すっかり溜めこんだレビューの大放出です(笑)
まずは、ケビン・コスナー主演のホラーがイチ押しです
ネスト | 監督:ルイス・ベルデホ | 出演:ケビン・コスナー、イバナ・バケロ | |||
The New Daughter | 2009年 アメリカ映画 | ||||
今週のイチ押し:作家のジョンは妻と別れ、娘のルイッサ、息子のサムと一緒に田舎町へと越してきた。大きな森に囲まれたその屋敷での最初の日、ルイッサの部屋まで泥だらけの足跡があった。弟のサムと家の外を探検していたルイッサは小さな古墳のようなものを発見し、興味を抱く。しかし、その時からルイッサに変化が起こる。泥だらけになって帰ってきたルイッサの手には不気味なワラ人形が抱かれていたのだ。ジョンは庭の古墳に不審を抱き、専門家に調査を依頼する。また、この家ではかつて住人が不思議な事件に巻き込まれていた事を突き止める。元の住人の男を訪ねたジョンは、彼の口からとんでもない事実を聞かされる・・ | |||||
私評:ジャーキーを女は食べないか・・。特に夕食には・・・ケビン・コスナーが初めて挑んだホラー映画というのが売りになっていますが、これはけっこうしっかりした映画。最近、流行りの血飛沫映画とは一線を画し、残酷なシーンは極力排除されている。それゆえ、森から聞こえる不気味な声や陰からすすっと現れる不気味な生物など、演出が実にうまい。そしてけっこう怖いんです。映画の最初の方で、屋根に現れる不気味な生物なんか、かなり怖かったです。映画のオチも今までにない、なんとも遣る瀬無い気持ちにさせられる展開。そしてラストも・・??主演はすっかりおじいちゃんになった「ダンス・ウィズ・ウルブス」のケビン・コスナー。ルイッサ役は「パンズ・ラビリンス」で注目された美少女イバナ・バケロ。そして息子役は「チャンジリング」でアンジーの息子を演じたガトリン・グリフィス。監督は「REC」の脚本家のルイス・ベルデホ。 | |||||
犬とあなたの物語 いぬのえいが | 監督:長崎俊一 他 | 出演:松嶋菜々子、大森南朋、北乃きい | |||
2011年 日本映画 | |||||
一郎は少年時代に飼っていた柴犬のジローが車に轢かれ死んでしまって以来、すっかり犬嫌いになっていた。ところが、彼の妻の美里は「自分が世話をするからと」強引にラブラドールのラッキーを引き取ってしまう。在宅勤務の一郎とラッキーは少しずつ距離を縮めていく。そんなある日、一郎の体に異常が起こる。彼は若年性アルツハイマーに冒されてしまったのだ・・・。誘拐事件が発生!主任警部の渡辺と部下たちは犬を抱いた少女の写真を渡される。しかし、次の瞬間彼らは我が目を疑った。なんと目の前に写真の少女がいるではないか!誘拐されたのは少女ではなく、写真の中で彼女が抱いていた犬だった。呆れて撤収を始める部下たちを渡辺は一蹴する・・・息子の結婚式に出席している美知代。しかし、彼女は家に置いてきた愛犬のキスチョコの事が気になって、披露宴どころではない。美知代の心配はどんどん膨らんでいく・・・・ | |||||
私評:犬は大事な家族だ!!!・・・犬好きには本当にたまらない映画です。なんたって超可愛いわんこ達が続々と登場するんです。映画を観ている間中、我が家の一員のトムの事を考えていました。やっぱり、うちの子が一番かわいい!!親バカモード炸裂です。この映画はいくつかのエピソードが詰まったオムニバス。しかし、私個人的には1作目の「いぬのえいが」にはちょっと及びませんでした。一番好きなエピソードは最初の「あきら」です。ウエイトレスに見つけられた中尾彬が気取ってカフェでお茶をしていると、隣の席に犬を連れた女性が現れる。しかも、犬の名前が「あきら」。女性が犬を叱るたびにどんどん表情が変わっていく中尾彬が最高に可笑しかったです。そして最後の話に登場する芦田愛菜ちゃんが可愛い~!!その他、大森南朋、松嶋菜々子、内野聖陽、高畑淳子、北乃きいなどなど。監督はそれぞれのショート作品にひとりずついます。「西の魔女が死んだ」の長崎俊一を筆頭に若手監督が全部で6名。彼らの個性も光っています! | |||||
