2005/2/13

とりあえず、今週は3作品+「呪怨」で終了。
イチ押しは、やっぱりこの映画。久々に極上のサスペンスアクション映画を観ました。

ボーン・スプレマシー  監督:ポール・グリーングラス  出演:マット・デイモン、フランカ・ポテンテ
The Bourne Spuremacy  2004年 アメリカ映画
今週のイチ押し:記憶をなくした元CIAの特殊工作員ジェイソン・ボーンは、恋人のマリーとひと目をはばかるかのようにインドの小さな町で暮らしていた。しかし、彼は毎夜悪夢にうなされていた。そんな彼の平静を打ち破る事件が起こる。ベルリンで"ある秘密ファイル"と現金の受け渡しが行われていたのだ。CIAが厳重に見張りを立てていたにもかかわらず、何者かによって容疑者は殺され、ファイルと現金の両方が奪われてしまう。しかも、その現場に残されていたのは、なんとジェイソンの指紋だった。その犯人は単身インドに渡りジェイソンの暗殺を企てる。犯人はジェイソンを殺し損ねるが、代わりにマリーが殺されてしまう。怒りに震え復讐を誓ったジェイソンは動き始める。一方、CIAのパメラは現場に残されていた指紋が、トップシークレットの人材で「レッド・ストーン作戦」の真意を知る。ボーンは自ら逮捕され、事件の経緯を探ると脱走を図る。そして次はCIAに近づき、事件の核心を探ろうとするが、その時彼の記憶のいち部が甦り、この事件と関連していることが明らかになる・・・
私評:あなたの本当の名前は・・・・「ボーン・アイデンティティ」から2年。早くもシリーズの続編が作られた。今回の映画はアクションシーンもさることながら、頭脳戦も思い切り楽しめます。次々とやってくる追っ手をかわしながら、事件の核に近づく展開の小気味良さ。そして数々の小道具&仕掛けが本当に面白い。あっという間の2時間でした。アクションシーンでは、ラストのロシアでのカーチェイスがすごかった。久々に興奮しました。主演はマット・デイモン。彼はこの映画のために体を鍛え、まさにジェイソン・ボーンになりきっていました。元々インテリの彼だから、頭脳戦はお手の物??前作に引き続きマリー役は「ラン・ローラ・ラン」のフランカ・ポテンテ。最近、彼女を見ていなかったので健在振りを見られて嬉しかったです。そしてCIAの敏腕女性所員パメラを演じるのは「きみに読む物語」でちょっと憎らしい母親を演じたジョアン・アレン、ロシアの殺し屋役は「LOTR」ローハンの戦士を演じたカール・アーバン。髪の毛が短かったので、パンフレットを見るまで気付かなかった・・。監督は「ヴァージン・フライト」のポール・グリーングラスです。 
ザ・キーパー 監禁  監督 :ポール・リンチ  出演:デニス・ホッパー、アーシア・アルジェント
The Keeper  2003年 カナダ・イギリス映画
ストリッパーのジーナは仕事を終え、BFとモーテルに入った。すると、突然黒ずくめの男がやってきてBFを刺殺。ジーナも危うく襲われそうになったが間一髪、朝の新聞配達の男に救われた。ジーナは警察で取調べを受けたあと、この町を出ることを決心する。そんな彼女に声を掛けてきたのは警部補のクレブス。彼女をバス停まで送ると自分の車に乗せた。しかし、彼の目論見は別にあったのだ。彼は薬で彼女を眠らせると自宅の地下の牢に閉じ込めてしまう。人里は慣れていて、しかも完全防音のこの部屋で彼女の悲鳴はかき消されていく。クレブスはジーナが過去に売春、麻薬、暴行などの罪があることを知り、「良い人間」になるための調教をしようというのだ。手も足も出ないジーナは彼に従うしかなかった。そして数ヶ月が過ぎていった。クレブスはボランティアで人形劇をしていて、それが子供たちには大ウケ。そんな彼に目を付けたのがTVプロデューサーのルーシーだった。彼の仕事だけでなく、彼自身にも魅力を感じたルーシーは執拗にクレブスに迫るのだが・・・・・・・
