2012/6/3

今回ｎイチ押しは2作とも小規模公開。
こういう作品を見逃したくないですよね。

ミッドナイト・イン・パリ	監督：ウディ・アレン	出演：オーウェン・ウィルソン、レイチェル・マクアダムス
Midnight In Paris	2011年　スペイン・アメリカ映画
	今週のイチ押し：ハリウッドで映画の脚本を書いているギルは婚約者のイネズとパリに来ていた。実は今回は両親の仕事での旅行にちゃっかり便乗したのだ。パリが大好きなギルはイネズにこちらへの移住を持ちかけるが、彼女はアメリカ以外で住むことはありえないと突っぱねた。そんな時、偶然ふたりは友人のポールと出会う。知識をひけらかすこのいけ好かない男がギルは苦手だったが、イネズはギルを置いて彼とダンスに出かけてしまう。ひとりパリの街を歩いていると時間は深夜の0時に。その時、ギルの目の前で昔懐かしい形の車が止まり彼を招き入れた。そして辿り着いたのは賑やかな酒場。そこで彼がであったのは・・・なんとフィッツジェラルド夫妻、そして彼の憧れでもあるアーネスト・ヘミングウェイ！その他にも当時の偉人たちが次々と現れる。そしてギルはピカソの愛人のアドリアナに惹かれてしまう・・
	私評：パリは雨が一番似合う街・・・・最近のウッディ・アレンの作品にハズレなし。しかも、今回は摩訶不思議でファンタスティックな作り。もしかしたらこの手の作品は「カイロの紫のバラ」以来かも？？コミカルではあるのですが、なんだかとってもワクワクするシチュエーションで、私もいつしかギルと一緒に魔法の世界にトリップしていました。そしてこの映画の教訓・・・、自分が生きている“今”がきっといちばんなんです。主演はまるでウッディ・アレンが乗り移ったかのように喋り方までそっくりなオーウェン・ウィルソン、彼の妻役は「恋とニュースの作り方」のレイチェル・マクアダムス、ギルが恋するアドリアナ役は「コンテイジョン」のマリオン・コティヤール（美しい！！）、ガートルード・スタイン役はキャシー・ベイツ、ダリ役はエイドリアン・ブロディ、そしてガレージセールの女性役は「ルルドの泉で」のレア・セドゥー。ウディ・アレンの映画は今年の秋にも公開が決まっています。彼が生きて映画を撮り続ける限り、私は追い続けるでしょう。

私が、生きる肌	監督：ペドロ・アルモドバル		出演：アントニオ・バンデラス、エレナ・アナヤ
The Skin I Live In	2012年アメリカ映画
	今回のイチ押し：大邸宅に住むロベルは超一流の整形外科。彼の名を轟かせたのは彼が開発をした人工皮膚だった。彼の屋敷の中にはひとりの女が囲われていた。彼女は特殊なボディ・ストッキングを着て、ある部屋に監禁され、しかも、彼女の生活はその家のメイド、マリリアによってすべてモニターで監視されていた。実はロベルの妻は12年前に自動車事故に遭い、炎上する車に取り残された。ロベルの必死の治療でなんとか命は取り留めたが、醜く変わった己の姿に失望して自ら命を絶ったのだ。そしてさらに6年後、今度は彼の娘のノルマにまで悲劇が襲う。そしてその事件をきっかけにロベルは狂気の実験を開始したのだ・・
	私評：私が○○○○。逃げてきたの・・・・・衝撃的な映画でした。ロベルが囲っていた女の正体。その事実が明らかになった時、ビックリしました。それまではずっとミステリアスで、ちょっとエロチックな雰囲気が漂っていたのですが、その瞬間にすべて吹き飛び、ただ狂気だけが私の心に突き刺さりました。それにしても監督のアルモドバルはいつもすごい題材を映画に持ち込む。そしてその映画はいつも私を釘づけにしてしまう。もしかしたら、こんな倫理を越えた驚愕の展開を、私も求めていたのかも？？主演は21年ぶりにアルモドバル作品に参加のアントニオ・バンデラス、マジで美しいベラ役はエレナ・アヤナ、家政婦役は「オール・アバウト・マイ・マザー」のマリサ・パレデス。監督は「トーク・トゥー・ハー」「ボルベール　帰郷」のペドロ・アルモドバル。

