2016/10/9　　

少しずつ着実に。君の名は。がヒットしてくれたおかげで
公開中に間に合った・・・

君の名は	監督：新海誠	出演：　神木隆之介、上白石萌音
	2016年　日本映画
	今回のイチ押し: 1000年ぶりに彗星が地球に近づき、壮大な天体ショーが見られると世間はざわめいている。田舎町に住む三葉は自分が東京に住む高校生の男の子になっている夢を何度も見る。そして彼女は夢の中で都会生活を満喫していた。一方、東京に住む男子高校生の瀧は時々、夢の中で自分が田舎暮らしの女子高校生になっていた。実はこのふたりは時々、夢の中で入れ替わっていたのだ。その事に気付いたふたりはその事を受け止め、互いの生活を楽しみ始める。しかし、ある時を境に、入れ替わりが起こらなくなる。その理由はあまりにも残酷な事件のせいだった・・
	私評：男子の視線！スカート注意！！・・・すごい映画です。青春映画です。SF映画です、恋愛映画です。しかも、どのジャンルにはまっても完璧。内容も知らずに映画館に行った私は、その恐ろしいまでの完成度と、心ときめくストーリー展開に心底どっぷり浸かってしまった。そして訪れるラストシーンの奇跡・・・。思わず「うわっ！」と言ってしまった。そんな感想を抱いた多くの人が映画館に通い、なんと今年No.1の大ヒットばく進中。これも納得です。私ももう一回観に行きたい。瀧役は「るろうに剣心　京都大火編」の神木隆之介、三葉役は「舞子はレディ」の上白石萌音、瀧が憧れるバイト先の先輩は「アイ・アム・ア・ヒーロー」の長澤まさみ、そして三葉のおばあちゃん役は市原悦子。監督は「秒速５センチメートル」の新海誠。

怒り	監督：李相日		出演：渡辺謙、宮崎あおい、森山未來
	2016年日本映画
	今回のイチ押し：住宅地である夫婦が惨殺された。事件現場には「怒」の血文字が残っていた。犯人は顔を整形してどこかへ逃亡したと思われた。それから1年後、千葉の漁港で暮らす洋平と娘の愛子の前に田代という青年が現れる。愛子は東京で風俗の仕事をしていたが、最近洋平の元に戻ったばかり。愛子は田代とどんどん親しくなっていった・・・。東京で大手企業に勤める優馬は街で直人という青年と知り合う。ゲイの優馬はちょっと影がある直人に惹かれていく・・・。親の事情で沖縄に転校してきた女子高生・泉は、無人島で田中という男と遭遇し、なぜか惹かれてしまう。しかし、泉は同級生と那覇に遊びに行った日、米兵に暴行されてしまう・・
	私評：お前の事だけは信用している・・・重い映画です。お気楽に観られる作品では決してありません。しかし、登場人物たちが抱える思いが痛いほど伝わってきます。登場人物は誰もが心に闇を抱えている。その気持ちのやり場を必死に探している。もがき、あがいている内にさらに見えてくる闇。しかも、３人に男たちが「もしかしたら殺人犯？」という疑惑からさらに・・・。観て良かったと思える映画ですが、もう２度と観たくない映画です。出演者は渡辺謙、宮崎あおい、松山ケンイチ、妻夫木聡、綾野剛、森山未來、広瀬すず・・という最強の面子がそろいました。しかし、彼らが今までのキャリアをぶち壊すくらいのあぶないキャラクターを演じます。特に宮崎あおいと広瀬すずは強烈な印象を残しました。監督は「フラガール」「悪人」の李相日。

