ついに2006年も折り返してしまいましたね。
今回のイチ押しはミッション不可能アクションと韓国の不思議映画です。
トンマッコルへようこそ | 監督:パク・クアンヒョン | 出演:チョン・ジェヨン、カン・ヘジョン | |
Welcome to Donmakgol | 2005年 韓国映画 | ||
今週のイチ押し:1950年11月,朝鮮戦争が真最中だった頃,太白山脈の中にある村トンマッコルにアメリカの戦闘機が墜落した。墜落した戦闘機の中には,連合軍兵士スミスがいた。トンマッコルに住むヨイルは,この光景を目撃して知らせに行く途中で人民軍リ・スファ一行に会い,彼らをトンマッコルで連れてくる。まさにその時,自軍の兵力から離脱して道に迷った国軍ピョ・ヒョンチョルとムン・サンサン一行がトンマッコルの村長の家を訪ねていた。こうして南北朝鮮、そしてアメリカの兵士が小さな村で一堂に会したのだ。一触即発の状態だった彼らはトンマッコルの村で時間を過ごすうちに、心の距離を縮めていく。そして戦いなどなかったかのように村人と一緒に農作業に精をだしていた。しかし、スミスを探すため連合軍が村に訪れた時、平和だった村に悲劇が起こる・・ | |||
私評:兄貴と呼んでいいかい??・・・韓国で昨年いちばんヒットした作品がこの映画。ただ単に癒し系の映画ではなく、『反戦』を含む色々なテーマが盛り込まれた映画でした。中盤までは笑いもたっぷり盛り込まれてなんとも心地良く物語を追っていたのですが、後半は心に突き刺さるような悲劇と主人公たちの男気に胸が熱くなりました。ちょっと『七人の侍』っぽい内容も私的にはポイントが高いです。とにかく、印象的なシーンが多くて映画を観終えてしばらく経ってからじわりじわりと感動が沸き起こってきました。人民軍将校役のチョン・ジョヨン、人民軍副官のユ・チャングクのふたりがめちゃめちゃカッコイイ。そしてちょっと不思議な村の女の子を演じるカン・ヘジョンがとても印象的な演技を魅せます。(この演技で彼女は韓国の映画大賞で助演女優賞を獲得)そして特筆すべきは、この映画の音楽を日本の久石譲が担当していること。彼の音楽も素晴らしかったです。監督はこれがデビュー作とは思えないくらいの演出を見せるパク・クアンヒョン。この映画は10月に公開されるので、その時にはまた、観にいきたいです。 | |||
M:I:3 | 監督:J.J.エイブラハム | 出演:トム・クルーズ、フィリップ・シーモア・ホフマン | |
M:I:3 | 2006年 アメリカ映画 | ||
今週のイチ押し:今では現役を離れ、インストラクターとしてIMFに貢献しているイーサン・ハントに新しいミッションが与えられた。それは彼の教え子のリンジーの救出だった。彼女はディヴィアンという謎の武器商人の逮捕に出掛けて、逆に拉致されてしまったのだ。壮絶な銃撃戦の末、リンジーを助け出したイーサン一行だったが、彼女の頭の中に仕込まれた小型爆弾によって彼女は死んでしまう。イーサンたちは独自でローマに出向きディヴィアンの拉致に成功するが、アメリカに戻った彼らは襲撃を受け、あっという間にディヴィアンを取り逃がしてしまう。しかも、ディヴィアンはイーサンの最愛の人ジュリアを連れ去ってしまう。ジュリアの奪還ためイーサンとチームの仲間は上海へと向かう。しかし、そこにはさらに大きな罠が待ち受けていた・・・・ | |||
私評:ぼくを一度殺してから生き返らせてくれ・・・トム・クルーズの人気シリーズの最新作。今回もトムは体を張ったアクションで私を楽しませてくれました。そのスケールの大きさ、壮絶なアクションで、私の手のひらは汗でビッショリ。しかも、今回はシナリオも計算されていて2時間ちょっとが、あっという間でした。トムはこの作品で肋骨を6本も折ったとか・・。それも納得の映画でした。そしてこういう映画は『悪』が強くないと面白くない。今回はフィリップ・シーモア・ホフマンが蛇みたいに嫌らしくて極悪な男を熱演。すごかったです。そして3部作全ての登場しているヴィング・レイムス、新たなIMFのメンバーとしてジョナサン・リース・マイヤー、ケリー・ラッセル、そしてマギー・Qがトムとがっぷり組んで物語を盛り上げます。監督は「LOST」が全米で大ヒットしたJ.J.エイブラハム。彼の演出もこの映画の大きな見所です。アクション映画はやっぱりこうでなくちゃ!面白かったです。 | |||
ウルトラ・ヴァイオレット | 監督:カート・ウィマー | 出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、キャメロン・ブライト | |
ULTRA VIOLET | 2006年 アメリカ映画 | ||
近未来、アメリカ政府が開発したウィルスが漏れ、それに感染した人間は高い身体能力を持つ超人間「ファージ」に変化していた。その力を恐れた人間政府は、彼らを抹殺し始めるが、生き残ったファージは地下組織を結成し政府との戦いを開始した。そんな時ファージを滅ぼす兵器が開発されたことを知ったファージ軍は一人の戦士を送り込む。彼女の名はヴァイオレット。かつて最愛の家族を政府に奪われ、復讐に燃える女戦士だ。ヴァイオレットはその最終兵器の入ったトランクを盗み出すが、その中には一人の少年が入っていた。なんと少年の体の中にファージを滅ぼす抗原が培養されていたのだ。しかし、かつて子供を失ったことがあるヴァイオレットに少年を殺すことはできず、彼女は少年の手をとり逃亡を図る。今や人間から、そしてファージからも追われる身となったヴァイオレットは孤独な戦いを開始する・・・・ |
