2008/9/15

たくさんアップしましたが3週間分です(苦笑)。
しかし、今回は本当に素晴らしい映画と出会いました。
文句なしのイチ押し作品は涙と笑いのファンタジー映画です

パコと魔法の絵本  監督:中島哲也  出演:役所広司、アヤカ・ウィルソン
Paco and the Magic Book  20087年 日本映画
今週のイチ押し:これはとある病院の中で起こったお話。偏屈なおっさん大貫は裸一貫で会社を作り育てて、富を得たが胸の病でこの病院に入院している。自分以外の者は誰も信用しないし、人に優しくすることもない。病院の中でも嫌われ者だ。そんな彼がひとりで庭にいるとひとりの女の子が彼の元にやってきた。彼女の名前はパコ。彼女はそこで絵本を読みはじめる。翌日、また大貫の元にパコがやってくるが、彼女は大貫のことをすっかり忘れていた。実は彼女は交通事故の後遺症で、記憶障害になっていて前の日のことは全て忘れてしまうのだ。しかし、大貫がパコの頬に触ると彼女はその感触を覚えていた。その日以来、大貫は毎日パコに自己紹介をして頬に手をやった。パコのあまりに純真な心と彼女が読んでいた「ガマ王子」の話が自分自身にあてはまり、大貫の氷のような心を溶かしたのだ。そして大貫は院長と一緒に病院のイベント「サマー・クリスマス」で「ガマ王子」の劇をやりたいと申し出る。訳ありでアヤシイ他の患者や病院のスタッフを巻き込んでついに劇の幕は上がった・・・
私評:ゲロゲーロ、ゲロゲーロ、ガマの王子はわがまま王子・・・・こんな映画が見たかったんだ!喜怒哀楽が出まくりのこの映画。思いっきり笑って、思い切り泣いて、そしてジーンとして、感動して。なんだか今の私のバイオリズムとピッタリ重なったようでとにかくこの映画を見ている間中、幸せで幸せで・・。登場人物がすべて愛すべきキャラクターで、映像はめちゃめちゃファンタジー。そして音楽もすごく楽しくて・・、とにかく非の打ちようがない完璧な映画。私の中ではこれほどの衝撃は「ムーランルージュ」以来です。大貫役はこんな役もできちゃう役所広司、パコ役はめちゃめちゃ可愛いアヤカ・ウィルソン、元人気子役の自殺癖青年に妻夫木聡、彼に憧れるパンクな看護婦は土屋アンナ、大貫の頼りない甥っ子には加瀬亮、彼の妻で鬼のような形相の看護婦には小池栄子、ヒーローになれない消防士役は劇団ひとり、なぜか憎めない強面のやくざに山内圭哉、オカマのおじさん役に(これが強烈な)國村準、コスプレ大好きな院長役は上川隆也、そして相変わらず強烈なキャラクターで大暴走を続けるのは安部サダヲ。どうです、このメンバー。しかも、誰もがみんなピッタリなんです〜。映画館を出るときにはきっと笑顔になっていますよ。監督は「下妻物語」「嫌われ松子の一生」の中島哲也。
ラストゲーム 最後の早慶戦  監督:神山征二郎  出演:渡辺大、柄本明、石坂浩二
 2008年 日本映画
1943年.太平洋戦争真っ只中の日本では「敵国のスポーツ」ゆえに6大学野球が解散になった。しかし、戸田順治が所属する早稲田大学の野球部は練習を続けていた。顧問の飛田は日本の野球の存続を賭けていた。順治には兄の栄一がいた。栄一はすで陸軍に志願し見習士官となっていた。そして彼は戸田家の誇りでもあった。そんな9月のある日、学生の徴兵猶予が停止された。それゆえに20歳以上の者は全員徴兵検査を受けて12月には入営することが決まった。早稲田大学の野球部員も12月にはバットを銃に持ち替えることになるのだ。そんなある日、飛田の元に慶應義塾大学の小泉が訪ねてくる。「学生たちが出征する前に早慶戦をやりたい。彼らに生きた証を残したい」飛田の考えていた、学生たちへの最後の思い出に彼はは飛びついた。しかし、そこには数々の障害が待ち受けていた。早稲田大学の学長の反対、そして戸田家に長男栄一の戦死の知らせが・・