ライト／オフ	監督：デヴィッド・Ｆ・サンドバーグ		出演：　テリーサ・パーマー、マリア・ベロ
Light Out	2016年　アメリカ映画
	夜の倉庫で残業をするふたり。女性社員が倉庫の明りを消すと、そこには怪しげな人影が・・。気味が悪くなった彼女は上司の男に声をかけて退社した。その影は一人になった男に襲い掛かる・・・。ひとり暮らしのレベッカは、幼い弟から「電気を消すと、何かが来る」と打ち明けられる。実はレベッカが数年前に家を出たのも、正体不明の影が原因のひとつだった。レベッカは脅える弟のために恋人のブレットとともに、実家を訪れ正体を突き止めようと決意する。沢山の電気を用意して実家に乗り込む彼女だったが、影は着実に彼らに迫っていた。そして彼女の母が隠していたある秘密が明らかになる・・・
	私評：ママには、秘密があるの・・・たった数十秒の恐怖動画は、瞬く間に世界中に広まり１億５千万回も再生された。その動画を長編にしたのがこの映画。https://vimeo.com/82920243　なんたって電気を消すと出てくるというのが怖い。明りが当たっていれば良いのですが、光あるところには必ず影もある。そしてその影の正体にまた驚き。（ちょっと無理やり感はあるのですが・・）久々にドキドキしながら映画を観ました。映画を観た日は部屋の電気を消した後、暗闇が気になってしまいました。レベッカを演じるのは「ウォーム・ボディーズ」のテリーサ・パーマー。ちょっと設定より歳をとりすぎてないか？？そして私がこの映画で一番怖かったのが彼女の母親。演じるのは「コヨーテ・アグリー」「デュエット」のマリア・ベロ。すっかりおばさんですが、彼女の演技は凄かった。監督デヴィッド・F・サンドバーグ。彼の次回作はなんと「アナベル２」！製作には「死霊館」のジェイムズ・ワンが絡んでいます。

キング・オブ・エジプト	監督：		出演：　木嶋のりこ、間宮夕貴ン
Gods Of Egypt	2016年　日本映画
	神と人間が共存し、「生命の神」オシリス王によって統治されていた古代エジプト。オシリスの弟のセトは、彼らの父のラーの命令で砂漠地帯に飛ばされていた。しかし、オシリスは王座を息子のホルスに譲る事にした。盛大な王位継承式が執り行われるが、そこに現れたセトによってオシリスは殺され、ホルスは「神の眼」を奪われてしまう。セトは人間を奴隷にして自らの王国を強固にしていく。王座と視力（神の眼）を奪われたホルスはその身を隠していたが、偶然コソ泥の青年ベックと出会う。ベックは最愛の恋人ザヤを死の淵から救うためにホルスと取引をするが・・・
	私評：人間の割には良い男だな・・・この映画はとにかくアクションを楽しむ映画。しかも、３Dを楽しむ映画です。次から次へと危機に立ち向かう主人公。ピラミッド内のブービートラップ、スフィンクスとのやり取りなどなど、ドキドキしながら見る事ができました。360度グルグル回る３Dシーンは斬新でした！しかし、なぜかチープな感じが否めない。これぞ最高級のB級映画なのかもしれません？？ホルス役は「真夜中のゆりかご」のニコライ・コスター＝ワルドー、ベック役は「ギヴァー　記憶を注ぐ者」のブレントン・スウェイツ、そして悪役セト役は「300」「オペラ座の怪人」のジェラルド・バトラー。監督は「アイ・ロボット」「ノウイング」のアレックス・プロヤス。

レッドタートル　ある島の物語	監督：マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット		出演：
Red Turtle	2016年　日本・フランス・ベルギー映画
	嵐に見舞われた男は奇跡的に小さな島に辿りつく。そこは無人島だった。食料となる木の実、そして飲料水をなんとか手に入れた男は筏を組み島からの脱出を試みる。しかし、沖に出ると筏の底を叩く音がきこえ、筏はバラバラになってしまう。男は再び、前回より大きな筏を作り海に漕ぎ出すが、同じ場所で筏はバラバラになってしまう。筏を壊していたのは巨大なウミガメだった。男は陸に上がってきたウミガメを棒で殴り殺してしまう。何とも言えない絶望感を味わう男。しかし、数日後に彼の前で奇跡が起こる。カメの死骸の中から若い女性が出てきたのだ。ひたすら眠り続ける彼女を、男は見守り続けるが・・・
	私評：この映画にはセリフがありません。つまり、フランス映画なのに字幕なし。すべて映像が語ります。何の変哲もないストーリーなのですが、映画を観ている間は終始心地良かった。まさに海に漂っているようでした。赤い大亀の中から生まれてきた女性はいったい何だったのかは最後まで語られません。もしかしたら、天からのプレゼントだったのかもしれないし、新しいアダムとイブだったのかもしれない。また、直接語りかけてきたわけではないのですが、物が溢れた現代人に本当の必要な物は何かを問いかけてきているような気がしました。男と女、そして子供。そして命があれば何もいらないと・・・。この作品の製作はスタジオジブリなのでプロデューサーは鈴木敏夫。作画プロデューサーには高畑勲がいるので、絵のタッチがそっくりでした。監督は「岸辺のふたり」のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット。

