2007/3/25

春が来ましたね〜。邦画がガンガン公開されます。
今回のイチ押しはそんな季節にもピッタリの映画??
ノーマークの方多いんじゃないですか??

アルゼンチンババア  監督:長尾直樹  出演:役所広司、堀北真希、鈴木京香
 2007年 日本映画
今週のイチ押し:高校生のみつ子は石堀職人の父、悟と優しい母親との3人暮らし。しかし、入院中だった彼女の母はあっけなくこの世を去ってしまう。その日を境に悟は姿を消し、みつ子は叔母の助けを借りながらなんとか一人暮らしを続けていた。半年後、みつ子はついに悟を発見した。なんと彼は町外れにポツンと佇む不思議な洋館にいた。そこは人々からアルゼンチン・ババアと呼ばれている、ゆりの家だった。単身、洋館に乗り込んだみつ子をゆりは優しく出迎える。そしてみつ子は屋上でひたすら曼荼羅作りに励む悟を見つけた。葬式にも顔を出さず、こんなところに居ついている父の姿に愕然とするみつ子。しかし、ゆりの不思議な人柄は、いつしかみつ子も惹きつけていく・・
私評:母さんの死を認めたくなかったんだ・・・よしもとばななのベストセラー小説が映画化された。私は原作を読んでいなかったのですが、キャストに惹かれてこの映画を見に行きました。(しかし、タイトルだけ聞くとちょっと引いちゃいますよね・・)そしてこの映画のなんとも不思議な雰囲気と、心優しいストーリーにすっかり魅せられてしまいました。決してハッピーなだけの話ではないのですが・・・。そして映画全体からにじみ出る不思議な懐かしさは一体何なのでしょう??映画を見終えた後は、本当に清々しい気分でした。悟を演じるのは、もはや出る映画はすべてヒットの役所広司。今回のダメ父親役も完璧です。アルゼンチン・ババアことゆり役は、鈴木京香。そしてみつ子を演じるのは堀北真希ちゃん。彼女がすご〜く良いです。役所、鈴木の2人を隅に追いやってしまうくらいの名演技&可愛さ。そして私が注目したのが叔母役の森下愛子。ちょっとコミカルな役なのですが、見事なほどにマッチしているんですね。(彼女の「18歳海へ」や「サード」が大好きな私にはちょっと微妙ですが・・)その他、ココリコの田中直樹、手塚里美、きたろうなどが脇を固めます。監督は長尾直樹。
ナイト ミュージアム  監督:ショーン・レヴィ  出演:ベン・スティラー、ロビン・ウィリアムズ
Night At The Museum  2007年 アメリカ映画

ラリーはバツイチの冴えない男。いい加減な彼は仕事も長続きしないし、現在は失業中。息子のニッキーにも愛想を尽かされてしまう。仕方なく職安に駆け込んだ彼が紹介されたのは国立自然博物館の夜警備員。背に腹は換えられず、ラリーは仕事を請け負った。前の警備員は、リストラの対象になり3人も解雇されてしまったのだ。前の警備員から不思議なマニュアルを渡されるが、ラリーは気にも留めなかった。初めての勤務日、ラリーは信じられない光景を目にする。夜になると博物館に展示してあるすべての物が、命を吹き込まれたかのように動き始めたのだ。前の警備員に問い合わせると、対処方はマニュアルに書いてあるという・・・。なんとか最初の夜をやり過ごしたラリーは、さっそく辞職を申し出るが博物館に来ていたニッキーの手前、仕事を続けることに。そして3日目の夜、ラリーはニッキーを博物館に招いた・・・・

私評:私は蝋人形だから愛の告白なんてできないよ・・・こういう映画大好きです。夢と冒険、そして笑いもいっぱいのファミリー映画。こういう映画を作らせたらハリウッド映画の右に出るものはないですね。特撮のレベルもどんどん向上して、信じられないような映像の数々には本当にビックリ。しかも、歴史の勉強もできちゃう??いや〜、面白かったです。主演はファミリー映画には毒が強すぎるのでは?と、思っていたのですが役にピッタリだったベン・スティラー。そしてルーズベルト役はロビン・ウィリアムズ。実は彼もまったく毒がない役です・・。警備員のひとりに名優ミッキー・ルーニー。往年の彼らしい演技が笑えますよ〜。そしてクレジットに名前も出ていないのですが、カウボーイ役でオーウェン・ウィルソンが登場。彼もけっこう活躍しているんですけどなぜ??監督は2006年版「ピンク・パンサー」のショーン・レヴィ。

