今回は面白い作品が勢揃い。一つ抜かせば(?)どれもが
イチ押し候補です。
ジャックと天空の巨人 | 監督 : ブライアン・シンガー | 出演 :ニコラス・ホルト、エレノア・トムリンソン | |||
Jack The Giants Slayer | 2013年 アメリカ映画 | ||||
今週のイチ押し:叔父の貧しい農園で働いているジャックは、ある日馬を売るために町へとやってきた。そこで彼は偶然、見世物小屋に立ち寄っていたイザベル姫を酔っ払いから救った。その後、ジャックは修道士に馬を売って欲しいと言われる。その代償はなんと数粒の豆。修道院に持って行けば金に換えられるというと、男は逃げるようにそこを去っていった。家に帰ると叔父に罵られる。豆の一つが軒下に転がり落ちた。数日後の雨の夜、城を向け出したイザベルが偶然ジャックの元を訪れ、ふたりは再会する。しかし、雨に濡れた軒下の種が突如発芽し、巨大な蔓はイザベルごと小屋を空高く持ち上げて行った。姫の救出のために城からは精鋭が集められ、巨大な樹を登っていく。ジャックもメンバーに加わり空高く登っていくと、そこには見た事もない巨人たちが住んでいた。彼らはかつて地上で暴れまわっていたが、追放されこの地へと追いやられていたのだ・・ | |||||
私評:フィー、ファイ、フォー、ファー・・・・名作童話、「ジャックと豆の木」を新しい解釈でハリウッドが挑んだアクション超大作です。興行成績はあまり良くないようですが、私はめちゃめちゃ楽しめました。とにかく特撮がすごい!巨人たちの動きがリアルで、人間と一緒に映り込むシーンに違和感がまったくない。壮絶な戦いのシーンの迫力はハンパじゃありません。特に城に巨人が攻め込むシーンは大迫力。それとジャックが巨人のリーダーファンロンに喰らわす、あの一撃!サイコー!そしてこの映画では3Dがすごい威力を発揮します。ブルーレイが出たら絶対に買います!主演のジャック役はニコラス・ホルト。彼の顔に見覚えがあったのですが、思い出せないでいたのですが「アバウト・ア・ボーイ」でヒュー・グラントと共演した少年でした。イザベル役はすごく可愛いエレノア・トムリンソン。その他、ユアン・マクレガー、スタンリー・トゥッチ。巨人のボス役はビル・ナイと、強力なメンバーです。監督は「X-メン」シリーズのブライアン・シンガー。 | |||||
ヒッチコック | 監督 : サーシャ・ガヴァシ | 出演 : アンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン | |||
Hitchcock | 2012年 アメリカ映画 | ||||
今週のイチ押し:アルフレッド・ヒッチコックは「北北西に進路を取れ」のプレミア会場で、心ない記者から引退について問われた。それで火がついたのか?ヒッチコックは次回作の模索を始める。今まで誰も見たことのない、意表を突いた新作。そこで彼の目に止まったのは、希代の殺人鬼エド・ゲインをモデルにした小説「サイコ」だった。妻のアルマにこの事を話すと眉間に皺を寄せていたが「主人公が前半で死んでしまう」というプロットに笑みを浮かべた。しかし、映画会社はこの企画に対して懐疑的だった。1作品の契約が残っているパラマウントにこの企画を持ち込むが答えはNO!やむなくヒッチコックは自分の屋敷を抵当に入れて製作費を捻出。パラマウントには配給だけを依頼し、売り上げの60%をもらう契約をした。次に彼の前に立ち塞がったのは映倫。残虐な殺しのシーンやバスルームでの全裸で襲われるシーンなど、この映画にはアブナイ場面が満載だった。キャストも決まり、撮影は開始される。しかし、アルマは脚本家のウィットに共同脚本を頼まれ、そそくさと出掛けて行く。ヒッチコックはふたりの仲を疑い始めるが・・ | |||||
