2016/2/7 その2 

やっぱり溜まってしまうレビュー。今回も3週間分です。
その2です。

残穢 ~住んではいけない部屋~  監督: 中村義洋  出演 : 竹内結子、橋本愛
 2015年 日本映画
今回のイチ押し:ホラー小説家である「私」のもとに届いた一通の手紙。相手は「久保さん」という女子大生で、彼女が住むマンションの部屋の中で妙な音がするというのだ。和室から聞こえる畳を擦る音・・。曰く付きの部屋ではないか?と疑うがその部屋では死者は出ていないという。実は同じマンションの違う部屋でも同じ現象が起きているが、すべての部屋ではない。しかも、久保さんの隣に越してきた家族は謎のいたずら電話に悩み、家を出ていく。実はそれらの現象はマンションが建つ前に起因していた。そしてそれらを調べて行くと、代々その地に住んでいた家族の悲劇が浮き彫りになっていく。事件を遡って調べていくと日本各地で起きている不可思議な現象のルーツが明らかになっていく・
私評:繋がったな・・・・怖い!久々にホラー映画を観ながらドキドキしました。昨今の音や映像で驚かすシーンはなく、淡々とした展開で怖さがジワリと沁みてくる。そして後を引くようなシチュエーションの描き方が秀逸です。それにしても自分住んでいる場所の過去を遡って調べたら何が出てくるか分からない。私の家だって祖父が購入した物なので、それ以前は不明。時々、井戸に向かって犬が吠えてるし・・・。こんな風にどこの家でも起こるのではないか?と思わせる演出が怖いです。主演は「チームバチスタの栄光」の竹内結子と「寄生獣」「Little Forest」の橋本愛。このふたりが本当に素敵な演技を見せます。その他、佐々木蔵之介、坂口健太郎、滝藤賢一。他にも渋い役者が揃っています。監督は「予告犯」「白ゆき姫殺人事件」の中村義洋。
信長協奏曲  監督 : 松山博昭  出演 :小栗旬、山田孝之、柴咲コウ
 2015年 日本映画
今回のイチ押し:戦国時代にタイムスリップしてしまった高校生のサブローは偶然、織田信長と遭遇。なんとふたりは瓜二つだった。信長は自分の身分をサブローに託すことにした。信長になりすましたサブローは戦国の世でメキメキと頭角を現し、家臣たち、そして信長の妻の帰朝からも信頼を得ていく。しかし、サブローが信長を演じている事を知った羽柴秀吉はある謀略を進めていた。実は本当の信長はその顔を頭巾で隠し、明智光秀として信長のそばにいたのだ。秀吉は幼少時に信長によって村を焼き払われ、家族を惨殺された過去があり、信長に対してひとかたならぬ恨みを抱いていたのだ。秀吉はサブロー、信長とも亡き者として天下取りを企んでいたのだ。そしてサブローはある用事で本能寺へと赴くことに・・
私評:俺、死ぬの??・・・TVシリーズもコミックも読んでいなかったのでいきなり映画に入れるかどうかが心配だったのですが、映画の最初にTV版のダイジェストがあり、すんなりと物語に溶け込めました。しかし、この作品は面白い。歴史上の人物とサブローの絡みがとても緻密に、そして無理なく描かれているので、もしかしたら本当にこんな展開だったのかも??と思えるほど。思い切り笑えて、ドキドキできて、しかも感動できるという一粒で何度も美味しい作品です。おススメ!主演でサブロー、信長の二役を演じるのは「岳」「宇宙兄弟」「ルパン三世」の小栗旬。彼はアニメキャラにうまくはまりますね。帰朝役は「喰い女」「青天の霹靂」の柴咲コウ、秀吉役は「モンスターズ」の山田孝之。その他、向井理、藤ヶ谷太輔、水原希子、高嶋政伸などなど。監督は「ライアーゲーム」の松山博昭。
ザ・ウォーク  監督 : ロバート・ゼメキス  出演 : ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングスレイ
