2011/9/19

さて、今週末は濃い映画を2本観ました。
どちらも面白くてイチ押しです。

アジョシ  監督:イ・ジョンボム  出演:ウォンビン、キム・セロン
 2011年 韓国映画
今週のイチ押し:小汚いビルの一室で質屋を営むテシク。彼は人の目を避けるように静かに生きていた。この質屋に客以外で訪ねてくるのは、隣に住む少女ソミだけだった。ソミもまた、孤独な少女だった。ソミの母親はクラブのダンサーで、その日暮らしもきつい生活だった。そんなある日、テシクが店に入るとそこには見知らぬ男たちが待っていた。ソミの母親が、麻薬を盗みこの店にバッグを預けたというのだ。ソミが人質に取られていると知ったテシクはバッグを男たちに渡すが、ソミはそのまま拉致されてしまう。麻薬組織を率いるマンソク兄弟は、テシクを囮にする計画を立てる。テシクに麻薬の運び屋をさせて取引現場を警察に通報し、取引相手とテシクを逮捕させようという算段だ。しかも、テシクが使った車のトランクからは臓器を抜かれたソミの母親の死体が入っていた。一度は警察に捕らえられたテシクだったが、いとも簡単に警察を脱出。ひとり、ソミの救出に向かう・・
私評:いち度だけ抱きしめたい・・・・「アジョシ」とはおじさんの意味。ソミがテシクをこう呼ぶのです。こういうハードボイルドな男と少女の映画と言うと「レオン」が真っ先に浮かびますが、「アジョシ」はまったく引けを取らない作品でした。特に困っているソミをテシクが見て見ぬふりをするシーンがあるのですが、この後のソミのセリフがなんとも切なくてめっちゃ泣けました。アクションシーンもまったく手抜きなし。特に最後の“殴り込み”のシーンはすごい迫力。スティーブン・セガールも真っ青のナイフバトルは必見です。ラストはちょっとだけ心が温まる展開で、こういうところも私は好きです。テシクを演じるのは韓国のイケメン俳優「母なる証明」のウォンビン。この映画の時とはまったくキャラクターが違うのでかなり衝撃的。そしてソミを演じるのは(韓国のダコタ・ファニングと言われているらしい?)キム・セロンちゃん。この子の演技がまた泣かせるんです。芦田愛菜ちゃんみたいに号泣する演技ではなくて、ぐっと涙をこらえる演技が良いです。監督はイ・ジョンボム。
アンフェア the answer  監督:伊藤嗣麻子  出演:篠原涼子、佐藤浩市、山田孝之
 2011年 日本映画
今週のイチ押し:病院占拠事件から4年後、雪平夏見は警視庁から北海道の西紋別署に移っていた。そんな時、東京ではネイルガンを使った凶悪な3件の連続殺人事件が起こっていた。被害者は殺害後に体中の血液を抜かれ、しかも全身に釘を打ち込まれていた。しかも、最初の事件の容疑者が次に殺され、また、その事件の容疑者が殺されていた。3番目の事件が起きた時、現場に残されていた指紋から容疑者に祭り建てられたのは、雪平の元夫の佐藤だった。そんな時、雪平の元に佐藤が現れる。彼は自分が殺される前に姿をくらますという。そして病院占拠事件の時に雪平が受け取った、USBを手渡した。このUSBは特定のパソコンに差し込んだ時に、初めてファイルを開ける特殊な仕掛けになっているという。しかし、数日後、佐藤は釘だらけの遺体となって発見される。しかも、現場には雪平の指紋がついた凶器が・・・
私評:これは予告殺人なんだ。次に殺されるのは俺だ・・・・前作では母性をみせ、新たな雪平を垣間見る事ができたのですが、今回はいきなりのラブシーンから映画が始まる。しかも、相手は同じ警察署内の男!!どうしたんだ!夏平!!しかも、大事な娘はLAの親戚に預けてあると言うし・・。映画開始とともに、不安が心を過ぎる。しかし、そんな不安はあっという間に払拭されました。とにかく夏平が相手にしているのが“警察署”という組織。しかし、彼女の周りにはその下で働く男+検察のエリートしかいない。誰が味方で、だれが敵なのか??しかし、そんな環境でもクールに突き進む雪平夏見のキャラクターは大好き。そして後半はどんでん返しに次ぐどんでん返し。最後に笑うのはいったい誰なのか??エンドクレジットでも、途中の事件の裏を見せてくれるのが良いですね。雪平役はもちろん篠原涼子。普段の彼女はフニャフニャなのにね・・。北海道の同僚刑事に佐藤浩市、警視庁組は寺島進、加藤雅也、阿部サダヲ。そして要所で雪平を助ける若き検察官に山田孝之。雪平の元夫には香川照之。監督は「エコエコアザラク」「K-20 怪盗二十面相 伝」の伊藤嗣麻子。今作は女性監督だった事が功を奏したかも??


前回の記事も読んでね~!



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