12/4号

 今年も残すところあと、わずか・・。 今年みたい映画を数る時期ですね。記事にした映画がなんと
今回を含めると216本! リバイバルや映画祭の作品を含めると230本。 ちょっとびっくり・・・。
今週のイチ押しは来年早々公開のこの作品です。

ペイフォワード 可能の王国  監督:ミミ・レダー 主演 : ケビン・スペイシー、ハーレイ・ジョエル・オスメント
Pay It Foward  2000年 アメリカ映画
今週のイチ押し作品! 
トレバーは中学一年生の男の子。アル中だけどとても優しい母親と二人暮し。中学の初登校の日、社会科の先生、ミスターシモネットは生徒たちに、こんな問い掛けをした。「もし君たちが社会を変えたいと思ったら、何をする??」。生徒たちの反応は、「ナンセンス!」「そんなの無理だよ!!」・・・。 シモネットは彼らの言葉をこんな単語に置き換えてみた。「でも、この事の可能性はあるだろう??」。 トレバーはその言葉に触発され、あるアイデアを思いつき、さっそく実行してみた・・。 しかし、彼の試みは失敗ばかり・・。 4ヶ月後、彼が住んでいるラスベガスを離れ、LAで彼のアイデアが実を結んでいた・・。 

私評:どうも、最近世の中がドライだと思いませんか? 自分勝手な人間が多くて、人のことには目くじらを立てて文句を言うくせに、自分は何もしない。そんな自覚症状がある人はこの映画を見て、行動を起こしてみたら?? ハーレイ少年はとにかくすごい! 「シックス・センス」よりこっちの映画の彼のほうが私の中ではずっと評価が高いです。あのセリフの上手さ、間の良さ、そして表情。史上最年少のアカデミー主演男優賞?? ケビン・スペイシーは顔に火傷を負った教師役。とてもドライなんだけど、トレバー少年のマジックにはまって行く。しかし、彼の過去の話をするシーンは彼の独壇場だった。うまい! そしてそして母親役のヘレン・ハントがまた、良いんだ〜・・。 彼女も芸域がとても広いですね。 脇役陣も最近、めきめきと頭角を著わしているジェイ・モアー、「オーロラの彼方へ」とは打って変ったホームレス役に挑んだ、ジェイムズ・カビゼール、そしてチョイ役のジョン・ボン・ジョビと曲者ぞろいです。 ラストの衝撃はここには書けませんが、グサーっと心臓を貫いた。 こんな世の中だけど、捨てたもんじゃない?? でも、理不尽な事件はあるんです。 トレバー少年の試みを、実践できますか? これは映画の中だけのキレイ事なのか?? 

