミソ大好物野郎 ゾンビマン“”一つ目の暴れん坊 サイクロプス“”汚らわしき呪われた魔女 ウィッチ・ビッチ“”湿地の悪魔 スワンプ・ガット“そして”満月の夜の狩人 狼男“。いま、戦いの火ぶたは切って落とされた・・・・
私評:さあ出でよ、邪悪な暗黒の支配者たちよ・・・・もうすぐ閉館してしまう渋谷のシアターN。正直、ここの映画館でしか観る事の出来ない映画です。予告編を観た時にこの映画のネタに感心してしまった。過去に「フランケンシュタインVSドラキュラ」みたいな映画はあったけど、これだけのモンスターが一堂に会するのはおそらく初めてでしょう!?そいつらがリングで格闘技って・・・。クールです!!ホラー映画ですが、全然怖くありません。むしろコメディです!(笑)戦いの前にそれぞれのモンスターの近況が語られるのですが、それがあまりに惨めで・・・。まあ、なんだかんだ言っても日本の配給はB級映画のパイオニア、アルバトロス!大きな期待はいけません。低いテンションで観に行けば、けっこう楽しめちゃいます。出演者はデイブ・フォーリー、ロバート・メイレット、アート・ヒンドルと書いてますが、誰がどの役かもすでに分からず。しかし、この映画のナレーションは「エイリアン2」のランス・ヘンリクセン!!監督はジェシー・T・クック。 


前回の記事も読んでね~!



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