2011/6/19

母が再入院してしまい、映画館から遠ざかっていましたが、
今週末に通いまくり。イチ押しは10月公開の怒涛のアクションと
子供たちからパワーをもらった感動作

ワイルドスピード メガ・マックス  監督:ジャスティン・リン  出演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー
Fast Five  2010年 アメリカ映画
今週のイチ押し:強盗団のリーダーのドミニクを追って、元FBI捜査官のブライアン、そしてドミニクの妹でブライアンの恋人のミアはブラジルのリオを訪ねていた。ここでかつての仲間に誘われ、列車の中から高級車を盗む仕事を手にした二人。しかし、何者かによって襲撃を受けてしまう。しかも、警察も現れ絶体絶命!そこに現れたのは雲隠れしていたドミニク。彼は間一髪のところでブライアンを救った。盗んだ車の一台に隠されていたマイクロチップには、リオの陰の帝王レイエスの悪行が記録されていた。ドミニクはこれを利用して、レイエスが動かしている1億ドル以上の金を強奪する事を計画。ブライアンもこの作戦に乗った。その計画を実行するためドミニクの旧知の仲間たちが続々とブラジルに集まって来た。一方、FBIは最強の男をドミニクの逮捕のためにブラジルに派遣していた・・
私評:一番大事なもの、それは家族だ・・・ワイルドスピードシリーズの最新作にして最終作?今回はアメリカで記録的な大ヒットを飛ばしています。なんたって「パイレーツ・オブ・カリビアン」の上を行っているんです。最終章という理由で、今回は前4作のキャストたちがこぞって出てきます。シリーズをずっと見てきた方は思わず歓声を上げたくなる面子です。しかし、この映画は前作を見てなくても全然楽しめちゃうのがすごい。回を追うごとに迫力はどんどんスケールアップ。「そんなのありえね~!!」とツッコミどころ満載のド派手なアクションで、とにかく突っ走りまくる130分。そして登場する数々の名車も、車好きに人にはたまらないでしょうね!マジで興奮しました!!ドミニク役はヴィン・ディーゼル、ブライアン役はポール・ウォーカー、ミア役はジョーダナ・ブリュースター。不動のトリオです。そして新たな布陣として鬼のようなFBI捜査官ホブス役でドウェイン・ジョンソンが登場。ヴィン・ディーゼルとの肉弾戦はすごい迫力でした!そして男性にはめちゃめちゃ楽しみにしていただきたいセクシーな美女たち!彼女たちのタンクトップ姿を見るだけでも価値ありの作品です??そしてエンドクレジットで登場する、このシリーズのキーパーソンが、まさかの再登場!?お楽しみに。監督は3作目以降を担当しているジャスティン・リン。
奇跡  監督:是枝和弘  出演:前田航基、前田旺志郎、長澤まさみ
 2011年 日本映画
今週のイチ押し:航一は小学校6年生。母、祖父、祖母と4人で鹿児島に暮らしている。航一には龍之介という弟がいるが、彼は父親と一緒に福岡に暮らしている。兄弟は喧嘩別れをした両親が仲直りをして以前のように4人で暮らす事を夢見ていた。そんなある日、航一はある噂を耳にする。もうすぐ、福岡と鹿児島間で開通する九州新幹線の開通の朝、博多から南下する“つばめ”と北上する“さくら”が初めてすれ違う瞬間に、奇跡が起こるというのだ。そしてその瞬間のもの凄いエネルギーで願いが叶うという。さっそくクラスメートと一緒に地図を開いた航一は、その場所が熊本だと確認した。さっそく弟の龍之介に電話をして、家族が一緒になる奇跡を起こそうと持ちかける。最初はノリが悪かった龍之介だったが、兄に同意。兄弟はお互いの友達を連れて熊本へと向かった。果たして奇跡は起こるのか??
