2004/10/20

劇場で見損なった作品は、しっかりビデオで・・・

ミッシング  監督:ロン・ハワード  出演:ケイト・ブランシェット、トミー・リー・ジョーンズ
Missing  2003年 アメリカ映画
今週のイチ押し:19世紀末のニュー・メキシコ。マギーは医者として生計を立て、二人の娘と暮らしていた。そんなある日、彼らの家をインディアンの風貌の男が訪れる。なんと彼は、マギーが幼い頃に家族を捨てて出て行った父親のサミュエルだった。怒り心頭のマギーは彼を家から追い出した。しかし、そんなマギーを悲劇が襲った。街に出ようとしていた娘たちをネイティブ・アメリカンと白人の野党が誘拐したのだ。かろうじて末娘のドットは逃げたものの、長女のリリーは連れ去られてしまう。しかも、マギーが心を許していた恋人のブレイクは無残に殺されてしまう。マギーは藁をも掴む思いでサミュエルを訪ねた。そしてリリーを救出するため手を貸す事を約束した。サミュエル、マギー、そしてドットはインディアンの足跡を追う。しかし、インディアンの一行には最強の呪い師が同行していた・・・。

私評:さあ、家に帰りましょう・・・・先日観た「ワイルド・レンジ」といい、この「ミッシング」といい今年はとても素晴らしい西部劇の年かもしれません。この映画のケイト・ウィンスレットは往年の西部劇のヒロインキャンディス・バーゲンを髣髴する演技でした。相手のインディアン一行を極悪に仕立て、正義の刃を突き立てるという展開は見ていて気持ちが良いです。途中で超自然現象的な(いわゆる呪術)シーンが挿入されるのですが、これも嘘っぽくなくて私は好きです。しかも、インディアンの風貌のトミー・リー・ジョーンズが良く似合ってるんですよ・・。また、馬で駆け回るニュー・メキシコの乾いた風景がとても印象的。赤い大地、切り立った岩場、・・・、まさに西部劇的です。主演はトミー・リー・ジョーンズとケイト・ブランシェット。曲者俳優のふたりが、それぞれ今まで演じたことがないキャラクターを熱演。見事しか言いようがありません。マギーの恋人役は「ザ・コア」のアーロン・エッカート。彼の殺され方は・・・悲惨。そして気づかなかったのですが、ヴァル・キルマーが出ているらしい・・・。
ファイティングxガール  監督 ・出演:チャールズ・S・ダットン  出演:メグ・ライアン、オマー・エプス
Against the Ropes  2004年 アメリカ映画
OLのジャッキーは、幼少時代は父親の影響でボクシング・ジムに通っていた。それゆえ人一倍「ボクサーを見る目」は肥えていたが、今はしがないプロモーターの秘書。しかし、いつかボクシングのプロモーターとして成功する日を夢見ていた。そんなある日、いつも彼女を小娘扱いする大物プロモーターのサムとの口論から、わずか1$でボクサーを買い取りプロモーターとしての仕事を開始する。しかし、彼女は買い受けたボクサー宅でドラッグディーラーのルーサーと出会い、彼に限りない可能性を見出した。さっそくルーサーへの熱烈なラブコールをはじめ、やっとの思いで口説き落とした。次に必要なのはトレーナー。彼女は迷わず昔から良く知っているフィリックスを指名。ルーサーとフィリックスは厳しいトレーニングに入った。一方、ジャッキーはルーサーの試合相手探しに西奔東走。ルーサーは次々と相手をKOしていくが、注目されるのは名物女性プロモーターのジャッキーばかりだった・・・・・・・
私評:こんなに優しくされたのは初めてだよ・・・なんとこの物語は実話です。実在のプロモーター、ジャッキー・カレンは数々のボクサーを発掘し世界チャンピオンに育て上げた女。他人事とは言え、サクセス・ストーリーは実に気持ちが良いです。もちろん、成功までには数々の失敗、中傷、葛藤、そして挫折があったのですが、それらを乗り越えて最後は見事にハッピーエンディング。なんだかいっぱい元気を貰いました。ジャッキーを演じるのは、ハリウッドで一番元気が似合う女(?)メグ・ライアン。今回は女の武器も惜しみなく使う豪腕プロモーター役なので、セクシーな服も見所のひとつ!でも、やっぱりメグはキュートです。そしてルーサーを演じるのは北野たけし監督の「BROTHER」に出演していた、オマー・エプス。そしてトレーナーのフィリックスと監督を兼任するのが「エイリアン3」のチャールズ・S・ダットン。DVDの特典映像には本物のジャッキー・カレンも登場。メグとは全然違うキャラクターですが、元気のいいおばちゃんって感じの人でした。