私評:死んでしまうかもしれないんですから、せめて野球くらいやらせてやってください・・・19461016日、実際にこの早慶戦は行われた。試合は早稲田の圧勝。しかし、この歴史に残る一戦は確かに行われたのです。そしてその1ヵ月後には彼らは戦地へと向かい、多くのメンバーが帰らぬ人となった。しかし、この野球の試合は彼らの最期の餞となったことでしょう。そして私は何でもできる今の私がどれだけ幸せかを痛感しました。←のパンフレットの写真はこの映画の趣旨を見事に描いた図柄。気に入ってます。それにしてもこの映画の脇役陣は最高です。早稲田の飛田役の柄本明、慶応の石坂浩二、戸田の父親の山本圭、母親役の富司純子はそれぞれの役を完璧にこなしています。そして主役の順治役は「バッテリー」の渡辺大、そして青年たちのマドンナ役で「小林少女」の原田佳奈が清楚な女性を好演。監督は「遠き落日」の神山征二郎。とにかく泣けます。そして感動しました・・・。
おくりびと  監督: 滝田洋二郎  出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努
 2008年 日本映画 
東京でオーケストラのチェロ奏者をしている大吾に突然の不幸が襲い掛かる。なんと楽団が解散してしまったのだ。仕方なく妻の美香を連れて故郷の山形に戻った大吾。さっそく職探しを始めた大吾はある求人広告に目を留めた。さっそく面接に行った大吾を待っていたのは不思議な雰囲気を持った社長の佐々木。旅行代理店だと思って訪ねたその会社は亡くなった人の旅立ちのお手伝いをする「納棺」の会社だった。とりあえず、佐々木について仕事を始めた大吾。しかし、数々の仕事をこなしていく毎に、大吾の中でこの仕事に対する意識が変わっていく。しかし、冠婚葬祭の仕事=結婚式場の仕事と勘違いしていた美香は、本当の彼の仕事のことを知り実家に帰ってしまう・・・・
私評:私の夫は納棺師です!!・・・・この映画を見ていて昨年の父の葬儀を思い出してしまいました。もちろん、父の元にも『納棺師』の方が来てくれて体を清めて、そして死化粧をして棺に納めてくれました。その時に我が家に来てくれたのは若い男性と美しい女性のふたり。最後に美しい女性に旅支度をしてもらっていた父が、なにやら笑っているように見えて妹とふたりで笑っていました。また、その時は父がずっと入院していたため風呂に入りたいだろうと思い、部屋の中に簡易風呂を用意してもらい家族で洗ってあげました。今回の映画で主人公の納棺師たちの仕事を見下しているようなくだりが出てくるのですが、私はそれがなんとなく許せなくてちょっと不快な思いをしました。しかし、彼らの手によってきれいに棺に納めてもらった家族の感謝。これはまさに、私が昨年父を納めてくれたふたりに対して深々と頭を下げ感謝をしたのと同じ気持ちだったのでしょう。<けっこう高い料金を払いましたが・・・(笑)。>そんな理由で私は遺族側の立場でこの映画を見ていました。そしてこの映画にはとっても深い意味のセリフが数多くあります。それらが私の心に突き刺さり、深い感動を呼び起こしました。主演はもっくんこと本木雅弘、妻の美香役は広末涼子。ふたりともすごく良いです。そして彼らを囲む共演陣が最強です。佐々木役は重鎮・山崎努、会社の事務員役で余貴美子、銭湯のおばちゃん役の吉行和子、そしてそこの常連役の笹野高史・・・。監督は「陰陽師」の滝田洋二郎。
幸せの1ページ  監督:ジェニファー・フラケット、マーク・レヴィン  出演:ジョディ・フォスター、アビゲイル・ブレスリン
Nim's Island  2008年 アメリカ映画
