2009/3/15

レビューがどんどん溜まってます。早く追いつくように頑張ります。
イチ押しは、惜しくもオスカーを逃した感動作。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生  監督:デイヴィッド・フィンチャー  出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット
The Curious Case of Benjamin Button  2008年 アメリカ映画
今週のイチ押し:1918年、ニューオリンズ。第1次世界大戦が終わり華やぐ街で富豪のバトン家に彼は生まれた。しかし、彼を一目見た父親はその異様な姿に取り乱し、彼をある家の軒先に置いてきてしまう。そして彼はこの家に住む黒人の女性クイニーに拾われる。彼女は子供産めない体であったため赤子は神からの授かりものと信じ、彼をベンジャミンと名付け育てることにした。しかし、その赤子はなぜか80歳の肉体で生まれたのだ。クイニーが住んでいたのは老人施設。ベンジャミンも徐々に施設に馴染んでいった。クイニーの愛情包まれて育ったベンジャミンは、ある日美しい少女と出会う。彼女の名前はデイジー。体は老人だが心は少年のベンジャミンは彼女に恋をする。やがて、彼は自分が日に日に若返っている事に気付く。そんなある日、彼はマイク船長の船で働き口を見つける。そこでさまざまな「初めて」を体験するベンジャミン。そんな彼を酒に誘う紳士がいた。彼こそベンジャミンの父親のトーマス・バトンだった・・・
私評:私たち人生の中間点でやっと互いに追いついたわね・・・この映画は実に静かな映画です。途中で戦争のシーンとかがあるのですが、物語は静かにゆっくりと流れていく。しかし、その流れがとても心地良いのです。そして2時間40分を掛けて、私たちはベンジャミンの人生を追いかけていく。人間だれでも「老いていく」ことは悲しい事と考えているけど、ベンジャミンのように若返って行く事はもっと悲劇なのです。こうして私は映画の中で老いていくことの幸せを感じ取りました。そしてこの映画を紡ぐ2人の主人公が素敵です。ひとりはもちろん主演のベンジャミンを演じるブラッド・ピット。そしてもうひとりは彼の人生の大きな宝物のデイジーを演じるケイト・ブランシェット。このふたりのコラボレーションが最高です。特にブラピは今までの彼のキャリアの中でも最高の演技を見せました。そして男の私も惚れ惚れするくらい美しい・・・。監督は「セブン」でブラピとコンビを組んだデヴィッド・フィンチャー。
ララピポ  監督: 宮野雅之  出演:成宮寛貴、中村ゆり、村上知子
 2008年 日本映画 
渋谷のセンター街で女の子に声をかけては風俗店に送り込む粟野。彼女たちが稼いだ金が彼の懐に入るため、就職(?)後のケアも抜かりない。今回、彼が声をかけたのはデパート勤めのトモ子。粟野の口車に乗ってついにはAVに出演。今日の作品は母娘の設定なのだが、現場にいたのはトモ子の実の母親だった。粟野の部屋の階下にはフリーターの杉山がいた。モテない杉山は次々と女を部屋に連れ込む粟野に嫉妬。しかも、彼の部屋の情事を盗聴し始める。そんなある日、杉山はロリータファッションに身を包んだデブ女の小百合と知り合い、久々のエッチを満喫。しかし、彼女はその様子をすべて撮影してAV店に販売していたのだ・・・
私評:君から電話するときは渋谷の藤原紀香って言ってね・・・奥田英朗の小説が映画化された。実はこの原作が私は大好き。なんだか登場するキャラクターがみんなサイテーのやつらばかりなのですが、どこか共感できちゃう。社会の底辺で生きる彼らの涙ぐましいまでの生態を、ぜひとも覗いてみてください。もしかしたら、自分にあてはまるキャラクターに出会えるかも???粟野役は「あずみ」の成宮寛貴、トモ子役は「パッチギ!ふLove & Peace」の中村ゆり。彼女がセクシーでサイコー!彼女の母親役は濱田マリ、小百合役は森三中の村上知子、怪しいカラオケボックスの店員に平成ノブシコブシの吉村崇、杉山役は大人計画の皆川猿時。脚本はあの「パコと魔法の絵本」の中島哲也。監督は中島組の助監督として腕を磨いた宮野雅之の監督デビュー作です。
