2014/3/2

今年もあっという間に3月です。日本時間の明日はアカデミー賞。
今回はオスカー候補の問題作と私の大好きなアドベンチャー大作がイチ押し。

ホビット 竜に奪われた王国  監督 : ピーター・ジャクソン  出演 :イアン・マッケラン、マーティン・フリーマン
The Hobbit The Desolation of Smaug  2013年 アメリカ映画
今週のイチ押し:かつてはドワーフ族が栄華をたたえたはなれ山は一匹の巨大な竜に乗っ取られた。辛酸をなめてきたドワーフの次期王トーリンはドワーフの仲間、魔法使いのガンダルフ、そしてガンダルフが推薦したホビット族のビルボと共に、ふたたびはなれ山を目指した。しかし、彼らの後を野蛮で凶暴なオークが追う。時間がない彼らは危険を承知でエルフ族が棲む森に侵入。案の定、エルフ族に捕まってしまう。そんな中でドワーフのキーリはエルフ族の女タウリエルの美しさに圧倒され、恋に落ちてしまう。ビルボの機転でなんとか牢から逃げ出した一行。樽に入って激流を下っていく。そしてなんとか下流に流れ着いたのは人間の船頭のバルドと出会う。事情を説明したトーリーたちは有り金を全てバルドに渡し大量の魚を購入。魚にまみれて湖の町に到着した。そこからははなれ山が見えた・・・
私評:ビルボくん、君にはいつも驚かされる・・・大好きなシリーズの第2弾。今回は「ロード・オブ・ザ・リング」に繋がるエピソードもいっぱい出てきます。この映画は色々な形容詞で例えられるけど、今回の一番のキーワードは「信頼」。ドワーフの一行とホビットのビルボの間で次第に築かれていく「信頼」。それはビルボの中に芽生えてきた勇気がなせる技なのです。アクションシーンや美しい大パノラマももちろん堪能しました。とくにドワーフ族の連係プレイの数々、最高です!あ~、本当に素晴らしい映画です。次回作が本当に楽しみです。出演者は前作に引き続きイアン・マッケラン、マーティン・フリーマン、リチャード・アーミテッジ。そして今回からの新たな布陣としてタウリエル役はテレビシリーズ「LOST」のエバンジェリン・リリー、バルド役で「インモータルズ 神々の戦い」のルーク・エバンス、そして待ってましたのレゴラス役でオーランド・ブルーム。ちなみにドラゴンの声は「スター・トレック イントゥ・ダークネス」のベネディクト・カンバーバッチです。監督はもちろんピーター・ジャクソン。次回作は今年の年末公開予定です。あ~、早く観たいよ~!!
ダラス・バイヤーズ クラブ  監督 : ジャン=マルク・ヴァレ  出演 : マシュー・マコノヒー、ジャレッド・レト
Dallas Buyers Club  2013年 アメリカ映画
今週のイチ押し:電気技師をしながら賭博の胴締めをしているロン。その日もロデオ会場の陰で女を抱き、客から金を集め回る。ぐったり疲れて家に帰ると彼は膝から崩れ落ちた。気が付くとロンは病院のベッドに横たわっていた。そんな彼に医師は信じられない言葉を投げかける。ロンはHIV陽性であるという。当時、エイズは同性愛者の病気とされていて、女しか抱いた事がないロンはその言葉を信じず罵詈雑言を医者に残して病院を後にした。しかし、ロンはその徴候があった。図書館でHIVについて調べた彼は再び病院に戻り他国でエイズの治療に少なからずの成果が出ているAZTという薬を処方してくれるよう依頼するが、アメリカでは臨場試験も通過していないと断られてしまう。生きたいと言う渇望から彼はメキシコに渡り医師免許をはく奪された医師を訪ねる。AZTは毒性が高いというその医師からは別の処方をされる。ロンは世界中から取り寄せた薬をさばくためダラス・バイヤーズ・クラブという会員制のクラブを作る。そこのメンバーは会費を払えば無料で薬を手に入れる事が出るのだ・・
私評:俺は人々を救いたいんだ!!・・・この映画の主人公ロン・ウッドルーフは実在の人物です。1985年にHIV陽性と診断され、翌年エイズを発症。しかし、彼が死んだのは7年後。まだ、エイズに対して根拠がない噂が飛び交う中で、彼は自らの体を使って薬を試し自分はもちろん多くのエイズ患者たちのために動き回った彼。しかし、彼はそんな善人ではなくむしろ酷い奴。ところが彼の"生きる“というエンジンに火が灯った時、彼の周りをも助ける事にも繋がったのです。そしてそんな彼を頼る人々の気持ちが、さらに彼の救世心に拍車をかける。しかし、それはもちろん違法な事。ロンは常に政府や製薬会社と闘っていたのです。ロンは日本にも来た事があって大量のキャッシュで薬をアメリカに持ち込んでいます。映画はけっこう凝縮した内容でとにかくどんどん話が進んでいきます。そのテンポの良さは最高。しかし、この映画を語るには主演のマシュー・マコノヒーの演技を置いては語れません。過酷なまでの原料をして頬はゲッソリ。そんな極限の演技はオスカー物です。ロンと心を通わせるゲイのレイヨンを演じるのは「ファイトクラブ」のジェレッド・レト。彼も役のためにすごい減量をしています。女性医師のイブ役は「エレクトラ」のジェニファー・ガーナー。その他、グリフィン・ダン、スティーブ・ザーンなど。監督は「ヴィクトリア女王 世紀の愛」のジャン=マルク・ヴァレ。
