2010/9/26

久々にすごいアクション映画を見てスッキリ爽快。そして
実話のダンサーの話にじんわり涙・・・。韓流映画も良かった・・・
みんなイチ押しにしたかったっす。

十三人の刺客  監督:三池崇   出演:役所広司、山田孝之、松方弘樹
 2010年 日本映画
今週のイチ押し:江戸時代末期。明石藩江戸家老の間宮図書は主君である松平斉昭を諌める書状を残し切腹した。しかし、将軍徳川家慶の腹違いの息子である斉昭に咎めはなかった。斉昭は残忍で冷酷、人の命などなんとも思わぬ暴君であった。しかも、年が明ければ斉昭は老中職に就くという。そんな時、老中・土井大炊頭利位は考え抜いた末、公儀大目付の島田新左衛門に斉昭の暗殺を命じた。ぬるま湯に浸かったようなこの泰平の世で武士としての死に場所を探していた島田はこの命を引き受けた。御徒目付組頭の倉永左平太を筆頭に島田の元に男たちが集結。12人となった。島田は中山道の宿場町のひとつ落合宿で斉昭を討つことに決めた。宿場をそっくり買い上げ、そこに来た斉昭一行を一網打尽にする計画だ。しかし、斉昭の腹心・鬼頭半兵衛も島田の不穏な動きを察知していた。そして島田一行は山道で13人目となる男に出会う・・
私評:斬って斬って斬りまくれ〜!!!・・・工藤栄一監督の名作と謳われる作品のリメイクです。正直、私はオリジナル版がイマイチでした。しかし、今回のリメイク版はすごい!流れるようなストーリー展開に加え、ラスト50分にも渡る13人Vs300人の戦いはすごい迫力。とにかくあっという間の2時間半でした。この監督は「良い脚本」にさえ出会えれば良い映画が撮れるんです。そして集まったメンバーが個性的ですごく良いです。主演はもはや日本映画の重鎮である「どら平太」「パコと魔法の絵本」の役所広司。倉永役は時代劇と言えばこの人・松方弘樹。彼の殺陣はやっぱり他のメンバーとひと味違います。カッコ良すぎ!その他の刺客たちは「ブラインドネス」の伊勢谷友介、監督とは「クローズZERO」でタッグを組んでいた山田孝之、浪岡一喜、高岡蒼甫、「山形スクリーム」の沢村一樹、「20世紀少年」の古田新太、「鑑識・米沢守の事件簿」の六角精児、「ウォーターボーイズ」の近藤公園、「あずみ」の石垣佑磨、そして最年少の久保田正孝というカラフルな面子。しかし、この映画でいちばんすごいのは斉昭を演じるSMAPの稲垣吾郎です。顔色一つ変えず子供にも弓を射る悪の権化を怪演。すごかった・・・。監督は「ヤッターマン」の三池崇。現時点では今年一番のアクション映画です。
小さな村の小さなダンサー  監督:ブルース・べレスフォード  出演:ツァオ・チー、ジョアン・チェン
Mao's Last Dancer  2009年 オーストラリア映画
今週のイチ押し:1972年、中国山東省の小さな村に北京から役人たちが訪れる。彼らは中国を代表するバレリーナを育成するため、その素養を持ち合わせた子供を探しに来たのだ。11歳の少年リー・ツンシンはそこでスカウトされ、親元を離れ北京の舞踏学校に入学した。そこで彼を待っていたのは厳しい修行だった。しかし、リーは何のために踊っているのかが分かっていなかった。そんなある日、彼は教師のチェンから一本のビデオをそっと渡される。そこに入っていたのはソビエトからアメリカに亡命した世界的なダンサー、バリシニコルの映像だった。そんなある日、彼らのバレエを毛沢東夫人の江青が見学に来る。彼女はリーたちの「ジゼル」を見るが「政治的意図も革命」もないバレエに不満を言い、新たな中国版のバレエを作らせた。しかし、毛沢東が死去し、江青も逮捕されると文化大革命は終わった。そこにやってきたのはアメリカのバレエ団の一行。芸術監督のベンはリーに目をつけ、リーをアメリカでの3ヶ月間の研修に招待する。そこでリーは同じダンサーであるエリザベスと出会い、恋に落ちる・・
