2005/3/16

全然映画が観れていませ〜ん。しかし、今回の3作は
全部をイチ押しにしたいくらい。しかし、「エターナル・・」は凄すぎます。

エターナル・サンシャイン  監督:ミシェル・ゴンドリー  出演:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット
Eternal Sunshine of the Spottoless Mind  2004年 アメリカ映画
今週のイチ押し:ジョエルはバレンタインを前にした、ある日一通の手紙を受け取った。「クレメンタインはあなたに関する記憶を全て消しました・・」クレメンタインはジョエルの恋人で、つい最近喧嘩別れをしたばかり。その喧嘩をちょっと後悔していたジョエルは大きなショックを受ける。そして彼も自らクレメンタインとの記憶を消すべく、その分野の草分けラクーナ医院を訪ねた。そして記憶消去の治療が始まった。彼は無意識の中で彼女との日々を遡って追体験する。恋人同士の末期症状の喧嘩ばかりの日々から始まった記憶の映像は、やがて彼女との最高に幸せだった日々に辿りつく。しかし、その楽しい映像から彼女が消えていってしまう。その時ジョエルはこの記憶を消す事の愚かさに気付く。そして記憶の映像は、彼らが始めて出合った日に辿りつく。無意識の中でジョエルはクレメンタインの記憶を残そうと必死に戦い始める・・
私評:それでもいいさ・・・・ひとつの恋が実を結び、そして壊れた時、二人の思い出を消せたら? こんなSFチックな発想から、こんなにステキなラブ・ストーリーが生まれるとは・・。さすがはチャーリー・カウフマンです。普通のラブ・ストーリーは、時系列に出会いから始まるが、この映画は別れから幸せの絶頂へ、そして不思議な出会いへと時間を遡っていく。そのステキな思い出を消してはいけないと必死にあがくジョエルの姿を見て、誰もが過去の恋愛のイチバンの思い出を心に思い浮かべるのでは?そして物語は2転3転。そして最後にジョエルとクレメンタインは、ある選択を迫られるのですが、その答えがサイコー。果たしてこのふたりの恋のゆくえは??ジョエル役は、いつものクドさがまったくないジム・キャリー。心優しい青年を好演。そしてクレメンタイン役には今年もオスカー候補になったケイト・ウィンスレット。ハッキリ言いましょう。今までの彼女のキャリアの中で最高の役です。そして記憶を失くしたクレメンタインの新しい恋人役は、モミアゲ猿のようなイライジャ・"ホビット"・ウッド。ラクーナ医院の受付嬢役で、キルスティン・ダンスト。彼女も素晴らしいですよ〜。監督は「ヒューマン・ネイチュア」のミシェル・ゴンドリー。そして脚本は「マルコビッチの穴」のチャーリー・カウフマン。この作品で彼は今年度のアカデミー脚本賞を受賞しました。早くも今年の上位に入選確実の映画と出会えました。素晴らしかった!!そしてこの映画は、あなたの大好きな人と見に行くことをオススメします。
アビエイター  監督 :マーチン・スコセッシ  出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ブランシェット
The Aviator  2004年 アメリカ映画
ハワード・ヒューズは裕福な家に生まれた。彼はその莫大な遺産を受け継ぎ、夢を追いかけた。彼の夢は映画と飛行機。そのふたつを融合させたものが、彼の監督デビュー作であり、名作と謳われた「地獄の天使」だった。完璧主義者のハワードはこの作品の製作に3年も掛けた。この映画のヒットで一躍ハリウッドのセレブとなったハワードは、運命の女性キャサリン・ヘップバーンと出会う。ふたりは間もなく恋に落ちた。一方、ハワードは自ら設立した「ヒューズ・エアクラフト」で、最新型の飛行機の設計と製造に打ち込んだ。そしてついにはアメリカの国内線TWA社を買収し、空のビジネスの足がかりを作った。若くして巨万の富を持ち、そして次々と偉業を成し遂げるハワードは羨望の的であったが同時に嫉妬の的でもあった。TWAの社長との会食の席に、現れたのは国際線を独占していたパンナムの副社長イアン。その席でハワードは国際線ルート獲得を決意。しかし、数々のプレッシャーと思いも寄らぬ事件がハワードの精神を痛めつける・・・・・
