2007/1/14

2007年、初のレビューです。全然映画が見れていません・・。
今週末あたりから見たい映画が続々と公開されるので
また、映画館に入り浸りになるでしょう??

リトル・ミス・サンシャイン  監督:J・デイトン/V・ファレル  出演:グレッグ・キニア、トニ・コレット
Little Miss Sunshine  2006年 アメリカ映画
今週のイチ押し:フーヴァー家は誰もが問題を抱えている。父親は独自で考え出した「成功への9つのステップ」を売り出そうと躍起。しかも、このセオリーをみんなに押し付けるため家族もうんざり。長男はそんな家族に反抗してか、決して話そうとしないし、祖父はヘロインを常用するとんでも爺さん。そしてこの家に自殺未遂をした叔父までが転がり込んでくる。母親が孤軍奮闘して、家族をまとめようとするが焼け石に水状態。そんな家族の中でひとり異彩を放つのが末っ子のオリーブ。彼女の明るさが家族の支えでもあった。そんなある日、オリーブが子供のミス・コンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」の全国大会に出場することに。負け組みが大嫌いな父親は家族全員を車に乗せて、大会が行われるカリフォルニアに向かって出発する。しかし、車の中はいざこざが絶えない。しかし、小さな車の中では確実に新しい何かが生まれようとしていた。負け犬家族の旅は続く・・
私評:本当の敗北者は、勝たない者じゃなくて、負けるのを怖がるあまり挑戦すらしない者だ!!・・・大作ばかりがもてはやされる昨今ですが、こんなに小さくても愛らしい映画があるんですよね。しかも、アメリカ映画!ロードムービーは大好きですが、この映画の旅はまた格別。この家族は誰もが「ルーザー」なのですが、それらは誰の上にも起こりうることかもしれない事ばかり。しかし、それを家族がひとつになることで一気に解消してしまうのがこの映画。本当に見ていて気持ちが良かったです。どうしてもダメなときには「爆発」しちゃえばスッキリ。良いか悪いかは別としてね・・。また、こんな小さな映画だけど役者陣は最高のメンバーが揃いました。だめオヤジ役は「恋愛小説家」のグレッグ・キニア。お母さん役は「イン・ハー・シューズ」のトニ・コレット。おじさん役は「メリンダとメリンダ」のスティーブ・カレル。おじいちゃん役は(これがまた素晴らしい!)「シザー・ハンズ」のアラン・アーキン。お兄ちゃん役は「卒業の朝」の演技も素晴らしかったポール・ダノ。そしてオリーブちゃんを演じるのはアビゲイル・ブレスリンちゃん。彼女はこの演技で昨年の東京国際映画祭の最優秀主演女優賞を獲得しました。監督はジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファレスのふたりです。
モンスター・ハウス  監督:ギル・ケナン  出演:石原さとみ、泉谷しげる
Monster House  2006年 アメリカ映画
今週のイチ押し:ハロウィンの前日。DJは自分の部屋から向かいの家を観察していた。そこの住人ネバークラッカーは子供が庭の芝に入り込むとものすごい形相で玩具を取り上げてしまう。ところが親友のチャウダーが買ったばかりのバスケットボールを庭に転がしてしまう。DJは仕方なくボールを取りに行くと、思ったとおりネバークラッカーが現れ怒鳴りだすが、なんと彼は心臓発作で倒れてしまう。自分の部屋に戻ったDJに、誰もいないはずの向かいの家から電話が掛かってくる。チャウダーと隣の家を調べに行ったDJは危うく家に食べられそうになってしまう。この家は生きている!!そこにハロウィン用のお菓子を売りにかわいい女の子がやってくる。しかも、彼女はネバークラッカーの家に向かっているではないか!危うくモンスター・ハウスに食べられそうになった女の子ジェニーを、ふたりは間一髪救出した。明日になって子供たちがハロウィンのお菓子をもらいにこの家にやってきたら大変なことになる。3人は力を合わせてモンスター・ハウスと戦うことにしたが・・・
私評:君たちは私のタイプじゃないけど、1時間だけ付き合うわ・・・アニメーションもどんどん進化していきます。今回のCGアニメは登場人物こそお人形チックなのですが、その動き、仕草にいたるまでめちゃめちゃリアルです。それもそのはず。実際に動いている人をコンピュータで取り込む技法なのですが、通常の何倍もCGカメラを使用しているそうです。その辺りはプロデューサーにスピルバーグとゼメキスがいるのですから当然といえば当然??それにこの映画はストリーも会話もすごく面白いです。例によってこの映画は甥っ子と見に行ったのですが、彼も大喜び。そして私も大満足の作品でした。大迫力を堪能しました。今回私は吹き替え版を見たのですが、ビックリしたのがネバークラッカー役の泉谷しげる。すごく上手いです!!そしてジェニー役は今が旬の石原さとみ。主演のDJの声は「名探偵コナン」の高山みなみが担当しています。監督はギル・ケナン
名犬ラッシー  監督:チャールズ・スターリッジ  出演:ジョナサン・メイスン、サマンサ・モートン
Lassie  2005年 フランス・アメリカ・イギリス・アイルランド映画

