2012/5/20

そろそろホームページの運営も限界か?
レビューを書いていると、他がなにもできません・・
今回は心温まる家族愛作品と楽しいホラーコメディ!

ファミリー・ツリー  監督 : アレクサンダー・ペイン  出演 : ジョージ・クルーニー、シャイリーン・ウッドリー
The Descendants  2011年 アメリカ映画
今週のイチ押し:オアフ島に住んでいるマット・キングは弁護士。最近、彼の妻がモーターボートで事故に遭い昏睡状態になってしまった。今まで仕事人間だったマットは妻が意識を取り戻したら良き夫になろうと決めていた。しかし、10歳の次女スコッティは母親の事故以来、情緒不安定で問題ばかり起こしている。そんな時、医者はマットに妻は2度と目を覚ます事はなく、生前の彼女の遺志を尊重し、延命治療はしないと告げた。マットはハワイ島の全寮制の学校にいる長女のアレックスを迎えに行った。反抗期でマットの言うことなど聞きもしないアレックスだったが母親が死にゆくと言う事を知りショックを受けた。元々は仲の良い母と娘だったが、クリスマスに喧嘩をして以来、言葉も交わしていなかった。しかも、その理由は母親の浮気の現場をアレックスが見たからだった・・
私評:ママはきれいだった??ひと目惚れさ・・・今年のアカデミー賞で数々の賞にノミネートされた映画がようやく公開です。仕事人間だった男が家族の絆を、再構築していく物語。だけど、彼が不器用でしかも、意思疎通をしたことがないふたりの娘は彼にとってはモンスター。しかし、彼の愛情が伝わった時にバラバラだった絆と言うパズルのピースがひとつ、またひとつと修復されていく。なんだかとても心にやさしい映画でした。そして全編に流れるハワイアンミュージックが、これまた心地良かったです。主演は今年のオスカー候補に挙がった「オーシャンズ11」のジョージ・クルーニー。ハンサムでハリウッドでもプレイボーイで有名な彼がなさけないオヤジを好演。なんだかとても感情移入してしまいました。長女役はTVシリーズで活躍するシャイリーン・ウッドリャッキー・ブラウン」のロバート・フォスター。その他、ボー・ブリッジス、マシュー・リラードらが好演。監督は「アバウト・シュミット」「サイドウェイ」のアレクサンダー・ペイン。
ダーク・シャドウ  監督 : ティム・バートン  出演 : ジョニー・デップ、クロエ・グレース・モリッツ
Dark Shadows  2012年 アメリカ映画
今回のイチ押し:18世紀。未開の地だったメイン州で事業を始め、財を築いたコリンズ家。御曹司のバーナバスはほんの遊び心で手を付けたメイドのアンジェリークが、実は魔女でバンパイアにされてしまう。しかも、彼が愛していたジョゼットはメイドの手に掛かり非業の死を遂げる。そしてバーナバスも彼女の陰謀で棺に納められ地中深く埋められてしまう。200年後の1972年、建設工事現場で、偶然バーナバスの棺が発見され、彼は復活を遂げた。しかし・・、久しぶりに訪ねた我が家は荒れ果てていた。現在の当主のエリザベスに、自分がコリンズ家の先祖であることを認めさせたバーナバスは、そのまま屋敷に住むことになった。衰退したコリンズ家に変わり、この町を牛耳っていたのはアンジーと名を変えたアンジェリークだった。バーナバスはコリンズ家を復興させようと動き始めるが・・