私評:なんかぼんやりした味やな・・・子供たちの純真な心に感動しました。一途なまでの思い込みは子供の特権。だけど、かつては私もそんな気持ちをいつも抱いて、日々奇跡を追い求めていました。そんなどこかに置き忘れてしまった感情を呼び起こしてくれる作品に出会えて、嬉しかった!!この映画を撮るにあたって監督はストーリーの先を子供たちには伝えず、彼らのその場その場の表情を映像に納めていったそうです。それゆえに子供たちは作られた演技をしていなくて、とてもリアルな動きや表情を見せてくれます。こういう作り方もありですよね。そして今回JR九州とガッチリタッグを組んでいるので、普段は見る事が出来ないJRの裏の裏まで撮影されています。“鉄”オタクにも満足のいく作品では??主演の兄弟はお笑いコンビ“まえだまえだ”の前田航基、旺志郎兄弟。このふたりは天才ですね・・。彼らの両親にはオダギリジョーと大塚寧々、おじいちゃんは橋爪功、おばあちゃんは樹木希林。その他、夏川結衣、長澤まさみ、阿部寛など、強力なメンバーが脇を固めています。監督は「誰も知らない」の是枝裕和。
ドリーム・ホーム  監督:パン・ホーチョン  出演:ジョシー・ホー
Dream Home  2010年 香港映画
超高級マンション「ヴィクトリアNo.1」の管理人室に何者かが忍び込んだ。そして無残な手口で管理人は惨殺された。犯人は銀行で顧客相手に、電話で他の会社を売り捌く仕事をしているOLのチェンだった。彼女は住居には異常なまでの執着を持っている。元々彼女は貧しいアパートで育ったが、街の開発のために地上げにあい、大事な友達を失くしていた。大学を中退し仕事に就いたチェンは、家族で一緒に住む家を手に入れるため、コツコツと貯金をしていた。昼は銀行で、そして夜はブティックで働き続ける。しかし、香港の地価はどんどん上がって行く。しかも、父親が病で倒れてしまうが、その原因は建設現場で働いていたためアスベストが原因だった。手術は高額になるが、今までの貯金には手をつけたくない・・。そしてついに見つけた理想の住まい「ヴィクトリアNo.1」。彼女はそれを手に入れるため、保険金目当てで父親を殺害する計画を立てる・・しかし、精神が崩壊したチェンは暴走を始める。「ヴィクトリアNo.1」の住民たちを次々と殺し始めたのだ・・・・
私評:最後に「くそ野郎」って言おうよ・・・最近、韓国のスプラッター映画を何本か見ましたが、今回の作品は香港のスプラッター。香港映画と言えば「人肉饅頭」というグロイ映画があるんですよね。この作品は全編の2/3が阿鼻叫喚のいわゆるスプラッターのシーン。その壮絶な殺害方法や吐き気をもよおすような映像はさすがという感じでした。という訳で、この映画は多くの方にお勧めは致しません。私のようなホラー映画好きでも「これはちょっとやり過ぎでしょう!」と思える映画でした。この映画はR18でなんとか公開されましたが、モラルの事を考えるとどうなんでしょうね?ところが映画館は女性を中心にけっこう混んでいてビックリ。ホラー映画ファンって確実にいるんですよね。主演はなぜこんな役を引き受けたのか?と思えるくらいの清純派美女ジョシー・ホー。そんな彼女が血まみれになって・・・そこが私の一番のポイントでしたが・・。そして妊婦役のミシェル・イェが壮絶!監督は香港映画界の異端児のパン・ホーチョン。(パンフレットにあった彼を崇拝している(?)園子温との対談は傑作です。)勇気のある方はこの映画にチャレンジしてみてください。だけど、気分が悪くなっても不快な気分になっても補償はしませんので、あしからず。
赤ずきん  監督:キャサリン・ハードウィック  出演:アマンダ・サイフリード、ゲイリー・オールドマン
Red Riddle Hoods  2011年 アメリカ映画
深い森に囲まれた小さな村に住むヴァレリーは幼なじみのピーターと恋仲。しかし、彼女は母親が強引に決めた相手、ヘンリーと婚約させられていた。その日、ヴァレリーはピーターと駆け落ちをする決意をしていた。しかし、事件は起こった。狼が村人を襲ったのだ。しかも、被害者はヴァレリーの姉だった。村人たちは狼を退治すべく森へと向かった。ピーターとヘンリーもそれぞれの思いをヴァレリーに告げて森へと向かった。しばらくして、彼らは一匹の狼の首を持ち帰った。村は宴を行うが、そこへ人狼ハンターとしてその名を知られるソロモン神父がやってくる。彼は村人が持ち帰った狼と村を襲った狼は別物で、本物はこの村の住民のひとりだという。その日は13年ぶりに赤い惑星と月が重なる日。血のような赤い月の下に、そいつは姿を現した。そしてヴァレリーの心に語りかける。「お前を知っている。一緒に来い」と。人狼の目的を知ったソロモン神父はヴァレリーを監禁して、誘き出そうとするが・・・・
私評:狼がきたぞ~!!・・・おとぎ話の「あかずきん」がベースになったファンタジー・ホラー作品です。それにしてもこの映画の美術セットは素晴らしいです。まさにおとぎの世界そのものでした。そして意外な人物が人狼として登場するのですが、それまでに映画の中で振られた数々の「なぜ?」が一気に解消します。そういう部分ではシナリオもすごく奥が深いです。また、こういうジャンルの映画にありがちな残酷なシーンはほとんどなくて、レイティングも“G”。つまり、子供も観られる作品です。そして私たちが良く知っている「赤ずきん」のシチュエーションやセリフも随所に出てくるので、思わずニヤニヤしちゃいました。主演は「ジュリエットからの手紙」のアマンダ・サイフリッド(以前の作品では苗字が“セーフライド”だったけど、この映画のパンフレットではサイフリッドになっています)。顔のパーツが大きな彼女は、まさにおとぎ話のヒロインにピッタリ。ソロモン神父役は「ハリー・ポッター」シリーズのシリアス・ブラックが印象的なゲイリー・オールドマン。ヴァレリーの母役は「エクトプラズム」のバージニア・マドセン、そしておばあちゃん役は「ドクトル・ジバコ」のジュリー・クリスティ。監督は「トワイライト 初恋」のキャサリン・ハードウィック。