私評:良い子にしていれば、ポイントをやる。ポイントが溜まったら・・・・美しい女を監禁して調教するという映画は、けっこうたくさんありますよね。中でも名作はテレンス・スタンプの「コレクター」。「ザ・キーパー」もこの映画の流れを汲んだ作品と言っていいかも知れませんが、今回のデニス・ホッパー演じるクレブスはちょっと監禁の目的が違う。金のためでもなく、セックスのためでもない。このアバズレ女を良い人になるよう"調教"するのが目的なのだ。尋常ではない事に違いはないのですが、それだけに突破口を見出し難いサイコなのです。そんな怪しい男をあのデニス・ホッパーが演じているというのが、嬉しいじゃないですか!しかも、彼は人形劇で(この人形劇というのが笑える)子供たちのヒーロー。まさに表と裏ではまったく違う顔を持っているのです。そして監禁されるアバズレがアーシア・アルジェント。彼女も私生活でもかなりアバズレみたいですからね〜。この役に全然違和感がなかったです。ルーシー役は「バイオレント・サタデー」でデニス・ホッパーの奥さん役を演じたヘレン・シェイバー。そしてジーナの失踪事件を追う警官に「最終絶叫計画」のロックリン・マンロー。監督は「プロムナイト」のポール・リンチです。 
アレキサンダー  監督 : オリバー・ストーン  出演:コリン・ファレル、アンジェリーナ・ジョリー
Alexander  2004年 アメリカ映画
紀元前4世紀、かつて勢力を誇ったギリシアは衰退の一途を辿っていた。替わって一帯を制覇したのはペルシア帝国。しかし、そこに新たに頭角を現したのはマケドニアの王フィリッポスだった。無学で品のないフィリッポスは屈強の羊飼いを集めて軍を作ったのだ。彼と西国の出身の妻オリンピアスの間に生まれたのが、アレキサンダーだった。オリンピアスは息子に異常なまでの愛情を注ぎ込むのだった。10代のアレキサンダーの心の支えは多くの友人たちだった。アレキサンダーはこの頃から才能を遺憾なく発揮し、周囲の注目を集めた。しかし、父のフィリッポスは正当なマケドニアの血統の妻を娶り、彼女はすでに妊娠していた。王位継承を危ぶんだオリンピアスはある決意を・・。フィリッポスが暗殺され、王位は突然アレキサンダーに譲渡された。そして父親も、そしてヘラクレスでさえ成しえなかった西アジアの制圧に成功する。24歳の若さでエジプトの王にまで上り詰めた。しかし、その影で数々の戦いがあり、多くの犠牲が強いられた・・・・
私評:あなたはゼウスの子なのよ・・・アレキサンダー大王という名前と、彼がわずか10年でエジプト、ヨーロッパ、西アジアを統制したという話は世界史で教わったが、実際の彼のストーリーに触れるのは今回が初めて。しかし、彼自身の偉業もさることながら、彼の父親であるフィリッポス王の存在はかなり重要だと思った。アレキサンダーが20歳で王になれたのは彼の力ではない。父親であるフィリッポスが王であったことと、そして母親のオリンピアスが巧妙に罠をめぐらせたため。しかし、その後の西アジアの征伐は奇蹟のような戦いばかりだ。この映画はそういったアレキサンダーの伝説を片っ端から描いている。それだけ逸話が多いのは伝説の英雄の勲章ではあるのだが、あまりに多すぎる。監督のオリバー・ストーンは子供の頃からアレキサンダーに惚れこんでいたようで、その取り組み方は分かるのですが、あまりにも講釈が多すぎて疲れてしまった。この作品の語り部であるエジプトのプレトマイオス王(アンソニー・ホプキンス)が教科書を読み上げるかのように延々と語り続けます。そしてアレキサンダーも己の心のうちを喋り捲り・・。体調が良くなかったら寝ていたかもしれません・・。しかし、バトルのシーンはすごい迫力。中でも、かの有名なガウガメラの戦いはすごかった。そしてジャングルの中で象を操る軍との戦いも壮絶でした。アレキサンダーに扮するのはコリン・ファレル。彼はすごく良かった。アクションシーンも自ら挑んでいるし、若き王の数々の葛藤を見事に演じています。フィリッポス王はヴァル・キルマー。彼の演技も鬼気迫るものがあります。オリンピアス役は、最高のキャスティングだったアンジェリーナ・ジョリー。その他にもジャレッド・レト、ジョナサン・リース・マイヤーズ、ロザリオ・ドーソンという豪華な顔ぶれ。監督は「プラトーン」のオリバー・ストーン。


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