グリーン・ホーネット | 監督 :ミシェル・ゴンドリー | 出演:セス・ローゲン、ジョイ・チョウ | |||
The Green Hornet | 2010年 アメリカ映画 | ||||
巨大新聞社デイリー・センチネル。その経営者のジェームズ・リードが莫大な遺産と新聞社を遺して謎の死を遂げた。ジェームズの遺産はすべて息子のブリットが相続するが、ブリットはパーティ三昧の放蕩息子だった。そんなある日、ブリットが毎朝楽しみにしているおいしいカプチーノがいつもと違う!実は父親の使用人だったカトーが、独自に開発したカプチーノマシンを駆使して毎朝作っていたのだが、彼が解雇されていたのだ。カトーを連れ戻したブリットはさらにカトーの驚くべき発明の才能に度肝を抜かれる。ブリットは今までの無意味な生活とおサラバして、カトーと一緒に犯罪者と戦う事を決意する。そして彼らは犯罪者に近づくため自らを犯罪者に見せかける事にした。こうしてブリットは正義のヒーロー、グリーン・ホーネットとして生まれ変わったのだ!カトーが作り出した様々な発明品を駆使し、彼らは町へと繰り出した・・・・ | |||||
私評:この町を救ってヒーローになろう!・・・正直言って、ほとんど食指が動かなかったこの映画。しかし、なんとなく見てみようかなと思ったのは、監督が「エターナル・サンシャイン」のミシェル・ゴンドリーだったから。そんな彼がどんなアクション映画を作るのか!?この映画を観て一番びっくりしたのが3Dの技術です。3Dの良さを引き出し、みごとにアクション映画とマッチさせています。まあ、映画の内容はそれほど声を大にして「面白い!!」って訳ではないのですが、最後まで怒涛のアクションシーン満載で、とにかく破壊の限りを見せつけます。いかにもハリウッド映画っていう感じですね。主演は「40歳の童貞男」のセス・ローゲン。私はどうも苦手な役者です。カトー役は「イニシャルD」のジェイ・チョウ。しかし、カトーという日本人の名前なのにTV版はブルース・リー、映画はジェイ・チョウ。日本人はなぜ出てこない??セクシーで聡明な秘書役は「ナイト&デイ」のキャメロン・ディアス。そして憎らしいロシアンマフィアを演じるのは「イングロリアス・バスターズ」でオスカーを獲ったクリストフ・ヴァルツ。あまりヒットはしていないようですね・・ | |||||
シチリア!シチリア! | 監督 :ジュゼッペ・トルナトーレ | 出演 : フランチェスコ・シャンナ、マーガレット・マデ | |||
BAARIA | 2009年 イタリア映画 | ||||
1930年代イタリアのシチリアにあるバーリアと言う町が舞台。暑くて埃っぽいこの町でチッコとその家族は貧乏ながらも笑顔で暮らしていた。チッコの息子のペッピーノは学校にも行けず、家族のためにヤギ飼いを手伝っている。彼の1ケ月の賃金はチーズ3個だった。そんな彼が夢中になったのが映画だった。やがて第2次世界大戦がはじまり、国内にファシズムの嵐が吹き荒れるが、やがて終戦となりアメリカ兵がこの地に上陸し、今度は社会主義が叫ばれる。そんな社会背景はペッピーノに多大なる影響を及ぼした。青年になった彼は共産党の政治活動に加わる。長年に渡り貧しい生活をしてきた彼にとって社会主義こそが、世界を平等に導くと信じていた。そんな時、彼は恋に落ちる。黒髪がとても似合う町の娘マンニーナだ。彼女の家族は共産党員のペッピーノを拒絶するが、ペッピーノとマンニーノは駆け落ちをして思いを貫いた。そして子宝にも恵まれたペッピーノはついに50代を迎える・・・・ | |||||
