2008/7/6

やっぱり邦画が面白い！ここ最近、ほとんどのイチ押しが
邦画です。まあ、日本人だからね。今回の2作はマジで面白かった！！

クライマーズ・ハイ	監督：原田眞人	出演：堤真一、堺雅人、尾野真千子
Climber's High	2008年日本映画
	今週のイチ押し：1985年、8月12日。事件は起きた。羽田を飛び立った日航機がレーダーから消えたというニュースが北関東新聞社にも入ってきた。その日、遊軍記者の悠木は友人と山登りに出かけるはずだった。しかし、悠木が社を出る直前に飛び込んできたニュースに、彼は責任者として任命される。やがて日航機が発見される。しかも、発見されたのは北関東新聞の地元群馬県の山岳地。地元紙の意地とプライドを掛けた攻防が始まった。しかし、敵は他社だけではない。社内のあちこちで起こる不協和音。セクション間での軋轢。まるで悠木を陥れるかのように次から次へと問題が起こる。やがて、社内の女性記者・玉置の調査により事故原因が浮上する・・・
	私評：こんなのは新聞じゃね～。塗り絵だ・・・・今でも私の脳裏に焼きついて離れない、あの夏の悲劇。乗客524人を乗せた日航機が墜落。奇跡的に助かった数名を除いて、ほとんどの方はこの山で命を落とした。しかし、この映画はその事件をフックにして起こる地方新聞社の壮絶な日々を描いた作品です。そして社内での修羅場の中で「報道」の是非を問いかけます。そして「仕事」「家族」そして「人間の生き方」までも問いかけてきます。とにかく圧倒的な迫力。これを成し得たのは、やはり監督の原田眞人の技量ですね。彼は最近の「魍魎の匣」や「伝染歌」のようなエンターテイメント作品ではなく「突入せよ！あさま山荘事件」や「金融腐食列島・呪縛」、そしてこの映画のような社会派サスペンスで実力を発揮する監督のようです。主演の悠木を演じるのはまさにはまり役だった堤真一。その他に山崎勉、堺雅人、遠藤憲一、でんでん。そして玉置役の尾野真千子はかなり良かったです。この映画で悟ったこと・・・報道は戦争です。

花より男子F（ファイナル）	監督：石井康晴	出演：井上真央、松本潤、北大路欣也
	2008年　日本映画
	今週のイチ押し：牧野つくしが道明寺司から感動的なプロポーズを受けてから4年がたった。道明寺ホールディングの代表になった司は、ホテルの壇上で世界に向けて婚約の記者会見を行う。そこで世界に向けてラーメンを食べているつくしの映像が映し出される。現代のプリンスとして世間の注目を浴びるつくし。そしてついに結納の日がやってきた。つくしは司の母から道明寺家に代々伝わるティアラ「ビーナスの微笑」を受け取った。その夜、つくしは輝くティアラを眺めながら、道明寺家に嫁ぐプレッシャーを感じていた。その時、黒ずくめの男が窓ガラスを破り進入してきて、あっという間にティアラを盗まれてしまう。ティアラを奪った人間がホテル関係者だと踏んだつくしと司はオーナーの鏑木を追ってアメリカへ向かう。鏑木を追い詰めるふたり。しかし、そんなふたりに美作あきらから連絡が入る。なんと、ティアラが香港の闇サイトでオークションに出されているという。なんとしても落札してティアラを手に入れなければ！事情を知った鏑木から500万ドルをもらったふたりはカジノで一世一代の勝負に出る・
	私評：ありえないっつーの・・・・テレビシリーズは所々しか見ていなかったのですが、映画版はぜひ見ようと思っていました。と言うのも、つくし役の井上真央ちゃんが可愛いから・・（笑）。映画がどうだったかと言うと、めちゃめちゃ面白かったです。こういうコメディタッチのラブストーリーって大好きです。しかも、今回は映画版とあって世界を股に駆けての撮影。アクションシーンなどにもお金が掛かっています！しかし、やはり一番気になるのは道明寺司とつくしの恋の行方・・。まあ、そちらは「ファイナル」なので素晴らしいエンディングが待っていますよ。つくし役の井上真央ちゃんは可愛いし、面白いし・・サイコー。そしてイケ面4人組F４は松本潤、小栗旬、松田翔太、安部力。そして司の母役は加賀まり子。今回、映画版で初登場の藤木直人、北大路欣也、AKIRAなどもグッドなキャラクターです。監督は石井康晴。