私評:みなさん、こんばんは。・・・・これもめちゃめちゃ期待していた映画。作品は私の期待を遥かに上回る素晴らしい作品でした。この作品はヒッチコックが「サイコ」を作るまでの映画。その振り回され方はハンパじゃない。しかし、この映画はヒッチコックが好きな人にはたまらない映画です。私は実際にこの映画を観る前に「サイコ」を見直して、しかもDVD特典にあったインタビュー集まで観ていたので、さらに映画が楽しめたかも??しかし、ヒッチコックを知らない人たちがこの映画を観たらどう思うのだろう?実際、映画の中で彼のバックグラウンドについては多く語られていません。主演は特殊メイクでソックリに変身した「羊たちの沈黙」のアンソニー・ホプキンス。彼が「サイコ」の初日に映画館のロビーで見せるリアクションは最高でした。アルマ役は「クイーン」のヘレン・ミレン。このふたりのオスカー俳優の夫婦が悪いわけがない!さらにジャネット・リー役のスカーレット・ヨハンソン、ヴェラ・ライルズ役のジェシカ・ビール、そしてアンソニー・パーキンス役のジェームズ・ダーシーがみんなソックリでビックリ。監督は「ターミナル」のサーシャ・ガヴァシ。最後にヒッチコックが次回作について語るシーンは最高。”あれ”が飛んできます?? | |||||
フッテージ | 監督 : スコット・デリクソン | 出演 : イーサン・ホーク、ジュリエット・ライランス | |||
Sinister | 2012年 アメリカ映画 | ||||
ノンフィクション作家のエリソンは妻とふたりの子供を連れてペンシルバニア州の田舎町に引っ越してきた。途中で出会った保安官は、過去の事件を掘り返そうとする彼の移住を快く思っていなかった。実はエリソンが越してきた家はいわく付きの物件だった。かつてそこの家で一人娘のステファニー以外が全員首つり自殺をしたのだ。ステファニーはそれ以来、行方が分かっていない。庭にはまだその木が残っている。実はその事件はエリソンの次の作品の題材で彼はその事を家族に秘密にしていた。そんなある日、エリソンは屋根裏部屋で8mmの映写機とフィルムを発見した。「家族と一緒に」と書かれたフィルムを何気なく映写をしてみるとそこに映し出されたのは、かつてこの家に住んでいた一家の団欒の映像と、一家が大木に掛けられた縄で首を吊るされるという信じがたい映像。他のフィルムも縛られた家族に火を放つ映像や、プールに引きずり込まれる映像など、どれも陰惨極まりない物ばかり。恐怖と同時に作家としての好奇心にも火がついたエリソンは、彼のファンでもあるこの街の副保安官とこれらの事件について調査を開始する・・・・ | |||||
私評:そいつは古代から子供を誘拐して魂を喰らっている・・・面白い!そして怖い!突拍子もない展開ではあるのですが、ジワリジワリと怖さが沁みわたって来る。血飛沫シーンはほとんどなくて、まさに正統派ホラーというべき作品。半世紀に渡る怪奇な事件がなぜか8mmに残されているのですが、それらの映像がかなり不気味。そして事件に深入りしすぎたエリソンは、さらなる恐怖を味わいます。途中からなんとなくオチは見えるのですが、かなりインパクトのある、そしてちょっと遣る瀬無くなるようなエンディングはしっかり心に焼きつけられました・・・。主演は「トレーニング・デイ」のイーサン・ホーク。彼の怖がる演技は天下一品。オーバーなリアクションも然ることながら恐怖に満ちた目の演技が最高でした。彼の奥さん役はジュリエット・ライランス。初めて知った女優さんです。そして印象的だったのが彼の娘のアシュレイを演じるクレア・フォーレイちゃん。監督は「エミリー・ローズ」(これも怖かった~)のスコット・デリクソン。 | |||||
アンナ・カレーニナ | 監督 : ジョー・ライト | 出演 : キラー・ナイトレイ、アーロン・テイラー=ジョンソン | |||
