2014/7/13

最近の悩みは、なかなか良いホラー映画に出会えない事。
今回のイチ押しは謎が謎を呼ぶ?人間ドラマ。

サードパーソン  監督 : ポール・ハギス  出演 : リーアム・ニーソン、オリヴィア・ワイルド
Thir Person  2013年 アメリカ映画
今週のイチ押し:デビュー作でピューッリァ賞を取った作家のマイケルはパリのホテルに閉じこもって小説を書いている。彼は妻と別居して若い作家志望のアンナと不倫をしている。お互いを試すかのように嫉妬を煽っている。しかし、アンナにはもうひとりの男がいた。そんな時、妻から電話が入る。携帯を水に浸してしまったというので、新しい番号をメモするが、そのメモをアンナが隠してしまう。ローマ。ファッションのデザインを盗んではそれを売っているスコット。アメリカが恋しい彼は「アメリカーナ」という店に入るがバドワイザーさえ置いていない。そこで彼はロマ族の女性モニカと出会う。実は彼女の娘が密輸業者に囚われていて、彼女のためにお金が必要だと言うが・・・。ニューヨーク。元女優のジュリアはある事件がきっかけで6歳の息子をめぐって元夫と親権争いの裁判をしている。経済的支援を失くした彼女は裁判費用を捻出するために高級ホテルのメイドの仕事をしている。裁判での心証を良くするため精神科医の鑑定を勧められるが、アポイントの住所を書いたメモを失くしてしまう・・・
私評:ウォッチ・ミー・・・久しぶりに凄く思わせぶりな映画に出会いました。映画には明確な答えが用意されていない。それゆえに私は私なりの解釈をして、辻褄合わせをしたのですがこの映画を観た人とがっつりと語り合いたいです。登場人物たちの繋がりとは?数々のシーンに謎があります。そして聞こえてくる子供の「ウォッチ・ミー」とう声。それらの私の解釈をここに書いてしまうと、そういう先入観を持って映画を見てしまうと思うので、さらな状態でまずはご覧になってください。私はできれば劇場でもう一回この映画を見てみたいです。ミステリアスなこの映画には、まだまだ沢山の謎が隠れていそうです。出演者は「96時間」のリーアム・ニーソン、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ、「her 世界でひとつの彼女」のオリヴィア・ワイルド、「テッド」のミラ・クニス、「オズ はじまりの戦い」のジェームズ・フランコ、「コヨーテ・アグリー」のマリア・ベロ、「ナイン・ハーフ」のキム・ベイシンガー・・という豪華な顔ぶれ。監督は「クラッシュ」のポール・ハギス。今年一番のミステリアスな人間ドラマです。
ダイバージェント  監督 : ニール・バーガー  出演 : シャイリーン・ウッドリー、ケイト・ウィンスレット
Divergent  2014年 アメリカ映画
近未来。最終戦争から150年が経ち、人類は過去の経験から新たな社会体制を作り上げた。それは一生に一度の「選択の儀式」で人間を「勇敢」「高潔」「平和」「無欲」「博学」という5つの適性に分けて、それぞれのコミュニティーで一生を送らせると言うもの。「無欲」の家庭で育ったベアトリスも儀式の日を迎えた。儀式の前の検査で彼女を担当したトーリは結果に驚愕する。彼女は5つのどれにも属さない「異端者(ダイバージェント)」だった。ダイバージェントは人類の脅威と見なされ、皆、抹殺されてきた。ベアトリすを不憫に思ったトーリは検査結果を偽り「無欲」に分類した。しかし、ベアトリス儀式の日に「勇敢」を選択した。違う共同体を選んだ者は「転向者」と呼ばれ、それぞれの場所で厳しい訓練を強いられた。「勇敢」で徐々に覚醒していくベアトリス。しかし、外界では「博学」が「無欲」を批難して両社の間の雲行きが怪しくなっていく。また、「博学」は「勇敢」の者たちに特殊な注射を施し、意のままに操ろうとするが・・
私評:ひとつでいたくないんだ・・・全米では大ヒットのSF作品。しかし、この映画を見ていて思ったのは、もし自分がこの時代の人間だったらどこに属すのか?という事。たぶん、争い事が嫌いな私は「平和」を選ぶんだろうな~。元々、5つに分けること自体に無理があるとは思うのですが、主人公はどれにも属さない異分子。しかし、いつの時代もそういう人間が新たな何かを起こして、時代を牽引してきたはず。映画の中では「出る杭は打たれる」だけの思想だったのですが、それ自体が恐ろしい事だと思いましたね。こういう元ネタがしっかりとしている作品は観ていても安心。だけど、2時間20分はちょっと長い・・・。オチもちょっと釈然としないし・・・。ベアトリス役は「ファミリー・ツリー」でジョージ・クルーニーの娘を演じたシャイリーン・ウッドリー。彼女をサポートするフォー役はテオ・ジェームズ、ベアトリスの母親は「コレクター」のアシュレイ・ジャド、トーリ役は「M:I:Ⅲ」「ダイハード4.0」のマギーQ、そして「博学」の最高幹部ジェニーン役は「とらわれて夏」のケイト・ウィンスレット。脇役がすごい!監督は「リミットレス」のニール・バーガー。