私評:彼は完璧を求めすぎる・・・ハワード・ヒューズという人物については、彼の映画を通じてなんとなく知っていたが、こんなにも面白い人間だとは思いませんでした。とにかく、男なら誰でもが憧れそうな、まさに20世紀の風雲児。@金は腐るほど持っている。A夢のために数々の冒険をする。Bハリウッドの女優たちもメロメロ・・。しかし、そんな彼もパーフェクトではない。弱さも多分に持っている。そんなところも彼の魅力です。そのハワード・ヒューズをレオナルド・ディカプリオが完璧なまでに演じている。「レイ」を観る前だったら、絶対にレオをオスカー候補に推したでしょう。ほんとうに素晴らしかったです。そしてキャサリン・ヘップバーンを演じるのがケイト・ブランシェット。キャサリンを知っている人は、あまりによく似ているのでビックリしますよ。そしてもうひとりのケイト(ベッキンセール)も魅力的でした。(エヴァ・ガードナー役ですが似ているかどうかは不明)この映画は3時間近い長尺なのですが、見せ場が次々と訪れるので全然飽きません。これはヒューズにそれだけたくさんのエピソードがあった事も要因ですが、テンポよく映画をまとめ上げたマーチン・スコセッシの技量でもあります。ラストで世界最大の飛行機に挑むシーンは思わず手を握り締めてしまいました。見応えのある映画でしたよ。
ビヨンド The シー 
〜夢見るように歌えば〜
 監督・出演 :ケビン・スペイシー  出演:ケイト・ボスワース、ジョン・グッドマン
Beyond The Sea  2004年 イギリス・ドイツ映画
少年ウォルデン・ロバート・カソートはリウマチのせいで長くは生きられまいと医者から告げられる。ただ、死を待っていた少年の心に響いたのは母親が奏でるピアノの音だった。以来、ウォルデンは母親と音楽漬けの毎日。いつしか、医者が言っていた死期は過ぎウォルデンは青年に成長した。そして彼は住み慣れた小さな町を飛び出しNYへと向かった。音楽の才能はあるものの、最初はまったく受け入れてもらえず・・。しかし、彼がボビー・"ダーリン"と改名してから、人気はうなぎ上り。そして彼は一躍時の人となった。そして1960年。彼は映画に出演。その映画で共演した16歳のサンドラ・ディーと出会い恋に落ちる。ふたりは周囲の反対を押し切りついには結婚。そしてボビーは、かつて母親と一緒に夢見た「コパカバーナ」にも出演。まさに人生最良の時を迎えていた。しかし、時代の流れはボビーの音楽と微妙にずれ始める。そして彼の抱えている病魔も、確実に彼の体を蝕んでいった・・・
私評:ボクには時間がないんだ・・・ケビン・スペイシーが長年温めてきた作品がついに日の目を見た。なんとケビンは監督・主演・脚本、制作の3役を務めた。とにかくこの映画はケビン・ケビン・ケビン・・の映画。ボビー・ダーリンになりきったビリーは歌って、踊ってと大活躍。今までの彼のイメージでは想像もできない「踊り」をした時には腰が抜けそうになりました。踊りはまあ、置いておいて・・(笑)、歌はめちゃめちゃ上手いです。私は吹き替えだと思ったのですが、なんと全曲彼が歌っているのです。それもボビー・ダーリンの歌ってけっこう難しいのですが完璧に歌いこなしています。スゴイです。短い生涯を全力疾走で駆け抜けていったボビーの物語はかなり痛快でした。しかし、それはひとえにケビンの思い入れの強さなのでしょう。サンドラ・ディーを演じるのは「ブルー・クラッシュ」のケイト・ボスワース。「ブルー・・」の時とは全然違う役ですが、コケティッシュなサンドラ・ディーの魅力をしっかり演じていました。ボビーの義理の兄にはボブ・ホスキンス、ボビーの片腕にジョン・グッドマン、そしてボビーの姉役はブレンダ・ブレッシンが当たっています。この3人の脇役は完璧です!!そしてボビーの少年時代を演じるウィリアム・ウルリッチ少年が、これまた素晴らしい。彼にも注目しましょう。


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