2013/3/24

今回はキッズ映画ばかりを見ていました。しかし、これが
けっこう面白くて・・・。

コドモ警察  監督 : 福田雄一  出演 : 鈴木福、本田望結、勝地涼
 2013年 日本映画
今週のイチ押し:横浜を拠点に悪の限りを尽くす組織レッドヴィーナス。その組織を追っていたのが横浜大黒署の特殊捜査課。エリート揃いの刑事たちだったが、レッドヴィーナスが開発した特殊ガスを吸わされ、なんと全員が子供になってしまたのだ・・・。しかし、最近のレッドヴィーナスの事件はどうもおかしい。レッドヴィーナスらしくないずさんな事件ばかり。そんな時、来日するカゾキスタンの大統領暗殺の予告状がレッドヴィーナスから届く。しかし、本庁はなぜか特殊捜査隊を大統領の警護から外した。納得がいかない特捜課の刑事たち。しかも、デカ長まで本庁に従うと言うのだ。刑事たちは次々とデカ部屋を出て行く。そんな時エナメル刑事は大人だった頃の恋人、絵里子と再会する。かつての恋人に出会い、エナメルは早く大人に戻りたいと強く願った。一方、小学校でイケメンのクラスメートにデートに誘われたマイコ刑事は、イケメン君がマイコに近づくためにガスを吸って子供になったレッドヴィーナスの一味だと知る・・
私評:なにっっっ~!!!!・・・テレビの深夜番組で大反響を起こした「コドモ警察」が映画化!私はテレビ版を時々見ていたのですが、これは妙にツボっていました。特にデカ長の「なにっっっ~!!!」は何度見ても笑ってしまう。刑事には「太陽のほえろ」同様、みんなあだ名がついていて「デカ長」「ナベさん」「イノさん」「エナメル」「マイコ」「スマート」「ブル」そして新人刑事で唯一大人の国光刑事には「新人」。この子供たち&子供みたいな大人のコラボレーションが最高で、大人っぽいシブいセリフを彼らが言う度に、吹きだしてしまいました。デカ長が鑑識課の松田凛子こと吉瀬美智子と屋上で交わす会話は大爆笑でした。デカ長役は今や日本の子役界を牽引する(?)「妖怪人間べム」の鈴木福くん。あの舌っ足らずの話し方がまた良いんです。そしてマイコ役は「家政婦のミタ」の本田望結ちゃん。この子がまた、めちゃめちゃ美人でセリフもクール。新人役は「北のカナリアたち」の勝地涼。実際は大先輩だけど見た目は子供の同僚たちにいつもバカにされている役ですが、これがまた、彼のキャラクターにピッタリ。監督は「大洗に星はふるなり」の福田雄一。
映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館  監督 : 寺本幸代  出演 : 水田わさび、大原めぐみ、松平健
 2013年 日本映画
今週のイチ押し:どらやきの食べ過ぎで押し入れの中で昼寝をしていたドラえもん。しかし、目を覚ますと大事な首の鈴がなくなっていた。シャーロック・ホームズセットで調べてみると、犯人は「怪盗DX」。そして手がかりレンズに映し出されたのは22世紀の「ひみつ道具博物館」だった。ドラミちゃんから招待状をもらってドラえもん、のび太、しずかちゃん、ジャイアン、そしてスネ夫はタイムマシーンに乗り込んだ。ひみつ道具博物館の館長に鈴のことを伝えると、なんとこの博物館でも展示物のビッグライトが盗まれていた。しかし、この博物館には夢が溢れる展示物がいっぱいで、子供たちは夢中になっていた。事件を捜査しているマスタード警部が言うには、怪盗DXはこの博物館に住んでいる魔物だという・・・。博物館のガイドをしている少年クルトのおじいさんは色々な道具を発明した有名な科学者だった。クルトも発明品を作っているがどれも失敗作ばかり??そんな時、怪盗DXから予告状が届く。警察と一緒に待ち構えるが怪盗DXの強さの前では警察も歯が立たない。そしてひみつ道具が次々と盗まれてしまう・・
