今年も残すところ、あと1週間。今年はじつに300本近い映画を観てしまった・・・。
今年1年の締めの映画は、やっぱり「ムーランルージュ」にしたいです。今回は来年2月公開のハリウッド映画と
やっぱり面白い韓国映画がイチ押しです。
オーシャンズ11 | 監督 : スティーブン・ソダーバーグ | 主演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ | |
Ocean's Eleven | 2001年 アメリカ映画 | ||
刑務所を出所したダニー・オーシャンの頭の中には、すでに次の獲物が・・。それはラスベガスの3つのカジノの金が集まる、地下金庫だった。そのためには,その道のプロを集める必要があった。まず,彼が訪ねたのは、ラスティー。彼はダニーの右腕で,強い信頼で結ばれていた。彼らは次々とスカウトを重ね、ついに集められた十一人の精鋭が、1億6千万ドルの金の強奪に動き出す。しかし、ダニーには,もう一つの企みがあった。それは別れた妻のテスのハートも奪回する事。最新のセキュリティーで固められた地下金庫から、果たして彼らは現金を盗み出すことが出きるのか? そしてダニーとテスは??・・・・・ | |||
私評:スタイリッシュな大泥棒たち・・・・。ソダーバーグの最新映画のために、ギャラは目的としない大物たちが結集した。ジョージ、ブラピ、ジュリアはもとより、マット・デイモン、ドン・チードル、エリオット・グールド、アンディ・ガルシア・・・。そして活きの良い若者たちも。これも,すべてソダーバーグの人脈のすごさです。しかし、キャスティングばかりが話題を呼んでいるようですが、シナリオも最高。ソダーバーグにしては,実に珍しい(?)エンターテイメントに徹した娯楽作品です。元々この映画は1960年に作られた,フランク・シナトラの「オーシャンと11人の仲間」のリメイク。オリジナルもとても面白い作品です。今回の作品もスリルとサスペンス、そしてユーモアもたっぷり。お目当ての役者を見に行くだけでも,充分楽しめる作品です。鉄壁なセキュリーティーをかい潜り、いかにして金を盗むのか?そしてその結末は??これ以上はもう言えません・・・。 | |||
少女たちの遺言 | 監督 : キム・テヨン、ミン・ギュドン | 主演:パク・イェジン、イ・ヨンジン、キム・ミンソン | |
Memento Mori | 1999年:韓国映画 | ||
女子高に通うミナは,水飲み場で赤いノートを見つける。それは陸上部のシウンと合唱部のヒョシンの交換日記だった。そこには二人の恋愛関係が・・。シウンとヒョシンは学校でも有名なカップルだった。しかし、最近はヒョシンの過激な行動にシウンは当惑していた。そんなある日、ヒョシンが学校の屋上から飛び降りて自殺してしまう。ミナは日記を読んだ事から、二人になんとなく親近感を感じていた。そして残されたシウンを必死に庇う。しかし、そんな彼女にヒョシンの霊がつきまとい始める。そしてその現象はどんどんエスカレートし,学校中で奇怪な現象が起こり始める・・・・・。 | |||
私評:メメント・モリ・・・死を記憶しろ!・・・実はこの映画はまったく期待していませんでした。ところが映画が始まったら、独特の映像の世界、そして私の好きなホラーと言う事もあり、ハマリまくりました。女子高生たちの他愛ない日常が淡々と描かれる前半は、コミカルな部分と、二人の女子高性のピュアな恋愛が語られる。しかし、ヒョシンの自殺を境に映画のテンションは一転してホラーテイストに変わって行く。怪奇現象の数々や,テレパシーなどは良く使われる手ではあるのですが、その辺りも丁寧に作られていてグッド。そしてなにより主演の3人の女の子達がすごく魅力的だった。ヒョシンを演じるパク・イェジンは、大人っぽさと内に秘めた強烈な情愛を見事に演じていて,非常にポイントが高いです。男性教師との変な関係もエロチックで・・・。ラストシーンのビデオカメラの映像もすごく好きです。しかし、これは2年前の映画なんですね〜。大まかなストーリーの他にも、細かい伏線がいっぱいあるので、観ていてとても面白いです。さすが,韓国映画!! | |||
耳に残るは君の歌声 | 監督 : サリー・ポッター | 出演:クリスティーナ・リッチー、ケイト・ブランシェット,ジョニー・デップ | |
The Man Who Cried | 2000年 イギリス・フランス映画 | ||
