2008/8/24

先週はお盆休みで映画が見れなかったので、
今回は2週分。イチ押しは大好きなビートルズ音楽で
ドラマを紡ぐ珠玉の名作。でも、他も良い映画ばかりなんですよ・・

アクロース・ザ・ユニバース  監督:ジュリー・テイモア  出演:ジム・スタージェス、エヴァン・レイチェル・ウッド 
Across the Universe  2007年 アメリカ映画
今週のイチ押し:1960年、イギリスのリバプールの造船所で働くジュードは単身アメリカに渡り、会ったことのない父親を探して彼の働いている大学を訪れた。それは感動的な再会とはならなかった。しかし、ジュードはそこで毎日パーティで明け暮れるマックスと出会う。ふたりは意気投合し、マックスはジュードを感謝祭のパーティに呼んだ。そこでジュードはまたしても、運命的な出会いをする。マックスの妹のルーシーと出会い恋の予感を感じた。マックスとジュードは自由を求めてNYへと移り住んだ。彼らの選んだアパートの同居人は女性ロックボーカルのセディ。NYでマックスはタクシードライバーとして、ジュードはアーティストとしての道を探し始める。そんなある日、ルーシーの恋人がベトナムで戦死してしまう。傷心を抱えたままルーシーはNYへとやってくる。しかも、ルーシーは兄のマックスの召集令状も持っていたのだ・・
私評:Nothing is gonna change my world・・・・・ビートルズの名曲が30曲以上も流れるご機嫌な映画です。曲はこの映画用にすべてアレンジされているので、生粋のビートルズファンには文句が出るかもしれませんが、曲をモチーフにして映像とストーリーを紡いでいくこの映画の方式が私はすごく気に入りました。使われている曲がすべて場面と画面にピッタリ収まっているんです。中でも「All my Loving」「夢の人」「Come together」、そして〆の「All You Need Is Love」は最高!思わず小声で「おおおお!!」と叫んでしまいました。渋谷で見たので映画館を出て、速攻でTOWER RECORDに駆け込みサントラ盤をゲット!これがまたグッド!!主演のジュードを演じるのは「ラスベガスをぶっつぶせ」のジム・スタージェス。そして本当に美しいルーシー役は「シモーヌ」のエヴァン・レイチェル・ウッド。そしてスペシャルなゲストとしてドラッグカルチャーの先駆者役でU2のボノが登場。彼だと分かったときは鳥肌が立ちました。ジム・スタージェスの歌はボノのお墨付きだそうで・・。そしてセクシーなナース姿でサルマ・ハエックが登場。このシーンも見逃せません!監督は「ライオンキング」の演出をし、「タイタス」「フリーダ」を監督したジュリー・テイモア。
百万円と苦虫女  監督:タナダユキ  出演:蒼井優、森山未來、ピエール瀧
 2008年 日本映画
就職浪人中の鈴子はウェイトレスをしている。ある日、バイト仲間からルームシェアの話をされ、鈴子もついに実家を出ることにした。しかし、ルームメイトは彼女の恋人も一緒に住むと言う。しかも、引越しの当日彼女は家には現れず、そこには彼氏だけ・・。途方に暮れる鈴子は猫を拾ってくるが、その猫を彼が捨ててしまった事に逆上し、彼の荷物を全部捨ててしまう。それが元で彼女は逮捕され、輝かしい「前科」がついてしまう。家にいても近所からは冷たい目で見られ、家族に迷惑が掛かると知った鈴子は「百万円溜まったら家を出て行きます」と宣言。その日から鈴子は仕事を掛け持ちし、あっという間に100万円を貯めて家を出た。鈴子が最初に着いたのは海辺の町。海の家でアルバイトをすることになった。サーファーの青年に何度か声を掛けられるが、また百万円を貯めた鈴子はあっさりその町を去り、今度は山間部の村へと出掛ける・・・・