私評:のびびび~ん、ひらめいた!!・・・ドラえもんを映画館に観に行くのは2003年の「ドラえもん のび太と不思議風使い」以来、実に10年ぶり。当時は甥っ子が小学生だったので一緒に観に行ったのですが、彼ももうすぐ大学生。今回は近所の子供(5歳男児と4歳女児))を連れて観に行きました(笑)。しかし、私の不安は新しい声優陣たち。大山のぶ代、小原乃梨子のイメージしかない私は最初こそ、ちょっと抵抗があったのですが、すぐにNEWドラえもん・ワールドに溶け込めました。今回の作品の目玉は博物館にある発明品の数々。巨大な博物館は「ロボット館」「宇宙館」「水館」「カメラ館」「空館」「ライト館」「自然館」と別れていてそれぞれの発明品が展示されています。これには50過ぎのおっさんの私もワクワク。そして「オペラ座の怪人」や「シャーロック・ホームズ」のネタを巧みに取りいれて、軽いサスペンスとしても楽しめます。面白かったです。声の出演はドラえもんは水田わさび、のび太役は大原めぐみ。今回のゲスト声優はマスタード警部役の松平健、そして向井おさるという役で向井理が出ています(笑)。監督は寺本幸代
パラノーマン ブライス・ホローの謎  監督 : サム・フェル、クリス・バトラー  出演 : コディ・スミット=マクフィー、アナ・ケンドリック
Paranorman  2012年 アメリカ映画
ブライス・ホローに住むノーマンはホラー映画が大好きな少年。その日もおばあちゃんと一緒にゾンビ映画を見ていた。しかし、おばあちゃんはとうの昔に死んでいた。ノーマンには死者と会話ができると言う特殊能力があったのだ。そのため彼は学校では「変わり者」と言われいじめにあっていた。そんなある日、久しぶりにプレンダーガストおじさんに会った。おじさんが言うには魔女の魂が悪霊を呼び起こし、街を滅ぼすのだそうだ。実はこの街は300年前に魔女狩りが行われた場所だった。長年に渡って密かに街を魔女の手から守ってきたのはおじさんだったが、ノーマンと会った直後に彼は不摂生が祟って死んでしまう。幽霊になったおじさんはノーマンに重要な使命を残し、成仏していった。やがて、墓場から7人の死者が復活した。しかし、彼らはなぜかノーマンに助けを求めていた・・・・
私評:ボクだけがこの謎を解けるんだ・・・「コララインとボタンの魔女」を製作したライカ社の最新作。パペットを使った3Dアニメなのですが、これがまた実に良くできています。この映画の製作には気が遠くなるような作業が伴い、何年もかけて作り上げられています。キャラクターたちの動きだけでもすごいのですが、注目は街並みや部屋の小道具。それらも緻密に作られているんですよ・・・。ストーリーはちょっとだけホラーチックなので、実に私好みです。そしてこの街の魔女の伝説の謎が解けるシーンはとても感動的。まさに、大人から子供まで楽しめるエンターテインメントです。ノーマンの声を担当するのは「モールス」のコディ・スミット=マクフィー、マッチョ好きで男に惚れっぽいノーマンの姉役は「マイレージ、マイライフ」のアナ・ケンドリック、筋肉だけで脳ミソが足りない、ノーマンの友人の兄役は「ペントハウス」のケイシー・アフレック、ブレンガスター役は「アルゴ」のジョン・グッドマン。監督はサム・フェルとクリス・バトラーのふたり。
シュガーラッシュ  監督 : リッチ・ムーア  出演 : ジョン・C・ライリー (山寺宏一)
Wreck-It Ralph  2013年 アメリカ映画
30年もの間、人気のアクションゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役キャラクターのラルフは悩んでいた。長年に渡り悪役を務め、ゲーム内の他のキャラクターはマンション暮らしなのに、自分だけはレンガの上。友達もいなければ話し相手もいない。そんな時、彼はマンションの最上階でゲームの30周年パーティが行われているのを発見。勇気を出して会場に向かうが、そこでも爪弾きにされちょっとだけ怒りを表に出すと、パーティはめちゃめちゃになってしまった。ラルフはヒーローのメダルを手に入れて、悪を卒業する事を決意。彼が乗り込んだのは「ヒーローズ・デューティ」という最新バトルゲーム。強引にメダルをゲットしたラルフだったが、ゲーム内の悪役キャラのサイ・バグの大群に襲われる。何とかゲーム内から脱出して、別のゲームに逃げ込むが一匹のサイ・バグも一緒に連れ込んでしまった。ラルフが辿りついたのはお菓子の国のレースゲーム「シュガー・ラッシュ」。そこで知り合った女の子ヴァネロぺに大事なメダルを獲られてしまう・・・・