Anna Karenina | 2012年 イギリス映画 | ||||
アンナ・カレーニナ。彼女は19世紀の社交界に咲いた大輪の花。夫は政府高官のカレーニン。彼との間に生まれたひとり息子のセリョージャと優雅な暮らしをしていた。そんなある日、彼女はモスクワを訪れ、若き将校のヴロンスキー伯爵と出会う。お互い、一目で惹かれあうが、アンナは人妻である事を強く意識して気持ちを抑え込んだ。モスクワに住む義姉の妹キティに誘われ舞踏会に出掛けたアンナは、そこでヴロンスキーと再会する。実はキティは兼ねてからヴロンスキーに思いを寄せていて、この日にプロポーズされると信じていたのだ。しかし、ヴロンスキーの目にはアンナしか映っていない。アンナの心にもふたたび情熱の焔が灯るが彼女はヴロンスキーとマズルカを踊った後、逃げるように汽車に飛び乗った。途中駅で停まった列車から外に降りたアンナは目を疑った。そこにいたのは紛れもなくヴロンスキー。その日以来、アンナの周りに現れるヴロンスキーに対し、社交界でも噂が飛び交うようになる。やがて、噂はカレーニンの耳にも届くが・・・・ | |||||
私評:ああ、これが愛ね・・・ロシアの文豪トルストイの名作中の名作。学生時代は推薦図書にもなっていたので、原作を読まれた方も多いと思います。そんな名作ゆえに映画化されたのはこれが最初ではありません。かつてアンナを演じたのはグレタ・ガルボ、ヴィヴィアン・リーというハリウッド界を代表する美女が演じています。しかし、2012年の「アンナ・カレーニア」には新しい魅力がたくさん詰め込まれていました。まずは、とにかく美しい映像にビックリ。圧巻は舞踏会のシーン。その華やかさと彩りに感動でした。そして驚くべきは舞台セットです。舞踏会場、オペラ小屋、貧しい人々の住む街並み、スケートリンクまでセットなのです。最近の映画でここまで凝ったセットは見た事がない。物語は今さら語らなくても最高のラブストーリーですからね。アンナ役は「私を離さないで」「危険なメソッド」のキーラ・ナイトレイ。彼女ってとびきり美人とは思わないのですが、華がありますよね~。カレーニン役はおっさん役も板についてきたジュード・ロウ、ヴロンスキー役は「キック・アス」「野蛮なやつら」のアーロン・テイラー・ジョンソン。彼も芸域が広い!!監督は「つぐない」「ハンナ」のジョー・ライト。 | |||||
死霊のはらわた | 監督 : フェデ・アルバレス | 出演 : ジェーン・レヴィ、シャイロー・フェルナンデス | |||
Evil Dead | 2013年 アメリカ映画 | ||||
どこかの森を女が逃げていく。しかし、彼女は捕らえられ柱に縛り付けられてしまう。「パパ!私を助けて」彼女は助けを請うが、父親は彼女にガソリンをかける。そして彼女に火を放った・・・。時が流れて・・。森の奥の小さなキャビンに5人の男女が集まった。ミアの薬物依存症の治療のために、この場所が選ばれたのだ。そこに集ったのはミアの兄のデヴィッドと恋人のナタリー、看護師のオリビアと高校教師のエリック。ミアは持参したドラッグをすべて井戸の中に捨てて、二度とドラッグには手を出さないと誓った。しかし、すぐに彼女は禁断症状に襲われた。その時、彼らは地下からの異臭に気付く。するとそこには無数の猫の死骸と一冊の本があった。怪しいと分かっていながらエリックは本を開くと、そこには「死者の書」と書かれていた。意味不明な殴り書きには「唱えるな、書くな、聞くな」とあったが、エリックはなにげなくそこに書かれていた古代の呪文を声にしてしまう。森の中にいた何かが目を覚まし動き始める。そして最初にそれが目を付けたのは禁断症状に苦しむミア。彼女はおぞましい物を見るが、誰も彼女の言葉を信じようとはしなかった・・・・ | |||||
