2005/8/12

今週末はたくさん映画を観るので、とりあえず4作品をアップします。
イチ押しはとてもキュートなファミリー映画です。

ハービー 機械じかけのキューピッド  監督:アンジェラ・ロビンソン  出演:リンジ−・ローハン、マット・ディロン
Harbie Fully Loaded  2005年 アメリカ映画
今週のイチ押し:マギーは今日、無事に大学を卒業。しかし、卒業式にスケボで駆けつけるようなお転婆娘。卒業後はNYのテレビ局の就職が決まっているが、なぜか心から喜べない。なぜなら、彼女がいちばん好きなのは車を運転する事。実は彼女は父親と兄と一緒にレースをする事が夢だった。そんな彼女の卒業祝いにと、父親が連れて行ったのはスクラップ工場。そこでマギーはボロボロのワーゲンに目をつけた。車の中に置かれた手紙には「ハービーはきっとあなたの夢を叶える」と書かれていた。驚いた事にハービーは意思を持っていたのだ。ひょんな事でレース界のカリスマ、トリップ・マーフィとロードレースを行う事になったマギーとハービーは、なんと彼に勝利してしまう。これで納まりがつかなくいなったトリップは、自らレース大会を企画し、ふたたびハービーに戦いを挑む。マギーは幼馴染のレイの手を借りてハービーをアップグレードするが・・・
私評:ごめんねハービー、信じてあげられなくて・・・ファミリーコメディの名作「ラブ・バック」がベースになっている。(完全リメイクと言うわけではありません)映画の冒頭でハービーの輝かしき過去が語られているが、これはまさにオリジナル版での大活躍。そして今回の映画はその後の話になっています。しかし、オリジナル版を見る必要はまったくなし。この作品のみで十分楽しいです。めちゃめちゃ笑えるし、そしてちょっぴり感動できるおいしい映画。また、CGも使いすぎず、いい感じで使われています。主演はアメリカのカリスマ的アイドル、リンジ−・ローハン。実は私は彼女の隠れファン。どこがイイといわれても困るのですが・・(笑)。そしてトリップ役はすっかりコメディアンになってしまったマット・ディロン。マギーの父親役は「バットマン」のマイケル・キートン。監督はアンジェラ・ロビンソンです。
ロボッツ  監督:クリス・ウェッジ  声の出演:ユアン・マクレガー、ロビン・ウィリアムス
Robots  2005年 アメリカ映画

小さな町の皿洗いロボットの子供としてこの世に生を授かったロドニー。彼の家は貧乏で子供のときから親戚のお下がりのパーツばかり着せられていた。しかし、そんな生活の中でもロドニーは抱えきれないほどの両親の愛情を一身に受けてすくすくと成長した。少年時代、父親とパレードに出かけたロドニーはビッグウェルド博士の存在を知る。彼は発明家でロドニーの中で、父親の次に偉い人になった。やがて彼は発明が大好きな青年になり、両親のため、そして自分自身のために大都会「ロボットシティ」にひとりで旅立って行った。ロドニーは中古部品で組み立てられたロボットたちと仲良くなり、ついには憧れのビッグウェルドに会いに出かける。しかし、そこに博士の姿はなく、彼が作った会社はアップグレードされた(いわばエリートの)ロボットのためだけの会社になっていて、それができない貧乏ロボットを排除しようと企んでいた。そんな体制にロドニーは敢然と立ち向かうが・・・・・。

私評:今度は父さんが夢を叶える番だよ・・・20世紀フォックスのアニメも、どんどんクオリティーがアップしています。子供市場を狙った作品ではあるのですが、私もかなり楽しませてもらいました。とにかく映像はアニメならではの、すごい映像が随所に盛り込まれていて、全編ハラハラドキドキ。しかも、その動きはすごくリアル。まあ、この辺は今のアニメなら当然のレベルなのかもしれませんが・・。そしてストーリーもロボット青年の成長と家族愛が見事に描かれていました。オリジナル版の声優はユアン・マクレガー、ハル・ベリー、ロビン・ウィリアムズなどの豪華な顔ぶれ。そして日本版の吹き替えはスマップの草なぎ剛、矢田亜希子、西田敏行。家族で楽しむには最高の映画です。私がこの映画で一番笑ったのは「ロボットのロボット・ダンス」。さすがに本家本元は上手い!?
メリンダとメリンダ  監督:ウディ・アレン  出演:ラダ・ミチェル、ウィル・フェレル
Merinda and Merinda  2005年 アメリカ本映画