私評:ターボするのか??・・・・この映画はちょっとだけ興味があったのですが、ゲーム大好きの甥っ子が(もうすぐ大学生)がどうしても見たいと言うので、一緒に見てきました。あまりゲームには興味がない私ですが、けっこう面白かったです。そして私でも良く知っている「スーパーマリオブラザーズ」「ストリート・ファイター」「パックマン」などのキャラクターも出てきます。ファンタジー色が強い映画なのですが、アクションシーンもふんだんに盛り込まれています。特にシュガー・ラッシュのレースシーンは迫力満点。私が個人的に好きなシーンは悪役のキャラだけが集まって相談会をするシーン(よくアル中の人たちが集まって輪になって独白するシーンがありますよね)。大爆笑です。私は吹き替え版で観たのですが、ラルフの声は“七色の声を持つ男”山寺宏一。安心して見られます。ちなみに英語版はジョン・C・ライリー。監督は「シンプソンズ」を手掛けていたリッチ・ムア、そして一番お伝えしたいのが映画の本編の前にある短編映画「Paper Man」(日本語タイトルは紙飛行機)。キャラクターの表情が見事!ラブストーリーでファンタジー映画。サイコーです!
ザ・マスター  監督 : ポール・トーマス・アンダーソン  出演 : ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン
The Master  2012年 アメリカ映画
2次世界大戦も週末を迎えようとしている。海軍にいるフレディは酒浸りの毎日。今日もビーチでヤシの実に何かを入れて飲んでいる。やがて戦争は終わりフレディは軍人病院でメタンルケアを受けるが、卑猥な妄想が彼を支配し、自前の強烈なカクテルを煽りますますアルコールに浸っていく。地元で写真家となったフレディだったがやはり酒が原因で客と喧嘩になり職を失う。行く先々で酒が元で騒動を起こすフレディはある船に潜りこんだ。目を覚ますとフレディはベッドに寝かされていた。そこで彼は"マスター“と呼ばれるランカスターと出会う。彼は自分自身が作り上げた哲学で人々の心を開放する事に従事していた。マスターはフレディに興味を示し、乗船を許す代わりにマスターのセッションを受ける事を要請した。船から降りた後も、マスターとフレディは何か不思議な絆で結び付きお互いを受け入れあった。1950年代に入ると社会は目覚ましい復興を遂げるが、一方で心に不安を抱く人々が多数、マスターの元に集う。しかし、マスターの活動に対して非難を浴びせる物も現れる・・・・
私評:彼は危険よ・・・正直言って・・・、ストーリーはあまり面白くなかったです。新興宗教のマスターと彼の心酔するアル中の帰還兵の微妙な関係を描いた作品です。まったく接点がないようなふたりが、なぜか惹かれあう。その気持ちも分からなくもないのですが・・。映画はそんなふたりのやりとりと、彼らを取り巻く(やっぱり)変なやつらで話を紡いでいく。とにかく、しつこいくらいに淡々と・・・映画を見終えた後にも、私の心にはストーリーの部分では何も残っていなかった。残っていたのは主演の3人の凄まじい演技です。フレディ役はホアキン・フェニックス。彼のブチ切れ方はハンパないです。殴り合いのシーンも手抜きはなし。とにかく何をしでかすかわからない怖い男。マスター役は「カポーティ」のフィリップ・シーモア・ホフマン。彼が信者の前で話す説法はすごい!引き込まれます。彼はすっかり名優ですね。彼の妻役は「魔法にかけられて」のエイミー・アダムス。彼女のミステリアスな存在が映画ではすごく際立っていました。監督は「マグノリア」「イースタン・プロミス」のポール・トーマス・アンダーソン。


前回の記事も読んでね~!



I Love Movieに戻る