私評:VIPの到着が遅れていますので開演を15分遅らせます・・・このVIPを招いてのクライマックスは感動で涙が止まらなかったです。この映画は実話を元にしている。リー・ツンシンは実在のバレエダンサーで、パンフレットには写真も載っています。しかし、この映画で描いているのは彼の成功ではなく、アメリカと中国のあまりに違う境遇で翻弄される主人公と、遠く離れた小さな山村で息子の事を思い続ける両親の物語です。私はバレエは良く分からないのですが、この映画で描かれるダンスシーンの美しいのなんのって・・・。そして感動のフィナーレは二つの国の間の壁が取り払われた瞬間を、見事に描き出していました。私は大好きな映画です。主演のリーを演じるのはイギリスで活躍する現役バレエダンサーのツァオ・チー。映画初出演とは思えない良い演技を見せます。彼の母親役は(私の中では)中国の女優と言えばこの人!「ラストエンペラー」のジョアン・チェンが登場。そしてリーの弁護士役は「ツイン・ピークス」のカイル・マクラクラン、ベン役は「スタートレック」のブルース・グリーンウッド。監督は名作「ドライビングMissデイジー」のブルース・べレスフォード。じんわり心に染みる良い映画でした・・・。
TSUNAMI ツナミ  監督:ユン・ジェギュン  出演:ソル・ギョング、ハ・ジウォン
 209年 韓国映画
韓国でも屈指のリゾート地、プサンのヘウンデ。チェ・マンシクは母親と息子の3人暮らし。幼なじみのヨニに想いを寄せているが、過去に船長だった彼女の父親と漁に出ている時に、嵐に遭い、船長を亡くした過去が彼の足枷になっていた。彼の住んでいるヘウンデの商店街は大規模な再開発計画が進められていた。マンシクを始めとする住民は大反対だった。そこで雑貨屋を営むマンシクの幼なじみのドンチュンは定職を持たず、母親は心配をしている。マンシクの弟で海難救助隊のヒョンシクはソウルから遊びに来た女子大生のひとりヒミと出会う。しかも、彼女がボートから落ちた海の上で・・。ヒミは常に上から目線だが、純朴なヒョンシクに果敢にアタック。しかし、恋愛経験のないヒョンシクは戸惑うばかり・・。地質学者のキムは海底地震の研究に余念がない。彼の観測から近い将来に朝鮮半島を超大型の津波が襲うと警告するが、誰も耳を傾けてはくれなかった。そんな彼の元に7年前に別れた元妻のユジンがヘウンデで行われる万博の担当者として現れる・・・。キムの予想は的中し、時速800km、高さ100mのメガ津波が発生。到着までわずか10分・・・・・
私評日本はいつも大げさに言うんだよ・・・韓国映画が作った超大作がやってきた。映画の前半にそこに住む人たちのドラマを描き、そこに襲い来る天災が彼らの幸せを、すべてをブチ壊していくという、往年のハリウッドのデザスター映画にオマージュを捧げているような映画でした。そのドラマの描き方も秀逸で、災害の最中に、そしてその後のシーンに繋がる伏線をたくさん描いているところも良いです。特撮の方はやはりハリウッド映画には到底及びませんが、面白いアイデアがたくさん盛り込まれていて良かったです。しかし、この映画の災害の規模はどれくらいなのでしょうか??主演は「シルミド」「ペパーミントキャンディー」のソル・ギョング、ヒロインは「友引忌」「ボイス」のハ・ジウォン、町の権力者役で「殺人の追憶」のソン・ジェホが登場します。監督は「セックス・イズ・ゼロ」のユン・ジェギュン。しかし、エンドクレジットで流れるAKB48の曲はどうなんでしょう・・・?


前回の記事も読んでね〜!



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