私評:んなわけないか・・・・蒼井優の本領発揮。彼女の良さが100%出されている。あのふわふわしたキャラクターがこの映画とピッタリマッチしているのです。その中でも時折り見せる真の強さ。そんな所も彼女らしくて良かった。この映画はそんな鈴子=蒼井優のロードムービー。行く先々で出会う人々との心の交流がなんともユーモアで、そして心に優しい。もちろん、行く先々で男に出会いときめいたり、優しさに感動したり・・。この映画って何かに似ていると考えていたのですが、パンフレットを読んで謎が解けました。この映画って蒼井優版の「男はつらいよ」なのです。(「女はつらいよ」か!?)そしてこの映画はラストがすごく好きです。共演は「世界の中心で愛を叫ぶ」の森山未來。彼の演技力はすでに周知のとおりですが、この映画の「中島」のキャラクターは素晴らしかった。まさに彼のための役といった感じ。疎の他「日本沈没」のピエール瀧、「武士の一分」の笹野高史、「博士の愛した数式」の斉藤隆成らが共演。監督は「月とチェリー」「赤い文化住宅の初子」のタナダユキ。
TOKYO!  監督: ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ  出演:藤谷文子、加瀬亮、ドゥニ・ラヴァン、香川照之
TOKYO!  2008年 日本・フランス・アメリカ・韓国映画 
駆け出しの映画監督のアキラと恋人のヒロコが東京にやってきた。ふたりは高校時代の同級生のアケミの家に、住むところが決まるまで泊めてもらうことにした。翌日から2人は部屋を探し始めるが、予算が少なく良い物件が見つからない。アルバイトを探し始め、2人で試験を受けるが合格したのはアキラだけ。不器用で何もできないヒロコは落ち込みながらも、ひとりで部屋捜しに奔走する。しかし、彼女が足を運ぶところはどれも欠陥が多く、住宅誌に×マークだけが増えていく。そしてついにアキラの映画が公開される日が来た。普段はポルノ映画を流している場末の映画館でも、アキラは喜々としている。持参したスモークマシーンをフル活動させなんとか上映は終了した。観客から次々に声を掛けられご満悦のアキラを見て、ヒロコはどんどん自分の居場所がなくなっていることに気付く。そして次の日の朝、ヒロコの体に異変が起こる<インテリア・デザイン>・・・・
私評:やっと私も誰かの役に立てていると実感しています・・・・上のシノプシスは3つのオムニバスのひとつ。この映画はなんと「エターナル・サンシャイン」のミシェル・ゴンドリー、「ポンヌフの恋人」のレオス・カラックス、そして「グエムル 漢江の怪物」のポン・ジュノという、アメリカ、フランス、韓国の個性派監督が東京を舞台に撮った映画。(カラックスにいたっては99年の「ポーラX」以来の作品)私はどの監督もすごく好きなので、とにかく楽しみにしていた映画です。そしてゴンドリーはまさに彼らしい映画を、カラックスは意表をつくとんでもない映画を、そしてジュノは予想以上に美しいラブストーリー(?)を作り上げた。そんなすごい監督たちの作品ゆえに出演者も超豪華です。ゴンドリーの「インテリア・デザイン」には藤谷文子、加瀬亮、妻夫木聡、伊藤歩・・・。カラックスの「メルド」にはカラックス作品の常連のドゥニ・ラヴァン、そしてフランスの名優ジャン=フランソワ・バルメール、日本からは石橋蓮司、嶋田久作。そしてジュノ監督の「シェイキング東京」には香川照之、蒼井優、竹中直人。世界の名監督たちがどうやって東京を料理するのか?それは見てのお楽しみ・・・。
デトロイト・メタル・シティ  監督 : 李闘士男  出演:松山ケンイチ、松雪泰子
Detroit Metal City  2008年 日本映画
大分の田舎町から東京の大学にやってきた根岸崇一。彼はオシャレ系のポップミュージシャンになることを夢見ていて、世界中の誰かに夢を与えようと思っていた。東京でのプロの道を歩み始めるために彼は「新人ミュージシャン募集」のポスターを見て音楽事務所のドアを叩いた。それが彼の人生を大きく狂わせた。いま、崇一がやっているバンドは「悪魔系メタルバンド」DMCことデトロイト・メタル・シティ。崇一はこのバンドでギターとボーカルを担当していてヨハネ・クラウザーU世として多くの信者を持っていた。だけど、彼がやりたい音楽はオシャレ系・・。彼は事務所には内緒でストリート・ライブをしていたがそちらの人気はさっぱりだった。そんなある日、CDショップでカヒミ・カリイのCDを見ていた崇一は、偶然大学時代に片思いをしていた相川さんと再会する。しかし、彼女はDMCの音楽が嫌いだという・・・・