魔女の宅急便  監督 :清水崇  出演 :小芝風香、尾野真千子、宮沢りえ
 2014年 日本映画
キキは魔女のコキリと人間のオキノの間に生まれた女の子。キキは魔女の掟に則り13歳になった最初の満月の夜に、ひとりで魔女のいない町に修行に出かけた。彼女が辿り着いたのはきれいな海に囲まれたコリコの町。そこでキキはグーチョキパン屋のおソノに出会い間借りをする事になったキキは、ほうきで空を飛ぶというたった一つの魔法を活かしてお届け屋を始めた。初仕事が舞い込んできたキキは意気揚々と本を届けるが、実はそれは空飛ぶ研究をしているとんぼが空を飛ぶキキに興味を持って、飛ぶ姿を見たかっただけだった。そんな時、キキはクリーニング屋のすみれさんを助け、それがきっかけで仕事がどんどん舞い込んでくるようになった。ところが動物園の子カバが病気になったのはキキの呪いのせいだと、ラジオで飼育員が叫んだ事が発端でキキが運んだ荷物が次々と返品されてきた。ショックのあまりキキは魔法の力を失ってしまうが・・
私評:ほうきで運ぶんじゃありません、私が運ぶんです!!・・・宮崎駿の名作アニメ「魔女の宅急便」が実写化されると聞いた時、まず心に浮かんだのは「無茶なことをする」という事。しかし、百聞は一見に如かず。初日に映画館に行ってきました。アニメ版は絶対に実写化できないような展開が多々あったのですが、今回は実写という事でそういうシーンはカットして逆にアニメでは伝わりにくかったリアルな痛みや、表情で映画を作り上げています。そして私が驚いたのはセット。風車のあるグーチョキパン屋の店内、キキの実家で薬を作るコキリの部屋なんかは最高です。そしてこの映画に思い切り爽やかな息吹を吹き込んでいるのがキキ役の小芝風花ちゃん。みんなが大好きなアニメのキキ役を演じるのはすごいプレッシャーだったと思いますが、風花ちゃん版のキキになってました。とんぼ役は「おしん」の広田亮平君。キキの両親には宮沢りえと筒井道隆。そして驚きのキャラクターはおソノさんを演じる「そして父になる」の尾野真千子。彼女がすごく合ってました!監督はホラー映画の巨匠、清水崇。まさか彼がこんな映画を作れるなんて!!
ハロー!純一  監督 : 石井克人、吉岡篤史、川口花乃子  出演 : 加部亜門、佐々木りお、満島ひかり
 2013年 日本映画
小学生の純一は弱虫な男の子。今日もクラスメイトにカバンを持たされている。メンバーは社長の息子の井田くん、役者の仕事をしているおませな町田君、お調子者の倉本君、そしていつも威張っている中山君。そこに合流してきたのは勝気な女の子の田中さん。彼らは池のほとりで携帯電話を拾った。みんなでいたずらをしていると電話が水の中にポチャリ・・・。電話の持ち主のタカオさんが現れる。失恋したばかりのタカオさんは吹っ切れたと許してくれた。純一には気になる女の子がいる。彼女の名前は前田さん。以前にスケッチの最中、前田さんに借りた消しゴムが今でも返せない。彼らのクラスに教育実習のアンナ先生がやってくる。小学生には刺激が強い服装だし、学校裏でたばこを吸っているし、とても先生には見えない。そんな時、倉本君がお母さんの事で悩んでいる事を知った彼らは、お母さんに元気を出してもらおうとバンド演奏を思いつく。練習場所を探していると、理想通りのガレッジを発見。そこはなんとタカオさんの家だった・・
私評:青春?・・・この映画は小学生以下は(ひとりでも大人がいれば)何人で観に行っても無料!それは子供たちに映画館に来てほしいという製作者の熱い思い。なんなら私が小学生を引き連れて行きます!それとこの映画の見所(?)は成田市が全面バックアップしているところ。ロケ地はすべて成田です。しかも、純一たちが通う学校の校長役は成田市の小泉市長でした。(爆)また、そういう絡みがあったと言う事で公開初日に成田で舞台挨拶がありました。私は映画よりそっちが見たくて映画館に行ったのですが、映画もけっこう面白かったですよ。純一役は加部亜門くん。可愛いです。田中さん役の佐々木りおちゃんはなかなかの歌唱力!そしてアンナ先生役は「愛のむきだし」の満島ひかり。今回は役のアンナ先生の名前で主題歌も歌ってます。そして倉本君のお母さんを演じるのは「船を編む」の池脇千鶴。監督は「スマグラー お前の未来を運べ」の石井克人、芳岡篤史、川口花乃子の3人です。


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