スノーホワイト	監督：　ルパート・サンダース		出演：クリステン・スチュワート、シャーリーズ・セロン
Snow White And The Huntsman	2012年アメリカ映画
	マグナス王が統治する国に一人のプリンセスが誕生した。スノーホワイトと名付けられた彼女は外見だけではなく、心まで美しい少女に成長した。病で母を亡くしたマグナス王は偶然出会ったラヴェンナという女に心を奪われ結婚をした。しかし、王妃になったその日、ラヴェンナはマグナスを殺し、溺愛する弟のフィンを呼び寄せこの城を占拠した。ラヴェンナは魔女だったのだ。スノーホワイトはラヴェンナに捕らえられ牢屋に閉じ込められてしまう。7年後、魔女は魔法の鏡に尋ねた。鏡は、スノーホワイトの心臓を食べれば、永遠の美しさと若さを保てるという。しかし、スノーホワイトはフィンの一瞬の隙を突き、城から逃亡する。女王は森に詳しいエリックと言う男を雇い、スノーホワイトの心臓を持ちかえるように命令するが・・・・
	私評：鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰？？・・・物語のベースは世界的に有名な「白雪姫」。しかし、オリジナルのテイストを残しながら映画版はすごいアクション映画になっています。特に合戦のシーンは大迫力です。全体的にダークな映像が多い中で、妖精が飛び交う美しい森のシーンは印象的。そして森の主が登場！！これっても○○○姫！？ちょっと笑ってしまった。しかし、この映画で私が一番注目したのは魔女役のシャリーズ・セロンです。彼女の美しさは皆さまのご存じの事と思いますが、美しい悪女と言うのがそそるんです。「モンスター」でオスカーを獲りましたが、今回はそれ以上の演技だったでしょう。スノーホワイト役は「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワート。彼女もすごく良いのですがシャリーズ様の前ではパッとしません。エリック役は「マイティー・ソー」のクリス・ヘムズワース。マッチョな彼がどんな役どころなのか？？意外なキャラです。監督はこれが長編デビューとなるルパート・サンダース。

バッド・ティーチャー	監督：ジェイク・カスダン	出演：キャメロン・ディアス、ジャスティン・ティンバーレイク
Bad Teacher	201１年　アメリカ映画
	中学校の教師のエリザベスはやる気なしのダメ教師。ようやく玉の輿に乗り寿退社をするが、彼女の本性が相手にばれて敢え無く婚約解消！また、中学教師に逆戻りした。相変わらず彼女はまったくやる気なし。生徒には映画のビデオを見せてばかりだった。そんなある日、この中学に代理教師としてイケメン教師のスコットがやってくる。目の色を変えて猛然とアタックするエリザベス。スコットの元カノが巨乳だった事を知ったエリザベスは豊胸手術を決意！しかし、手術代はなんと1万ドル！その費用を捻出するため生徒たちが課外活動で行っている洗車でお金を着服したり、父兄から個人授業の代償としてお金を巻き上げたりとやりたい放題。しかし、同僚のエイミーがエリザベスの行動を監視し、その悪事を暴こうとしていた・・・・
	私評：私って10点中8点くらいでしょう・・・・いや～、キャメロン、サイコー！御歳40歳のキャメロンですが、イケてる女を溌剌と好演。わがままでテキトーで、しかも会話には歯に衣着せず下ネタも全開！本当にこんな女がいたら大迷惑ですが彼女のキャラクターだから許せちゃうんですね。そしてキャメロンと言えばカーウォッシュ？？セクシーな洗車シーンは必見です。しかし、この映画、あまり宣伝されていませんよね。危うく見逃すところでした。主演は「ナイト＆デイ」のキャメロン・ディアス。正直、この映画は彼女のための作品。レビューも彼女の事ばかり書いているし・・・。スコット役は「ＴＩＭＥ／タイム」のジャスティン・ティンバーレイク。そして憎々しげな同僚エイミー役は「私だけのハッピー・ウエディング」のルーシー・パンチ。監督はジェイク・カスダン。