スーサイド・スクワッド	監督：デヴィッド・エアー		出演：　ウィル・スミス、マーゴット・ロビー
Suicide Squad	2016年　アメリカ映画
	スーパーマンが死んでしまったメトロポリスで、アマンダ・ウォーラーは新たな特殊部隊を作る事を提言した。それは極悪人たちの寄せ集めで、彼らに減刑の恩赦を与えて国家のために働かせようという内容だったが、ウォーラーは彼らの命などゴミ屑同然に考えていた。選ばれた精鋭（？）たち、別名「スーサイド・スクワッド」はエリート軍人のフラッグの元で管理されることになった。しかも、彼らが裏切らないように彼らの体には小型爆弾が仕込まれた。しかし、フラッグの恋人のムーン博士は古代の邪悪な魔女、エンチャントレスに憑りつかれていたが、ついには魔女に精神を乗っ取られ現代に放ってしまう。最強の敵になったエンチャントレスを倒すべくスーサイド・スクワッドのメンバーは一致団結して戦いに挑む・・・
	私評：だって私たち悪物でしょ・・・DCコミックのヒーローものに登場する”悪役“が勢ぞろい。彼らが弱みを握られ正義のために（？）戦う。確かに面白いのですが何か物足りない。それはたぶん個々のキャラクターの面白さが描き切れてないせいかも？？しかも、「ハーレイ・クイン」と「ジョーカー」のキャラクターが際立ち過ぎていて、他が霞んでしまった。まあ、ドタバタのアクション映画として観れば、それなりに楽しめる作品だと思いますが・・・。そして時々出てくる、真のヒーローたちにも要注目。もちろんB・Aさんも登場します！役者陣はデッドショット役で「MIB」のウィル・スミス、ジョーカー役は「ダラス・バイヤーズ・クラブ」のジャレット・レトー。しかし、私の注目はハーレイ・クイン役のマーゴット・ロビーとカタナ役の福原カレン。強くてセクシーで、クレイジーで最高です。監督は「フューリー」のデヴィッド・エアー。

ミュータント・ニンジャ・タートルズ　影	監督：デイブ・グリーン		出演：　ミーガン・フォックス、ウィル・アーネット
Teenage Mutant Ninja Turtles: Out Of The Shadows	2016年　アメリカ映画
	タートルズの活躍で投獄された悪の権化シュレッダー。しかし、天才科学者のストックマンとその手下たちによって移送中にまんまと逃げ出す事に成功。シュレッダーはふたたびニューヨークを恐怖に陥れようと画策していた。タートルズたちはその事を知り、ふたたびシュレッダーを捕えようとするが、あろう事か仲間内で不協和音が・・・。一方のシュレッダーは異次元からの侵略者クランゲと手を組み、さらにパワーアップ。ニューヨークは戦場と化していた。しかし、人々に危険が迫った時再び４つの影が現れる・・・
	私評：痛い目に遭うぜ・・・どうもこのカメのキャラクターは好きになれないのですが、ド迫力のアクション＆３Dを楽しむために劇場に。しかし、今回はいつものアクション＆笑いだけではなく、ちょっとしたドラマも盛り込まれています。まあ、不要と言えば不要ですが・・・(笑)。それにしても昨今の特撮技術はすごいですね。今回はIMAXで観たのですが、スピードが速すぎて目が着いていかない・・・。私の動体視力ではテレビサイズでちょうど良いのかも？？タートルズたちは顔を見せないので置いといて…、ヒロインは「トランスフォーマー」「ジェニファーズ・ボディ」のミーガン・フォックス。今回も抜群のスタイルを見せつけてくれます。そしてタートルズの助っ人ケイシー役は「テレビシリーズ　ARROW」のスティーヴン・アメル。製作人の中には「トランスフォーマー」の監督のマイケル・ベイも名を連ねていますが、監督はデイヴ・グリーン。

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