The Walk  2015年 アメリカ映画
1970年代。パリで大道芸人をしていたフィリップは誰も挑戦をした事がないとんでもない事を探していた。綱渡りで小銭を稼いでいたフィリップの目に飛び込んできたのはNYに間もなく完成するワールド・トレード・センタービルの新聞記事。彼はこの二つのビルの間にロープを張り、渡る事を決意する。その日からフィリップ、そして恋人のルディ、サーカスでフィリップに綱渡りの秘儀を叩きこんだアニー、そしてフィリップの挑戦に惹かれて協力を申し出たジャン・フィリップらと着々と準備を進めていく。しかし、一番の問題は二つのビルの間にいかにしてロープを張るかだった。しかも、チャンスは建設中のこの時期以外にはない。すべてが時間との闘いだ。そしてついに決行の日が訪れる・・
私評:命綱は絶対につけない・・これは実話です。今はなきワールド・トレード・センタービルにロープをかけて歩いて渡るなんて高所恐怖症の私には想像を絶する世界。そのシーンだけだったら、私のタマを縮み上がらせるだけの映画なのですが、そこに持っていくまでの展開がとにかく面白い。しかも、(何度も言いますが)実話と言うのがすごい。クライマックスの綱渡りのシーンは怖かったです。しかも、フィリップは何度も往復して、あんな事やこんな事までするんです。もう勘弁してくれ!って感じでした。主演は「ドン・ジョン」「50/50」のジョセフ・ゴードン=レヴィット。彼の良い俳優です。アニー役は「ガンジー」のベン・キングスレイ、ルディ役は「ムード・インディアゴ」のシャルロット・ルボン(彼女ってウィノナ・ライダーに似てると思うのですが・・・)。監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ 一期一会」のロバート・ゼメキス。さすが巨匠。外しません!
さらば あぶない刑事  監督 : 村川透  出演 : 舘ひろし、柴田恭平、吉川晃司
 2016年 日本映画
長きに渡ってヨコハマの平和を守ってきた鷹山と大下のふたりの刑事。そんなふたりも齢を重ねついにあと5日で定年を迎える。彼らの後輩(今は上司)の町田はそんなふたりが何かをしでかすのではないかと心配でならない。ふたりは今日も銀星会を追い拳銃、麻薬の取引現場で騒動を起こしていた。そんな彼らの前に南米からやってきたマフィアが立ち塞がる。彼らは銀星会、そして中国マフィアを従え危険なドラッグを流通させようとしていたのだ。鷹山と大下は彼らの行動を見抜き、密輸されてきたドラッグを確保するがすぐに奪い返されてしまう。しかも、銃撃戦の最中で鷹山の愛する女、夏海が命を落としてしまう。悲観に暮れる鷹山を残し大下は単独でマフィアのアジトに向かうが・・
私評:ダンディ鷹山とセクシー大下です・・・このシリーズも30周年。TV版からずっとタイムリーに見てきた私は、時の早さを感じずにはいられません。(ちびまる子のレビューにも同じことを書いたな~・・)しかし、恐ろしいのは主演のふたりの若々しさ。アクションシーンはもちろんですが、軽妙な会話やコミカルな芝居などにジジ臭さを微塵も感じさせない。しかも、ふたりとも昔からシルエットが変わっていない!私も努力しないと・・・。そしてレギュラーメンバーの相変わらずの芝居も笑えますよ~。警察を引退したメンバーなんか最高です。鷹山役は舘ひろし、大下役は柴田恭兵。ただ一言・・最高!!今回の宿敵カルロス役は「るろうに剣心」の吉川晃司。彼がまた、カッコいい!鷹山の恋人の夏海役はブレイク中の菜々緒。その他、浅野温子、仲村トオル、木の実ナナなどなど。監督はこのシリーズにはやっぱりこの人、「蘇る金狼」の村川透。


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