2012/9/17 その2

今回は新作をいち早くアップ。いつもこうしたいけど・・。
イチ押しはテッパンアクションの第5弾!

バイオハザードⅤ リトリビューション  監督 : ポール・W・S・アンダーソン  出演 : ミラ・ジョヴォヴィッチ、シエナ・ギルロイ
Resident EVil : Retribution  2012年 アメリカ映画
今週のイチ押し:船から落ちたアリスは深く沈んでいく・・・目が覚めるとそこは別世界。夫と娘に囲まれた郊外での生活。しかし、その幸せはアンデッドの襲撃で終わった。ここはアンブレラ社が作った実験用の施設。アリスはアンブレラ社に囚われていたのだ。かつて共に戦ったジルはマインドコントロールされ、今ではアリスを執拗に追い詰める敵となっていた。隙を突いて逃げ出したアリスは、東京を模した実験施設に入りこんだ。次々と襲いかかるアンデッド。そこに現れたのはエイダ・ウォンという東洋人。彼女はアリスの味方だと言う。疑いを拭いきれないアリスだったが、エイダの仲間である特殊部隊は、今のアリスには必要な仲間だった。その頃、レオン、バリーを含む特殊部隊が施設に侵入していた。ついに彼らは合流するが、そこには幾多の危機が・・
私評:私たちにしか止められない・・・今回も前作に続き3D作品。そのクオリティの高さは折り紙つき。そして毎度のことながら、私の一番の注目はミラ・ジョヴォビッチのアクションです。今回もビックリするくらいキレのいいアクションで、次々と敵をなぎ倒していきます。そして今回、もう一つの注目はゲームファンが待っていたキャラクターのレオンとバリーの登場。彼らは記念すべき第1弾のゲームで活躍したメンバー。もうひとり、ゲームのキャラクターから初登場のエイダ・ウォン。チャイナドレスがセクシーで、しかも強い!そして映画の2作目に登場したジル・バレンタインの復活。私は彼女のキャラクターが好きなんです。実は次回作の第6弾がバイオハザードの最終作。そういう意味で、この作品は壮大な序章でもあるのです・・。主演はもちろんミラ・ジョヴォヴィッチ。彼女のを置いてこの役はできないでしょう?今作で復活した女兵士レイン役は「ワイルド・スピード」シリーズのミシェル・ロドリゲス。実は彼女が二役を演じるのですが、もうひとりのキャラが彼女らしくなくて笑えます!そしてエイダ・ウォンを演じるのは「1911」「ドラゴン・キングダム」のウォン・ビンビン。彼女がめちゃめちゃキレイです。日本代表の中島美嘉も前作より出演シーンが増えて、しかもかなりグロいアンデッド。これも嬉しかった!監督はポール・W・S・アンダーソン。
鍵泥棒のメソッド  監督 : 内田けんじ  出演 : 堺雅人、香川照之、広末涼子
 2012年 日本映画
売れない俳優の桜井は死を決意していた。古いアパートで首を吊るが失敗。偶然出てきた銭湯の無料券をみて、とりあえず銭湯へと向かった。そこにいかにも厳つい男が入って来る。彼は石鹸で足を滑らせると勢いよく舞い上がり落下。そのまま救急車で運びだされた。しかし、桜井はとっさに彼とロッカーのカギを交換していた。彼のロッカーを開けると分厚い財布が・・。外に出てみると立派な車も・・。彼のマンションはさらに驚くくらいリッチだった。病院で目を覚ました男(近藤)は記憶を失くしていた。銭湯のロッカーで入れ替わったため、彼は桜井だと言われた。あやふやなまま桜井の住所を目指して病院を出ると、ひとりの女性が立っていた。彼女は雑誌社で編集長をしている香苗。彼女は病気の父の手前もあり、2か月以内に結婚すると社内でカミングアウトしたばかり。実は彼女は今までまったく恋愛の経験がなかった。そんな香苗が近藤に何かを感じ、家まで送ると申し出る。近藤は桜井のアパートで自分が役者であることを知る。違和感を募らせながらも、彼は自分の身の回りの事を事細かにメモし始める・・・・