9歳のジョーは毎日学校が終わるのが楽しみ。というのも、彼の飼っている犬のラッシーが校門まで迎えに来てくれるから。ジョーにとってラッシーは一番の友人だった。しかし、ジョーの父親が働く炭鉱が閉められ、生活に困った父親は裕福なラドリング公爵にラッシーを売ってしまう。しかし、ラッシーは何度も脱走してジョーの元に戻ってきてしまう。しかし、彼らにとって決定的な別れが訪れる。なんと公爵はスコットランドの城に引っ越してしまう事になったのだ。裕福な公爵の家の方がラッシーにとって幸せだと母親に諭されたジョーは、胸が張り裂けるような思いでラッシーに別れを告げるのだった。しかし、ラッシーはまたしても脱走をしてしまう。ただジョーに会いたい一心でラッシーはヨーロッパを駆け巡る。そしてようやく懐かしい町並みに辿り着くが・・・・

私評:もう、2度と帰ってきちゃダメだ。そういう悪い子は嫌いだよ・・・昨年の「ハイジ」といい今回の「名犬ラッシー」といい子供にはぜひ観て欲しい映画ですね。いやいや子供だけでなく親子で泣いてきてください。今回のラッシーは日本なら「忠犬ハチ公」みたいな犬ですね。私は昨年からまた犬を飼い始めたので、犬の可愛さにやられてしまいましたね。うちの犬がここまで忠義を尽くしてくれるかは不明ですが(というかあり得ない??)やはり我が家のアイドルと重ね合わせて見てしまいました。そしてラストはもう・・号泣。映画館に来ていた家族連れは親子でハンカチを交換しながら泣いていました。主演のジョー役は無名の子役ジョナサン・メイソン君。彼は本当に素晴らしい演技を見せてくれました。そしてラドリング公爵役は、イギリスの名優ピーター・オトゥール(アラビアのロレンス)。そしてジョーの母親役は「ギター弾きの恋」のサマンサ・モートン。父親役には「モル・フランダース」のジョン・リンチという名優たちがしっかりと脇を固めています。そしてもちろんラッシーの演技もサイコー。監督は「フェアリー・テイル」のチャールズ・スターリッジです。
オープン・シーズン  監督: G・カルトン/R・アラーズ  出演 :マーティン・ローレンス、アシュトン・カッチャー 
Open Season  2006年 アメリカ映画

ツキノワグマのブーグは子供のころから人間のエリザベスに飼われ、すっかり悠々自適な生活。ショーで子供たちを喜ばせることも大好き。しかし・・、悪名高きハンターのショーが連れてきたシカのエリオットを救った事から事件は始まる。ブーグを頼って訪ねてきたエリオットはブーグを自然に帰そうとする。そして夜のコンビニで大暴れをしてしまったブーグはベスの元を離れ、森の奥深くに連れていかれてしまう。森の生活が全然合わないブーグは動物たちにも仲間はずれにされて、しかもビーバーたちが作ったダムを壊して森は大洪水になり、たくさんの動物たちが流されてしまう。そして狩猟解禁日(オープンシーズン)を迎えた森には、たくさんのハンターたちが押し寄せてくる。ひとり群れを離れて町を目指したブーグだったが、ハンターたちの姿を見て森へ引き返す決心をするが・・・・

私評:パートナーって言えよ、パートナーってさ・・・アメリカもアニメーションが次々と作られていますが、この作品はあのソニー・ピクチャーズが作ったアニメの第1弾。ディズニー映画とはちょっと毛色の違うアニメになっています。強いて言えばフォックスの「アイスエイジ」に近いかも??そして森の中でブーグ自身の心情がどんどん変わっていくのが面白いです。もちろん、子供たちにうけるようなドタバタのアクションも満載です。今回は字幕版で見たのですが、ブーグ役のマーティン・ローレンスはめちゃめちゃ良かったです。そしてビックリしたのがエリオット役のアシュトン・カッチャー。「バタフライ・エフェクト」の彼です。このアシュトン君が能天気でお喋りなシカ役を見事に演じていました。そして怪しいハンター・ショー役はゲイリー・シニーズ。やはり、アメリカ版アニメは声優も豪華です。監督はジル・カルトン&ロジャー・アラーズのふたり。ほのぼのと見るにはとっても良い映画ですよ。