 グリンチ   監督:ロン・ハワード 主演 : ジム・キャリー、 
Dr. Seuss' How The Grinch Stole Christmas  2000年 アメリカ映画
私評:アメリカではアンパンマンくらい有名なキャラらしい(??)グリンチ。 しかし、私はまったく知りませんでした。 私に限らずほとんどの日本人が知らないでしょう?? 雪の結晶の中にあるという「フーヴィル」と言う名の街。 街の人々はクリスマスが待ち遠しくて仕方ない。 クリスマスを目の前にして、大賑わいの街をクランペットの山の上から疎ましく、見下ろすヤツがいた。彼の名前はグリンチ。元々、フーヴィルの町に住んでいたのだが、ある事件をきっかけに世捨て人のように山に引き篭もってしまったのだ。そして彼はクリスマスが大嫌い。なんとか今年のクリスマスをめちゃめちゃにしようと企んでいた・・。 前半の30分は、いわゆるアメリカのアニメのノリで、ドタバタと変なテンションで進んで行くが、ジム・キャリーが登場してからは、もう画面に釘漬け状態。 特殊メイクで素顔は見せないジムだけど、あの動き、あの喋りはどう見てもジム。彼はやっぱりすごいな〜。 他の映画をパクッた笑いのシーンが、何度かあって思わず大爆笑。 そしてグリンチの愛犬のマックスが、また良い演技をするんです〜。 ジムと同じ位笑わせてくれました。 子供騙しの映画だと高を括って見に行った私は、良い方に裏切られて、最後まで楽しく映画を見ることができました。 でも、ジム・キャリーのあのテンションについて行けない人は、最初から諦めましょう。(笑) 
美術館の隣の動物園  監督 : イ・ジャンヒャン 主演 : シム・ウナ、イ・ソンジェ、ソン・ソンミ
Art Musium by the Zoo  19989年 韓国映画
私評:毎週のように韓国映画を見ています。 一度に見ないでこんな具合に毎週見るって言うのが正しい見方かもしれない?主演は韓国映画の看板女優、シム・ウナ。しかし、これは1998年の映画だから、先日見た「カル」よりも先に作られた映画です。兵役休暇で婚約者のアパートを訪ねたチョルス。しかし、彼女はすでにアパートを出ていて、そこには別の女が住んでいた。あれこれしている内に、二人はチョルスの休暇の間だけ共同生活をする事に。 婚約者に別れを告げられたチョルス。そしてビデオカメラマンの仕事をしながら脚本を書くチュニ。 いつも片思いばかりの彼女の小説に、チョルスは共同で脚本を書こうと持ちかける。そのタイトルは「美術館の隣の動物園」・・。 昔のマンガの「翔んだカップル」みたいな内容ですが、もうちょっと精神年齢が高いかな? 私なんかは見ていてちょっと、むず痒くなってくる。特に二人が書いている小説の内容が、あまりに幼すぎて・・。 主演のシム・ウナが可愛い〜・・。 彼女を見れただけで、この映画を見て良かったと思った。 彼女の良さって、清楚さというか清潔な感じがするでしょう? もちろん美人だし・・。う〜ン、私好みです。 この映画の前作「8月のクリスマス」の時なんて、もっと良かった。 今後も彼女の映画が日本で公開されるたびに、私は見に行くでしょう。 しかし、韓国の友人に聞いたところ、彼女はけっこうスキャンダルが多いんだって! 見直したぜ! あとは、私的にこの映画の見所はソウルの街の景色です。私も一度だけ、ソウルには行ったのですが、その時はツアーではなく、いわゆる観光客がいないソウルを見て回ったので、今回の映画を見ていて「あ、ここは・・・!」と、その時訪ねた韓国を思い出しておりました。監督・脚本はこの映画で監督デビューの女性イ・ジャンヒャン。今後が注目されますね。  
13デイズ 監督 : ロジャー・ドナルドソン 主演 : ケビン・コスナー、ブルース・グリーンウッド
Thirteen Days  2000年 アメリカ映画