私評:「これアメリカ映画なのにイタリア語だぞ!」「スピーカーがイタリア製なんだよ」・・・・ニューシネマ・パラダイスのジュゼッペ・トルナトーレが、愛する母国イタリアの田舎町を舞台に激動の歴史を一気に見せてくれます。映画の冒頭でタバコを買いに走らされる少年がいるのですが、彼が映画の最後にも登場。つまり、50年の歴史なんて、もしかしたタバコを買いに行く時間と変わらないくらい早いんだという表現なんでしょうね。私の人生も振り返ってみれば、ここまで本当に早かったです。人生は本当に山あり谷あり。だけど、そのすべてが人生の糧であるのです。しかし、この映画はすごく細かいエピソードがてんこ盛り。最初は理由が分からなかったのですが、自分の人生のエピソードを思い出した時、まさにこの映画みたいなんですね。主演はフランチェスコ・シャンナ、そして彼の妻役はマーガレット・マデ(美しいです)。そして映画の途中でモニカ・ベルッチそっくりの人を発見したのですが、やはり本人でした。しかも、あんなシーンで、あんな事をされて・・・(謎)そしてこの監督の作品に欠かせないのが、エンニオ・モリコーネの音楽。素晴らしかったです・・。 | |||||
デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~ | 監督 :トッド・フィリップス | 出演 :ザック・ガリフィアナキス、ロバート・ダウニーJr | |||
Due Date | 2010年 アメリカ映画 | ||||
ピーターは妻の初めての出産に立ち会うべく、空港に向かっていた。彼の車のドアに車をぶつけてきたのはイーサンと名乗る男。ピーターは嫌な予感を抱いていた。飛行機に乗り込んだピーターの後ろの席にはなんと、またしてもイーサンが!ふたりは会話でテロリストに間違われたふたりとも飛行機から降ろされてしまう。財布と身分証を飛行機に残してきてしまったピーターは金もなければレンタカーも借りられない。そんな彼に声を掛けてきたのは、レンタカーに乗ったイーサンだった。他に選択肢がないピーターは渋々彼の車に乗り込んだ。こうしてピーターにとって最悪のアメリカ横断の旅が始まった・・・・ | |||||
私評:明日電話してくれる・・・私の大好きな「ハングオーバー」のスタッフが、ふたたび笑いの限界に挑んだ超おバカムービーです。バカです。下ネタ満載です。そしてちょっとだけホロリとさせます。こういう映画をニヤニヤ笑いながら見れるって、自分自身が幸せな証拠かもしれません。映画の冒頭で空港の接触事故が起こってから、エンドクレジットまでとにかく突っ走り続けます。そして頑ななまでに笑いをとろうとする姿勢が、これだけのヒットを産むんですね。しかも、今回はコメディ映画大好きな名優ロバート・ダウニーJr.まで引き込んでいるのですから気合が入っています。しかし、そんな彼をこれでもか!と言うくらい引きずりまわし、不幸のどん底に陥れるのが「ハングオーバー」でもトラブルメーカーを演じたザック・ガリフィアナキス。ピーターの奥さん役は「M:I:Ⅲ」のミシェル・モナハン、イーサンに「葉っぱ」を売るのは「ローラーガールズ・ダイアリー」で復活したジュリエット・ルイス、そしてピーターの友人でライバル(?)は「レイ」のジェイミー・フォックス。どうです、この面子。しかし、いちばん私を笑わせてくれたのはフレンチブルドッグのサニー。まさかのオ○ニーのシーンは大爆笑でした。監督はトッド・フィリップス。 | |||||