11/16号

 今回はどれもイチ押しにしたいくらい、粒揃い。 しかもバラエティー豊かなので余計に選びづらい・・。
でも,やっぱりこの映画でしょう! 

チャーリーズ・エンジェル 監督:マック・ジー 主演 : ドリュー・バリモア、キャメロン・ディアス、ルーシー・リュー
Charlie's Angel  2000年 アメリカ映画
今週のイチ押し作品! 
今回のチャーリーからエンジェルへの指令は、盗まれた音声識別装置の奪回と誘拐されたプログラマーの救出だ。音声識別装置が悪の手に渡った場合、世界中の誰でもどこに居るかを衛星を使って調べ出すことができるのだ。また、地球上の全ての音声が傍受されてしまうのだ。しかし、敵の狙いは意外な人物に向けられてた。2重3重に仕掛けられた罠をくぐりぬけ、エンジェルたちはミッションを遂行できるか?? 

私評:最高でした〜。 とにかく主人公の3人のキャラクターが抜群に良い。今回プロデューサーも兼ねたドリュー・バリモア。彼女のこの映画に託した、パワーはすごい。あんなにポッチャリしたドリューにアクションができるのか?なんて心配していた方々には「バッド・ガールズ」という映画を見て欲しい。この頃彼女はアクションスターだった? 今回もめっちゃチャーミングで、またまた私の中での好感度がアップしました。そしてキャメロン・ディアス。彼女は元々コメディーは得意だけど、今回のアクションシーンには感服。とにかく彼女のアクションシーンはカッコイイ。しかも、劇中で恋までして、めっちゃ可愛い!!最後にルーシー。彼女だけが映画を見るまで、どうも納得がいかなかったのですが、映画を見たらそんな不安は吹っ飛んでしまった。あの真面目な面持ちからは想像できないオバカぶりに痺れました。 映画祭の舞台挨拶でルーシーが言っていましたが、この映画では銃は、ほとんど使われていない。そのかわり、これでもかと言うくらいのマーシャルアーツが盛り込まれています。元々70年代のTVシリーズの映画化と言う事もあり、70年代の音楽、ダンス、そして(キャメロンが踊りまくっていた)ソウルトレインまで、私くらいの年代の方々には、うれし懐かしの設定がたくさんで、それも良かったですね。 すでに2回見ましたが、もう何回か見に行きます〜。 

 キャラバン   監督:エリック・ヴァリ 主演 : ツェリン・ロンドゥップ、カルマ・ワンギャル
Himaraeya  1999年 フランス・ネパール・イギリス・スイス映画
私評:大自然の中では人間はなんて小さいのだろうか?そんな事は当たり前なんだけど、あらためて超然たる山ヒマラヤの前に平伏すしかない人間たち。しかし、そんな神々しいまでの自然に戦いを挑み続ける部族がいる。それがキャラバンだ。ヒマラヤ山脈を超え塩を運ぶキャラバン隊。リーダーとして君臨してきた長老の世代交代の時期が来ていた。長老の息子は事故で他界してしまい、次期リーダーとしての有力候補は長老に反発してばかり。神仏、占いに頼る伝統を軽視し、己の実力だけを信じる彼は、長老を差し置き、仲間を引き連れ出発してしまう。長老は昔の仲間を寄せ集め、彼の孫と出家していた次男を連れ彼らを追う・・・。 とにかく、美しすぎる映像。 満天の星空、真っ青な空、そしてその空を映す湖。 雪をたたえるヒマラヤ。どれも今までに見たこともない美しい映像だった。 ドラマの部分も私はすごく好き。 こんな山奥の寂れた部落でもリーダーの新旧交代の確執、そして諍いがあるんですね。 しかし、人間の本質がとてもピュアな彼らは姑息な手段を使わずに,真正面からぶつかり合う。 その辺りもこの映画の見所であると思うのですが・・。 キャラバン隊の行動は全てが本物。標高5000mの世界は想像を絶する困難と、そして感動を呼び起こします。 現代の退屈すぎる毎日を送る我々が忘れている人間と自然との共存、そして戦いの壮絶さを見せつけられた。 
オーロラの彼方へ 監督 : グレゴリー・ホブリット 主演 : デニス・クエイド、ジム・カヴィーゼル
Frequency  2000年 アメリカ映画
私評:1999年、ニューヨークにオーロラが現れた。NY警察の刑事ジョンは偶然見つけた亡き父の無線機で、ある男と交信を始めた。なんと、その男とは30年前に事故で死んだジョンの父親だった。オーロラが巻き起こした奇蹟だった。しかも、その日は父が死んだ前日。彼は父を救おうと必死にメッセージを送るが・・。そしてジョンは過去の歴史を書き換えてしまう・・。 こういう話はめっちゃ好きです。ファンタジー作品としても秀作ですが、サスペンスも楽しめ、そして消防シーンではちょっとしたスペクタルも楽しめると言う、おいしい映画です。父と息子の時代を超えたコミュニケーションがなんとも感動的。私は30年前の父親と話そうとは思いませんが、30年前の自分と交流してみたい気がします。 この映画の場合、主人公の家族が本当に愛すべき家族だから余計に、感動があるんですね。 この映画のラストは賛否がありそうですが、私は好きだな。 忘れられない映画になりました。字幕についてちょっとツッコミを・・。"Spirits and Guts!"というのが彼の父の口癖なのですが、これを字幕では「根性とガッツ」って訳しているのです。根性=ガッツじゃないか〜! (細かいことは気にせずに見ましょうね) この映画のマジックワードは「ヤフー」。 見た人は分かりますよね。
シャフト 監督 : ジョン・シングルトン 主演 : サミュエル・L・ジャクソン、ヴァネッサ・ウィリアムズ、トニーコレット
Shaft  2000年 アメリカ映画
私評:サミュエル・L・ジャクソンがめっちゃカッコイイ〜。トレードマークのアルマーニのレザーコートが渋いぜ〜。 悪を憎み、弱いものの味方。まさにヒーローなんだけど、その手口があまりに過激なため、問題を起こす。今回の彼の事件はNYのバーで黒人の青年が鉄のポールで頭を叩き割られると言う事件だ。 犯人は店に来ていたウォルター。彼は有名な不動産王の息子だった。しかし、彼は父親の金の力で仮釈放され、海外に逃亡してしまう。2年後、ウォルターはまたNYに戻ってくる。すでに情報を得ていたシャフトは再び彼を逮捕するが・・。この事件に黒人の麻薬売買、悪徳刑事たちの癒着などが絡み合い、テンポ良く進んで行きます。ご存知の方も多いと思いますが、この映画は1971年の「黒いジャガー」のリメイク。オリジナルのテイストも残したままで、現代風の新たな解釈も付け加えられ「黒いジャガー」ファンの方にも楽しめ、今回初めてシャフトに触れる人にも、もちろん楽しめる映画になっています。小憎らしいウォルターを演じるのはクリスチャン・ベイル。先日見た「コーンウォールの森」では純真な動物を愛する青年を演じていたのに、今回は打って変わって憎らしい敵役。 そしてこの事件の目撃者役は、「シックスセンス」のトニー・コレット。彼女も良いですね〜。 そしてオリジナルの「黒いジャガー」でシャフトを演じたリチャード・ラウンドトゥリーがシャフトの叔父役で出演しています。 
 クレイドル・ウィル・ロック  監督 : ティム・ロビンス 主演 : ジョン・タトゥーロ、エミリー・ワトソン、ジョン・キューザック
Cradle Will Rock  1999年 アメリカ映画