ロシアで生まれたフィゲレは、父親の事が大好き。いつも父に歌を聴かされていた。しかし、ユダヤ人であった彼らは迫害を受け、父は村の男たちと一緒にアメリカへと旅立った。一人残されたフィゲレにも迫害の手は伸びた。そして彼女の祖母はアメリカに向かう若者たちにフィゲレを託すが、彼女は引き離され、イギリスへと送られてしまう。イギリスでスーザンという名を貰った彼女は、ある家庭に引き取られ育てられるが、彼女は心を開く事はなかった。そんなある日、スーザンはたまたま口ずさんだ歌を教師に聞きとめられる。そして彼女は歌の才能を開花させた。成長したスーザンは一人父親を探すため旅に出る。旅費を稼ぐためショーガールのオーディションを受け,彼女はパリへと渡る。そこで彼女はおしゃべりなロシア人ダンサーのローラと,ジプシーの男チェザーと出会う・・・・。 私評:The Man Who Cried・・・さて、泣いた男は誰でしょう? サリー・ポッターの映画では「オルランド」という映画が好きで、今回もそんなイメージを抱いていたのですが、ちょっと違いました。話の内容は「母を訪ねて三千里」みたいなお話??主演のクリスティーナ・リッチーは、着々と実力を付けていますね。彼女はあの大きな瞳がすごくインパクトがありますね。まさに役者に適した顔?今回の役どころは,セリフが少ないので、それも彼女にとってはすごく良かったのかも?でも、鎧を着て髭顔の彼女は爆笑ものでした。しかし、この映画の中でも一番インパクトがあったのは、ケイト・ブランシェット。彼女も本当に色々な役を演じてます。しかも、すべてをきっちりとこなしていて、しかもしかもすごい印象を残すのがすごい。ジョニー・デップは脇役で、わざとなのか(?)控えめな演技。これも好感が持てました。相変わらず暑苦しい,ジョン・タトゥーロも今回の役はピッタリでした。そしてもうひとつ映像の美しさも要チェック。朝もやのひんやりとしたロシアの朝、どんよりしたイギリスの街、夜のセーヌ川とエッフェル塔、そしてアメリカの夜景・・。 |
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青い夢の女 | 監督 : ジャン・ジャック・ベネック | 主演:ジャン=ユーグ・アングラード、エレーヌ・ド・フジュロール | |
Mortal Transfer | 2000年 フランス・ドイツ映画 | ||
精神分析医のミッシェルは、一人暮らしのアパートで開業し、悩みを抱える患者たちの言葉に耳を傾けていた。そんな彼の患者の中に、盗みと暴力による痛みからしか快感を得る事ができない人妻のオルガがいた。まるで彼を挑発するかのような,彼女のマゾヒステリックな告白。しかし、なぜか彼女の話を聞くたびに眠くなってしまうミッシェル。ある日、ミッシェルはオルガのカウンセリングをしながら、深い眠りに落ちてしまう。しかも、夢の中で彼女の首に手を掛けている自分が・・・。目が覚めると、ミッシェルの目の前には,冷たくなってしまったオルガが横たわっていた。「自分が殺してしまったのか??」 とりあえず,死体をソファーの下に隠したが・・・・ 私評:始めて盗みをした時の、快感は忘れられない。あのスリルはセックスの比じゃないわ・・。ジャン・ジャック・ベネックスの8年ぶりの新作です。ベネックスというと、やっぱり「ベティーブルー」が有名ですよね。しかし,この映画の前作にあたる「IP5」は私の映画人生の中でもけっこう上位にランクされている秀作です。(これはフランスの名優イヴ・モンタンの遺作でもあります)そして今回の作品はというと・・、いつも通りのブルーのフィルターをかけたような映像で、思わず「お〜!ベネックスや!!」と引っ張り込み、掴みはOK!そしてオルガの登場辺りから、エロチックな匂いがプンプン漂ってくる。ところがオルガが死ぬ辺りから、どうもブラックなコメディーのように思えてしまった。ジャン・ユーグ・アングラード演じるミッシェルが、慌てふためき、必死になればなるほど滑稽で、思わず何度も吹き出してしまった。これって監督の意図していた事なのかな??また、死んでもずっと目を開けたままのオルガにも、ツッコミを入れてしまいました。しかし、この物語はオルガの夫のマックス、ミッシェルの友人の刑事、変なホームレス、ミッシェルの患者たちが絡み、意外な展開を見せます。そして最後のオチはなかなかでしたよ。 |
