2010/9/12

レビューが遅くなってます。早くしないと映画の上映が終わっちゃう。
今回は感動のアニメとラブストーリー。

Colorful カラフル  監督:原恵一  出演:冨沢風斗、宮崎あおい、南明奈
 2010年 日本映画
今週のイチ押し:天上界と下界の境目。死者たちがあの世へのチケットを受け取っている。ぼくもその中のひとりだ。そんなぼくの目の前に「プラプラ」と名乗る少年が現れた。「あなたは大きな過ちを犯して死んだ罪な魂ですが、もう一度下界で再挑戦するチャンスが与えられました!」訳も分からないまま、ぼくは下界行きのエレベーターに乗っていた。目が覚めるとぼくは自殺をして生き返った小林真になっていた。優しいけど小粒な人物の彼の父。家族思いで優しいけど、フラメンコ教室の先生と不倫をしていた母。受験を前に無口な兄。真の憧れだった年下のひろか・・だけど、彼女は援助交際をしている。そしてやたらと真にまとわりつくクラスメイトの唱子。しかも、真はいじめられっ子だったらしい。真らしくふるわないぼくのまわりで色々な事が動き始める。そしてぼくはついに生前の自分のことを聞かされるが・・
私評:あたまがおかしくて、それで狂っていて・・だけど、それが普通なんだ・・・とにかく感動した・・。だけど、私の疑問はなんでこの映画が「アニメーション」なのか?という事。アニメはアニメでしか描けない事があってこそと思うのですが、この映画は実写でも十分対応できる作品なんですよね〜・・。映画の内容は素晴らしかったです。私たちの日常って自分自身では一つの方向にしか見れていないのかもしれません。考え方だってそうです。だけど、ちょっと見方を変えれば人生は良い方に激変するかもしれません。人間はみんなカラフル。つまり一色じゃないんです。この映画にはそんなメッセージが込められていたような気がします。だらだらと生きているあなた!この映画の刺激をお勧めしましょう!原作者は私の大好きな「風に舞い上がるビニールシート」の森絵都さん。主人公の真の声は同監督の「河童のクゥと夏休み」の冨沢風斗くん、プラプラの声はヘキサゴンで人気を得たまいける君。ブスキャラの唱子の声は宮崎あおい!これがまた、上手いんです!ひろか役は「呪怨白い少女」の南明奈、真の母親役は「インスタント沼」の麻生久美子・・。しかし、彼女のアテレコは最悪かも!?監督は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」「アッパレ!戦国大合戦」の原恵一。
ハナミズキ  監督:土井裕泰  出演:新垣結衣、生田斗真、薬師丸ひろ子
 2010年 日本映画
今週のイチ押し:1996年、北海道のローカル線に乗った紗枝は緊張しまくり。釧路の進学校通う彼女は早稲田大学の推薦のためのテストを控えていたのだ。ところが列車が鹿をはねてしまったため止まってしまう。そこに居合わせた水産高校に通う康平は無免許にも関わらず彼女を会場まで送り届けようとするが、軽自動車は事故を起こして、紗枝の推薦はなしに、そして康平は停学処分になってしまう。それがふたりの出会いだった。ふたりは一週間後に駅のホームで再会した。紗枝は自力で早稲田受験を決意し釧路の進学塾に通い始める。康平も釧路のガソリンスタンドでバイトを始め、帰り道を共にする。そしてふたりは徐々に距離を縮めていった。努力の甲斐があって紗枝は早稲田大学に合格。紗枝はまっさきに康平に伝えに行くが、その事はふたりが北海道と東京に別れて生活することを意味していた。東京でキャンパスライフを送る紗枝と厳格な父親の元で漁師として修業を続ける康平。夏休みに帰省するはずだった紗枝はバイトを理由に取りやめになったと康平に伝える。遠距離恋愛に苛立ちを感じ始める康平だったが・・・
私評:ちゃんと夢を叶えろよ・・・ご存じの方も多いと思いますが、この映画のタイトルは人気歌手「一青窈」の大ヒット曲。私もこの歌、大好きなんですよね・・・。最近のラブストーリーは誰かが死んじゃったり、病気になったりで「お涙頂戴」っていうのが定番になっていましたが、この映画は違います。映画のセリフにも出てくるのですが「初恋成就」の物語です。この映画を見ていたら、今更のように「運命」を信じたくなります。「赤い糸の伝説」を信じたくなります。映画を見終えた後、なんだかとっても爽やかでした。都合が良すぎる・・という声も聞いたのですが、運命的な恋っなのだからこれくらいドラマチックな方がいい。しかも、ふたりの人生にはキレイ事だけではない紆余曲折があって・・・。そんなふたりの描き方もリアルで良かったです。主演はすっかり大人になった「フレフレ少女」「BALLAD 名もなき恋の歌」の新垣結衣。相変わらず笑顔がとてもキュート。康平役には「人間失格」の生田斗真。紗枝の母役は「今度は愛妻家」の薬師丸ひろ子。その他、向井理、蓮佛美沙子、ARATA,木村祐一など・・。監督は「いま、会いにゆきます」「涙そうそう」の土井裕泰。
ベストキッド  監督:ハラルド・ズワルト  出演:ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン
The Karate Kid  2010年 アメリカ映画
父親を亡くしたドレは母親の転勤で中国の北京に引っ越してきた。言葉も通じない新天地でドレは戸惑っていた。そんなある日、彼はバイオリンを弾く少女メイと出会う。英語もできる彼女とはすぐに打ち解けた。しかし、そんなふたりにチョンをはじめとする地元の少年たちが嫌がらせをする。必死にチョンを守ろうと立ち向かうドレだったが一方的に痛めつけられてしまう。学校で再開したドレとメイ。しかし、そこでもチョンたちは執拗に嫌がらせをしてくる、実はチョンは武術学校でカンフーを習っていて、道場の師匠から非情になる事を教え込まれていた。郊外学習で紫禁城を訪ねたドレはチョンに仕返しをする。カンカンに怒ったチョンはドレを追いまわし、ついに追い詰めた。しかし、そこに現れたのはアパートの管理人のハン。彼はカンフーの達人だったのだ。ドレはハンにカンフーを教えてくれと頼み込むが「最高の戦いは戦わないこと」と断られてしまう。ハンはドレを伴い道場を訪ね、いじめをやめるように交渉するが・・・・・
私評ジャケットを脱げ。ジャケットを着ろ・・・・26年前に観たオリジナル版はけっこう衝撃的だった。いじめっこ達に立ち向かう少年。師匠となる老人との交流。このシリーズはスピンオフの女性版(ヒラリー・スワンク主演)を含め4作が作られ、みんな大ヒット。やっぱり、こういう勧善懲悪、しかも弱い者が努力の末に強大な敵をやっつけるというストーリーは世界のどこでも好まれるのですね。今回は舞台を中国に変え、主人公が黒人少年になった以外は、内容はほとんど変わっていません。しかし、今回の作品のいちばんの見所は師匠役のジャッキー・チェンでしょう!正直、彼が出ていなかったら観には行かなかったと思います。今回もジャッキーならではのコミカルで、しかもビックリするようなアクションが満載!やっぱり、彼はすごいです。しかし、この映画が140分って長くない??90分くらいでサクッと観られたら、もっと良かったのに。ドレ役はウィル・スミスの息子ジェイデン・スミス。親の七光りかと思いきや、彼はなかなかの才能を持った少年。3歳から空手を習っていただけあってアクションもすごいです。母親のシェリー役は「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」のタラジ・P・ヘンソン。監督は「エージェント・コーディ」のハラルド・ズワルト。
劇場版 怪談レストラン  監督 : 落合正幸  出演:工藤綾乃、さくらまや、森崎ウィン
Thriller Restaurant  2010年 日本映画
山桜中学校のある町では、1ケ月前から不可思議な事件が起こっていた。その事件は「死神メール」のしわざとされていた。死神メールとは差出人不明のメール。そこに添付されている写真には不可思議な影が・・。また3回続けて受信したら、「ある呪文」を送り返さないとあの世に連れて行かれてしまうというのだ。メールには564219の文字が・・・。そんなある日、山桜中学校に明らかに違う制服を着た女の子が現れた。彼女の名前は天野ハル。彼女の妹も「死神メール」の被害者だった。ハルの目的は死神メールの最初の被害者、黒川リュウの親友・皆川カオルに会うこと。ハルはカオルの前で自分は「怪奇現象専門の探偵・怪奇探偵」だと名乗った。しかし、カオルの元にもすでに死神メールが届いていた。ハルは死神を追い返す呪文をカオルに伝えるが、彼はハルの言葉を無視。ハル、カオル、そしてカオルに好意を寄せるジュンの前に、本物の死神が現れる。なんとか危機を脱した3人はメールの写真に写っていた「怪談レストラン」を訪ねるが・・・
私評:こんなのただの数字遊びじゃないか・・・  1996年に刊行されて以来、子供たちには絶大な人気を誇るちょっと怖いストーリーが映画化された。ホラー映画大好きな私は、未来のホラー映画ファンとなる予備軍の子供たちの反応も楽しみでした。しかし、本当にこの作品は子供向けで、大人が見ると思わず赤面してしまうような寒〜いギャグや、理解不能なシチュエーションが山ほど出てきます。しかし、劇場に集った子供たちは大興奮でキャーキャー、ワーワーと大騒ぎ。ちゃんと興行もそれなりの数字を出しているんですよね。まあ、私は良い勉強になりました!主演は「第12回国民的美少女コンテスト」で優勝した工藤綾乃ちゃん。これが女優デビュー作です。そして「パレード」の森崎ウィン、「引き出しの中のラブレター」の冨田佳輔、雑誌SEVENTEENの剛力彩芽というフレッシュ(だけど演技はめちゃヘタ)なメンバーに、演歌歌手さくらまやちゃんが元気いっぱいの演技をみせます。また、西村雅彦、片桐はいりなども「寒〜い」演技をみせてくれます。いちばん、笑ったのはアンガールズ田中の解剖模型君・・。監督は「感染」「シャッター」の落合正幸。


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