マンハッタンのとあるレストランで議論を交わす4人がいた。ひとりは喜劇作家。そして彼の向かいには悲劇作家。そして彼らはある架空の女性「メリンダ」の「悲劇」と「喜劇」を創作して語り始める・・・。「悲劇バージョン」:メリンダは彼女の旧友の、ローレルの家を訪ねた。一時の火遊びがきっかけで、普通に幸せだった家庭は崩壊。大事な二人の子供の親権も取られ、彼女は精神的にボロボロ。そんなメリンダのためにローレルとキャシーは新しい恋のお手伝いを買って出る・・・・。「ハッピーバージョン」:メリンダはホビーとスーザンの家のドアを叩いた。睡眠薬を飲みすぎてヘロヘロになってしまった彼女だったが、スーザンは彼女を迎え入れた。ちょうどその日は、映画監督のスーザンが製作資金の調達のためパーティーを催していたのだ。すっかりメリンダを気に入ったスーザンは彼女のためにひと肌脱ぐ事に。しかし、彼女の夫のホビーがメリンダに恋をしてしまい・・・・・。 

私評:彼はタッチがうまかったから。タッチするのもされるのも大好きよ・・・今回の映画にはウディ・アレン本人は出演していません。しかし、今回もひと癖もふた癖もありそうな役者たちがぞろぞろ登場。そんな彼らが普段よりかなりテンションをあげているのが良く分かります。舞台はやっぱりニューヨーク。しかし、今回のウディのチャレンジは「ハッピーバージョン」にクラシック音楽を使っているところ。「悲劇バージョンは」いつもどおりジャズなのですが、この2つのシチュエーションに差をつけるため、こんな手法をとったのでしょうね。しかし、これがまた映画とピタリとはまっているのです。セリフの多さは相変わらずですが、今回もシリアス&ブラックな男と女のかけ引きが包み隠さず描かれています。メリンダを演じるのはラダ・ミッチェル。彼女って地味かな・・と思ったら、見事に2人のメリンダを演じ分けていました。その他にクロエ・セヴィーニ、ジョシュ・ブローリン、アマンダ・ピート、ジョニー・リー・ミラーという贅沢な顔ぶれ。しかし、「さよなら、さよならハリウッド」と比較するとどうしても落ちてしまうんですよ・・・
フライ、ダディ、フライ  監督:成島出  出演:岡田准一、堤真一
Fly, Daddy, Fly  2005年 日本映画
鈴木一は真面目なサラリーマン。郊外の一軒家に住む彼は妻とかわいい娘との3人暮らし。通勤は辛いが小さな幸せをかみ締めていた。そんなある日、娘が暴行を受けたという知らせが入る。病院に駆けつけた鈴木は無惨な姿になっていた娘の顔を見て愕然とする。そんな彼の前に一人の男が現れる。男はある進学校の教頭で、今回の加害者、石原を庇うためにやってきたのだ。石原はその場で鈴木に詫びを入れるが、その態度に反省の色は感じられない。翌日、鈴木は包丁を片手に高校の門をくぐり石原を呼ぶが、彼が訪ねたのは違う高校だった。そこで大暴れする鈴木をあっという間に倒したのは在日のパク・スンシンだった。状況を知ったパクとその仲間たち「ゾンビーズ」は鈴木を鍛えて、石原と正式に戦わせる約束をした。翌日からスンシンによる猛特訓が始まった・・・・・
私評:勝つのは簡単さ。その向こうに何があるかが大切なんだ・・・金城一紀の痛快青春小説が、彼自身の脚本で映画化された。この映画を見る際に、岡田君演じるスンシンの立場でこの映画を見るか?鈴木の立場でこの映画を見るかが別れると思いますが、私は思い切り鈴木側で映画を見ていました。挫折から這い上がり、なんとか家族の信頼を、そして自分自身の『在り方』を確立するため必死に自分自身を鍛える鈴木一を見て、少しずつ衰えてきた自分もそろそろ鍛えなおす時が来ていると実感。たぶん、他の皆さんとはまったく違う所で感心したり、共感したりしていたと思います。それにしても堤真一はどの映画でも良く走りますよね。また、彼の全力疾走はすごく気持ちがいい。バスとの競争のシーンはかなりベタなんだけど、嬉しくなりました。スンシン役は「東京タワー」の岡田准一。原作のスンシンのイメージとはちょっと違いましたが、岡田流のスンシンもイイ感じ。彼はきっと良い役者になりますね。彼が鳥のように舞うシーンとラストシーンで鈴木一が両手を広げ走っていくシーンはすごく好きです。そして映画館を出たあと、思わず両手を広げてしまった・・。映画館の中でスーツを着ているのは私だけ・・。あとは、ゾンビーズのような若者たちばかり・・。これも一種異様な感じがしました。


前回の記事も読んでね〜!



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