スピード・レーサー	監督：ウォシャウスキー兄弟	出演：エミール・ハーシュ、クリスティーナ・リッチ
Speed Racer	2008年　アメリカ映画
	レーサー家の次男、スピードは寝ても覚めても頭の中はカーレースのことでいっぱい。それもそのはず、彼の一家全員がカーレースの虜。長男のレックスは伝説的なレーサーだったがレース中の事故で死んでしまった。そして彼の後を追うようにスピードはカーレーサーとなり、今日のレースで圧倒的な強さで優勝を果たした。そんな彼の元に世界的な大企業ロイヤルトン社から引き抜きを受けるが、スピードはそのオファーを断った。しかし、その途端それまで優しかったオーナーの裏の顔が表に現れた。汚い言葉でスピードを脅し、散々罵った挙句、彼のレーサー生命を潰すと宣言する。そして家族までも・・。ロイヤルトンの陰謀を阻止するにはカーレースで優勝する以外には方法はない。スピードは家族と恋人のトリクシー、そして謎の覆面男、レーサーXと手を組み勝負に挑む・・・・
	私評：風も震えるヘアピンカーブ～、怖いものなどゴーゴーゴー♪・・・私が子供のとき大好きだったアニメがアメリカで実写化された。（私はマッハ号のプラモデルやフィギアをいっぱい持っていたんですよ）アメリカでの評判は散々だったようですが、私はノリノリでこの映画を見ました。しかも、主題歌が歌詞は英語なのですがメロディーが一緒なので、ついつい一緒に歌っちゃいそうになりました。エンドクレジットでは日本語バージョンも流れます。そして魅力的な機能満載のマッハ号がカッコいいのなんのって・・映像はとにかく早くて字幕を追いながらなんて到底無理です。私は字幕版で見たのですが、ショボイ英語力をフルに生かして字幕を無視して頑張りました。主演のスピード役は「ガール・ネクスト・ドア」のエミール・ハーシュ、トリクシー役は「ペネロピ」のクリスティーナ・リッチ、パパ役は（アニメのパパそっくりの）ジョン・グッドマン。ママ役はスーザン・サランドン、レーサーXには「LOST」のマシュー・フォックス、そして日本の会社「武者」の社長役で真田広之が登場します。監督は「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟。

ミラクル７号	監督/出演　：　チャウ・シンチー	出演：シュー・チャオ、キティ・チャン
CJ７	2008年　香港映画
	ぼろぼろの靴に汚れたシャツで元気に学校に通う少年ディッキー父親のティーと二人暮らし。貧乏ながらもティーは必死で働きディッキーの学費を捻出していた。そんなある日、いつものようにゴミ捨て場を徘徊していたティーは、不思議な緑色のゴムボールを見つける。クラスメートに見せられた最新玩具の「ミラクル１号」を欲しがった息子には全然物足りないプレゼントだった。ところが・・・、そのボールに異変が起こる。手足が生えて犬のような謎の生物に変身したのだ。この不思議な生物「ミラクル７号」のミラクルパワーでディッキーの学校生活はバラ色に・・・なるはずだったが、「ミラクル7号」にはそんな機能はなかった。そんな矢先、ディッキーをとんでもない悲劇が襲う・・・・
	私評：僕は将来ビンボーになりたいです。ウソはつかず、ケンカはせず、一生懸命に勉強すればビンボーでも尊敬されると父ちゃんが言っていました・・香港のビッグスター、チャウ・シンチーが「カンフーハッスル」の後に送り出したのがこの映画。香港ではまさにミラクルな大ヒット。しかし、「少林サッカー」や「カンフー・・」のようなおバカなアクション映画ではありません。主演のディッキーの目線で描かれたSFファンタジーなのです。意図的に子供用に作られた映画なので、大人の私が見ると「フンっ！」と鼻で笑ってしまうようなシーンがあったのですが、同じ劇場で見ていた子供たちは大喜び。そして最後は子供たちが泣いていました。主演のディッキー少年役はシュー・チャオという名のなんと女の子。1万人の中から選ばれたまさにシンデレラガール。そしてディッキーの学校の先生役で「少林少女」のキティ・チャンが登場。美しすぎます・・、スタイル良すぎます・・。そしてチャウ・シンチーの映画と言えば怪しくて超インパクトがある脇役たちの活躍。これは言わずにおきましょう。強烈すぎます・・（笑）。やっぱり、チャウ・シンチーは天才です。

告発のとき	監督：ポール・ハギス	出演：トミー・リー・ジョーンズ、シャーリーズ・セロン
In The Valley Of Elah	2007年　アメリカ映画
	2004年11月。ハンクの元に軍部から電話が入る。彼の息子のマイクが姿を消したという。ハンクは元軍人で、息子のマイクも父の血を引いた正義感溢れる男だった。そんな息子が無断で離隊などするはずがない・・。ハンクは息子を探すために帰還先を訪ねた。地元の女性刑事エミリーの手伝いの下で、ハンクは情報収集に奔走する。しかし、彼の願いもむなしく、マイクは焼死体となって発見される。ハンクとエミリーは事件の真相を探ろうとするが、遺体の発見場所が軍の管轄地であったため、捜査は軍に委ねられてしまう。やがて、マイクについての悪い噂がハンクの耳に飛び込んでくる。麻薬に手を出していた、メキシコ人の売人と付き合いがあった・・。しかし、ハンクは信念を曲げることなく息子を信じて真実を追究する。やがて、事件の裏に隠されていた真実が露呈し始める。それは想像を絶する真実だった・・・・
	私評：父さん、僕を連れ戻して・・・・これは真実を元に作られた作品。2004年にプレイボーイ誌に掲載された物がベースになっている。軍内で起こった不祥事の犠牲になり、しかも汚名を着せられた。しかし、こんな事件は日常茶飯事なのかもしれませんね。いまや日本でも隠蔽工作が次々と明らかにされていますよね。しかも、この映画の事件は「イラン戦争」の代償であること。戦争が人間に与えるダメージは銃弾や爆弾だけではない。彼らが負った心の傷は決して癒えることはないのでしょう。主演はまさにキャラクターどおりだったトミー・リー・ジョーンズ。そして女刑事役は美しさを隠して演技で勝負をしたオスカー女優シャーリーズ・セロン。ハンクの妻役はこれまたオスカー女優のスーザン・サランドン。その他にもジェームズ・フランコ、ジョシュ・ブローリン、ジェイソン・パトリックなど脇役も充実。監督は「クラッシュ」のポール・ハギス。

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