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私評:兵器じゃない、子供よ・・・ミラ・ジョヴォヴィッチもすっかりアクション女優になりました。極限まで絞り込んだしなやかな体から繰り出す数々のアクションは本当にすごい。『バイオハザード』のアリス役とちょっと被るのですが、彼女のアクションは一見の価値あり!しかも、今回私が勇んでこの映画を見に行った一番の理由は監督が「リベリオン」のカート・ウィマーだったからです。あの『ガンカタ』アクションにしびれた私は、この映画でも同様のアクションを期待したのですが、予想以上に素晴らしいアクションで大感激。もちろんミラの身体能力もすごいのですが、アクション演出が素晴らしかったです。ヴァイオレットの宿敵は「レジェンド・オブ・ゾロ」のニック・チンランド。そして彼女の唯一の見方役でウィリアム・フィクトナーが登場します。B級映画だとバカにする事なかれ。私は目いっぱい楽しみました。 | |||
アフロサッカー | 監督:ソムチン・スィースパープ | 出演:ボンパット・ワチラバンジョン | |
Sagai United |
2004年 タイ映画 | ||
借金まみれの元サッカー審判・パオトゥーはジャングルで奥地狩猟民族のサガイ族と出合った。彼らの超人的なサッカー能力に目を付けたパオトゥーは、自らが監督・コーチとなって、最強のサッカー・チーム“サガイ・ユナイテッド”を結成し、タイの国王杯のサッカー大会に出場する。個性豊かなメンバーは連戦連勝。しかし、彼らを待ち受けていたのは強敵チームだけではなかった。大都会の甘い誘惑は田舎者のメンバーには刺激的過ぎ。しかもパオトゥーは借金取りのボスにイカサマ試合を持ち込まれる。しかし、キャプテンのマムアンは、ジャングルに置いてきた部族のみんなのためにひたすら優勝を目指すのだが・・・・ |
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私評:「あなたの夢はなんですか?」「大会に優勝する事です!!」・・・またまた、タイ映画です。完全に「少林サッカー」を意識して作られた映画なのですが(というか、けっこうパクリのシーンが多いです)、ワールドカップの真っ最中にこういう映画を観るのも一興。ストーリーは単純なのですが、なんともユニークなサガイ族の面子が楽しい。彼らがバンコクの夜の魅力に惑わされ、骨抜きになって行く所なんか最高でした。しかも、今回のメンバーは実際にちゃんとサッカーができるんです。果たして彼らの勝敗の行方は??・・・パオトゥーを演じるのはタイ映画の「風の旋律」の他、ハリウッド映画にも出演しているポンパット・ワチラバンジョン。監督はソムチン・スィースパープ。しかし、平日とはいえ夜の7時の回で観客が3名というのはさびしい限りです・・。 |
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着信アリ Final | 監督:麻生学 | 出演:堀北真希、黒木メイサ | |
2006年 日本映画 | |||
修学旅行で韓国に行くことになった安城高校2年C組。えみりは、ネットで知り合えた韓国の男友達アンジヌと会えることを楽しみにしていた。そんな修学旅行のさなかにクラスメートのある一人の携帯から聞き覚えのない着信メロディが流れる。届いたメールは自分からのもので送信日は翌日になっていた。しかもそのメールには自分の首吊り画像が添付されていた。その生徒は予告通りに死を遂げ、生徒たちはパニックに陥る。そんな時誰からともなく「これはきっとパムの呪い」だと言いはじめる。一方、日本では修学旅行に行けなかった明日香が、部屋でパソコンを操作していた。メールは彼女が発信した物だった。しかも、彼女は誰もいない傍らの椅子に向かってパムの名を呼んでいた。次々と送られるメールには「転送スレバ死ナナイ」と書かれていた・・・・ | |||
私評:もう転送はしない、これで終わりにして・・・ジャパニーズホラーとしてすっかり定着したこのシリーズもこれで(たぶん)最後。今回のキーワードは「転送スレバ死ナナイ」ということ。しかも、メールは携帯に登録されているところにしか送れず、しかも転送されたメールは、もう転送できない。この内容で縛ると恐怖が高まるんですね〜。転送されないように疑心暗鬼になる生徒たちがどんどんパニックになっていく。その辺りのアイデアがこの映画の面白いところ。そして日本でメールを送る明日香にもアッと驚く秘密が・・??しかし、今回はけっこうスプラッターな部分を削っていて、インパクトはイマイチ。これはレイティングを避けるために致し方なかったのかもしれません。明日香を演じるのはいじめられっ子を演じたらピカイチ(?)の堀北真希。そしてえみり役は普通の高校生には見えない黒木メイサ。この旬のふたりの女の子を見るだけでも、この映画に価値を見出しましょう。監督は「新生トイレの花子さん」の麻生学。 | |||