2006/6/11

入梅した東京ですが、続々と新作が公開されます。
今回のイチ押しはシナリオ勝負のハリウッド映画。やられた!!

インサイド・マン  監督:スパイク・リー  出演:デンゼル・ワシントン、クライブ・オーエン
Inside Man  2006年 アメリカ映画
今週のイチ押し:一台のバンがマンハッタン信託銀行の前に止まった。ジャンプスーツを着た男たちはあっという間に銀行を制圧し、行員と客を人質に取った。彼らは人質に自分たちと同じジャンプスーツを着せて外部からの狙撃ができないよう施した。NY市警のフレイジャーの元にそのニュースが届く。彼はある内部事件に巻き込まれ汚名返上の場を与えられたのだ。そしてそのニュースは銀行の会長ケイスの元にも届いた。明らかに動揺するケイスは有能な弁護士マデリーンを呼び出す。ケイスはこの銀行の貸金庫に「ある大切なもの」を預けていたのだ。それが露見する事は自らの崩壊を招く何かを。犯人グループから次々と要求が届く。しかし、犯人の行動にフレイジャーは不信感を抱いていた・・
私評:私の名前はダルトン・ラッセル。銀行を襲う完全犯罪を計画し、実行する・・・やられた!最後の最後まで完璧なシナリオに振り回された。そしてあっと驚くエンディング。そしてタイトルの「インサイド・マン」の意味が浮かび上がってくる。その答えに辿り着くまでの2時間8分は犯人、警察、そして裏に潜む何者かとのやりとりがギッシリと詰め込まれている。インテリなクライムサスペンス映画という表現がピッタリかもしれません。主演はデンゼル・ワシントン、クライブ・オーエン、ジョディ・フォスターという驚くべき顔合わせ。まさに完璧なトライアングル。そしてウィレム・デフォー、クリストファー・プラマーという曲者役者が脇を固めます。監督は社会派監督スパイク・リー。彼の映画というと人種問題映画が多いイメージなのですが、この映画は完璧なエンタテイメント。しかし、最初にも書きましたがこの映画の主役は『シナリオ』です。
ポセイドン  監督:ウォルフガング・ペターゼン  出演:カート・ラッセル、リチャード・ドレイファス
Poseidon  2006年 アメリカ映画
大海原を悠々と走る超豪華客船「ポセイドン」号。そこには様々な乗客がいた。元NY市長で伝説の消防士だったラムジーとその娘ジェニファー。そしてジェニファーの恋人のクリスチャン。プロのギャンブラーのディラン。自殺志願の設計士リチャード・・。大晦日を迎えた船内は盛大なパーティが行われていた。そしてカウントダウンを終えた直後、悲劇は起こった。強大な高波がポセイドン号を襲ったのだ。船はあっという間に逆さになり、船内は阿鼻叫喚の地獄へと変わっていった。生き残ったラムジーとディランは船底のスクリューから脱出すべく『船底へ向かって登っていく』。一方、船長の言葉を信じて助けを待つ人々も多数いた。しかし、船は刻々と沈んでいく・・
私評:あいつは天才だ!・・・1972年に公開された「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイクですが、巨大客船が逆さになるというシチュエーション以外は、ほとんど違う映画になっている。オリジナル作品はヒューマンドラマがたっぷり盛り込まれていたが、今作はそういう部分をかなりそぎ落として、パニック映画という部分だけを残した潔い作品になっています。それが良いか悪いかの判断は委ねるとして、私はかなり気に入っています。上映時間も98分とすごくスリムになっている。そして21世紀の今日ならではの特撮もふんだんに盛り込んで最初から最後までしっかりと楽しめました。出演者は「バック・ドラフト」のカート・ラッセル、「ステルス」のジョシュ・ルーカス、「ジョーズ」のリチャード・ドレイファス、「オペラ座の怪人」のエミー・ロッサムという豪華な顔ぶれ。監督は「トロイ」のウォルフガング・ペターゼン。オリジナル版と見比べてみるのも楽しいかも??
トリック 劇場版2  監督:堤幸彦  出演:仲間由紀恵、阿部寛、片平なぎさ
 2006年 日本映画

