2016/3/21  

ついにレビューが追いついた!
今回は4つのうち3つがコミック原作です・・・。

リリーのすべて  監督: トム・フーパー  出演 : エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル
The Danish Girl  2015年 イギリス映画
今回のイチ押し:1926年、デンマークのコペンハーゲン。風景画家として名を馳せたアイナー・ヴェイナーと肖像画を得意とする彼の妻ゲルダは結婚6年目だが仲睦ましいカップル。そんなふたりの仲が激変する。それは些細な事だった。ゲルダが手掛けていたバレエダンサーの肖像画のモデルをアイナーがした時、アイナーの中に眠っていた「女性」が目覚めたのだ。今まで感じた事のない恍惚感がアイナーを包んだ。そんなある日、アイナーのそんな事情を知らずにゲルダはアイナーに女装してパーティに行く事を勧める。「リリー」という名前で女装デビューをしたアイナーは、そこでヘンリクという魅力的な男に声を掛けられキスをされてしまう。その現場を見ていたゲルダは、それが戯れではない事を察知し「リリー」を封印するように言うが、それが原因でアイナーは体調を崩してしまう・・・
私評: アイナーにさよならをしに行くの・・・80年も前に性転換手術を受けた人がいたなんてそれだけでも驚きなのですが、このドラマに本当に驚かされた。私は彼の事を全く知らなかったので人物像もどういう人生を送ったのかも知らなかったのですが、まさかの展開。そして衝撃的なラスト。エンドクレジットの前で「現在でもトランジェスターの代名詞」という一文が出るのですが、世界で初めて手術を行った彼はまさに創始者であるわけですよね。しかし、私には性転換などまったく及びもしない事なのですが、アイナーの心情はしっかりと画面から伝わりました。主演は昨年「博士と彼女のセオリー」でオスカーを手にしたエデイ・レッドメイン。最初は「やっぱりどう見ても男だね・・」と思っていたのですが、話が進むにつれてどんどん女性化していく。最初のぎこちなさも計算だったのです。恐るべし。彼の妻ゲルダ役は「コードネームU・N・C・L・E」のアリシア・ヴィキャンデル。彼女がこれまた、素晴らしい演技を見せます。その他、ベン・ウィショー、アンバー・ハードなどが脇を固めます。監督は「英国王のスピーチ」「レ・ミゼラブル」のトム・フーパー。
僕だけがいない街  監督 : 平川雄一朗  出演 :藤原竜也、有村架純、石田ゆり子
 2016年 日本映画
今回のイチ押し:売れない漫画家の藤沼悟はバイト先のピザ屋の配達中にいつもの違和感に包まれる。それはその後に起こる、悪い出来事を彼が未然に防ぐまで何度も過去に時間が巻き戻る現象。悟は居眠り運転のトラックを見つけ少年の命を救うが彼は事故に巻き込まれてしまう。病院で目を覚ますとそこにはバイト先の愛梨がいた。人付き合いが苦手な悟にも親しく声をかけてくる特別な存在だった。悟の事故のために北海道から彼の母親の佐知子も上京してくる。退院後にふたりでショッピング中に、またあの現象が起こる。しかし、佐知子が男に手を引かれる女の子に気付いた時、現象はおさまった。数日後、事件が起こる。悟の部屋で佐知子が何者かに刺されたのだ。犯人を見かけた悟は必死に追うが見失ってしまう。ところがそこに警察がやってきたため、悟は逆に犯人と疑われてしまう。追い詰められた悟に、ふたたびあの現象が起こる。そこはなんと18年前、悟が10歳の時だった・・・
私評:俺、お前の事誘拐するけどいい??」「バカなの??」・・・最近の映画はコミック原作が多い。しかし、こういうミステリー系って珍しいかも??原作は超人気作らしいのですが、もちろん私は知りませんでした。しかし、これがまためっちゃ面白い作品でした。過去に戻って事件を解決するともちろん未来も書き変わってしまうのですが、タイムパラドックス的な事は描かれていません。しかし、過去の事件がとても複雑で、最後まで謎が解けない。私は直感でなんとなくあいつが怪しいと思っていた奴が犯人でしたが・・・。(みんなも分かっちゃうのかな??)ラストはまさかの展開でしたが、良い締めくくり方かも??主演は「るろうに剣心」「藁の楯」の藤原竜也。相変わらず熱い演技です。愛梨役は、今映画、ドラマ、CMと大人気の有村架純。このふたりも良いのですが、ビックリなのがふたりの子供時代を演じた鈴木梨央ちゃんと中川翼君。このふたりの演技、すごいです。その他、及川光博、杉本哲太、石田ゆり子、林遣都・・・。監督は「陰日向に咲く」「ツナグ」の平川雄一朗。
