2012/6/17

今週は地味に2作品。これが普通ですよね・・・

ディヴァイド  監督 : ザヴィエ・ジャン  出演 : ローレン・ジャーマン、マイケル・ビーン
Devide  2011年 アメリカ映画
今週のイチ押し:それは突然の出来事。窓の外を見ていたエヴァの目の前で閃光が走った。次の瞬間、婚約者のサムに手を引かれ、彼女はマンションの階段を駆け下り地下のシェルターに逃げ込んだ。そして扉は閉じられた。このシェルターはアパートの管理人のニックの物。そしてここに9人の男女が逃げ込んだ。その直後、扉の外で轟音が響く。それはアパートの建物が崩壊した音だった。9人はニックが蓄えていた僅かばかりの食料と水を分かち合う。しかし、外の様子が分からない彼らに不安と絶望が襲いかかる。そんな時、閉じられた鋼鉄の扉が向こう側からこじ開けられた。そこにいたのは防護服に身を包んだ男たちだった。彼らは9人の生存者のひとり、少女のウェンディを拉致して連れ去った。果たして彼らの目的は??・・
私評:もうひとつ、隠しているんだ。拳銃だ・・・・なんとも絶望的な映画です。最初から最後まで希望の光は一縷も見えない。この映画を見ているとどんどんストレスが溜まってきます。しかし、それがこの映画の凄いところ。ハッピーな気分になりたい人にはおススメしません。最悪の状況の中でサバイバー達はどんどん狂気に冒されていく。そして人間としての尊厳までもが失われ、秩序を欠いたシェルター内はまさに地獄と化していきます。果たして彼らの運命は??エヴァ役は「ホステル2」のローレン・ジャーマン。美しいです。管理人のミッキー役は「ターミネーター」「アビス」のマイケル・ビーン。すっかりおじさんですが、良い味を出しています。狂気に囚われ力で制圧を仕掛けるジョシュを演じるのはマイロ・ヴィンティミリア。彼は「ロッキー・ザ・ファイナル」でロッキーの息子を演じていました。そして男たちのおもちゃにされ精神崩壊してしまう中年女は「グラン・ブルー」「クラッシュ」のロザンナ・アークエット。あまりに悲惨な役どころです。監督は「ヒットマン」のサヴィエ・ジャン。強烈な映画です。覚悟して観てください。 
愛と誠  監督: 三池崇史  出演 : 妻夫木聡、武井咲、大野いと
 2012年 日本映画
幼少時代に別荘のスキー場で、早乙女愛は一人の少年に命を助けられた。その日以来、愛の心の中には常にその少年がいた。彼は愛にとっての白馬に乗った王子様だった。それから11年後の1972年。愛の目の前に王子が姿を変えて現れた。彼の名前は大賀誠。今では彼は札付きの不良で警察も手を焼いていたのだ。新宿で大喧嘩をした誠は警察に捕まり少年院に送られるが、大富豪の愛の父親の力で名門青葉台学園に編入された。誠の更生を信じて愛が仕組んだのだ。しかし、愛の誠意は誠にはまったく通じず、速攻で退学。次に誠が入ったのは悪名高き不良生徒の巣窟、花園実業だった。さっそく、誠はスケ番グループの番町のガム子に目をつけられる。一方、愛は誠を追って花園学園に編入。そして愛を心から愛してやまない生徒会長の岩清水弘までもが、花園学園に編入してくるが・・・・
私評:出たな、勘違いのブルジョア女!・・・私も中学生の時に原作本を読みました。正直、中坊の男の子に、純愛物語はあまり面白くなかったのですが・・・。そして1974年には当時の女性達には絶大な人気を誇っていた西城秀樹と芸名もずばり早乙女愛が主演で映画化。実はこれも友達と一緒に観に行きました。しかし、今回の映画はかなり原作のイメージとは違います。とにかく登場人物が変な奴ばかり。不良で超問題児の大賀誠がいちばんまともな奴なんです。早乙女愛、岩清水弘なんてただの“勘違い野郎”です。そして突然挿入される昭和の名曲が、これまた変なアレンジでめっちゃ笑えます。ところがラストシーンはすごく良かった。なんだかとても感動的でした。大賀誠役は30歳を過ぎているのに高校生役をみごとにやりきった「悪人」に妻夫木聡。早乙女愛役はCMで超人気の武井咲。彼女が天然のおバカなお嬢様を好演。岩清水役は「13人の刺客」の斎藤工。謎の女子高生・高原由紀役は大野いと。そして大賀誠の幼少時代を演じるのが加藤清史郎君!ワイルドだぜ~!!その他、安藤サクラ、井原剛志、余貴美子、そして驚きは歌手の一青窈。コミカルな愛のお母さん役を好演しています。監督は「13人の刺客」「一命」の三池崇史


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