私評:どうしたら今の時代の女に認められるのか、教えてくれ・・・面白い!ティム・バートンらしいブラックな笑いがいっぱいのホラー作品。しかし、ホラーと言っても怖いシーンはほとんどなくて、むしろコメディ。だけど、独特の雰囲気がなんとも心地良いのです。そしてそこはかとなく漂うエロスが、また良いんです!実はこの作品のルーツは1966年から1971年まで放送されていたカルトなTVシリーズ。残念ながら日本では放送されなかったのですが、オリジナル版も見たいです。主演はもはや素顔で映画に出る事がないのでは?と思えるほどコスプレが似合うジョニー・デップ。彼はサイコーでした。そして美しい魔女役はエヴァ・グリーン。彼女が怖くてエロくて素晴らしい!その他、バットマン・リターンズ」でバートン監督と組みキャットウーマンを演じたミシェル・ファイファー、バートン作品にはMUSTで登場のヘレナ・ボナム・カーター、「がんばれ!ベアーズ」のジャッキー・アール・ヘイリー・・・と超豪華な脇役。しかし、私の注目は大好きなクロエ・グレース・モリッツちゃん。彼女もセクシーになり、ちょっとドキッとしてしまいました。しかも、彼女が○○だったなんて・・・(ネタばれ禁止モード)ティム・バートン監督&ジョニー・デップ主演の映画はやっぱりテッパンですね
幸せの教室  監督・主演;トム・ハンクス  出演 : ジュリア・ロバーツ、セドリック・ジ・エンターテイナー
Larry Crowne  2011年 アメリカ映画
大型スーパーマーケットのマネージャーのラリー・クラウンは根っからの仕事人間。これまで8回も最優秀店員に選ばれている。そんな彼が突如リストラされた。理由は彼が大学卒ではなかったから・・。納得のいかない理由で解雇されたラリーは、気を取り直して就活を開始するが、学歴のないラリーは仕事にありつけなかった。隣人でガーデンセールをしているラマーはラリーに「知識を身につけるべき」と諭し、ラリーはコミュニティカレッジを訪れた。そこで会った学生部長に「スピーチ」と「経済」を進められ、ラリーは晴れてこの学校の生徒になった。「スピーチ」を教えるのはテイノーという女性教師。やる気も愛想もない女教師にラリーは面食らった。経済学の授業で知り合ったタリアに誘われてスクーター仲間に入ったラリーは、若い女子生徒達にいじられ見た目も若がっていく。そして彼は全てが新鮮で充実した毎日を送るようになるが・・・・
私評:それは醤油って書いてあるんだぞ・・・どこにでもいそうな中年男が再起をかける。これは疲れたサラリーマンの私には刺激的な映画でした。実際にはそんな上手い話はないよ・・と心のどこかで思いつつも、なんだかとってもハッピーな気分になれました。今の私の気持ちと一番マッチした映画だったのかも??しかし、このコミュニティカレッジというシステムが日本にはないですよね。ちゃんと勉強すればちゃんとした学位が貰えるんですよ。私も学位はないし資格も自動車運転免許くらいしか持っていないのですが、こんなカリキュラムがあるなら行ってみたいです。そしてこの映画の注目はふたりのオスカー俳優の初共演。ラリー役はこの映画で監督も務める「フォレスト・ガンプ」のトム・ハンクス。そして齢45歳になってもキュートさを失わないジュリア・ロバーツ。このふたりを見るだけでも、私にはかなり価値のある映画。「ドライブ」のブライアン・クランストン、「キャデラック・レコード」のセドリック・ジ・エンターテイナー、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」のタラジ・P・ヘンソン、「スタートレック」のジョージ・タケイ、「めぐり逢えたら」のリタ・ウィルソンなどなど、脇役も豪華です!