私評:1937年。大恐慌真っ只中のアメリカは全て金持ちの天下。 しかし、風雲児のオーソン・ウェルズは過激で風刺の効いたミュージカル「クレイドル・ウィル・ロック」上演の計画を進めていた。折りしもルーズベルト大統領と共和党が衝突するなか、連邦政府の出資によって計画されたフェデラル劇場計画の出し物として、進められてきた彼の作品は前日になって突然の上演禁止。しかし・・・。 実はこの映画は今回で2回目。 というのも、あまりの展開の早さと当時の世相を理解せずに見たので、イマイチ伝わって来ないものがあったから。その辺りを勉強した上でもう一度見てみました。 予告編があまりに面白そうで、めっちゃ期待していた作品だっただけだけに、妥協したくなかったんです。 実在の超有名人たちが続々と登場するこの物語は、映画の冒頭で説明があった通り"Almost True" なんですね。しかし、どうも思想とか政治とかの話が多く、それに圧迫されるアーティストの話を、もっと描いて欲しかったな。 しかし、ラスト20分間の「クレイドル・ウィル・ロック」の公演シーンは最高だった。キャストはこれ以上ないと言うくらい贅沢な面々。 この映画でもエミリー・ワトソンは最高に輝いていました。けっこう退屈な1時間50分と最高に盛りあがる25分間でした。 この映画で好きなのはカメラワーク。 長いワンショットをカメラを移動させながら撮るシーンは感動でした。 


リプレイスメント 監督 : ハワード・ドイッチ 主演 : キアヌ・リーブス、ジーン・ハックマン
The Replacement  2000年 アメリカ映画
私評:話の設定はとんでもない、とても無理な話なのですが、そこは映画なんだから・・。 「メジャー・リーグ」のアメフト版って感じがしました。フットボールシーズンも大詰めの時期に、スター選手たちがストライキに入ってしまったワシントン・センティネルズ。オーナは仕方なく往年の名監督ジミーに泣きつき、彼は代理選手(リプレイスメント)の即席チームを作る。一癖もふた癖もあるメンバーの中でやがて芽生える友情と信頼。そして彼らは奇蹟を起こそうとしていた・・。 落ちこぼれの負け犬たちが、勝者としてのプライドと喜びを手にするくだりは、なんだか私まで嬉しくなってしまった。 この映画のキアヌは良いですね〜。コミカルな展開の中で、彼がビシッと映画を引き締めている。 アメフトのゲームのシーンでも、彼の運動神経の良さが際立ってます。あと、個人的にこの映画のシーンで好きなのがキアヌ演じるシェインとチアガールのアナベルがバーで初めてキスをするシーン。 バックミュージックがポリスの「見つめていたい」なんです。 私はこの曲が大好きなんですが映画でこういう使われ方をしたのは、見たことがない。 ミエミエの展開で、ラストまで話がわかっていても、この映画は好きです。 ラストのジーン・ハックマンの満面の笑顔が印象的でした。 


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