2014/3/30

ようやく春らしくなってまいりました。
公開する映画の数もどんどん増えてます。今回のイチ押しは元気が出るイギリス映画と
湊かなえのミステリー。

ワンチャンス	監督：デヴィッド・フランケル	出演：ジェームズ・コーデン、アレクサンドラ・ローチ
One Chance	2013年　イギリス映画
	今週のイチ押し：デブで内気なキャラのポール・ポッツはずっといじめられ続けてきた。そんな彼の唯一の才能は天性の歌声で聖歌隊でも彼の声の美しさと大きさは目を見張った。そんな彼の夢はオペラ歌手になる事だった。大人になったポールは携帯電話のショップで働きながら夢を諦めずにいた。そんな彼に素敵なガールフレンドができた。ネットで知り合ったジュルズだ。彼女とは一年もメル友なのに未だに会った事がない。そんなポールを見かねて店の上司のブランドンはポールになりすましてジュルズにメールを送り、会う算段を整えてしまった。ドキドキしながらようやく会った彼女は最高だった。そして彼女に尊敬するパヴァロッティが理事を務めるイタリアの学校に行きたいんだと打ち明けた。彼女と入った店に張ってあった町のコンテストに出場したポールはなんと優勝してしまう。その賞金を使って学校に入学したポール。すべては順調に思えた。そしてついにパヴァロッティの前で歌うチャンスを掴む。しかし、あまりの緊張から実力が発揮できず、パヴァロッティからも『歌手あきらめた方が良い』と言われすっかり落ち込んでしまう・・
	私評：僕の人生のオペラ、悪くはないだろう・・・イギリスのオーディション番組「ブリテンズ・ゴッド・タレント」で一躍有名になり、世界的なオペラ歌手になったポール・ポッツ。アメリカンドリームならぬ、ブリティッシュ・ドリームですね！私もこのオーディションの様子はYoutubeで何度も見ていて、その度に感動していました。。そんな彼の半生を描くのがこの映画。私は彼のデビュー後しか知らなかったので、すごくビックリしました。そして感動しました。ここに辿りつくまで、彼がどれだけの挫折を味わい、そしてどれだけの努力をしたのか。映画を見ているうちに、いつしか私は心の底から彼を応援していました。クライマックスのオーディションシーンでの審査委員の映像は、実際のオーディションの時の映像が使われています。彼らの表情、そして観客のリアクション、最高でした！このオーディション番組で有名になったもうひとりの有名人スーザン・ボイルの映画もぜひ作って欲しいですね！主演は「ガリバー旅行記」のジェームズ・コーデン。無名の彼が素晴らしい演技をみせます。ジュルズ役は「マーガレット・サッチャー　鉄の女の涙」のアレクサンドラ・ローチ。彼女が本当に素晴らしいんです。そしてポールの母親役は名女優ジュリー・ウォーターズ。監督は「プラダを着た悪魔」のデヴィッド・フランケル。元気が欲しい方にはおススメの映画です！

白ゆき姫殺人事件	監督：中村義洋		出演：井上真央、菜々緒、綾野剛
	2014年日本映画
	今週のイチ押し：国定公園内で若い女性の焼死体が発見された。身元は地元の化粧品会社の勤めるOLの三木典子と判明した。全身に多数の刺し傷があり、刺殺された後に無惨に焼かれたのだ。翌日のワイドショーは美人OL殺人事件の話題で持ち切りだった。そんな時、映像製作会社の冴えない社員、赤星の元に大学時代の知人である里沙子から連絡が入る。彼女は被害者と同じ会社に勤めていたのだ。さっそく里沙子の元へ向かう赤星。ツイッター依存症の彼は逐次、その情報を呟いていた。里沙子は警察にはまだ話していないが、犯人は美しく華やかな典子とは対照的な地味なOL城野美姫だという。事件の当日、美姫が典子の車に乗り込むところ、そしてその後に美姫がすごい勢いで駅に駆け込むところも目撃されていた。その後、美姫は行方不明になっていたのだ。美姫の情報は赤星のツイッターを発端にどんどん拡散していき、美姫のプライベートに至るまで詳細に暴かれれていく。しかし、事件の裏には驚くべき事実が隠されていた・・・
	私評：私はここにいるよ・・・「告白」「北のカナリアたち」「贖罪」など続々と映像化される人気作家の湊かなえ。彼女の真骨頂とも言うべき色々な人間のインタビューから拡散していく事件の展開が素晴らしい。しかも、この時代にマッチしたSNSで根も葉もない『噂』ばかりがどんどん独り歩きをして、真相をうやむやにしていく。これが今回の話の一番怖いところ。画面にツイッターの文字が踊り、興味本位から美姫のありもしない人格がネット上で形成されていく。なんだかこの時代なら本当にありそうな事件でゾッとしました。しかし、この事件にはとんでもないどんでん返しが待っています。地味でちょっと気持ち悪い女・美姫を演じるのは「永遠の０」「八日目の蝉」の井上真央。彼女も良い女優になりました！事件をツイッターに書きこんで知らぬ間に美姫を追い詰めて行く赤星役は「ガッチャマン」の綾野剛。サイテー男を見事に演じています。そして驚きの演技を見せるのが映画初出演の菜々緒。美しいのはもちろんだけど典子の天使と悪魔の顔を演じ分けます。その他、蓮佛美沙子、貫地谷しほり、金子ノブアキ、小野恵令奈、谷村美月、染谷将太など良い役者が揃ってまいす。監督は「チーム・バチスタの栄光」「ゴールデンスランバー」の中村義洋。