自称売れっ子マジシャン、山田奈緒子の元に物理学者上田が訪れる。実は上田の元に富毛村から青沼という青年が訪れたのだ。10年前に行方不明になった幼馴染の美沙子が筐神島にいるので、連れ戻して欲しいという。この島は筐神佐和子という霊能力者が支配している孤島だった。そこで奈緒子と上田は佐和子が起す数々の奇跡を目にするが、奈緒子には全てお見通しだった。そしてふたりはこの島の教団「運命共同体 箱のゆーとぴあ」の施設の奥で美沙子を発見する。なんとか美沙子を富毛村に連れ戻した奈緒子と上田の前にふたたび佐和子が現れ、村民の前で天罰を見せるのだが・・・・

私評:決まった!・・トリックシリーズの大ファンの私がこの映画を見逃すわけにはまいりません。しかし、正直言ってストーリーはイマイチでした。それでもこの作品が楽しいのは仲間由紀恵と阿部寛のふたりの漫談。今、流行のお笑い芸人より、遥かに私の心を捉えて離しません。(笑)そしていつも通り生瀬勝久と野際陽子の芸も最高。今回、悪の女王に君臨するのは2時間サスペンスの女王?片平なぎさ。片平なぎさといえば「スチュワーデス物語」!?そしてとっても可愛い堀北真希ちゃんもポイントが高いです。まあ、私を含む数多くの『トリック』ファンは作品の中にめちゃめちゃ詰め込まれた「小ネタ」の数々に興味津々のはず。しかし、それらについてはここに書くことはできません。でも、めっちゃ話した〜い! 一応この作品が長かったトリックシリーズの最終章になるそうです。映画のラストの『完』のマークがちょっとさびしかったな〜・・・。
ステイ  監督:マーク・フォースター  出演:ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ

STAY

 2006年 アメリカ映画

精神科医のサムの元に若い男性患者ヘンリーが訪れた。サムの同僚から引き継いだ患者だったが、ヘンリーは死に囚われていて3日後の自殺を予告する。その日、ヘンリーは「雹が降る」と予言するが、本当に雹が降りサムを驚かせた。サムにはもうひとりの気がかりな女がいた。画家であり彼のGFでもあるライラだ。彼女の自殺未遂を起したことがある彼の元患者だった。そしてヘンリーは行方不明になってしまう。サムはヘンリーを探すために手掛かりを追い、NY中を探し回る。ヘンリーをサムに託した前任のセラピストは気が触れたようにうわ言を繰り返していた。そしてヘンリーの住所を訪ねたサムはそこでヘンリーの母親と出会うが、実は彼女は既にこの世にはいなかった。それからも次々とサムの常識を覆すような事象が展開され、彼の理性的な価値観が揺らぎ始める・・・・

私評:Forgive me・・・ありえない事件が次々と起こるこの映画には、まさに衝撃的なエンディングが待っている。捕らえようによっては「それを言ったらお終い・・」という人もいると思いますが、私はこの映画のオチがすごく好きです。この映画の謎はぜったいに見つけることはできません!?また、物語の舞台がNYだということがこの映画を引き立てる大きな要因になっています。サムが目の当たりにするイリュージョンの数々。それはまさにこの街の持つ不思議な力が働いているかのようでした。主演は出演作が目白押しのユアン・マクレガーとナオミ・ワッツ。「スター・ウォーズ」「キングコング」みたいな超大作の主人公がこういう映画にも出演してくれるのは嬉しいですね〜。そして謎の青年ヘンリーを演じるのは「君に読む物語」のライアン・ゴスリング。監督は「ネバーランド」「チョコレート」のマーク・フォースター。

