今回のイチ押しは少年時代のノスタルジー、そして夢と憧れ。
こんな素敵な話に出会えて幸せです。そしてもう一本は
大好きなホラー映画の続編。
テラビシアにかける橋 | 監督:ガボア・クスポ | 出演:ジョシュ・ハッチャーソン、アナソフィア・ロブ | |
Bridge to Terabithia | 2007年 アメリカ映画 | ||
今週のイチ押し:11歳の少年、ジェスは貧しい家に育ち典型的な苛められっ子になっていた。また、彼は妥協することにも慣れはじめていた。彼の唯一のなぐさめは大好きな絵をスケッチブックに描くことだった。そんなある日、ジェスは校内の短距離レースで1位を狙っていた。そんな彼の隣を風のように走り、抜き去っていったのは風変わりな転校生の女の子レスリーだった。裕福な芸術家夫妻のひとり娘のレスリーの家はジェスの家の隣だった。しかし、田舎町では浮いて見えるレスリーとジェスが仲良くなるのに時間は掛からなかった。自由な発想をするレスリーにジェスは次第に惹かれていく。そして小川を越えた森の中でツリーハウスを見つけたふたりは、そこに空想の国「テラビシア」を創りあげた。そこでふたりは王と王女として君臨し、さまざまな冒険をしていく。しかし、突然の悲劇が二人を襲う・・ | |||
私評:先生、今度はレスリーも美術館に誘ってあげて・・・予告編のイメージやビジュアルから、私は冒険ファンタジーだと思っていたのですが、実はとってもピュアな子供たちの友情、そして生命の尊さを描いた作品でした。こういう映画をまさに、この映画の子供たちと同じ年齢の時に見れたら、どんなに良かっただろう・・。テラビシアでのドキドキワクワクの大冒険。きれいな先生への仄かな恋心。そして大好きな友達とのかけがえのない楽しい時間・・・。まさに少年時代だからこそ味わえる至極の時間が私の心の中を吹き抜けていった。そして残された爽やかな感動。あまりに悲しい別れは号泣・・。たかだか95分の映画の中にこんなにたくさんの感動が詰め込まれています。ジェス役は「ザスーラ」のお兄ちゃん役が印象的だったジョシュ・ハッチャーソン。レスリー役は「チャーリとチョコレート工場」「リーピング」でしっかり私の脳裏に名前が刻まれたアナソフィア・ロブちゃん。ジェスの父親役は「ターミネーター2」T―1000のロバート・パトリック。監督は「ラグラッツ・ムービー」のガボア・クスポ。 | |||
28週後... | 監督 : ファン・カルロス・フレスナディージョ | 出演:キム・アジュン、チュ・ジンモ | |
28 Weeks Later | 2007年 アメリカ映画 | ||
今週のイチ押し:レイジ・ウィルスがロンドンで猛威を振るう中、ドンと妻のアリスは4人の男女と山荘に立てこもっていた。しかし、平和は長くは続かず感染者たちが襲い掛かる。そしてアリスの周りに感染者の群れが・・。ドンに助けを求めるアリス。・・しかし、ドンは彼女を見捨てひとり脱出を果たした。やがて、イギリスはアメリカの監視下に置かれ、発症から24週後には復興計画が開始された。厳重な監視下で海外からの帰国者の受け入れも始まった。そんな中でタミーとアンディの姉弟もロンドンに戻ってきた。彼らはドンの子供たちだった。ドンは子供たちに母親は死んだと伝えた。そこでの生活に馴染めないタミーとアンディは監視をくぐり、彼らが住んでいた家を目指した。しかし、そこにいたのはまぎれもない、彼らの母アリスだった・・ |
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私評:コードレッド発動!・・・ダニー・ボイル監督の「28日後・・・」はすごい映画だった。そしてホラー映画の名作でもあるのです。その続編がどのような作品になるのか?これがまた、素晴らしい映画だった。もちろん、目を真っ赤にして全速力で追いかけくる感染者も怖いのですが、この映画では家族が「向こう側」に行ってしまった時の恐怖が描かれていた。そして残酷描写も半端じゃないです。特にすごかったのはヘリコプターでの虐殺シーン・・・。どんな映像かは、敢えてここには書きません。物語は2転3転して驚愕のラストへと全速力で疾走していきます。その間、私はスクリーンから目を離すことができませんでした・・。ドン役は「フル・モンティ」のロバート・カーライル。アリス役は「ブレイブハート」のキャサリン・マコーマック。タミー役は「Vフォー・ヴェンデッタ」のイモージェン・ブーツ・監督はダニー・ボイルも推す「10億分の1の男」のファン・カルロス・フレスナディージョ。 | |||
Mr.ビーン カンヌで大迷惑?! | 監督:スティーブ・ベンデラック | 出演:ローワン・アトキンソン、ウィレム・デフォー | |
Mr. Bean's Holiday | 2007年 イギリス映画 | ||
1 | 教会のくじ引きでなんと南フランスの旅行をゲットしたビーン。オマケについていたビデオカメラを回しながら颯爽とパリ・リヨンまで到着。自分の雄姿をカメラに納めてくれとビーンが依頼したのはロシア人監督のエミール。しかし、エミールは息子のステパンを列車内に残したままプラットホームに置き去りにされてしまう。責任を感じたビーンはステパンに近寄るが、彼はロシア語しか話せない。次の駅で降りてエミールの到着を待つが、なんと次の列車はその駅を通過。次の列車に乗ったビーンとステパンだったが、ビーンは前の駅の公衆電話に財布と切符を置き忘れ、列車がから放り出されてしまう。ビーンはステパンをカンヌに届けるため努力するが、どれも空回りばかり。しかし、ふたりの間には友情が芽生え始める。ところがビーンはステパンの誘拐犯として指名手配されてしまう・・・・ | ||
