2012/6/10

最近、心がすさんでいるのか??ふたつの感動作にKOされました。
映画は心の栄養!

幸せへのキセキ  監督 : キャメロン・クロウ  出演 : マット・デイモン、スカーレット・ヨハンソン
We Bought a Zoo  2011年 アメリカ映画
今週のイチ押し:ベンジャミン・ミーは突撃取材で有名なコラムニスト。彼は半年前に愛する妻を亡くしていたが、ふたりの子供に振り回される日々を送っていた。長男のディランは母親を亡くした反動から非行に走り学校を退学になってしまう。ベンジャミンは心機一転、子供たちとの新しい生活を始めるために引っ越しを決意する。娘のロージーとようやく探し当てた理想の家。しかし、そこはとんでもないワケありの家だった。なんと、その家には動物園がセットになっていたのだ。50種類もの動物がいるこの動物園は前オーナーの遺産をやりくりしてボランティア同然のスタッフ達が面倒を見ていた。速攻で断ろうとしたベンジャミンだったが、動物たちを前にして瞳を輝かせるロージーの姿を見て購入を決意した。それは素人同然のベンジャミンにとっては人生最大の冒険の始まりだった・・
私評:20秒の勇気があればなんでもできるさ・・・・この映画は実話。しかし、とんでもない実話です。子供たちのために動物園付きの家を購入するなんて、私の常識の範囲を超えています!ところが彼はやり遂げるのです。もちろん一筋縄ではいかず、数々の困難が彼を襲うのですが、ふたりの子供、そして動物園のスタッフたちの力が加わり、まさにキセキを起こすのです。すごいな~・・・。また、ラストのカフェのシーンは最高でした。なんだか嬉しくて顔がニコニコしちゃいました。また、この映画はキャストが最高です。主演はマッチョなイメージが強い「インビクタス 負けざる者たち」のマット・デイモン。彼もふたりの子供の父親を演じる歳になったんですね・・。動物園のキャストのリーダーは「それでも恋するバルセロナ」のスカーレット・ヨハンソン。いつもセクシーな彼女はそういう部分を削ぎ落しているのですが、とっても良いです。その他に「スーパー8」のエル・ファニング、「あの頃ペニー・レインと」のパトリック・フェジットなどなどステキな役者が勢揃い。そして注目はロージー役のマギー・エリザベスちゃん。驚きの演技です。監督は私の大好きな監督のひとり「あの頃ペニー・レインと」「エリザベス・タウン」のキャメロン・クロウ。彼の作品ならではのすてきな音楽も要注目です!!
ソウル・サーファー  監督 : ショーン・マクナマラ  出演 : アナソフィア・ロブ、ヘレン・ハント
Soul Surfer  2011年 アメリカ映画
今回のイチ押し:ハワイに住むべサニーは将来プロサーファーを目指す女の子。両親とふたりの兄も彼女のポテンシャルを理解し協力していた。また、べサニーの幼なじみのアラナは親友でもあり、サーフィンのライバルでもあった。とにかくサーフィンが大好きなべサニーは大会でも成績を残し、ついにはスポンサーまで付いた。ところが地区大会を控えたハロウィンの日、彼女に悲劇が襲う。アラナと彼女の父のホルトと一緒にサーフィンの練習中にサメに襲われ、べサニーは左腕を噛み切られてしまう。奇蹟的に一命は取りとめたが片腕を失くしたべサニーのショックは大きかった。傷口も塞がりふたたびサーフィンを開始するべサニー。しかし、思った通りのサーフィンが出来ない彼女はストレスが溜まっていく。しかも、マスコミや野次馬の奇異の目はさらに彼女の神経を逆撫でする。そんな時、彼女は津波に襲われたプーケットにボランティアで訪ねた・・
私評:あなたは最高のライバルよ・・・これは実話です。べサニーは逆境に負けずプロのサーファーになりました。もちろん、彼女にはサーフィンの才能があったから出来たのですが、そんな彼女の姿が世界中に感動を与えた。それは、まぎれもない事実。しかし、この映画が感動的なのはべサニーの努力はもちろん、彼女の家族、友人、プーケットの子供たち、そしてライバルさえも彼女の力になっているところです。サメ以外は憎たらしいキャラクターは一人もいません。そして圧巻のサーフィンの映像も私は心地良かった!主演はすっかりきれいになった「チャーリーとチョコレート工場」のアナソフィア・ロブちゃん。彼女の両親は「デイ・アフター・トゥモロー」のデニス・クエイドと「ツイスター」のヘレン・ハント。監督はショーン・マクナマラ。今までのキャリアではパッとしませんでしたが・・・。この映画のおかげで元気をいっぱい貰いました!
デンジャラス・ラン  監督:ダニエル・エスピノーサ  出演 : デンゼル・ワシントン、ライアン・レイノルズ
Safe House  2011年 アメリカ映画
南アフリカのケープタウンでCIAのマットは退屈な任務に就いていた。彼の仕事はほとんど使う事のないCIAの隠れ家の管理人。ところが、そんな隠れ家に大物の犯罪人が送り込まれてくる事になった。彼の名はトビン・フロスト。元CIAの諜報部員だったが国家を裏切った男だ。そんな男がなぜ、南アフリカに??トビンは隠れ家に護送され取り調べが始まった。ところが武装した男たちの襲撃に遭い隠れ家は壊滅。しかし、マットはなんとかトビンを連れ逃げ出した。モーテルに身を隠したマットはCIAからの指示を待っていたが、トビンが囁く。隠れ家がばれたのは本部にトビンを狙っている者がいると・・・。トビンを伴いサッカースタジアムの駅に向かったマットは次の隠れ家を確認。しかし、トビンはとんでもない行動で逃走を図る・・・・