口裂け女  監督:白石晃士  出演:佐藤江梨子、水野美紀
 2007年 日本映画
郊外のベッドタウンで27年前に大流行した「口裂け女」の噂がふたたび広がり始めた。そんなある日、小学生の男の子が友達の目の前でさらわれてしまう。犯人の風貌は長い髪の女性、トレンチコート、顔には大きなマスク、そして大きなハサミ・・。まさにあの「口裂け女」。近所の小学校に転勤してきたばかりの山下京子は、受け持ちの少女が母親から虐待をされていることを知る。家に帰りたがらない少女と話をしていた京子の目の前に、口裂け女が現れる。恐怖から声も出せない京子を尻目に口裂け女は少女を連れ去ってしまう。かつて自分に娘を虐待した過去がある京子はなんとか少女を助け出したいと思っていた。そんな折、京子の同僚の教師の松崎が一枚の写真を差し出した。そこに写っていたのは少女を連れ去った女だった・・・・
私評:ワタシ・・キレイ・・・あの口裂け女が映画で蘇った。この都市伝説はすごい勢いで日本全国を網羅しましたね。当時、バイクに乗っていた私にとって「口裂け女はバイクより早い」という噂は恐怖でしたね〜。(笑)そんな口裂け女が映画として復活。しかし、ただの恐怖映画ではなく、(なぜか)口裂け女の恐怖の根源が子供への虐待になっているのが面白いです。そのためか映画の中の口裂け女は、すごいスピードで走ったりポマードの怯えたりはしません。そんな口裂け女を演じるのは「踊る大走査線」の水野美紀。これがけっこう怖いんですよ。子供を殴るシーンとかもアクション女優ならではの迫力が・・・。そして主演の京子役は「キューティ・ハニー」のサトエリこと佐藤江梨子。演技は置いといて・・・、さすがにスタイルは抜群。そして松崎役は「回路」の加藤晴彦です。この映画の中で「口裂け女」の色々な謎が明かされていくのですが、ここには書けませ〜ん。監督はあのホラーの名作「ノロイ」の白石晃士です。
蟲師  監督:大友克広  出演:オダギリジョー、蒼井優
 2007年 日本映画
旅の蟲師、ギンコは一夜の宿を快く受けてくれた庄屋で、女主人から依頼を受けた。そこに勤める人たちに片耳が聞こえなくなった人たちを見てほしいというのだ。ギンコは一目でその原因が蟲の「?」の仕業と見抜き、あっという間に彼らを治してしまう。それを見た女主人は、今度は両耳を患う孫娘を見て欲しいと頼まれる。その少女の額には4つの角が生えていた。実は彼女の母親も同じ症状からこの世を去っていた。ギンコは屋敷の裏の大樹に密生する「阿」という蟲を見つける。そしてギンコは彼女を救い去っていった。これがギンコの仕事。そしてギンコは旅の仲間になった虹郎とともに、体に異常が出たという淡幽を訪ねることにした。淡幽は蟲師の話を聞くと、それが文字になって体を出て行くのだった。そんな彼女が体調を崩したのは、彼女のところに元蟲師の女が訪ねて着たときからだった。淡幽を助けるために、彼女が書いた巻物を見ていたギンコは「ヨキ」という子供の話を読むと、突然体から黒い蟲が立ち昇り始める。そして淡幽が文字で封じていた蟲に襲われてしまう・・・・
私評:一所にしかいれない女と一所にはいられない男・・・・最近、マンガの実写映画化作品が多いですよね〜。しかし、この映画の興味の中心は監督の大友克広です。なんたって日本が世界に誇る「AKIRA」の作家であり映画監督ですからね〜。そんな彼が別の漫画家の作品を実写化する・・。興味津々で映画館に足を運びました。この作品ってなんだか癒しのオーラを発しているのか?それとも単につまらない映画なのか?まったりとした作品です。美しいスピリチュアルな世界は不思議な癒しを与えてくれます。この映画って「蟲」VS人間の映画なのですが、いわゆるアクションシーンはない。それは本来、見えない戦いを映像で見せるのが、この映画の一番の見所ですね。(蟲がいっぱい出てくるシーンはけっこうキモイです)主演のギンコ役はオダギリジョー。彼ははまり役でしたよ〜。女蟲師役はビックリするくらい素晴らしかった江角マキ子。不思議な淡幽役には蒼井優ちゃん。彼女はこんな役でも見事に演じきります。その他、大森南朋、りりぃ、李麗仙など曲者ぞろい。大友監督は、やっぱりアニメを作って欲しいな〜。「童夢」はいつ映画になるのでしょう??


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