NY心霊捜査官  監督 : スコット・デリクソン  出演 : エリック・バナ、エドガー・ラミレス
Deviler Us From Evil  2014年 アメリカ映画
2010年、イラク戦争の最中、3人の兵士が不気味な洞窟を発見する・・・。4年後のニューヨーク。夜勤の刑事ラルフ・サーキとパートナーのバトラーは夫の暴力に妻から通報があり現場に駆け付けた。現場ではドアーズの曲が大音響で流れ、夫のジミー・トラトナーの傍らでは顔を腫れあがらせた女性がいた。彼はその場で逮捕されるが、ジミーは4年前に洞窟に入った兵士のひとりだった。数日後、ひとりの母親が赤ん坊をライオンの檻に投げ込むと言う事件が起こる。サーキとバトラーが現場に駆け付けると、フードを被った怪しい男を発見するが、サーキの前にライオンを解き放ち逃走してしまう。収監された母親ジェーンは、やはりドアーズの歌を歌っていた。別の夜、地下室から異音が聞こえると言う通報を受けて現場に行ったサーキはそこでも死体を発見する。その死体はジェーンの夫で、やはり4年前にイラクの洞窟に入った兵士だった。サーキにはバトラーが「レーダー」と呼んでいる何かを察知する不思議な力があった・・
私評:レーダーを使って闘うんだ!!・・・この映画は実話がベースになっている。主人公のサーキは「エクソシスト・コップ」という本まで出している。レーダーと呼ばれる特殊能力を使って人には見えないも、聞こえない物を察知して事件を解決していたらしい。しかし、この映画の題材があまりに非現実的すぎて、どうしても「実話」とは思えない。他の題材もあったのでは??この映画はR18なのですがエロでもなく、かと言って過激な流血シーンもない。たぶん、赤ん坊を投げ捨てるシーンだけで18指定になってしまったのではないでしょうか?こういう映画って最後もどんよりと終わるのですが、なぜかハッピーな感じで締めくくられています。エンドクレジットでは実際のサーキ、そして彼と一緒に戦った神父メンドーサの写真が出てきます。「怖いか??」と言われると、私は「それほどでも・・」と答えるでしょう。サーキ役は「スター・トレック」のエリック・バナ、メンドーサ神父役は「ゼロ・ダーク・サーティ」のエドガー・ラミレス。監督は「エミリー・ローズ」のスコット・デリクリン。
エクソシスト・キルズ  監督 : ジャスティン・プライス  出演 : カイラー・ウィレット、ダニー・トレホ
The Cloth  2013年 アメリカ映画
神父だった父親を亡くした青年、ジェイソンは教会からは離れ自由気ままに生きている。その日もクラブで拾った女を部屋に連れ込んでいた。そんな彼の前に現れたのは父の同僚だったディークメン神父。彼はジェイソンの中に特殊な能力を見出していたのだ。ディークメン神父は地獄の将軍キャスダヤが地獄と地上を繋げる門を開こうとしているという情報を得ていた。そして最強の悪魔ベルゼブブを地上に放つため人間の魂を集めているというのだ。ジェイソンはそんな悪魔と戦う教会の秘密結社「クロス」の存在を知る。ジェイソンはクロスの最新の武器を駆使して悪魔との戦いを始めるが・・
私評:父の名の元、悪魔よ去れ!!・・・キネカ大森で絶賛公開中の「ホラー秘宝」イベントで上映されています。冒頭の悪魔祓いのシーンは名作「エクソシスト」をもろにパクッたようなシーン。しかも、神父のひとりが「マチェーテ」のダニー・トレホ!のっけから飛ばしてくるな!と思ったら、開始5分でトレホは死亡。以降は、ちょっとだけ登場するけどお役御免。(それなのにクレジットの表示がでかい!)その後は超低予算のなんちゃってCGとアクションとは呼べない戦い、そしてへたくそなカメラワークで苦痛の88分。いやはや酷いもんです。もう、笑っちゃうしかありません。そういう映画なんです。ホラー映画なんて呼んではいけません。ジェイソン役はカイラー・ウィレット、ディークメン神父役はラシッター・ホルムズ・・・って、ふたりとも知りません。救いは紅一点、クロスのメンバーのジュリア役のレイチェル・ブルック・スミスが美人だったこと。あと、目立たないのですがもうひとりの神父役で「暴走特急」のエリック・ロバーツも登場。彼は製作にも名を連ねています。監督はジャスティン・プライス。


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