2009/7/20

なぜか今回はシングルマザーが活躍する映画が3つも!
しかし、イチ押しは10月公開の感動作。めちゃめちゃ泣けます。
だけど、辛いだけの涙じゃないんです・・・

私の中のあなた  監督:ニック・カサヴェテス  出演:キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブリスリン
My Sister's Keeper  2009年 アメリカ映画
今週のイチ押し:アナは11歳の見た目は普通の少女。しかし、彼女は病弱な姉のケイトのドナーを務めるために両親が意図的に産んだ子供だった。それゆえにアナは幼少の時から何度も姉に献体をしてきたのだ。そんなある日、彼女はTVコマーシャルで有名な弁護士キャンベルの元を訪ね、親を訴えたいと申し出た。今までドナーとして何度も手術台の上に乗ってきたアナは普通の子のようになりたいと彼に弁護を依頼したのだ。彼女の要求をのんだキャンベルはさっそく法廷に持ち込むことにした。一方、急な提訴に驚きを隠せない母親のサラ。長女のケイトに生きて欲しい。そしてその事をアナも望んでいるはずと信じていたサラは、アナの気持ちが理解できない。元弁護士だったサラは自ら法廷でキャンベルと真っ向勝負に出る。しかし、裁判の最中にサラの兄のジェシーは、状況に耐えきれず叫んでしまう・・
私評:泣かないで。あなたは勇気のある事をした・・・・泣いた〜!!めちゃめちゃ泣きすぎて涙が空っぽになりました。上に書いたシノプシスだけ見ると、本当にとんでもない話のように思えるのですが、物語にはたくさんの枝葉がついていてそれぞれのエピソードが感動的なんです。例えば、姉のケイトが同じくガン治療をしている青年と恋をするくだりや、判事の女性も娘を亡くしたばかりで・・・などなど。とにかく泣ける題材がてんこ盛り。しかし、姉の事を知りながらも「裁判」に出たアナの真意、そして何より私はお姉ちゃんのキャラクターが素晴らしくて、何度も泣いてしまいました・・。母親のサラを演じるのは(未婚の)キャメロン・ディアス。途中で彼女が頭にバリカンを入れるシーンがあるのですが、あれはCGでしょうか??アナ役は名子役「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリン。この子は本当に天才だ!そして私の涙を絞りとったお姉ちゃん役はTVで活躍するソフィア・ヴァジリーヴァ。その他、父親役は「スピード2」のジェイソン・パトリック、キャンベル役は「ゲッタウェイ」のアレック・ボールドウィン、判事役はジョーン・キューザック、ケイトの恋人役は「サラ・コナー:クロニコロズ」でジョン・コナーを演じているトーマス・デッカー。監督は「きみに読む物語」のニック・カサヴェテス。劇中の音楽も最高です!
セブンデイズ  監督 : ウォン・シニョン 出演 : キム・ユンジン
Seven Days  2007年 韓国映画
驚異的な勝率を誇る敏腕弁護士のユ・ジヨンは私生活ではシングルマザー。娘の運動会に参加した時に、事件は起きた。競技中に娘が誘拐されてしまったのだ。身代金の要求を待つユ・ジヨンの元に犯人から電話が入る。犯人の要求は来週にも殺人事件の犯人として裁判を受けることになっている被告チョン・チョルチンの無罪を勝ち取れという事だった。娘のためとはいえ、明らかに犯人と思われる男のための弁護はあまりにも無謀だったが、ユ・ジヨンには他の選択肢はなかった。幼なじみのキム刑事の力を借りて事件の真相を探るうちに、事件の裏にもうひとりの人物が浮かんでくる。ついに2審が開廷され、ユ・ジヨンは被害者がチョン・チョルチンとは面識がないという線で攻めるが、これはチョンの偽証で、彼女はあっという間に足をすくわれてしまう。残された時間はあと1日・・
私評:もう、木曜日の子じゃないわね・・・・・またしてもパワフルな韓国映画に出会いました。1週間というタイムリミットの中でとにかく突っ走り続ける母親弁護士。その行動は異常なまでに屈強で、彼女は最後まで諦めるという事をしない。そして事件を探っていると、新たな証拠が現れ、裁判は2転3転。しかし、最後にはアッと驚くどんでん返しが待っています。このスピード感がタマリマセン!!途中でかなり残酷な描写があるのですが、韓国映画って意外とこういうシーンが多いですよね。そのためにR-15指定になっている。複雑に絡み合った人間関係が少しずつ解かれていくと、そこには新たな事実が・・・・???主演は「シュリ」のヒロイン、キム・ユンジン。(彼女はアメリカのTVシリーズ「LOST」のキャストとしても有名ですね)終始、ハイテンションで事件を追いかける母親を熱演。とにかくすごい迫力でした。そして事件のカギを握る被害者の母親役は「マラソン」のキム・ミスク。そして強引なまでの捜査でユ・ジヨンを助けるキム刑事を演じるのは「南極日誌」のパク・ヒスン。監督は「鬘 かつら」のウォン・シニョン。しかし、これだけの映画が単館扱いなのが本当にもったいないです・・・。 
サンシャイン・クリーニング  監督 : クリスティン・ジェフズ  出演 : エイミー・アダムス、エミリー・ブラント