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約束 ラ・プロミッセ | 監督 : ドニ・バルディオ | 主演:ミシェル・セロー、ジョナサン・ドゥマルジェ | |
Le Monde De Marty | 2000年 フランス映画 | ||
入院中の少年マルタンは10歳。手中治療室から出されはしたものの、医者は彼の母親に「油断は許さない」と告げる。しかし、病室に戻ったマルタンは遊び盛りなので,じっとしている事ができない。あちこちで彼は騒ぎを起している。そんなある日、マルタンは高齢者の病棟へと忍び込む。そこで彼はアントワーヌという、寝たきりで口も聞けない老人と出会う。なぜかアントワーヌの姿がマルタンにはヒーローに映った。(アントワーヌは声は出せないが、心の声は映画でも聞くことができる)そんなある日、アントワーヌの部屋の予備ベッドの上で、すやすやと眠るマルタンの姿を見て,病院はマルタンをアントワーヌの部屋に移す事にする。心の中で、猛反対するアントワーヌだったが、彼の声は届かなかった。いたずらばかりのマルタンが時折見せる、優しい心にアントワーヌの気持ちも少しずつマルタンに近づく。そしてマルタンは、アントワーヌが声は出せないものの、瞬きでコミュニケーションがとれる事に気付く・・・・・。 私評:わーい,マリオは不死身のスーパーマン!すごいや!!・・・・重病の少年と生い先短い老人の話というと、お涙頂戴の悲しい話と勘違いしがちですが、この映画は楽しくて、おかしくて、そして最後にちょっぴりホロリとさせる映画でした。ワンパクな少年と口は聞けぬが頑固な老人がいかに心を通わせていくかが、この映画の見所でもあり、メインのストーリーです。老人役はフランスの名優ミシェル・セロー。彼はこの映画の中では寝たきりで、心の声は聞こえてくるのですが瞬きだけでコミュニケーションすると言う,実に難しい役どころを演じました。しかし、彼の演技は素晴らしかったです。ところが,彼を完全に食ってしまったのがジョナサン少年。彼の溌剌とした演技に脱帽。しかも、彼は実に表情が豊かです。元気いっぱいのいたずら坊主は,地で演じているんでしょうね?泣ける映画を期待しているのなら,この映画は的外れかも? でも、とても優しくて、そしてホンワカと心に染み込む良い映画でした。 |
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バスを待ちながら | 監督:ファン・カルロス・タビオ | 主演:ウラジミール・クルス、タイミ・アルバリーニョ | |
Lista De Esrera | 2000年 キューバ・スペイン・フランス,メキシコ映画 | ||
キューバのとあるバス停では、次のバスを待つ人々が溢れていた。修理工のエミリオ、そして若くて美しい娘ジャクリーンもその中に混ざった。しかし、待てど暮らせどバスは来る気配すらない。そこでバス停の所長は、裏に置き去りになっている壊れたバスを直そうとするが、失敗に終わる・・。しかし、エミリオはここで無駄な時間を過ごすよりはと、バスの修理を自ら申し出る。そして男たちは協力してバスの修理を開始する。そしてジャクリーンは薄汚れたバス停にペンキを塗ろうと持ち出す。ついさっきまでは見ず知らずの人々が,今は心を通い合わせ奇妙な連帯感が生まれ始める。しかし・・・・・ 私評:ナショナルバスから,ご案内申し上げます。こんな音楽はいかが??・・・・・偶然、バス停に居あわせた人々が、仲良くバスを修理して、バス停をきれいにして、食事を共にして、ダンスを踊りまくる。そしてまるで家族のように助け合う。なんともお気楽で、「こんな事がある訳ないじゃん・・」って思ってみていたら、意外なオチが用意されていた。「ビバビバキューバ」でもそうだったけど、「結局はみんながハッピーならそれで良いじゃない!」っていう内容が面白くもあり,バカバカしくもあり・・・。でも,映画館を出る時には、顔がニコニコしちゃうんですよね。これがキューバ映画のパワーなのか??主演のエミリオを演じるウラジール・クルスが、どうも気持ち悪くて・・・(彼はビバビバキューバにも出演)。ラテンの音楽、そして思いきり明るい映画なので、落ち込んだ時に見るにはすごく良い映画かもしれません?? |
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