私評:ウイー!ノン!!グラシャ〜ス!・・・Mr.ビーンが10年ぶりにスクリーンに帰ってきた。正直言って、前作はいまいちな感もあったのですが、今回の作品は面白かったです!ビーンって台詞がほとんどないので、動きで笑わせるんですよね〜。お笑い好きな甥っ子と一緒に見に行ったもんで、ふたりで大爆笑の連続。いや〜、本当に面白かったです。なんだか災難続きのビーンが、マイペースで突き進んでいく姿を見ていたら、日ごろの憂さも吹っ飛んでしまいました。そしてちょっと感動があるところは、やぱり映画用の作品だからでしょうね〜。ビーンを演じるのはもちろんローワン・アトキンソン。彼については語る必要はないでしょう。ナルシストの映画監督役で登場するのはウィレム・デフォー。そしてパリのレストランのウエイター役で「髪結いの亭主」のジャン・ロシュフォールが登場します。ヒロインは「恋愛睡眠のすすめ」のエマ・ドゥ・コーヌ。彼女も私の好きなタイプです・・監督はスティーブ・ベンデラック。 | |||
人のセックスを笑うな | 監督:井口奈己 | 出演:永作博美、松山ケンイチ、蒼井優 | |
Don't Laugh at my Romance | 2007年 日本映画 | ||
・美術学校に通う19歳の磯貝みるめは友人と谷中にトラックで移動中に裸足で全力疾走している女を発見する。彼女は終電を逃したという。彼女との出会いは強烈なインパクトだった。実は彼女はみるめの大学の新任のリトグラフの講師・ユリだった。彼女のなんとも言えない不思議な空気に心臓を打ち抜かれたみるめは、彼女のアトリエに連れて行かれ、されるがままに服を全部脱がされ、あっという間に関係をもってしまう。それ以来、みるめは20歳も年上のユリにすっかり骨抜きにされて、2人で過ごす濃密な時間にのめり込むが、掴みどころのないユリには振り回されっぱなし。しかも、彼女には夫がいることが発覚する・・・・ | |||
私評:だって触ってみたかったんだも〜ん・・・ちょっとドキッとするタイトルに誘われて、映画館に足を運びました。(笑)39歳の女と19歳の男の恋愛!!活字で見るとちょっとあり得ないような気もしますが、39歳でも女が永作博美なら当然のようにあり得ると思えたのは私だけでしょうか?しかも、彼女の自由気ままでふわふわした感じは、昔の私がすぐに好きになるタイプ。そんな彼女に振り回され続ける松山ケンイチ演じる大学生は、そのころの私を見ているようでなんだか他人事じゃなかったです。(笑)そしてそんな彼らのやり取りをすごい長廻しのワン・ショットで撮っていく。台詞もけっこうアドリブが多いのでは??しかし、その演出が130分も続くと、さすがに飽きてくる。もうちょっとすっきりさせてくれれば、もっと良い評価をできるのに残念です。共演は蒼井優、忍成修吾、あがた森魚、温水洋一。監督は「犬猫」の井口奈己。余談ですが、私は永作博美タイプの顔が好きです・・例えばフジテレビの西山アナとか・・。いわゆるカエル顔。 | |||
シルク | 監督:フランソワ・ジアール | 出演:マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ | |
Silk | 2007年 日本・カナダ・イタリア映画 | ||
19世紀のフランス。戦地から戻った青年エルヴェはエレーヌという女性と出会いあっという間に恋に落ちた。その頃、村にバルダビューという男がやってきて製糸工場を作り村は潤い始める。バルダビューは村長の息子でもあるエルヴェにアフリカから蚕の卵を手に入れるよう要請した。しかし、アフリカの蚕にも病気が発生し、バルダビューは最上の絹を作るという日本に目をつけた。エルヴェはエレーヌと結婚したばかりだったが、日本の卵を手に入れることを決意する。長い旅の末、ようやく最果ての地日本に辿り着いたエルヴェは、その土地で闇商売をしている原十兵衛と出会う。しかし、彼の目を惹いたのは十兵衛に使える美しい少女だった。卵を手に入れ国に戻っても、エルヴェの頭の中から少女の面影が消えることはなかった。エレーヌとの平穏な日々を送っていたエルヴェだったが、再び日本を訪ねる決意をする・・・・ |
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私評:あなたの幸せのためなら、ためらわずに私を忘れて・・・不思議な雰囲気を持った映画です。登場人物が本音を口に出すシーンがないため、すべてが観客の想像力に託されている。映画を観終えたあとに、何で彼は・・??何で彼女は・・??と頭に次々と疑問符が浮かんできました。国境を越えて不思議な力で引き付けられる男と女。なんともミステリアスではあるのですが・・・。そしてこの映画の見所は美しい映像の数々です。雪に埋もれた寒村の映像ですら、なんとも言えない美しさを醸し出す。そして登場する女性たちの美しさ・・。これもひとえに監督の演出の賜物??エルヴェ役は「ヴィレッジ」のマイケル・ピット。そしてエレーヌ役には大活躍のキーラ・ナイトレイ。彼女のヌードって初めて見ました!そしてバルダビュー役はドクターオクトパスのアルフレッド・モリーナ。日本からは役所広司、中谷美紀、そして私が韓国で接近遭遇した芦名星。監督は「レッドバイオリン」のフランソワ・ジアール。 | |||