13日の金曜日  監督 : マーカス・ニスペル  出演:ジャレッド・パダレッキ、ダニエル・バナベイカー
Frinday the 13th  2009年 アメリカ映画
クリスタルレイクは、かつては若者が集うキャンプ場だったが一人の少年が溺れ死ぬ事件が起こり閉鎖されてしまう。それから数十年が経ちキャンプ場はふたたびオープンした。そこに集った若者たちに悲劇が襲う。彼ら全員が行方不明になってしまったのだ。その中のひとりホイットニーの兄のクレイは妹を探すために、湖の近郊をひとりで訪ね歩いていた。そんな時、またしても若者のグループがクリスタルレイクにやってきた。クレイはその一行のひとりジェナの協力を得て、湖の探索を行うこと。しかし、若者たちのあとを一人の大男がつけ回していた。彼こそ湖で溺れ死んだと思われていた少年ジェイソンだった。ジェイソンは若者たちを次々と惨殺する。そしてその矛先はクレイとジェナにも向けられていた・・・・
私評:ここで行方不明になったら戻ってこないの・・・・あのホラー映画の名作がリメイクされた。「13日の金曜日」と言えば今流行りのスプラッター映画の走り。当時はかなり強烈なシーンの連続でビビったもんです。リメイク版がどうだったかというとけっこう正統派ホラー映画になっていました。もちろん、残虐なシーンも多々あるのですがこういう映画に必要な荒っぽさが足りないような気もしました。しかし、13金のもうひとつのお楽しみである金髪美女のヌードシーンは満載!これには私も大満足でした!とにかく今回もジェイソンは強い!!屈強の男たちもジェイソンにとっては赤子も同然。最強です!クレイ役は「スーパーナチュラル」のジャレッド・パダレッキ。ジェナ役はダニエル・パナベイカー。製作は「トランスフォーマー」のマイケル・ベイ。監督は「テキサス・チェーンソー」のマーカス・ニスペルです。
ブラッディ・バレンタイン 3D  監督 : パトリック・ルシエ  出演:ジャンセン・アクレス、ジェイミー・キング
Boody Valentain 3D  2008年 アメリカ映画
小さな町ハーモニーは炭鉱の町。ここの炭鉱場のオーナーの息子のトムはトンネル内で事故を起こし5人の犠牲者を出してしまう。唯一の生き残りハリー・ウォーデンは昏睡状態。しかし、その事件から1年後、ハリーは突如目を覚ましつるはしを武器に病院内を血の海に変えた。そして炭鉱では若者たちが集っていたがそこにハリーが現れ、一人また一人と殺されていくトムも危うく殺されそうになるが保安官の銃が火を噴きハリーは殺されたはずだった・・・。10年後、トムは久しぶりに町に戻ってくる。彼は自らの過去を清算するために昔の恋人を訪ねるが、彼女はすでに結婚して子供までいた。しかし、トムの帰りを待っていたかのように工夫のマスクをつけてつるはしを持った殺人鬼がハーモニーに現れる・・・・
私評:なぜ、この町に戻ってきた?お前はいったい・・・・この映画はホラー映画の名作「ブラッディ・バレンタイン」のリメイク。しかも、今回の売りは「3D」映画だということ。この映画の殺人鬼の武器がつるはしなので、画面からとんがったつるはしの先が飛び出してきます。このシーンは迫力満点です。そして3Dならではの演出が随所にあって、私はかなり面白かったです。3Dを一番楽しめるのはもしかしたらホラーかもしれません。そしてこの映画は単なるスラッシャー映画ではなく、謎解きも楽しめるのが良いです。最後は意外な犯人が・・??主演は人気テレビシリーズ「スーパーナチュラル」のジャンセン・アクレス。けっこう濃い顔なのでホラー向きかも??トムの元恋人のサラ役は「シン・シティ」のジェイミー・キング。若き保安官役は「ファイナル・デスティネーション」のカー・スミス。監督はパトリック・ルシエ。


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