私評:クンダ・・デモント・・エストラタ・・カンダ・・・これは死者の書の呪文です。私が今年公開される映画の中でも、特に期待していた作品の一つがこれ。自他共に認めるホラー映画ファンの私がこれを観落とすわけにはまいりません!今回はソニーの試写室で一足先に見てまいりました。この作品はサム・ライミ監督が1981年に作った映画のリメイク。オリジナル版はもはやホラー映画のバイブル。私もこの映画を初めて映画館で観た時はビビってチビリそうでした。新しい作品はオリジナルのテイストを残したまま、イイ感じで新しい物語に変更しています。しかし、30年の時を経て映像の技術は格段の進化を遂げているので、グロテスクなシーンはさらにグロテスクに、そしてリアルに見せる事ができるので、スプラッター映画の醍醐味である「痛そう」なシーンはかなりのインパクト。多くの方に勧められる映画ではありませんが、「我こそはホラー好き!」と思う方は是非、ご覧下さいませ。ちなみのこの映画は「R18」。出演者は無名の役者ばかり。ミア役のジェーン・リヴァのすごい顔は一生忘れられないかも?彼の兄のデヴィッド役はシャイロー・フェルナンデス。監督はフェデ・アルバレス。彼はYOUTUBEにアップした”Panic Attach”がサム・ライミの目にとまり、この大役を手にした超新人です。最後に・・・、この映画のエンドクレジットの最後に、ニヤリとさせてくれる演出がありますので、お見逃しなく!! | |||||
ドラゴンボール 神VS神 | 監督 : 細田雅弘 | 出演 : 野沢雅子、山寺宏一、堀川りょう | |||
2013年 日本映画 | |||||
北の界王の元にとんでもないニュースが流れてきた。「破壊神ビルスが目を覚ます!」ビルスの恐ろしさを知っている界王は恐怖に慄くが悟空はビルスと戦ってみたいと、とんでもない事を言い出す。一方、ビルスは39年の眠りから覚めた。彼は夢の中で「超サイヤ人ゴッド」と戦うという予知夢を見たと、彼のお付きのウイスに語った。そこで彼らはサイヤ人である悟空を訪ねた。悟空に「スーパーサイヤ人ゴッド」について尋ねるが、彼が知っているわけもない。しかし、悟空はこのチャンスを逃すはずもなく、ビルスに戦いを挑んだ。しかし、「超サイヤ人3」のレベルまで駆けあがった悟空ですらビルスにはまったく歯が立たなかった。次にビルスとウイスは地球に向かった。ブルマの誕生会で盛り上がっていた会場でベジータはビルスの事を知る。ビルスの恐ろしさを知るベジータはビルスを怒らせないように取り繕うが、ある事がビルスの逆鱗に触れる。そしてビルスは地球を破壊すると言い出す・・・・ | |||||
私評:か~、め~、は~、め~、波ーーー!!・・・実は私はドラゴンボール世代ではありません。ギリギリ「Dr.スランプ」に引っかかっている世代。原作は行きつけの床屋さんで読破しましたがTVも映画も見た事なし。そんな私でも楽しめてしまう内容にはなっていますが、今回の映画で一番の見所はドラゴンボールのオールスターキャストが、ブルマの誕生会で、一堂に会しているところ。しかし、ストーリー的にはどうなんでしょう?大した感動もなく、戦いもなんとなく単調で個人的はあまり面白くなかったです。TVの中のキャラクターは知りませんが、原作のベジータってあんな事はしないでしょう??私はかなり退いてしまいました。見所は3Dの戦いシーンですね。アニメならではの迫力です。しかも、私はアイマックスで観たので、迫力はさらにアップでした。声の出演は野沢雅子を筆頭にレギュラー陣が総出演。ゲストはビルス役の山寺宏一。予言魚役で中川翔子と白バイ警官役でロンドンオリンピック金メダリストの松本薫がほんのチョイ役で登場します。監督は細田雅弘。 | |||||