私評:この映画は実際に起こった事件の映画化!と言う事を念頭において見ていたのですが、すごく現実離れした事件故に映画のための絵空事に思えてしまった。 1962年、高度戦略偵察機U2Fがキューバ上空で撮影した写真に、核ミサイルが写っていた。アメリカからわずか140kmしか離れていないこの国にソ連が核を持ち込んだのだ。さっそくエクスコム(国家安全保障会議執行委員会)が召集される。様々な意見が飛び交う中で最終的に大統領のJ・F・ケネディ、弟のロバート・ケネディ、そして大統領特別補佐官のケネス・オドネルの若き3人の手に世界は委ねられた。 空爆によるキューバ攻略か? そしてついにJ・F・ケネディーはキューバの海上封鎖に踏み切った・・。 まさに手に汗握るとはこの事だ。この時のケネディーの判断が間違っていたら、我々は核の餌食となり、この世に存在しなかったかも? 米ソの核戦争が始まれば、必然的にミサイルの幾つかは日本を目指した事だろう。しかし、そんな10億もの人間の命を左右させる決断に迫られた、ケネディーの心中は計り知れない。もちろん、キュ−バ危機の話は知っていたが、大統領特別補佐官ケネス・オドネルの、存在はこの映画を見るまで知らなかった。 しかし、本当に恐怖の13日間だった事でしょう。 自分がその立場だったら・・。 (そんな立場に立つことは一生涯ないと思いますが・・・。) ケビン・コスナーも久々にシブイ男役で、カッコ良かった。 しかし、ケネスは38歳。つまり、私と同い年のはずなのに、ケビンはちょっと老けすぎ・・。(笑) 近代のアメリカ史の映画はどれもとても面白いですね。 
レスリー・ニールセンの2001年宇宙への旅  監督:アラン・A・ゴールドスタイン  主演・レスリー・ニールセン、オフェリー・ウィンター
Leslie Nielsen A Space Travesty 2000年 アメリカ映画
私評:レスリー・ニールセンは大好きな役者です。今回もあまりにオバカなので大笑いでした。ちょっと間違うと、TVの志村けんの番組と変わらなくなってしまうのですが、一応映画の威厳を(?)保つできにはなってました。(笑) しかし、70歳を過ぎても、頑張るレスリーに拍手!アメリカ大統領がエイリアンに誘拐され、クローンとすり替えられた? 連邦保安官尾ディックスは特命を受け、月にある秘密基地を訪ねる。 彼の味方はエイリアン対策担当の美女カサンドラ。 果たして彼は大統領を救出できるのか? 今回はタイトルからも分かる通り、「2001年宇宙の旅」のパロディーシーンがいっぱい。 また、月基地ではたくさんのエイリアンたちが登場するのですが、このクリーチャーたちをデザインしたのは、あの「スターウォーズ」の視覚効果を担当したボブ・キーン。どうりで見たことのあるエイリアンが・・・。この映画のエンドクレジットは笑った。 でも途中まで字幕が入らないんだよね。「このあと、もっとクレージーなキャストの紹介」「エンドクレジットの最後までいたら、お茶とクッキーが出るよ!」また、キャストのところも”スライムの片付け係”とか変な役どころがたくさん。 そして最後まで見た人には、素敵な音が聞けるという特典が・・・。 レスリー・ニールセンはいつまでもこんなバカな映画を撮り続けて欲しい。 必ず見に行くから! 
ピッチ・ブラック  監督:デヴィッド・トゥーヒー  主演:ヴィン・ディーゼル、ラダ・ミッチェル
Pitch Black  2000年 アメリカ映画
私評:また、新しいエイリアン映画が登場。定期旅客船が事故を起こし、ある星に不時着する。星を偵察しているとかつて人類が過ごした跡が・・。そして広大な砂漠には巨大な生物の骨が・・。実はその星には肉食のエイリアンがいたのだ。しかし、彼らは光を嫌う。 幸いこの星には3つの太陽があり、夜はやって来なかった。しかし、22年に一度の皆既日食がこの星を暗黒の世界に変えようとしていた・・。まずは、発想が面白いです。 光を嫌うエイリアンに炎と灯りを手に、なんとか脱出を試みようとする生存者たち。彼らもイスラム教徒だったり、脱獄囚だったり、それを追う保安官だったりと様々。生き残るために、協力し合う彼らのドラマも秀逸だ。 主演の脱獄囚は「プライベートライアン」で、女の子を助けようとして、死んだカパーゾ役のヴィン・ディーゼル。パイロットの女性役は「ハイ・アート」のラダ・ミッチェル。 この二人とジャック役のリアナ・グリフィスが輝いていたな〜。 この星のエイリアンは群れで襲ってくる。 その様はまるでヒッチコックの「鳥」のようでもあり、「スターシップ・トゥルパーズ」のバグズのようでもある。 暗闇でしか行動しないため、じっくりと姿は見せないが、なんとなく堅そうな皮膚、そして剣のような前足といかにも怖そうだ。しかし、22年間も何も食べずに生きていられたのかよ!っとツッコミを入れようとしたら、それらしき答えが用意されていた。 真の暗闇(ピッチブラック)の恐怖をお楽しみください。 たった、1週間の上映とは・・・。 トホホ。 


前回の記事も読んでね〜!



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