私評:可愛い猫だね・・・いや~、面白い。メリハリの利いたシナリオ、すごくテンポの良い演出、憎たらしいくらい噛み合った会話。3人の主役の俳優の個性と個性のぶつかり合いで化学反応を起こした感じですね。しかも、3人とも“彼ららしくない”キャラクターを嬉々と演じている。予想もできない展開なのですが、その途中途中にあるユーモアが思い切り笑える。金も時間もかかっていないけど、面白い映画ができるっていうお手本みたいな作品ですね。ラストの“キューン”は個人的には大ウケでした!?主演は「ゴールデン・スランバー」の堺雅人、「るろうに剣心」の香川照之、そして「おくりびと」の広末涼子。この3人のアンサンブルが凄すぎ。特に記憶を失くしている時の香川照之サイコー。そして几帳面すぎて、周りからは不思議ちゃん扱いされている広末涼子もサイコー。悪役で「全然大丈夫」の荒川良々が登場。彼がまた、良い味を出しています。監督は「アフタースクール」の内田けんじ。
天地明察  監督 : 滝田洋二郎  出演 : 岡田准一、宮崎あおい、中井貴一
 2012年 日本映画
江戸時代。将軍に囲碁を教える家系に生まれた安井算哲は、同時に数字と星を愛していた。その日、算哲は将軍綱吉の前で碁のライバル、本因坊道策と対極をする事になっていた。しかし、その対極はあらかじめ決められた通りに配石をするだけ。算哲と道策は真剣勝負がしたいと願い出た。綱吉はそれを許しふたりの熱い戦いが始まるが、当時は不吉とされていた日食が突如起こり、試合は途中で終わってしまう。そんな算哲に会津藩主の保科正之は日本全国の北極出地を申しつける。北極出地とは日本全国で北斗星の場所を図り、その土地の位置を割り出す事。その旅に算哲は同行し多くの事を学んだ。そして彼は現在の暦が800年前の中国の物を現在でも使っていて、誤差が生じている事を水戸光圀に報告した。しかし、暦は長年に渡り朝廷が司っていて、そこから莫大な利益を得ていたのだ。会津藩主の保科は新しい暦作りを決意し、算哲にその総大将となることを命じた。そこから算哲の膨大な観測と研究が始まった・・・・・・
私評:お願いがあります。私より長生きをしてください・・・・江戸時代に実在した人物、安井算哲の波乱万丈の物語。映画の中で彼らが行うアナログな研究がすごく面白いですね。それこそ手作りの機械で、数ミリの移動を手書きでまとめていくのだから大変です。私が特に興味を持ったのが北極出地。歩数と磁石で場所を特定して北斗星との角度を言い当てる。このシーンで元気に腕を振って歩く岸辺一徳と笹野高史が実に活き活きとしていて楽しそうだった!(笑)しかし、江戸時代の人たちも現代の私たちと同じ空を見ていたって考えるとなんだか不思議ですよね。300年以上経って、多少動いた星はあるかもしれませんが宇宙の歴史の中ではほんの一瞬。今宵は北斗星を見つけて、“星見酒”でもしたい気分です。主演は「SP」「花よりもなほ」の岡田准一。ジャニーズの中でも彼の演技は特出していますよね。彼の妻のえんを演じるのが宮崎あおい。当時は珍しかったであろうちょっと気の強い一本気な女性を凛と演じています。その他、佐藤隆太、市川猿之助、中井貴一、松本幸四郎、市川染五郎・・と豪華なキャストです。監督は「おくりびと」の滝田洋一郎。最後に・・・私の隣りいた若いカップルが「御意!」って何??と大騒ぎしていました。確かに分からない人がけっこういるかも??