南の島で父親と2人きりで住んでいるニムは11歳の女の子。毎日が冒険のような生活を送っていた。島での生活で彼女の楽しみの一つが、冒険小説「アレックス・ローバー」を読むことだった。その小説の作家アレクサンドラ・ローバーはサンフランシスコにいた。しかし、冒険小説の主人公とは程遠い、「彼女」は対人恐怖症の引きこもりで、しかも潔癖症。今日も新しい原作を執筆中だが新しいアイデアが浮かんでこない。そこでネットを使ってネタ探しをしている時、彼女の目に留まったのは火山の研究をしている海洋生物学者ジャック・ルソー。実は彼はニムの父親だった。さっそくメールを送って協力を仰ぐことにした。ところが彼は船旅から帰ってこないという。島にひとり残されたニムはアレクサンドラにSOSを送った。事の重大さを知ったアレクサンドラはニムを救出するため地図にも載っていない島を目指して旅立つが・・・・
私評:私に何ができるというの??・・・・アカデミー賞を2回も受賞した大女優ジョディ・フォスター。彼女のコメディ作品といえば・・・「マーヴェリック」!この映画のジョディもキュートで可愛かった!そして今回のジョディは「もしかしたら、これが本当のジョディ?」と思わせるくらいリアルなダメ女を見事に演じています。しかし、そんな大女優を食ってしまうくらいすごいのがニム役のアビゲイル・ブレスリンちゃん。「リトル・ミス・サンシャイン」で見せた演技がまだ、記憶に新しいアビゲイルちゃんですがちょっとだけ大人になってオッパイも大きくなってきました。彼女の溌剌とした、そして抱きしめたくなるくらい可愛い演技に私は釘付け。すごくファンタスティックな映画で作品自体も面白いのですが、それをさらに盛り上げる2人の大女優の演技がこの映画の最大の見所と言えるでしょう。そしてジャック役と架空のヒーロー、アレクッス・ローバーの二役を演じるのは「300」のジェラルド・バトラー。彼の演技もグッドです。そしてニムの友達の動物たちの演技も要注目です。監督はジェニファー・フラケットとマーク・レヴィンのふたり。
20世紀少年  監督 : 堤幸彦  出演:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子
Twentieth Century Boys  2008年 日本映画
1997年。ケンヂはロックスターの夢破れ、今はコンビニの店長をしている。そんなある日、彼は同窓会に出席し妙な噂を耳にした。巷で評判の新しい教団、そして次々と行方不明になる人々。そして意外な事件が頻発しているが、それらに事件はケンヂが少年時代に書いた「予言の書」のとおりに起こっているのだ。それは彼が少年時代に仲の良かった同級生たちと一緒に作った秘密基地の中で書かれたもの。内容は悪の組織の世界征服、そして人類滅亡計画が書かれていたのだ。また、未来を予見する不思議な老人は人類滅亡にケンヂが関わっていると言われる。「予言の書」に沿って起こる数々の事件を阻止するため、ついにケンヂと仲間たちは立ち上がる。しかし、逆にケンヂはテロリストとして指名手配されてしまう。そしてついに「予言の書」に書かれた人類滅亡の日2000年12月31日がやってくる・・・・
私評:ケンヂ君、遊びましょー・・・浦沢直樹の超人気コミックが映画化された。この本についてはたくさんの人から薦められていて、いつか大人買いで全巻一気に読もうと思っていたのですが、今回映画化されることになり、しかも3部作という事で映画がすべて終わるまでお預けとなりました(笑)。という事で、この作品については劇場の予告編以外はまったく知識を持たずに挑みました。それにしても日本もこういう映画を作れるようになったのが嬉しいですね。その迫力の映像はハリウッド映画にひけをとりません!そしてワクワクするようなこの物語の展開にどんどん引き込まれました。しかし、映画は良い所で終わり「To Be Continued・・」となってしまいます。そう第1部は壮大なる予告編なのです。続編は1月公開。全部揃った時点で一気に見たい気もするのですが・・・この映画のために役者も良い人たちが揃いました。主演のケンヂ役は唐沢寿明、頼れる親友オッチョ役は豊川悦司、その他常盤貴子、香川照之、石塚英彦、宇梶剛士、佐々木蔵之介、生瀬勝久、石橋蓮司・・・そして監督は堤幸彦。「はたして21せいきはくるのでしょうか・・」