デイジー  監督:アンドリュー・ラウ  出演:チョン・ジヒョン、チョン・ウソン
Daisy  2006年 韓国映画
オランダで暮らすヘヨンは画家の卵。彼女は祖父の骨董品屋を手伝いながら絵の勉強をしている。広場で肖像画を描く仕事をしていたヘヨンの前にひとりの男が現れた。彼の手にはデイジーの鉢。彼こそヘヨンが待っていた人だと彼女は確信した。それは彼女が田舎町に住んでいたとき丸太橋から足を滑らせ落ちた彼女のために、小さな橋を作ってくれた人。そして1ヵ月後彼女の元に匿名でデイジーの花が届けられたのだ。それ以来、何度となく届いたデイジー。ついにその男が現れたのか?男の名はジョンウ。ふたりは段々と距離を狭めていく。そしてヘヨンからデイジーの花の事を聞かされたジョンウは静かに彼女を抱きしめた。しかし、彼は違う男だった。彼はある事件を追っているインターポールの刑事だった・・・・
私評:デイジーの花言葉は「心に秘めた恋」・・韓国画映画の人気スターと香港の名監督のコラボ。しかも、物語の舞台はオランダ。このミックス・カルチャー映画を見に行ったのは主演のチョン・ジヒョンを見たかったから。「猟奇的な彼女」「僕の彼女を紹介します」「4人の食卓」と全ての作品で私の心を掴んだ彼女。今回もハッキリ言ってそんなミーハーな気持ちだけで映画館に出かけました。話の内容はまあまあなのですが、やはり監督が「インファナル・アフェア」のアンドリュー・ラウというだけあって銃撃シーンや、雨のシーン、そしてスローモーションの映像などが激しくも美しく描かれていました。そして「私の頭の中の消しゴム」でメチャメチャカッコ良かったチョン・ウソンがヒットマン役で登場。しかし、彼の魅力は引き出せていなかったような・・。その代わり(?)刑事役のイ・ソンジェ(ほえる犬は噛まない)がすごく良い味を出していました。ちょっと今までとは味わいが違う韓国&香港映画を楽しむなら、この映画は面白いかも??
デス・トランス  監督:下村勇二  出演:坂口拓、剣太郎セガール
Death Trance  2005年 日本・アメリカ映画
東の国の寺から伝説の棺が奪われた。その棺が開かれる時、世界は破滅する。しかし、その言い伝えは長い年月を経て捻じ曲げられ「西に禁断の森で棺を開くとどんな願いも叶う」と言われるようになってしまったのだ。棺を奪った男の噂は瞬く間に広がり、彼の元に次々と刺客が訪れる。また、東の寺の大僧正の命を受けた僧侶も彼を追う。魔力に魅せられた者たちがこの棺を巡り果てしない戦いを開始する。しかし、棺を奪った男の目的はただひとつ。強い相手と究極の戦いをすること。彼にとって刺客たちはまさに待ちかねていた喜びだった・・・・
私評:ハラ減った・・・昨年のカンヌ映画祭予告編を上映して、世界各国で上映が決定したこの作品。しかし、この映画の源流にあるのは北村龍平監督の「VERSUS」です。この作品でアクション監督を務めた下村勇二監督のデビュー作がこの映画。かなりの低予算映画で、そんな手作り感もまさに「VERSUS」なんですね。そして主演が、これまた「VERSUS」の坂口拓。自らアクションチームを立ち上げた彼がマジで殴りあう。刀を振り回し、銃をぶっ放す。これがとっても気持ちの良いアクションなのです。共演はTV「夜王」の須賀貴匡、久々に登場の剣太郎セガール、妖艶な魅力の竹内ゆう紀、そして破壊の女神役は「模倣犯」の藤田陽子。ハリウッド映画と比べれば、チープさは否めませんがこういうB級映画がもっと公開されて欲しい。


前回の記事も読んでね〜!



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