私評:ハウザー様は生まれてすぐに両親を殺して犯したんだぜ・・・・超人気コミックが映像化された。最近はあまりマンガを読まなくなった私ですが、「DMC」は大好きで読んでいました。そんな原作ファンの私が見てもめちゃめちゃ面白い映画でした。とにかくキャラクターがほぼ、原作どおりなのがいい。しかし、半端じゃないキャラばかりなんですよ。そして音楽がいい!私はあまり、メタルは聞かないのですが、この映画のテーマと音楽が見事にマッチしていました。速攻、サントラを買ってしまいました。主演は人気急上昇中の松山ケンイチ。彼のこういうコミカルな演技は初めて見たのですがグッドです。そして相川さん役は加藤ローサ。めちゃめちゃ可愛い〜!!そして超過劇な事務所の女社長役は松雪泰子。彼女の「私はそんなんじゃ濡れねえんだよ」のセリフには萌えました・・。そして崇一の母役は宮崎美子、DMCの追っかけに大倉孝二。この2人がとにかく良い!!そして極めつけは世界一のメタルバンド「JACK」のボーカル役で、伝説のメタルバンド「KISS」のボーカルジーン・シモンズが登場!!なんたってこの映画のタイトルは「KISS」の代表曲「デトロイト・ロック・シティ」から来ているんですからね。彼の登場には感動しました!!監督は「お父さんのバックドロップ」の李闘士男。
ベガスの恋に勝つルール  監督 : トム・ヴォーン  出演:キャメロン・ディアス、アシュトン・カッチャー
What Happened In Vegas  2008年 アメリカ映画
ウォール街で働くジョイは相手のために一生懸命になりすぎてしまう計画魔。今夜も婚約者の誕生日のサプライズパーティを企画したが、なんと友人たちの目の前で振られてしまう。一方、父親の会社に勤めるジャックは中途半端な性格。遊んでばかりの彼は父親にも見放され縁を切られてしまう。そんなふたりはそれぞれの友人を伴ってラスベガスへ。ひょんなことで出会ったジャックとジョイは意気投合して飲み明かすが、翌朝ふたりの左手の薬指にはなんと結婚指輪が!!なんとか結婚を無効にしようと話し合うふたり。そしてけんか別れになった瞬間、ジャックがジョイの25セントコインをスロットに入れると・・・、なんと300万ドルが大当たり!賞金の取り分をめぐってふたりは裁判所へと出向いた。しかし、判事が下した判決は「6ヶ月間結婚のための努力をして、毎週カウンセリングを受けること。その間、300万ドルは凍結・・」そしてふたりの奇妙な結婚生活が始まった・・・・
私評:トイレの便座は下げて・・・・・・キャメロン・ディアスってやっぱりキュート。そんな彼女も36歳なんですね。それでもこんなに可愛いなんて・・。彼女がこのキャラクターをあと何年演じられるのか??それを考えると、あと数本は撮っておいて欲しいですね。そんな彼女がデミ・ムーアの年下の夫、アシュトン・カッチャーと繰り広げる壮絶なバトル。だけど、それらがどうしても憎めないのは、ふたりのキャラクターですね。とにかくこの映画は笑えます。そしてちょっぴりだけ感動できます。最近こういうラブコメディが少ないだけに、これはとても貴重な映画かもしれません。そしてゴージャスなラスベガスの映像も私的にはかなりグッドでした。しかし、ラスベガスってこんなに簡単に結婚式を挙げられるんですね・・・。共演は「俺たちフィギアスケーター」のロブ・コードリー。監督はスコットランド出身のトム・ヴォーン。エンドクレジットの後にちょっとした寸劇があるので最後まで見ましょう!


前回の記事も読んでね〜!



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