2016/1/16

今年最初のレビューですが、ほとんどが昨年の作品。
効率よくできないかな~。アシスタント求む(笑)

007 スペクター  監督:サム・メンデス  出演 : ダニエル・クレイグ、レア・セドゥ
Stectre  2015年 イギリス映画
今回のイチ押し:少年時代を過ごした ”スカイフォール” で焼け残った写真を受け取ったボンド。その写真に隠された謎を追い、ボンドは単独でメキシコ、ローマへと赴く。そこでボンドは殺害された悪名高い犯罪者の元妻であるルチア・スキアラと出逢い、悪の組織『スペクター』の存在をつきとめる。一方、ロンドンでは国家安全保障局の新しいトップがボンドの行動を批難しMI6の存在意義に異論を唱え始める。ボンドは秘かにマネーペニーとQの協力を得ながら、スペクター解明への手がかりとなる旧敵、Mr. ホワイトの娘マドレーヌ・スワンを出会うが・・
私評:Q、あれをもらっていくぞ・・・007は本当にはずさない。というか、どんどん進化していく。ダニエル・クレイグがボンドになってからはストーリーもシリアスになり、アクションも肉体を駆使した物になった。強さだけではなく『脆さ』や『憂い』を見せるボンドに男の私もメロメロです。今回でダニエル=ボンドは終わりらしいのですが、勿体無いな~。そして毎度のことですが、ボンドガールが素晴らしい。ちょっと歳を喰い過ぎた感がある「マレーネ」のモニカ・ベルッチ。しかし、何とも言えない女の色気がぷんぷん漂ってきます。まさにフェロモン出しまくり。それに引き換えちょっと強気でお堅い感じの「美女と野獣」のレア・セドゥがステキです。元々、彼女の顔立ちが私は好きなのですが、今回はさらにエレガントで華麗で・・・。惚れました。その他、Q役には「パフューム ある人殺しの物語」のベン・ウィショー、M役は「シンドラーのリスト」のレイフ・ファインズ(彼の老け方、尋常じゃないと思う)。監督は前作の「スカイフォール」も監督したサム・メンデス。
わたしはマララ  監督 : デイヴィス・グッゲンハイム  出演 :マララ・ユスフザイ、ジアウディン・ユスフザイ
He Named Me Malala  2015年 アメリカ映画
今回のイチ押し:詩人で学校の経営者である父と、文字の読めない母の長女として生まれたマララは、パキスタンのスワート渓谷で育つ。実名を伏せてタリバン支配下にある故郷の教育事情や生活をブログで紹介していたが、ドキュメンタリーに出演したことで身元が知れタリバンの標的になってしまう。そして15歳だった2012年、スクールバスで下校途中に襲撃を受け、頭部に被弾する。しかし、この事でマララが引き下がる事はなかった。武器で制圧しようとするタリバンに対して、彼女は言葉で対抗する事を決めた。そしてついに彼女の声は世論を動かし始める。2014年、マララは史上最年少でノーベル平和賞を受賞。しかし、彼女は止まる事はなかった・・
私評:言葉は武器よりも強い・・・彼女の本「私はマララ」を読んだのは数か月前。まだ、17歳の少女が教育を受けることができない6000万人の女子たちのために立ち上がる。メディアに登場し、そこで行われるスピーチの素晴らしさ。それは彼女が授かった天性の才能なのでしょうね。映画の中ではジャンヌ・ダルクのようなカリスマ性も見せながら、不通の少女の顔も見せてくれます。しかし、この少女のどこにそんな力があるのかを映画の中で見出しましょう。そして今更のように教育の大切さを痛切に感じました。ドキュメンタリー映画なのですが、まるで作られた話のように驚きに満ちた映画でした。主演?はもちろんマララ・ユスフザイちゃん。何度も言いますが、本当にすごい子です。監督は「不都合な真実」のデイヴィス・グッゲンハイム。
ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション  監督: フランシス・ローレンス  出演 : ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン
The Hunger Games Mockingjay Part 2  2015年 アメリカ映画
カットニス率いる第13地区の反乱軍は、スノー大統領が支配する独裁国家パネムとの最終戦争に突入した。カットニスは、ゲイル、フィニック、ピータらとともにスノー大統領暗殺作戦のためパネムに潜入。スノーとの距離を徐々に縮めていく。しかし、カットニス抹殺に執念を燃やすスノーはその作戦を見抜いており、反乱軍は死のトラップや無数の敵に直面。カットニスはかつてない危機をくぐり抜けていく。そしてついにスノーを捕えることに成功する。勝利を手にしたカットニスだったが、今度は反乱軍の女性首相のアルマ・コインの暴走が始まる。彼女はカットニスを利用して自分の掲げる理想国家を築こうとするが・・・
