2016/1/16 その3

去年からのレビュー総決算その3。
やっと、今年の分のレビューになりました。。

orange -オレンジ-  監督:橋本光二郎  出演 : 土屋太鳳、山崎賢人、竜星涼
 2015年 日本映画
今回のイチ押し:高校生の高宮菜穂はちょっと奥手の女の子。そんな彼女の元に10年後の自分から手紙が届く。そこにまず書かれていたのは「翔(かける)」という名の転校生が訪れる事。次の日、菜穂のクラスに翔は現れる。手紙にはそれから先の事も克明に書かれていて未来の菜穂は、現在の菜穂に数々の依頼をしていた。手紙を読み進めていくとそこには信じられない事が書かれていた。なんと翔は1年後には死んでしまうというのだ。そして菜穂は翔を救う事ができるという。菜穂は友人たちにも打ち明けられずひとり翔を救うために行動を起こす。内気な性格を振り切って・・・。果たして菜穂は翔を救う事が出来るのか??・・
私評: 翔は私が救う・・・少女コミックが原作という事もあり映画館はJKJCでいっぱいという情報を得ていたので、公開から2週目でようやく鑑賞。しかし、この映画は人気らしくまだまだ映画館には若い女子がいっぱい。私は例によって前の方の席だったので周りに人はいなくて良かったです。と言うのも、この映画がとにかく泣ける作品なのです。私は本当にツボでけっこう泣いてしまいました。それも悲しい涙ではなく「友情」を表に出した感動的なシーンでの涙。SFチックな内容でちょっと??なシーンもあるのですが、ファンタジー作品として考えれば何の問題もなし。私はかなりお気に入りの映画です。主演は朝ドラでブレイクした「るろうに剣心/京都大火編」の土屋太鳳。この子の喋り方、どうにかなりませんか・・??翔役はいまやイケメンの代名詞「ヒロイン失格」の山崎賢人。そしてふたりの友人で物語に大きくかかわる諏訪役は「仮面ライダー」シリーの竜星涼、その他、東宝シンデレラガールの山崎紘菜、鶴見慎吾、真野恵利奈などなど。監督は「秘密屋」の橋本光二郎。
はなちゃんのみそ汁  監督 : 阿久根智昭  出演 :広末涼子、滝藤賢一、赤松えみな
 2015年 日本映画
今回のイチ押し:千恵は恋人の信吾と付き合い始めてから、自分が乳ガンであることを知らされた。片乳房の摘出、そしてガン治療のため女性ホルモンを抑える必要があり、その事は千恵が妊娠ができないという事を意味していた。バツイチの信吾が前の妻と別れた理由は、彼女が子供を作りたがらなかったから。そんな事情がありながらも信吾は千恵にプロポーズをした。しかし、奇跡が起こったなんと千恵が懐妊したのだ。しかし、彼女が出産する事にも大きなリスクが伴った。千恵の父親の一言もあり彼女は子供を産むことに。そして千恵は女の子を授かった。彼女名前は「はな」。しかし、病魔は確実に千恵の体を蝕んでいく。そして千恵は自分の料理のレシピをはなに引きつぐことにした・・
私評:みそ汁ができれば大丈夫・・・実を言うと、私は最近の広末涼子があまり好きではありませんでした。しかし、この映画の彼女を観て、また印象が変わりました。素晴らしい演技でした。この映画の題材は実話で、千恵さんのエッセーがベストセラーになっている。千恵さんがはなちゃんになんで料理を伝えたのか?その理由が素敵で、そこが分かるとさらにこの映画の良さが伝わってきます。そして私の泣きのツボを突いたのがクライマックスのコンサートのシーン。このシーンではなちゃんが・・・(これ以上言わない)。もう、号泣でした。だけど、悲しい涙は一滴も出ないのがこの映画の素晴らしいところ。悲しい話のはずなのですが、なんだか爽やかな印象でした。主演は「おくりびと」「ゼロの焦点」の広末涼子。彼女ってバシッと役にはまるとすごい能力を発揮する。信吾役は「踊る大捜査線」の滝藤賢一。彼も脇役が多いのですが今回は準主役で大活躍。彼がまた、素晴らしい演技を見せます。その他、一青窈、平泉成、原田貴和子、北見敏之など・・・。そしてはな役の赤松えみなちゃんが本当に可愛い演技を見せてくれます。監督はこれが初監督作品となる阿久根知昭。
ブリッジ・オブ・スパイ  監督 : スティーブン・スピルバーグ  出演 :トム・ハンクス、マーク・ライランス
Bridge Of Spies  2015年 アメリカ映画
アメリカとソ連の冷戦の最中、ひとりの男がFBIに逮捕される。アベルという名のその男はソ連のスパイの容疑が掛かっていたが、一向に口を割らない。そんな時、彼の裁判が行われることになった。弁護を務めるのは保健専門の弁護士のドノヴァン。ソ連のスパイであれば本来は極刑級ではあるがが、非常時にソ連との駆け引きに使えると考えれば、彼は終身刑とするべきという観点でドノヴァンは裁判を押し通した。その思惑どおりアベルは極刑を逃れたが、ドノヴァンは世間から非難を浴びる事になってしまう。そんな時、アメリカが放った偵察機がソ連の空域で墜落しパイロットが捕虜となってしまう。米ソ両国は秘密裏にトレードを進める。そして交渉の場に選ばれたのは東ドイツのベルリン。この捕虜の交換に立ち会う事になったのはドノヴァンだった・・・