ハンコック  監督:ピーター・バーグ  出演:ウィル・スミス、シャーリーズ・セロン
Hancock  2008年 アメリカ映画
LAで武装強盗事件が起こった。逃走する犯人たち。しかし、そこにすごいスピードで空からやってきたのはジョン・ハンコック。彼はものすごいパワーで犯人の車をビルのてっぺんに串刺しにしてしまう。ハンコックは超人的なパワーを持ちながら、いつも行動が過激すぎて余計な被害を及ぼしてしまう。そのため彼を悪く言う人間は絶えない。広告宣伝の仕事をしているレイは今日もプレゼンに失敗。その帰り道でレイは踏み切りのど真ん中で立ち往生をしてしまう。その時に彼を助けてくれたのはハンコックだった。しかし、彼はレイを守るために列車を脱線させて大惨事に・・。しかし、命の恩人であるハンコックにレイはなんとか御礼をしたいと思っていた。そこで彼が考えたのがハンコックのイメージアップ作戦。そのために彼は1度刑務所に入り罪を償うことに。ところがハンコックがいなくなった町では犯罪が激増。ついに警察署長から協力要請が・・・・
私評:グッドジョブ・・グッドジョブ・・・・・・嫌われ者のスーパーヒーローというのがなんとも魅力的なキャラクターだと思いませんか?しかも、それを演じるのがウィル・スミス!!これが面白くないわけがない!映画はもちろん面白かったですよ〜。だけど、映画を見終わった後は何も残っていません。それくらい薄っぺらな感じなのですが、この映画の場合、それで良いんです。とにかく笑って、すごい映像に感嘆し、そしてラストのとんでもない展開に口をあんぐり。しかも、上映時間90分。最高のデートムービーでしょう??そして共演陣もグッドです。レイの妻でハンコックと意外な繋がりを持っているメアリー役は美しさに磨きが掛かったシャリーズ・セロン。レイ役は「JUNO」「キングダム/見えざる敵」のジェイソン・ベイトマン。監督はピーター・バーグ
デイ・オブ・ザ・デッド  監督:スティーブ・マイナー  出演:ミーナ・スヴァーリ、ヴィング・レイムス
Day of the Dead  2008年 アメリカ映画
コロラド州のある町で隔離演習が行われることになった。サラ・クロス伍長はこの町の出身。彼女は新兵のバドと共にこの町の巡回をしていた。実家に立ち寄ったサラはそこで高熱を出している母親を発見し病院へと連れて行った。しかし、そこには母親と同じ症状の患者たちが溢れかえっていた。これは演習ではない・・・。すると、患者たちが血を滴らせながら周りの人々を襲い始めた。彼らは人肉を求める「ゾンビ」になっていたのだ。病院はあっという間にゾンビで多い尽くされ、サラたちは必死に逃げ場を探す。しかし、バドはゾンビに手を噛まれてしまう。なんとか病院を抜け出した一行だったがウィルスに感染したバドは徐々にゾンビ化していく・・・・
私評:彼はベジタリアンだから・・・・ジョージ・A・ロメロの傑作『死霊のえじき』が装いも新たにリメイクされた。最近流行の全力疾走のゾンビたち。しかも、今回のゾンビは天井を這ったり、マシンガンを撃ったり、挙句の果てには車の運転までしちゃいます。これってどうなのでしょう??スプラッター映像は最新技術でかなりエグイので合格点。あとは・・・以下自粛。そしてオリジナル版の「バブ」はゾンビ映画の中でも有名なキャラクターですが、この映画ではバド君が継承。しかし、これでいいのか!?主演はアメリカン・ビューティでケビン・スペイシーを骨抜きにしたミーナ・スヴァーリ。彼女が主演という事で違うファンを牽引したかもしれませんが、彼女に軍の伍長役は厳しいかも?アクションもイマイチだし。彼女の上官役には「MI3」のヴィング・レイムス。監督は「13日の金曜日パート2&3」のスティーブ・マイナー


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