私評:スノーは私が倒す!!・・・ハンガーゲームのシリーズもこれが最終章。2作目以降は反乱軍とパネム=スノー大統領の壮絶な戦いになっていました。しかし、その戦いは早々に終止符が打たれパネムは崩壊するのですが・・・この作品は近未来が舞台という事もありスケールが大きな豪華なセットと度肝を抜くようなアクションが見所。そしてラストシーンは・・・、個人的には好きですね。これでめでたく終わりって感じ。アメリカでは大ヒットをしているのですが日本の興行成績は寂しい限り。面白い作品だけに勿体無いですね。主演は若くしてオスカー女優となった「X-MEN」シリーズ」「世界にひとつのプライブック」のジェニファー・ローレンス。もう、貫禄さえ感じさせるすごい存在感です。ピータ役は「キッズ・オール・ライト」のジョシュ・ハッチャーソン、スノー役はドナルド・サザーランド、コイン役は「アリスのままで」のジュリアン・ムーア。そして昨年亡くなったフィリップ・シーモア・ホフマンも重要な役で登場します。その他、」エリザベス・バンクス、ウディ・ハレルソン、ジェフリー・ライト、スタンリー・トゥッチ・・・という超豪華な顔ぶれ。監督は「アイ・アム・レジェンド」そしてこのシリーズも2作目以降すべてを手掛けたフランシス・ローレンス。
海難1890  監督 :田中光敏  出演 : 内野聖陽、怱那汐里
 2015年 日本・トルコ映画
18909月、オスマン帝国の親善訪日使節団を乗せた軍艦エルトゥール号は当時の天皇に謁見するためはるばる海を越えて日本にやってきた。その帰路、和歌山県沖で嵐に遭遇した船は座礁し多くの乗組員が海へと投げ出された。500人以上もの犠牲者が出る中、地元住民の懸命な救助活動によって69人の命が救われた。言葉も通じない、異国の民のために彼らのとった行動、そして貧しい中での最大限のもてなしは乗組員たちを感動させた。やがて彼らはトルコへ帰還。この事件をきっかけに、日本とトルコの間に厚い友情が結ばれることとなった。そして1985年、イラン・イラク戦争の最中、フセインは数時間後に無差別攻撃をすると宣誓するが、現地には200人を超える日本人が取り残されていた。日本政府はトルコに救出の飛行機を出すよう依頼するが・・
私評:私はトルコ国民の良心を信じている・・・この映画には1890年の事件と1985年の事件のふたつが描かれている。どちらも私は知らない事件でした。特に1890年の事故は本当にビックリ。島の人々の「心意気」に感動してしまいました。まさに、島民がみんなで救出に当たっていて、しかも貧しい島の人たちが救出のために漁を取りやめたり、食べ物もすべて与えたり・・・しかも、見返りを全く求めない。こんな美談が実際にあったなんて日本人として誇らしく思えた。しかし、1985年にはそのお返しとも思えるトルコの美談が・・・。とても映画っぽい題材なので、なぜ今まで映画化されなかったのかが不思議なくらいです。出演は「黒い家」「252 生存者あり」の内野聖陽、「BECK」「許されざる者」の忽那汐里。その他、笹野崇史、夏川結衣、竹中直人、小澤征悦などなど。監督は「化粧師」「火天の城」などの田中光敏。
杉原千畝  監督 : チェリン・グラック  出演 : 唐沢寿明、小雪
 2015年 日本映画
1935年、満洲国外交部勤務の杉原千畝は高い語学力と情報網を武器に、ソ連との北満鉄道譲渡交渉を成立させた。ところがその後彼を警戒するソ連から入国を拒否され、念願の在モスクワ日本大使館への赴任を断念することになった。その後、杉原は、リトアニアの日本領事館への勤務を命じられる。そこで千畝は一大諜報網を構築し、ヨーロッパ情勢を分析して日本に発信し続けていた。やがてドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発すると、ナチスに迫害され国を追われた多くのユダヤ難民が、カウナスの日本領事館へヴィザを求めてやって来る。最初は固辞していた千畝だったがついに領事館の門戸を開く。それは国家への裏切りでもあった・・・
私評:センポがいなければ、私は今ここにいなかったでしょう・・・日本のシンドラーと呼ばれた杉原千畝については数年前のTVの番組で知りました。今年は戦後70年という事で作成されたこの作品で、さらに多くの人が日本の偉人を知ることになったのはとても良い事。また、映画の中では千畝がどれだけ多くの人の心を掴み、そして動かしたかが描かれている。そして無謀とも思える行動も、今になってみれば”美談“なのですが本当に危険な賭け。幸いにも彼は生き延びましたが、極刑にもなりかねない。そんな命を懸けた行動が本当に感動的でした。千畝役は「イン・ザ・ヒーロー」の唐沢寿明。彼が素晴らしい演技を見せます。彼の妻役は「ラスト・サムライ」の小雪。その他、塚本高史、小日向文世、濱田岳などなど。外国人の役者もかなり良いです。監督は「サイドウェイズ」(日本版)「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」のチェリン・グラック。


前回の記事も読んでね~!



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