今回はあまり期待していなかった伏兵がイチ押し。最高です!
見て良かった・・・
セルラー | 監督:デヴィッド・R・エリス | 出演:キム・ベイシンガー、クリス・エバンス | |
Cellular | 2004年 アメリカ映画 | ||
今週のイチ押し:いつものように平凡な朝を迎えた高校の生物教師のジェシカは、息子をスクールバスに乗せた。家に戻った直後、見ず知らずの男たちが家に侵入してきた。有無を言わさず彼女を連れ出すと、彼女は見知らぬ家の部屋に閉じ込められてしまう。しかも、犯人の一人はご丁寧に部屋の電話をバラバラに壊してしまう。しかし、ジェシカは壊れた電話を繋ぎあわせ、なんとか通信ができるようにした。しかし、電話番号は特定できない。そしてついに繋がった先は、彼女にふられたばかりの脳天気男のライアンの携帯電話だった。最初はまったく信じなかったライアンだったが、ジェシカの必死の説得で警察へと携帯を持参。しかし、彼は自ら動き回る事になってしまう。この携帯が切れたら2度と繋がらなくなってしまう。ライアンは数々の障害に遭遇しながらも、見ず知らずのジェシカを救出するため奔走する・・・ | |||
私評:それなら、もう2度と○○はしないでくれ・・・なんとなく地味〜に宣伝されていて、公開期間も限定だというこの映画。どうしてもテンションが上がらなかったのですが、映画を見始めたらそんなことが嘘のようにぶっ飛んだ。まったく先が読めない展開。ライアンが巻き起こすしっちゃかめっちゃかな事件の数々に大爆笑。そして犯人グループとの緊迫の駆け引き・・・。どこを切っても面白い。1時間40分の中にぎっしりと詰め込まれたエンターテイメント映画の醍醐味を堪能しました。ジェシカ役はオスカー女優のキム・ベイシンガー。昔のようなセクシーな役どころではありませんが、強い母親役を熱演。彼女の演技は素晴らしかった。そしてライアン役はクリス・エヴァンス。彼の事は良く知らなかったのですが、めちゃめちゃ面白い。この映画で彼は私の脳裏に焼きつきました。犯人の一人はジェイソン・ステイサム。前々から、こいつは悪党面だと思っていたのですが、やっぱりピッタリ。今回は極悪人です。そしてブツブツ文句を言いながらも、やる時ぁ〜やるぜ!と見せ場も多いウィリアム・H・メイシー。監督は「デッド・コースター」のデヴィッド・R・エリス。この映画は見ておきましょう!見逃すと損しますよ。 | |||
シャーク・テイル | 監督 :ビボ・バージェロン他 | 声の出演:ウィル・スミス、ジャック・ブラック | |
Sharke Tale | 2004年 アメリカ映画 | ||
クジラ掃除が仕事のオスカーは、いつかセレブになりたいといつも考えていた。そんなある日、彼は凶暴なサメに襲われるが間一髪彼をかわし、サメは事故死。そのニュースは彼が住んでいるリーフシティでは大きく取りざたされオスカーは「シャーク・キラー」の異名をとる。そしてついに彼はセレブの仲間入り。高層マンションのペントハウスと美女を手に入れ毎日がパーティ暮らし。しかし、今度は公衆の面前でサメ退治をすることになってしまう。今さら、あれは事故だったとは言えないオスカーに助け舟を出したのは、気の弱いサメのレニー。オスカーは温和なレニーを使って八百長をしてのけたのだ。オスカーの恋人のアンジ−は事実を公表して、元のオスカーに戻るように懇願する。しかし、そんな時、サメの暗黒街のボスで事故死したサメの父親でもあるドン・リノがオスカーに復讐を誓っていた・・・・ | |||
私評:ボク・・・ベジタリアンなんだ・・・・シュレックを世に送り出し、今までのディズニーの独壇場だったアメリカのアニメ界に新たなくさびを打ったドリームワークスSKGが、新たに作ったアニメがこの作品。相変わらずディズニー映画にはできない、ブラックなギャグ満載で大人が見ても面白い作品になっていました。しかも、主演はマシンガン・トークのウィル・スミスと、爆弾発言連発のジャック・ブラック。このふたりのセリフはアブナ〜イ。そしてふたりに輪を掛けてアブナイのが、セレブな女役のアンジェリーナ・ジョリー。めちゃめちゃ面白かった〜。そして声だけでもすごい重圧感を醸し出すのは、ドン・リノ役のロバート・デ・ニーロ。暗黒街のボス役は彼以外に誰ができるというのか??そしてあの独得な喋り方が、映画の中でもすごく冴えていたレニー・ゼルウィガー。なんて強力な声優陣なんでしょう。ストーリーも納得の作品です。しかし、この映画ですごいのが音楽です。ウィル・スミスのラップはもちろん、ヒップホップ、R&Bなどなど全編楽しい音楽で満載です。これは面白かった!!! | |||