さや侍  監督 :松本人志  出演:野見隆明、熊田聖亜、板尾創路
 2011年 日本映画
ある事件から刀を捨てた侍、野見勘十郎。彼は無断で脱藩をしたため、その首には懸賞が懸っていた。娘のたえと一緒に逃亡中の彼を金目当てに狙う懸賞稼ぎもいたが、ついに彼も多幸藩によって捕らえられてしまう。ちょっと変わり者の多幸藩の殿様が勘十郎に処したのは「三十日の業」。母親を亡くした悲しみで笑う事がなくなった若君を11芸で笑わせることができたら、無罪放免となるのだが、もしできなければ切腹となるのだ。これまで数々の罪人が、この業に挑んだが、誰ひとり成功した者はいなかった。しかし、その業に挑むこと自体が侍としては恥ずべきことだった。勘十郎は鼻からうどんを食べたり、腹芸をしたりするが、若君はクスリともしない。ぶざまにしか見えない父の姿を見て、たえはきつい言葉を勘十郎に浴びせるのだった。ところが、そんな勘十郎のひたむきな姿に心を動かされた見張り役のふたりは、勘十郎にアイデアを授ける・・
私評:めぐりめぐりめぐって♪・・・まさか、まさかの大感動作品でした。この映画って監督の松本人志が、自分の娘のために作った作品のような気がしました。前半はコテコテのギャグに思わず失笑・・。素人丸出しの勘十郎に2時間も付き合えるのか?と不安になってしまいました。しかし、この映画のいわゆる“外野陣”が的確に彼を持ち上げて、しっかりとした作品に仕上げているのです。そして意外な展開を見せる「最後の業」では、思わず涙が・・・。やられた~!!って感じでしたね。そして勘十郎がたえに宛てた手紙も泣けた!最後の最後に私的には余計なシーンがあったけど・・・。主演は全くの素人だという野見隆明。演技もセリフもめちゃめちゃだけど、時々すごく良い表情をするんですよ・・。そして驚くべきは彼の娘のたえを演じた熊田聖亜ちゃん。彼女がいなかったら、この映画はクズ映画になっていたかも?その他、りょう、ROLLY、伊部雅刀、國村隼、板尾創路などがしっかりと素人主演をサポートします。監督は「大日本人」のハリウッドリメイクが決まった松本人志。彼は天才なのか??それとも・・・?
X-MEN ファースト・ジェネレーション  監督 :マシュー・ヴォーン  出演 : ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー
X-MEN First Class  2011年 アメリカ映画
裕福な家庭に生まれ名門の大学に通うチャールズは、超能力で人の心を読んだり動かす事のできるミュータントだった。彼の家には彼が子供の時に家に忍び込んできた、どんな物にでも姿を変える事のできるレイブンという少女がいた。そんなある日、チャールズはCIAのエージェントからセバスチャン・ショウ率いる邪悪なミュータント軍団の事を聞かされる。彼らはアメリカとソ連の間に問題を生じさせ、第3次世界大戦を引き起こそうとしていたのだ。そんな時、チャールズは強力な磁力を発生させる能力を持ったエリックと出会う。実はセバスチャンは元・ナチスの将校で、少年だったエリックの能力を最大限に引き出すために彼の目の前で母親を撃ち殺した過去があったのだ。エリックはセバスチャンに復讐をするため、彼を追っていたのだ。チャールズはエリックと手を組み、セバスチャンの陰謀を阻止するために世界中の若きミュータントを訪ね歩く。しかし、セバスチャンは恐るべき“力”で彼らをねじ伏せようとする・・・・
私評:ありのままの君が美しい・・・人気シリーズ「X-MEN」の人気キャラクター、プロフェッサーX(チャールズ)とマグニートー(エリック)の若かりし日の出会いと、いかにして彼らが相対するようになったのかを描く、言わば「ビギニング」の作品。アクションシーンももちろんすごいのですが、「X-MEN」シリーズは人間ドラマとしても秀逸なんですよね。この作品でもその良さが如何なく発揮されていて、チャールズとエリックのドラマを中心に、個々のミュータントたちのドラマも見事に描かれています。それにしてもすごいのが、今回初登場のセバスチャンの超能力。エネルギーを自分に体に吸収してしまうんです。これにはさすがのチャールズとエリックもたじたじ。そして若いミュータントたちの個性豊かな超能力も楽しかった。この作品を見て、またこのシリーズを見直したくなりました。チャールズ役は「ウォンテッド」のジェームズ・マカヴォイ、そしてエリック役は「イングロリアス・バスターズ」のマイケル・ファスベンダー。そしてセバスチャン役は、なんだかお久しぶりだった「フットルース」のケビン・ベーコン。監督は「キック・アス」のマシュー・ヴォーン。前シリーズのあの人も、チョイ役で登場します。ちょっと嬉しかったです。


前回の記事も読んでね~!



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