私評:トビンは人の心を操る天才よ・・・久々にドキドキするようなクライム・アクション映画を観ました。元CIAの天才犯罪者と正義感あふれる新米エージェントが織りなすドキドキの逃走劇。巧みな言葉で洗脳をするトビンは敵なのか?それとも??そんな頭脳戦も楽しいのですが、それに加えてアクションがすごい!いきなりのすごい銃撃戦からどんな撮影をしたのか?と驚くくらいのカーチェイス。そしてサッカースタジアムでのゲリラ撮影??とにかく息つく暇もなくしびれっ放しの2時間でした。手に汗握りたい方にはおススメ。主演はどんな役もこなしてしまう「アンストッパブル」のデンゼル・ワシントン。今回は、かなりクサ~イ芝居もするのですが、それがまた良いんです。マット役は「グリーン・ランタン」のライアン・レイノルズ。彼の体当たり演技がこれまたグッド!CIAのメンバーにヴェラ・ファーミガ、ブレンダン・グリーソン、そしてサム・シェパード。なんか、みんな怪しいんです。監督はデンマーク出身のダニエル・エスピノーサ。期待の新人監督は、なんと私と誕生日が一緒でした。余談ですが、私と誕生日が同じ監督はすごい人ばかり。黒澤明、ミヒャエル・ハネケ、そして彼が3番目です。
外事警察 その男に騙されるな  監督 : 堀切園健太郎  出演 : 渡部篤郎、真木よう子、尾野真千子
 2012年 日本映画
朝鮮半島で濃縮ウランの取引が行われた。時を同じくして東日本大震災の跡地の研究施設から軍事機密データが盗まれた。これは日本での核によるテロを示唆している。警察庁は、一度は追放された外事警察の住本を呼び戻した。彼の非情なやり方は危険視され「公安の魔物」とまで呼ばれていた。かつて住本の元で行動を共にしたメンバーが呼び集められた。住本はソウルである男を追っていた。彼の名は徐昌義。日本で原子力を研究し26年前に祖国に戻った在日2世だ。しかも、彼はウランの流出と同時に姿をくらましていたのだ。一方、日本では住本チームがある男にターゲットを絞っていた。奥田貿易の社長の奥田正秀は日本人の女性と結婚して日本国籍を得ていた。彼はたびたび韓国へ渡航しては密輸を行っていたのだ。外事警察は彼が今回の事件の鍵を握ると考えていたが・・・・
私評:人間を突き動かす一番の原動力は“怒り”だ・・・TVシリーズでも高評価を得ていたこの作品。私はTV版を未見でしたが、なんとなく雰囲気で映画館に行きました。どんな“騙し”があるのかが楽しみで作品をじっくりと鑑賞していたのですが、なんだかありきたりな展開ばかり。ところが、最後の最後に2回もどんでん返しがあり、思わず「やられた!」と唸ってしまいました。韓国でも大規模な撮影を行っていて大作感が出ています。また、アクションシーンもけっこう力が入っています。主演はTVシリーズからの渡部篤郎。彼が終始眉間に皺を寄せていてこっちまでしかめっ面になっちゃいました。韓国の諜報機関NISの工作員には「食客」のキム・ガンウ。住本に「協力者」として使われる女に「モテキ!」の真木よう子。そして圧倒的な演技を見せるのが「たそがれ清兵衛」の田中泯。その他、尾野真千子、遠藤憲一、石橋凌、余貴美子。監督は映画「ハゲタカ」の堀切園健太郎。
グレイブ・エンカウンターズ  監督 : ザ・ビシャス・ブラザーズ  出演 : ショーン・ロジャーソン、アシュレイ・グリスコ
Grave Encounters  2011年 カナダ映画
実在する超常現象の実態を暴く番組「グレイブ・エンカウンターズ」。リーダーのランスとともに今回クルーが乗り込んだのは1960年に閉鎖された精神病院。閉鎖以来、数々の怪奇現象が目撃されたという。クルーはさっそく院内の撮影を開始する。しかし、ランスは何もなかった時のために、“やらせ”映像も納めていく。そして夜になった。ランスは管理人にこの病院の外から鍵を掛け、明朝の6時に解錠するよう依頼をした。そして院内のいたるところに定点カメラをしかけていく。いつまで経ってもランスが期待していた現象は起きず、なかば諦めかけていたその時・・・。クルーの女性の髪が何者かに触れる瞬間をカメラが捕らえた。そして怒涛の如く襲いかかる怪奇現象の数々。ついにメンバーは施錠されたドアを破壊するが・・・・
私評:これは映画ではない。何も手を加えていないリアルな映像だ・・・・超怖いと言われている予告編はYOUTBE2100万回も再生されたという。確かに予告編は良い作りになっています。この映画は今流行りのドキュメンタリースタイルで作られたいわゆるフェイク物。こういう作品って大袈裟な怪奇現象ではなくて本当にリアルな物の方が怖いんですよね。ところがこの映画は途中からまったくリアリティを欠いた現象が続発。前半で盛り上げた恐怖感が一気に吹き飛んでしまいました・・・。というか、予告編以上の怖さはありませんでした。私がホラー映画の見過ぎで怖さに鈍感になっているのは事実なのですが、やっぱりホラーは怖くないと・・・ね?主演はショーン・ロジャーソン・紅一点の女性クルーにはアシュレイ・グリスコ。低予算の映画なので、もちろん有名人は出ておりません。監督は若手兄弟のザ・ビシャス・ブラザーズ。


前回の記事も読んでね~!



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