MOKOTO | 監督 : 君塚良一 | 出演:東山紀之、和久井映見、哀川翔 | |
MAKOTO | 2005年 日本映画 | ||
大学の法医学研究所に勤める監察医の白川真言は霊の姿が見える。この世に強い想いを残した霊が彼の前に現れるのだ。彼はその想いを受け止め、彼らの死の真実を突き止めるのが自身の仕事だと思っていた。今日も彼の前に一人の少女が現れた。少女は何を訴えかけているのだろう?そんな彼を支えているのは妻の絵梨だった。疲れて家に帰る真言を彼女は優しく迎え入れた・・。ところが、絵梨も半年前に交通事故で命を落としていたのだ。真言が見ているのは、彼女の霊なのだ。いったい、彼女は何を伝えたがっているのか?他人の死の謎を解いている真言にも、妻の思いは分からなかった。そんなある日、真言は絵梨が生前に別の男と会っていたという事実を知ってしまう・・・・ | |||
私評:こんなこと知りたくはなかった・・・・泣けるホラーという触れ込みに食指が動いた私はさっそくこの映画を見に行きました。映画自体は「泣ける」設定ではなかったが、それぞれのエピソードはすごく面白かった。少女と母親の話、殺された若い女とその父親の話は胸が苦しくなった。しかし、肝心の真言と絵梨の話は「?」は感じが拭いきれなかった・・。主演は少年隊の東山紀之。彼はすごく演技がうまいですね。ちょっと見直してしまった。そして彼の妻役は和久井映見。久々に彼女をスクリーンで観たのですが、清楚で純粋な感じがこの役にピッタリだった。そして真言の親友の刑事役には哀川翔、大学の仕事仲間にベッキーと室井滋。彼らの全てが見事に役になりきっていました。しかし、すごい演技を見せるのが少女の母親役の河合美智子と、殺された若い女の父親役の武田鉄矢。このふたりの演技に一番感動しましたね。題材も役者もすごく良いのですが、映画の締めくくりが私的にはイマイチだったのが残念。監督はこれが初作品になる君塚良一です。 | |||
サスペクト・ゼロ | 監督:E・エリアス・マーヒッジ | 出演:アーロン・エッカート、キャリー・アンモス | |
Suspect Zero | 2004年 アメリカ映画 | ||
ニューメキシコの田舎町に左遷されてきたFBIの捜査官のトム。赴任してきたその日に彼は殺人事件に遭遇する。しかし、その事件は連続殺人事件の始まりだった。そして何の関連も見出せない2つの殺人事件がさらに起こる。唯一、彼らの共通点は死体に不思議なマークが残されていたこと。そして彼の元に元のFBI支局からフランという女性が派遣される。彼女はトムの元恋人でもあった。犯人を追うトムの元に、不思議なファックスとスケッチが送られてくる。これは何かのメッセージなのか?捜査線上にひとりの男が浮上する。彼は元FBI捜査官のオライアンという男。オライアンを追ううちに、被害者たちの恐るべき共通点が見えてくる。それはオライアンがかつて加担していた国家的なプロジェクト「イカロス計画」が端を発していた・・・・ | |||
私評:たのむ!俺を止めてくれ。俺を殺してくれ!!・・・サスペクト・ゼロとは特定の犯行パターンを持たず、捜査線上に浮上しない究極の連続殺人犯のことらしい・・。今回の作品の場合、連続殺人事件の犯人の意外な共通点が犯行の動機になっている。それらを、映画を見ながら謎解きしようとしても答えは見出せないでしょう。しかし、映画の後半でその事実が明らかになったとき、思わず「なるほど」と唸ってしまった。物語の演出はけっこうダラダラしているのですが、その辺りは一流の役者たちが見事にカバーしていました。主演のトムはアーロン・エッカート。誠実そうな彼を苦悩する捜査官を見事に演じきりました。そして(どうしても「マトリックス」のトリニティに見えちゃう)キャリー・アン・モスが彼を助けるフラン役を好演。そしてすごい迫力で、謎の男を演じるベン・キングスレイがまたしても新たなキャラクターを生み出しています。ちょっと分かりづらい展開ではありますが、ラストの締めが素晴らしかった。監督は「シャドウ・オブ・ヴァンパイア」のE・エリアス・マーヒッジ。どうりでじっくりの演出な訳だ・・。でも、テンポって大切だよね・・。 | |||