紙兎ロぺ つか、夏休みラスイチってマジッすか!?  監督 : 内山勇士、青池良輔  出演 : ウチヤマユウジ、篠田麻里子
 2012年 日本映画
その日は夏休みの最後の日。アキラとロぺは早朝から学校のプールに忍び込み潜水競争、その後ラジオ体操に参加(アキラは皆勤賞)。しかし、アキラは夏休みの宿題で一番厄介な「自由研究」を終わらせていなかった。ちょうどその頃、都内の美術館に強盗が入り王妃の涙というイヤリングの秘宝が盗み出された。そんな時、姉のピアスを壊してしまったアキラとロぺの目の前にジェラルミンのカバンが落下してきた。中に入っていたのはなんと王妃の涙!それが盗品だとは知らないアキラはそれを姉に渡そうと、秘宝をゲットした。図書館に向かったアキラとロぺはとんでもない情報を得た。“ツチノコ”を捕獲すると賞金が500万円貰える!これは夏休みの自由研究と大金の両方をゲットできる!しかし、ツチノコはどこにいるのか?占店に入ったアキラはそれが幼いころに父親と一緒に行った遊園地、ジョイフルランドにいると言う情報を手に入れた・・・・
私評:おまえ、どんだけカリカリ梅が好きなんだよ・・・・TOHOシネマズの映画の本編が上映される前に挿入されていた2分くらいのシュールなアニメが、まさかの映画化!ちょうどTOHOシネマズのポイントが溜まっていたのでタダで観てきました。もともと、ショートバージョンの時からアキラ先輩とロぺ君の会話が面白かったのですが、映画でもその面白さは変わらず。そして私が面白かったのが、微妙に名前が違う町の看板や登場する商品。例えば「不審者の間違われ注意!」「全国指名手配 月給泥棒」「なんたるレンタル」・・・。見つけるたびに笑っちゃいました。そして「林商店」のおっさん!面白すぎる~!!監督のウチヤマユウジが声優も兼ねます。ゲスト声優陣はAKB48の篠田麻里子、バカリズム、ふかわりょう、LiLiCo、ピエール瀧。まあ、はまらない人には果てしなくつまらない映画だと思いますが、私のようにツボにはまってしまうと抜けられない面白さがある映画です。
名探偵コナン 11人目のストライカー  監督 : 山本泰一郎  出演 : 高山みなみ、山崎和佳奈
 2012年 日本映画
ある日、毛利探偵事務所に一本の電話が入った。先方の男はある場所に爆弾を仕掛けたという。男はいたずらでない証拠にと、事務所の前の自動車を爆破させた。2週間前、コナン、灰原哀と少年探偵団の面々はJリーガーから直接サッカーを教えてもらえるイベントに参加していた。日頃はクールを装っているコナンも今日ばかりは大はしゃぎ。そしてコナンはガンバ大阪の遠藤からとっておきのフリーキックを教わっていた。爆弾犯から暗号が送られてきた。しかし、小五郎は見当違いな推理で警察を振り回してしまう。その頃、コナンは国立競技場でサッカーの観戦中に爆弾事件の事を知る。そして暗号から爆弾が仕掛けられているのが、自分のいるサッカースタジアムだと知り調査を開始。すると競技場の電光掲示板の柱にたくさんの爆弾を発見する・・・・
私評:みんなの思い、預けるわよ・・・・今年も大ヒットの名探偵コナン。しかし、劇場版は推理を楽しむミステリーとほとんどスーパーマン化したコナンの、超ド級のアクションの両方が楽しめます。今回もコナンはありえないパフォーマンスで爆破事件を最小限に抑えたり、未然に防いだりと大活躍。アニメーションならではのアクションなのですが、大人の私も大興奮。今回の作品はすごくテンポも良くてめちゃめちゃ楽しめました。そして今回の注目は本人役で声優にチャレンジしたJリーガーたち。(キング・カズを始め、ガンバの遠藤、今野、グランパスの楢崎、フロンターレの中村)めっちゃへたくそなアフレコですが、その辺りは大目に見てやってくださいませ。メインの声優陣はいつものメンバーで高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也・・・。映画のクレジットの後に、ちょっとおいしい映像がありますのでお見逃しなく!
ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン  監督 : ポール・フェイグ  出演 : クリステン・ウィグ、ローズ・バーン
Bridesmaids  2011年 アメリカ映画
アニーは30代、独身。開業したケーキ店がつぶれ、恋人は去り、悲惨な状況。今の仕事も母親のコネで手に入れた宝石店の販売員だが、まったくやる気なし。セックスフレンドはいるが、それ以上の進展がない事は分かっている。そんな彼女の心の拠り所は幼なじみの親友リリアン。ところがリリアンが突然の結婚宣言をし、アニーにブライズメイド(花嫁介添え人)のまとめ役を依頼した。アニーは複雑な気持ちでその大役を引き受けた。盛大な婚約披露パーティを開いたリリアンはアニーに他の4人のブライズメイドを紹介した。個性的で、しかも協調性のなさそうな4人をどうやってまとめ上げるか?アニーは頭を痛めた。そしてアニーのリードでドレス選びが設定され、リリアンとメイドのメンバーが集結。服選びの前に、アニーのおススメのブラジル料理店に寄った面々。しかし、この後おぞましい悲劇が彼女たちを襲う・・・・
私評:もう完全にキレた!こんな役やってられない!!・・・・女性版の「ハングオーバー」とか「裏・セックス&ザ・シティ」と異名を持つ中年女の痛~いコメディです。まあ、作品ののっけから下ネタ全開。女同士のネチネチとしたバトルがあったり・・。見ているこっちまで悲しくなるくらいついてない主人公のアニーが不憫で仕方なかったです。だけど、どん底まで落ちた彼女は、あとは登るだけ。映画が進むにつれてだんだんとハッピーな展開になっていきます。それにしてもよくこれだけ個性的なメンバーが揃ったものです。アニー役はコメディエンヌとして有名な「宇宙人ポール」のクリスティン・ウィグ、メンバーの中ではかなりまともに見えるリリアン役はマーヤ・ルドルフ。このふたりはサタデー・ナイト・ライブでレギュラーを持っていました。アニーのライバル?メイドは「28週後・・・」のローズ・バーン。彼女は美しい!そして私の注目はアニーの母親役のジル・クレイバーグ。70年代後半、“自立した女”を演じてその名を馳せた名女優。しかし、彼女はこの作品に出演して間もなく白血病で他界しました。監督は「アイ・アム・デイビッド」のポール・フェイグ。
貞子 3D  監督 : 英勉  出演 : 石原さとみ、瀬戸康史、橋本愛
 2012年 日本映画
高校教師の鮎川茜の受け持つクラスの生徒たちの間で“呪いの動画”が話題になっていた。それはニコニコ動画で、ある男の自殺する映像が生中継されたもの。当日、生放送を見た者たちは全員不可解な死を遂げていたのだ。放送後に削除されたはずの動画が、今もどこからかウエブ上にアップロードされ、それを見た人は呪われると言う。茜のクラスの生徒で典子は、授業中もずっと“呪いの動画”探しに夢中になっていたが、ある日彼女は突如部屋の窓から身を投げて死んでしまう。警察も一連の不審死に対して捜査を開始。捜査線上に最初に自殺を遂げた柏田と言う男が浮上する。茜の恋人の孝則はウェブデザイナー。彼も同僚の榎木から“呪いの動画”について知らされていた・・・・
私評:お前だ!・・・・「リング」から登場した最恐ホラーキャラクターのひとり山村貞子。原作を読んだ時も怖かったけど、映画でTVから出てきた時はホラー映画好きの私もさすがにビビりました。そんな貞子が14年という年月経て最新の3Dで登場!まさに貞子がスクリーンから飛び出してくるんです。しかし、・・・今回は技術的な面では驚かされるシーンがあったのですが、作品全体で考えると全然怖くない。ホラー映画が怖くないって致命傷です。異形の貞子も売りになっていますが、これ自体がせっかくの貞子の怖さをブチ壊してしまっています。そんな中で注目したいのは主演の石原さとみの怖がる演技。以前に黒澤清監督の「スイートホーム」で名女優の宮本信子がバラエティに富んだ怖がる演技を見せたのですが、今回の石原さとみもまさにバラエティ豊かな“怖がる演技”を見せてくれました。孝則役は「ランウェイ☆ビート」の瀬戸康史、柏田役は「MW ムウ」の山本裕典。そして貞子役は「告白」の橋本愛。監督は「ハンサムスーツ」の英勉。


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