シー・ノー・イーブル  監督:グレゴリー・ダーク  出演:ケイン、クリスティーナ・ディヴァル
See NoEvil  2006年 アメリカ映画
警官のウィリアムは町を巡回中に一軒の家からの悲鳴を聞きつける。そこでは一人の女が絶叫している。なんと、彼女は両目をくり貫かれていた。その時隣の部屋でパートナーの悲鳴が上がる。そしてその男の斧がウィリアムの腕も切り落とすが、彼の銃が火を噴き男の頭部に命中した・・。それから数年後、ウィリアムは青少年の犯罪者の更正官になっていた。今回、8人の軽犯罪者を刑の軽減のためにボランティアとしてあるホテルの修復に当たらせた。しかし、そこには恐るべき殺人鬼が潜んでいたのだ。それは数年前にウィリアムが射殺したはずの大男だった。彼の肉鉤が若者の体を引き裂き、そして囚われた者たちは目玉を抉られる。しかし、事態を知った彼らは必死にホテルを抜け出そうとするが・・・・
私評:お前を殺すためにここに呼んだのさ。やつらはどうでもいい・・・・アメリカの人気プロレス団体WWEが製作したホラー映画です。前にザ・ロックが主演のアクション映画を製作しているけれど、ホラーは初めて。まあ、ジェイソンやフレディみたいな殺人鬼をプロレスラーが演じれば、それはド迫力ですよね。この映画の狙いはそれだけなのですが、それが逆に変に奇を狙いすぎず、ストレートなスプラッター映画に仕上がっていてグッドでした。まあ、色々な意味でB級な映画です。でも、最後の10分くらいはかなり面白いです。しかも、ちょっとした特撮で金もかけているので見応えありです。殺人鬼ジェイコブを演じるのはケインことグレイン・ジェイコブズ。この映画での彼の環境ってまさにジェイソン・・。その他の役者はほとんど無名に近い若者ばかり。しかし、それがこういう映画では良いのかも??監督はあのトレイシー・ローズ主演のポルノ映画「ニューウエイブフッカーズ」の監督でもあるグレゴリー・ダークです。
インビジブル2  監督:クラウディオ・フェア  出演:クリスチャン・スレーター、ローラ・レーガン
Hollow Man 2  2006年 アメリカ映画
ライズナー研究所のパーティの最中、一人の博士が首を切られて殺された。現場にやってきたターナー刑事は事件に不審な点が多い事に気付く。大量の血しぶきを浴びたはずの犯人はどうやってこの場を逃げられたのか?床に残っている足跡は裸足・・。そしてターナーは相棒のリサと一緒に一人の若い女性博士、マギーの警護を言い渡される。マギーは半年前に研究所を解雇されていたが、守秘義務から研究内容については明かさなかった。しかし、マギーの部屋でリサが殺されてしまう。その時、突如ヘリコプターがマギーの家の庭に降り特殊部隊がなだれ込んでくる。ターナーはマギーに詰め寄る男の声を聞き、飛び掛るがそこには誰の姿もない。しかし、彼は何者かによって殴り倒されてしまう。マギーは自分が人間を透明にする実験に携わっていた事、そして特殊部隊のマイケルが殺人を繰りかしえている事を告げる。透明化の副作用はマイケルの命を蝕んでいたのだ・・・・
私評:ターナー・・、あなたはなんて事をしたの・・、それは・・・ポール・バーホーベン監督の名作「インビジブル」の続編ですが、アメリカでもほとんど話題に上がらなかったのでは??一応、バーホーベンは製作総指揮をしているのですが・・・。パート2は1を上回らなければ凡作になってしまうのですが、これは良い例かも??映画のバジェットも前作より削られているし、前作で観客の度肝を抜いた透明になるシーンもないし・・。それでももともとの題材が面白いからこの作品は楽しめちゃうんですよね〜。かなりB級ではあるのですが、前作のテイストをうまく受け継いでいます。それにしても過度の期待は禁物です・・??今回透明になるのは、いまやB級映画の帝王?になったクリスチャン・スレーター。透明人間だけあって素顔はほとんど見ることができません。でも、彼の独特の声が良い感じ。ターナー役は「サンキューボーイズ」のピーター・ファシネリ。そしてマギー役は「インプラント」のローラ・レーガンです。監督は「エル・コロナド」のクラウディオ・ファエです。


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