Sunshine Cleaning  2009年 アメリカ映画
シングルマザーのローズは、高校時代はチアリーダーとして人気者だったが、今はハウスクリーニングをしながら暮らしている。しかも、学生時代の恋人といまだに不倫を続けている自分に自信を失いかけている。妹のノラは学歴もなく仕事も長続きしないため、いまだに父親と同居中。そんなある日、ローズの息子、オスカーが学校で問題を起こし(何でも舐めてしまうという・・)ローズはオスカーを私立の学校に移そうと決心する。そのためにはお金が必要なのだ!!そこで彼女が目を付けたのは事件現場を掃除するというちょっと危険な仕事。ノラを誘って仕事現場に行ってみると、そこには悪臭が漂い、血しぶきが・・。最初こそ戸惑っていたものの、徐々に要領を得たふたりの元には次第に仕事が転がり込んでくる。そんなある日、ノラは現場で写真の入ったポーチを発見する。そしてそれをそこで死んだ女性の娘に届けようとする。一方のローズは、偶然再会した学生時代の友人が金持ちと結婚していたことを知り、彼女の主催する「ベイビー・シャワー」に出席する。仕事が波に乗っているローズはそこで溌剌とした自分を見せようとするが・・・・
私評:人々の人生を支える仕事なの。小さな力だけど・・・「リトル・ミス・サンシャイン」のスタッフが作ったハートウォーミングなファミリードラマです。(今回もタイトルに「サンシャイン」がついたのは偶然だそうです)なんだかうまくいかないことだらけの家族なのですが、やっぱりどこかで繋がっている。そしてお互いが支えあっているんですよね。この映画の家族はちょっと極端ですが、なんだか「自分の周りの人たちに優しく接したくなる」。そんな作品でした。それにしても事件現場のクリーニングって仕事は実際にあるのでしょうね。私には無理そうです・・・。主演は「魔法にかけられて」「ダウト」でもはやハリウッドのトップスターに登りつめたエイミー・アダムス。今回は前2作とは全く違う小心者だけど過去の栄光を捨て切れない三十路女を好演。妹のノラ役は「プラダを着た悪魔」でアン・ハサウェイの意地悪な先輩秘書を演じたエミリー・ブラント。お父さん役は「リトル・ミス・サンシャイン」を彷彿させる変な親父役のアラン・アーキン。彼の演技はサイコー!!そしてノラが近付く暗い女性(献血所で働いている)役は「24」でキーファーの片腕を演じたメアリー・リン・ライスカブ。このふたつのキャラクターの差がすごいです・・。監督は「リトル・ミス・サンシャイン」の女性監督クリスティン・ジェフズ。
アマルフィー 女神の報酬  監督 : 西谷弘  出演 : 織田裕二、天海祐希、戸田恵梨香
 2009年 日本映画
敏腕外交官の黒田がローマに到着した。彼は近々に開かれるG8外務大臣外交の警護のバックアップが上層部より言い渡されていた。就任早々、彼は誘拐事件に巻き込まれてしまう。犯人からの電話で、思わず自分が人質の少女の父親だと言ってしまったのだ。犯人の要求は10万ユーロのキャッシュ。黒田は犯人の言いつけに背き、地元の警察へと通報。少女の母・紗江子と一緒に犯人の誘導に従い、イタリアの街を移動。しかし、紗江子がひったくりにあったのを犯人と勘違いをした警察の動きで、犯人は取引を中止すると言い電話を切ってしまう。娘の安否を気遣いながらも黒田と地元警察に不信を抱く紗江子。しかし、黒田は取引現場のすべてが人ごみの多い観光地である事を不審に感じた。そして少女が誘拐された博物館や街中に設置された監視カメラの映像が何者かの手によって加工されている事に気づく。やがて、犯人は再び紗江子に接触を開始する。しかし、犯人には違う目論見があった・・・・。・・
私評:無駄遣いは外交官の特権です・・・・フジテレビの50周年を記念して作られた作品です。最近はTVドラマの延長や、人気作家の作品の映画化が多い中、この映画は映画用のオリジナル作品です。ストーリーや犯人との駆け引きは、けっこう使い古されたネタではあるのですが、犯人が指示する場所がイタリアの名所ばかりで、さながら観光気分でいられる。スペイン広場のシーンでは「ローマの休日」の頃と同じだ!と喜んだり・・・。その他の撮影も背景に美しい街並みや世界遺産を重ね合わせているのが良いです。極めつけはサラ・ブライトマンがライブを行うカゼルタ宮殿の壮大さ!、そしてタイトルにもなっているアマルフィーの街の美しいのなんのって・・・。ストーリーは平凡ででしたが、私は別の見方でこの映画を堪能しました!!主演は「踊る大捜査線」の織田裕二。(来年「踊る・・3」もあるそうです)今回はクールなエリート外交官役ですが、これがけっこう合っています!紗江子役はTVシリーズ「BOSS」が私のお気に入りの天海祐希。新米外交官の安達を演じるのは「デスノート」の戸田恵梨香。さらには佐藤浩市、佐野史郎、福山雅治、そしてサラ・ブライトマンも本人役で登場します!監督は「容疑者Xの献身」の西谷弘。


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