GIRL	監督 : 深川栄洋		出演：香里奈、吉瀬美智子、麻生久美子
	2012年　日本映画
	広告代理店に勤める由紀子はおしゃれ大好きの２９才。しかし、友人からファッションが若すぎると指摘されてしまう。”ガール”としての潮時なのか？？そんな時、彼女が企画した”女子イベント”が会社に認められるがクライアントとは対立。３０を目前に彼女の頭の中はパニック状態に！大手不動産会社に勤める聖子は３４歳、夫あり、子どもなし。管理職に抜擢されるが部下の今井は”女に仕事はできない”と頑なに信じていて聖子を受け入れようとしない・・。容子は老舗文具メーカー勤務。34歳になりおしゃれにも恋愛にも疎くなっている。そんな彼女の前にピカピカの若手社員が現れる。一回りも歳が違う彼にときめきを覚えるが必死に抑制。しかし、妄想は膨らむばかり・・・。孝子は6歳の息子を持つシングルマザー。父親がいないことを息子が不憫に思わないよう、頑張り続ける毎日。周りからは頑張りすぎと指摘されるが・・・・
	私評：女の子はいつまでたってもお姫様だって。私はそれを信じたい・・・・オシャレな女性は本当にたいへんですよね。ファッションなんてものにはとんと縁がない私は、着るもので悩んだりすることはほとんど皆無に近い。しかし、この映画の主人公の4人の女性はそれぞれが個性的で、しかもマジで身近にいそうなキャラ。しかも、美人揃いなので私は終始顔がほころんでいたと思います・・。今回、なんで私とはまったく縁がない世界のこの映画を見たのかというと、監督が深川栄洋さんだったからです。彼の映画は本当にハズレがない。しかも、「ガール」は原作も「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」の奥田英朗。それゆえに男目線の女性の映画なのかな？と思いきやしっかりガールズムービーになっています。4人のガールズたちは香里奈、麻生久美子、吉瀬美智子、そして板谷由夏。そして壇れい、加藤ローサが個性的な“ガール”を演じています。一方、“ボーイズ”の方は上地雄輔、林遣都、要潤、そして向井理。監督は「神様のカルテ」「真木栗の穴」の深川栄洋。

メン・イン・ブラック３	監督 : バリー・ソネンフィールド		出演：ウィル・スミス、トミー・リー・ジョーンズ
Men In Black 3	2012年　アメリカ映画
	MIBのエージェントJは、コンビを組むKが単独で事件を追っていることを不審に思い問いただすが、Kは全く取り合わない。時を同じくして、惑星刑務所から極悪エイリアンが脱獄。彼は過去にKに捕まり、ここに収容されていたのだ。すると、Kが忽然と姿を消してしまう。必死に行方を追うJだったが、さらに上司からは「Kは40年前以上に亡くなっている」と聞かされ、過去が書き換えられていることに気がつく。謎を解明するためJは40年前にタイムスリップする。そこには（当然）若いKがいた。事情を説明すると相変わらずの無表情のまま、Jと行動を開始する・・・・
	私評：Kはこんな顔して笑うやつだよ・・・・大人気シリーズ“メン・イン・ブラック”の第3弾。今回は成田に新たにできたI-MAXシアターで観てきました。これがまた、すごい映画館で・・・。３D作品だという事もあり、その辺りを意識した作りになっていますが、まさに３D向きの映画ですよね。アクションシーン、特撮シーンは目を見張るような映像。しかし、今回は作品のラストでちょっと感動的なシーンがあります。Kの過去にこんな事があったのね・・・。ますます、Kのキャラクターが好きになりました。主演はシリーズ通して登場の「アイ・アム・レジェンド」のウィル・スミスと「キャプテン・アメリカ」のトミー・リー・ジョーンズ。このコンビは永遠に不滅です。そして若き日のKを演じるのは「ノー・カントリー」のジョシュ・ブローリン。彼がまったく違和感なく作品に溶け込んでいます。よく見るとジョシュとトミー・リーは似ているかも？？そしてMIBのボス役でエマ・トンプソンが登場。彼女もイイ味を出してます。監督はバリー・ソネンフィールド。

前回の記事も読んでね～！

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