私評:そこでは誰も君を守ってはくれないぞ・・・この映画は実話に基づいています。しかし、世界にはこんなとんでもない話が、まだゴロゴロしていのでしょう。普通に生きてきた男が世界を救う重要な交渉をやり遂げた。すごい事です。しかも、冷戦中の米ソの交渉をベルリンの壁が築かれたばかりの東ベルリンで行ったというのがすごい。生と死が隣り合わせの場所でのギリギリの交渉がドキドキさせます。そしてドノヴァンが拘ったもう一つの交渉が、さらにドラマを盛り上げます。面白かったです。主演は「ダヴィンチコード」「グリーンマイル」のトム・ハンクス。まさに名優の演技です。そしてもうひとり注目したいのがアベル役のマーク・ライランス。彼の冒頓とした演技が素晴らしいです。そしてドノヴァンの妻は「大脱出」「バードマン」のエイミー・ライアン。眼鏡が特徴的だったので彼女と分からなかったです。監督は巨匠スティーブン・スピルバーグ。やはり、こういう作品を作らせると彼は本当にすごい!
クリムゾン・ピーク  監督 : ギレルモ・デル・トロ  出演 : ミワ・ワシコウスカ、ジェシカ・チャスティン
Crison Peak  2015年 アメリカ映画
子供の時に死んだ母の亡霊を見たイーディスは、それ以降も何度も幽霊を見ていた。成長した彼女は作家を目指す活発な女性になっていた。そんな彼女の前にミステリアスな男、トーマスが現れる。しかし、イーディスの父親はなぜか彼が気に入らず、腕利きの探偵に彼の調査を依頼した。そして数日後、父親は浴場での事故で命を落としてしまう。父の死をきっかけにイーディスはトーマスと結婚。トーマスと彼の姉であるルシールが住む朽ち果てた豪邸に移り住んだ。しかし、その夜からイーディスはその館の霊たちに悩まされる。霊たちはイーディスに何を告げようとしているのか??徐々に体調を崩していくイーディス。そんな時、以前からイーディスに思いを寄せていた医師のチャーリーが、探偵からトーマスの正体を明かされる。チャーリーは雪の中、真っ赤に染まるトーマスの館に向かうが・・
私評:クリムゾン・ピークに近づいてはいけない・・・この作品はいわゆるゴシックホラー。しかし、幽霊たちはなにやらワケアリでイーディスに何かを伝えようとしている。登場する姿は不気味だけど・・・。そんな幽霊たちより不気味なのがトーマスとルシールの姉弟。物語が進むと彼らの正体が明らかになっていく。この辺りの展開はまさに王道で、ホラーファンの私もワクワクしました。結局、怖さという部分ではたいしたことはないのですが、映画の雰囲気がすごくいい。そして美しい映像も要チェック!しかし、ラストはあまりに王道過ぎて、どこかで見た事があるようなシーンでした。イーディス役は「アリス・イン・ワンダーランド」「イノセント・ガーデン」のミア・ワシコウスカ。見るからに不思議ちゃんの彼女にこの役はピッタリ。トーマス役は「マイティ・ソー」のロキ役が印象的なトム・ヒドルストン、そしてルシール役は「ゼロ・ダーク・サーティ」「インターステラー」のジェシカ・チャスティン。彼女が本当に不気味・・・。監督は「パンズ・ラビリンス」「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トモ。
イット・フォローズ  監督 :デヴィッド・ロバート・ミッチェル  出演 : マイカ・モンロー、キーア・ギルキリスト
It Follows  2014年 アメリカ映画
閑静な住宅街。若い女性が下着同然の姿で通りに飛び出した。何かに怯えている彼女は車を飛ばして海へ。翌朝、彼女は無残な姿で発見される。ジェイは最近付き合い始めたヒューにぞっこん。そして二人は車の中で結ばれた。しかし、その直後ヒューはジェイに襲いかかる。ジェイは気が付くと車椅子に縛りつけられていた。するとヒューは謎の言葉を彼女に残した。「それはいつも付いてくる」「誰かとセックスをすれば相手にうつすことができる」「その相手が死んでしまうと自分に戻ってくる」・・・・。その日からジェイの元に色々な姿になった「それ」は近づいてくる。それは歩いて近づいてくる。そしてうつされた者以外には見えない。恐怖に怯えるジェイのためにクラスメイトのグレッグがセックスの相手を申し出る。数日間は何も起こらなかったが、ついにそれが姿を現す。ジェイは必死に彼を救おうとするが・・
私評:うつす事を考えろ…全米絶叫!タランティーノも認めた怖さ!そんな宣伝文句に釣られて見てきました!色々とくどい設定があるのですが正体不明の「それ」はけっこう怖いですよ。その都度姿を変えて、しかも、歩いてゆっくり近づいてくるのが不気味。ちょっとゾンビチック。しかし、この映画は本当にツッコミどころが満載。誰かこの映画を観た人とガッチリ話をしたいです。特にボートの男たちのところ・・()まあ、細かい事は気にせずに作品の雰囲気を楽しめれば良いと思います。アメリカでは大ヒットしたので続編ができるでしょうね。ジェイ役は「とらわれて夏」のマイカ・モンロー。エロいです。私の注目はジェイの妹、ケリー役のリリー・セーベ。可愛いです。監督はこれが長編2作目のデヴィッド・ロバート・ミッチェル。


前回の記事も読んでね~!



I Love Movieに戻る