黒崎くんの言いなりになんてならない  監督 : 月川翔  出演 : 小松菜奈、中島健人
 2016年 日本映画
冴えない女子高生だった赤羽由宇は、一新発起して転校して寮生活を始め、すてきな友達もできた。しかし、そんな彼女に迫ってくる黒い影。名前は黒崎晴人。ルックスは最高だけど超が付くほどのドS男。通称黒王子。そんな黒王子に由宇は“絶対服従”を言い渡される。ところがそんな由宇にもうひとつの白い影が近づく。彼の名前は白河タクミ。学校一のモテ男で通称白王王子。しかも超が付くほど優しい。信じられない事にそんな白王子も由宇にアプローチしてきたのだ。そんな贅沢すぎる状況の中であたふたするばかりの由宇。しかし、嫌いなはずの黒王子になぜか惹かれてしまう由宇だった・・・
私評:お前は俺のものだ。いいな!分かったか!?・・・成田の映画館で連日満席だったこの映画。4週目にしてようやく見てきました。しかし、まだ映画館にJK、JCがいっぱい。この映画には「壁ドン」「あごクイ」は言わずもがな今どきの女子たちがキャーキャー言ってしまうようなシチュエーションが次から次へと出てきます。その度に会場の女子たちの小さな悲鳴とため息が聞こえてくる。これはイケメンがやるから絵になるのであって、間違ってもブサメンやおじさんはやってはいけません!それにしてもこの手の「胸キュン」映画はしっかりと地位を固めて、きっちりヒットするようになりましたね。私はヒロインばかり見ていましたが・・・。ヒロインの由宇役は「渇き。」「バクマン」の小松菜奈。大人っぽい彼女が今どきのドジな女子高生って・・・かなり合ってました。黒崎役は「銀の匙」の中島健人。男の私が言うのもなんですが、彼はイケメンです。白河役は「幕末高校生」の千葉雄大。その他、高月彩良、岸雄太他、活きの良い若手がどんどん出てきますよ。監督はTV版の「みんなエスパーだよ」で演出をしていた月川翔。
ちはやふる 上の句  監督 : 小泉徳宏  出演 : 広瀬すず、野村周平
 2016年 日本映画
綾瀬千早は幼い頃に、幼なじみの新から教わった競技かるたが大好きな女子高生。高校に入るとすぐに「競技かるた部」の創部のため奔走する。新と一緒に競技かるたをしていた幼なじみの太一をメンバーに引き入れ部員集めに大忙し。そしてかつて千早と対決した事がある経験者の「肉まん君」こと西田優征、呉服屋のお譲さまで古典大好きな大江奏、そして学年2位の秀才「机君」こと駒野勉がメンバーになった。初心者2名を含む弱小チームだったが、部長の太一、そして千早の熱意で猛特訓が始まる。千早がここまで熱くなる理由は、競技かるたをしていれば転校して離ればなれになってしまった新と再会できると信じていたから。そして千早のそんな気持ちを知りながら、ずっと彼女を好いている太一。そしてついに東京都大会が始まった・・
私評:千早振る神代も聞かず竜田川・・・ハッキリ言ってこの映画を見に行った目的は主演の広瀬すずちゃんです。今や、超売れっ子の彼女ですがアイドルではなく女優としてしっかりとその地位を確立しているところがすごい!映画はと言うとけっこう簡単に都大会を勝ち進んで行くのが玉に疵ですが(笑)、登場人物がそれぞれ個性的で、笑えるし、ちょっぴり感動できるなかなかの作品です。しかし、これはまだ前編で後篇は来月公開。最近、こういう前後篇に分ける映画が多いけど、私は気に入らないな~・・・。主演は「海街Diary」の広瀬すず、太一役は「日々ロック」「ビリギャル」の野村周平、奏役は「舞妓はレディ」の上白石萌音。脇役陣に松田美由紀、國村隼、清水尋也などなど。監督は「カノジョは嘘を愛しすぎてる」の小泉徳宏。


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