LEGO(R)ムービー	監督：フィル・ロード、クリストファー・ミラー	出演：クリス・プラット、ウィル・フェレル
The LEGO Movie	2014年　アメリカ映画
	レゴワールドのブロックシティに暮らすエメットは「おしごと社長」が作ったマニュアル通りにしか生きられないまじめな男。そんな彼の周りでマニュアルでは対処できない事件が続々と起こる。まずは、エメットが働く組み立て現場に突然侵入してきた武党派美処女ワイルドガールとのご対面！あまりの美しさにひと目惚れしたエメットは彼女を追って現場の穴に落ちてしまう。そこでエメットは「奇跡のパーツ」を手に入れる。そして彼はおしごと社長の手下であるバッド・コップに追われる身になってしまう。そこでエメットはおしごと社長の裏の顔を知ってしまう。かつてレゴワールドは幾つかの王国があり、好きな時に好きな国に旅をして好きなものを組みたてられたのだが、おしごと社長＝おしごと大王はその力で国境に壁を築き人々の自由を奪っていたのだ。しかも、たいくつかこの世界でさえ、後3日で終わらせようとしていたのだ・・・
	私評：黄色い顔の伝説のヒーローが世界を救うのだ～！！・・・私もご多分に漏れず、子供の時はレゴで遊びました。でも、あの四角いパーツだけだとたいしたものはできないんですよね～。元から才能がないんですけど・・・。今回の映画はすべてレゴ。プラスチック＆丸いプチプチ。なんと、爆発シーン（立ち昇る煙まで）までレゴなんですよ。そして登場するキャラが超豪華！！スーパーマン、ワンダーウーマン、バットマン、フラッシュ・ゴードン、ガンダルフ、ダンブルドア校長、リンカーン、自由の女神、グリーン・ランタン、ニンジャ・タートルズ・・・（爆）彼らもみんなレゴなんです。また、この作品の良いところはとにかく笑えるところ。楽しかった～！！オリジナル版の声の出演はクリス・ブラット。実写でも登場する「奥さまは魔女」のウィル・フェレル。その他、リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、エリザベス・バンクスなどなど・・。監督はフィル・ロードとクリストファー・ミラーのふたり。最後におしごと大王が手に入れた最強の武器「スパボン」の意味が分かった時、私は大爆笑でした。

チーム・バチスタFINAL　ケルベロスの肖像	監督：星野和成		出演：伊藤淳史、仲村トオル、桐谷美玲
	2014年　日本映画
	その日、田口が務める東城大学医学部付属病院では戦車まで登場するパレードが行われていた。戦車に引かれていたのは巨大なMRI「リヴァイアサン」」。顕微鏡レベルの解像度をを誇る最新型のMRIだ。戦車に同情してパレードを盛り上げていた田口は群衆の中にすみれの姿を発見する。そんな時、密室集団不審死事件が起こる。9人の死者を出し、生き残ったひとりも意識不明の重体だった。司法解剖をしても死因は特定できずにいた。そんな中マサチューセッツ医科大学からやってきた東堂は「リヴァイアサン」を使用して、解剖しても分からなかった死因を解き明かしたのだ。「リヴァイアサン」の導入を折に「国際Aiセンター」を設立しようとしていた東城大学病院。しかし、そんなタイミングで田口の元に「脅迫状」が届く。「三月、東城医大とケルベロスの塔を破壊する」。それはAiセンター発足のシンポジムを狙ったテロなのか？？田口、白鳥の迷コンビがが真相解明のために奔走する・・・
	私評：生きたい人間はたくさんいるんだ！命を捨てるな！！・・・海堂尊原作の「チーム・バチスタ」シリーズの最終章。今回、注意しなければいけないのはこのシリーズの「螺鈿迷宮」を見ておかなくてはいけません。私はテレビシリーズを見ていなかったのですが、原作を読んでいたので話が繋がりましたが、これを見ていないと？？？になってしまいますよ。また、私の違和感は映画の2作を見ていたので私の中で田口・白鳥コンビは竹内結子＆阿部寛なんですよね～（苦笑）。しかし、映画の内容はけっこう面白かったです。犯人も意外な人物だったし、テンポもすごく良かった。しかし、病院の中でこれだけのシーンを撮影するのはたいへんだったと思います。ひまな病院を使うしかないですからね・・・。犯人が最後に仕掛けるテロ（？）はちょっと無理があったけど、それが原因で起こる病院内のパニックシーンは見所です！田口役は「ボクたちの交換日記」の伊藤淳史、白鳥役は「北のカナリアたち」の仲村トオル。その他、医療記事の記者役で桐谷美玲、若い救急医に松坂桃李、ジェネラルルージュ速水役には「ゲノムハザード」の西島秀俊。その他、栗山千明、生瀬勝久、加藤あい。監督はこの作品が劇場映画デビュー作となる星野和成。

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