白雪姫と鏡の女王  監督 : ターセム・シン  出演 : ジュリア・ロバーツ、リリー・コリンズ
Mirror Mirror  2012年 アメリカ映画
その国はかつて、歌と踊りが国中にあふれる幸せな国でした。王様は一人娘の白雪姫を心から愛していたのですが、再婚すると姿を消してしまいました。女王は白雪姫を城に幽閉して、我が儘放題、贅沢し放題。国民は重い税を課せられ歌も踊りもなくなってしまった。白雪姫が18歳になった時、彼女はそっと城を抜け出した。そして国民の苦渋を目の当たりにして女王に直接掛け合ったが、白雪姫は森に追放されてしまう。(女王は執事に殺すように命じたが、彼は殺せませんでした・・)雪深い森の中で白雪姫を救ったのは7人の小人たち。彼らは森を通る人たちから盗みを働いていました。その日、森を通ったのはどこかの国の王子様。しかし、彼も身ぐるみを剥がれて女王の城へと辿り着きました。女王は自分の贅沢三昧で逼迫した国を、王子との結婚で解消しようと考えました。しかし、彼は偶然白雪姫と出会い、恋に落ちてしまう・・・・
私評:負けを認めるのも必要なことよ!・・・今年は白雪姫映画が2本。「スノーホワイト」は超アクション映画でしたが、こちらの作品は極彩色のファンタジー&コメディ。しかし、この映画の笑いを誘因する一番の力は、もしかしたら翻訳の戸田奈津子さんの力かも??ディズニー映画と見間違うくらいファンタスティックな内容です。しかし、私がこの映画を見たかった一番の理由は女王をコミカルに、そして憎々しく演じるジュリア・ロバーツが見たかったから。さすがにお歳を召して昔のような華やかさはなくなったけど、彼女はコメディエンヌとしての才能があるんですよね~。そういう意味では今の年齢で、この役は最高だったかも知れません。白雪姫を演じるのは歌手のフィル・コリンズの娘、リリー・コリンズ。彼女がまた、可愛いんです。最後にみんなで歌って踊るシーンがあるのですが、歌が上手いな~と思ったら口パクでした・・。王子役は「J・エドガー」でエドガーと微妙な仲のトルソンを、そして「ソーシャル・ネットワーク」でも良い演技を見せたアーミー・ハマー。私がいちばん笑えたキャラクター、執事のブライトンを演じたのはネイサン・レイン、そして王様役はショーン・ビーン。なんだかとっても不思議なキャスティングなのですが、けっこうみんなはまっています。監督は「落下の王国」「インモータルズ 神々の戦い」のターセム・シン。そして忘れてはいけないのは、この映画の衣装を担当した石岡瑛子さん。今年亡くなった彼女のため、エンドクレジットにはEiko Ishiharaに捧ぐという一文が入っていました。合掌。
vampire  監督 : 岩井俊二  出演 : ケヴィン・セガーズ、レイチェル・リー・クック
 2011年 アメリカ・カナダ・日本映画
町はずれの人気のないガレージでサイモンはゼリーフィッシュと会った。ふたりはネットで出会いお互い、死にたいと語りあっていたのだ。サイモンはゼリーフィッシュにある死に方を提案する。それは体の血を抜くということ。特殊なフラスコに針を付けた装置がゼリーフィッシュの両腕、両足首に差し込まれる。やがて、フラスコが鮮血で満たされゼリーフィッシュは意識を失った・・。サイモンは大学で生物を教える教師。しかし、彼は別の顔を持っていて自殺サークルのWEBサイト”Side by Cide”で自殺者を探しては血液を集めているのだ。そんなある日、サイモンはパーティの席でレンフィールドという男と出会う。彼はサイモンが巷で有名な“ヴァンパイア”だと見抜き、彼を外へと連れ出した。彼は“仕事用”のタクシーで女を拾い、薬を打って犯した後、牙を装着して彼女を噛み殺した。それはサイモン自身のルールを越えた非道な行いだった。そんな時、彼の元にローラという女性が現れる。彼女は一方的にサイモンを追いまわし、自宅にも出没するようになるが・・・・
私評:これは自殺者の血液を採取しての研究です・・・・岩井俊二監督が「花とアリス」以来8年ぶりに作った映画です。本当は去年公開するはずだったのですが、311の災害もあり今年になったとか・・・。それにしてもこの監督の映画は相変わらず淡々としていて、物語や登場人物にのめり込まないと寝てしまいそうになる。しかも、今回は謎が多く、いったい監督は何が語りたかったのかが明確に伝わってこなかったです。舞台挨拶まで見て、こんなことを言うのはなんですが・・・、私はイマイチでしたね。主演は「トランスアメリカ」のケヴィン・ゼガーズ。彼は良いキャラクターです。そして彼と関わる女たちは「クジラの島の少女」のケイシャ・キャッスル=ヒューズ(あの少女がすっかり大人になったので気付かなかった)、「シーズ・オール・ザット」のレイチェル・リー・クック、「ウルヴァリン」のアデレイド・クレメンス(超美しい~!!)、そして日本から「フラガール」の蒼井優。サイモンの母親役は「バタフライ・キス」のアマンダ・プラマー。この不思議な映画に、公開後どんな反応があるのかが楽しみです。


前回の記事も読んでね~!



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