愛と、死を見つめて  監督 :イ・ドンヒョン  出演:イ・ウンジュ、ソン・ジョンボム
The Garden of Heaven  2003年 アメリカ映画
若き医師のオソンは父の意思を継ぎホスピスの医師となった。しかし、彼は目の前で死んでいく患者たちを救えないもどかしさが、いつも心に引っかかっていた。メイクアップ・アーティストのヨンジュは、映画監督と気が合わず、仕事を失ってしまう。明るく誰にでも好かれる彼女は、実は末期癌を患っており、既に残り少ない時間の中で未練のない幸福を感じたいと思っていた。そんなふたりは偶然に出会い、お互いを知り、いつしか愛し合うようになっていく。そんな時、ヨンジュの元に、以前の仕事で一緒だった助監督から電話が入る。ホスピスを抜け出したヨンジュは、彼の演出するCMに出演し一躍、時の人になるが・・・・・・・
私評:ぼくが誠心誠意死なせてあげる・・・・マコ〜、甘えてばかりでごめんね〜♪みこはとっても寂しかったの〜♪という、日本の「愛と死を見つめて」とはちょっと違う話。と言うか、この話って小泉今日子&三上広史主演の「病院へ行こう2」の完全にパクリです。しかし、私的にはそんな事はどうでも良いのです。この映画を見たかったのは主演のイ・ウンジュが見たかったから・・・。彼女って映画の中で何度も死んでいますが(笑)、今回も末期ガンの女性を熱演。そしてもうひとりの主演、アン・ジェウクの腕の中で美しく死んでいくのです。とにかく「泣かせてやろう」と言う魂胆が見え見えなのですが、製作者の意図に見事にはまってしまいました。これも韓国映画のパワーですかね??なんと、劇場未公開作品です。もったいないな〜・・
アンデッド  監督:ピーター&マイケル・スピエリッグ  出演:フェリシティ・メイソン、ムンゴ・マッケイ
Undead  2003年 オーストラリア映画
宇宙空間を巨大な隕石が爆走する。小さな爆発が起こり、砕け散った欠片の幾つかが地球へと向かった。そしてその隕石群はオーストラリアの田舎町、バークレーに落下した。しかも、隕石で体に風穴を空けられた人々は「アンデッド」として蘇り人間を襲い始めた!元ミス・バークレーのレネは農場を差し押さえられバークレーへと向かう道で、交通事故の現場に出くわす。しかし、その事故は隕石によるもので被害者は「アンデッド」になっていた。彼女のボーイフレンドもあえなく「アンデッド」の餌食になってしまう。「アンデッド」に追いかけられたレネを助けたのは、無口な武器商人のマリオンだった。生き残った村人たちは次々とマリオンの家に集まってくる。そして「アンデッド」の群れを突破し、逃げる計画を立てるが・・・・。
私評:体が真っ二つになったら、死ぬんだろ〜!!!・・・・オーストラリア版のゾンビ映画は後半で意外な展開を見せます。それをネタばれするわけにはいかないのですが、今までにない発想に私は思わず膝を叩いてしまいました。そして「アンデッド」と戦う村人たちが癖のある人たちばかりで、これがけっこう笑えるんですよ。なんだか、この辺りの展開はピーター・ジャクソンの名作「ブレイン・デッド」と同じような雰囲気。やはり、オーストラリアと言う大地が醸し出す香りなのか??また、めちゃめちゃオーバーな演技が、逆に胡散臭くてこの映画の雰囲気にピッタリでした。しかし、途中からこの物語はとんでもない方向へと向かって疾走しだします。ゾンビ=ホラー映画が、SF=感動映画へと矛先を変えるのです。思い切り低予算の映画なのですが、この辺りの作りはお見事!オーストラリア映画、恐るべし!!ホラー映画として怖さはイマイチ物足りないので、怖い映画を期待している人にはオススメしませんが、若手監督が低予算の中で必死で作り上げたホラー映画・・として見れば十分楽しめる作品でしょう?
ツインズ・エフェクト  監督:ダンテ・ラム  出演:ジリアン・チェン、シャーリーン・チョイ
Twins Effect  2003年 香港映画
ヴァンパイア・スレイヤーのリーヴは、強敵デコテスとの壮絶な戦いでパートナーの女性を亡くしてしまう。世界制服を目論むデコテスは「昼と夜の書」を手に入れ最強のヴァンパイアになろうとしていた。そのためにはヴァンパイア一族の、6人の王子の血が必要だった。リーヴは新しいパートナーとしてジプシーと言う女性とチームを組んだ。しかし、2度と悲しい思いはしたくないと、ジプシーとは一線を隔して付き合っていた。しかし、リーヴの妹のヘレンはそんなジプシーが気に入らない。ふたりは顔を見合わせれば喧嘩ばかりしていた。そんなヘレンの前にひとりのカッコいい男が現れた。お互いに好きになったふたりだったが、彼はなんとヴァンパイア。しかも、デコテスが狙っている王子のひとりだった。しかし、彼は心優しいヴァンパイアで決してヘレンの血を飲もうとは思っていなかった。そんな時リーヴはヴァンパイアになる薬の解毒剤を飲むのが遅れ、自分自身もヴァンパイアになってしまう・・・・・
私評:決して許さない!!・・・なにやら主演のジリアン・チュン、シャーリーン・チョイは香港では超人気のふたり組みらしい。日本で言えば「WU」でしょうか?しかし、香港のアイドルはアクションができなくちゃいけない!?ふたりともかなりのアクションシーンをこなしていました。でも、周りの面子が凄すぎるので、どうもショボク見えてしまうのは致し方ないか??そんなふたりを囲んで香港のビッグスターたちが顔をそろえました。まずは、ヴァンパイア・スレイヤーのリーヴ役でイーキン・チェン。ヴァンパイアの王子はエディソン・チャン。彼の執事役でアンソニー・ウォン。救命士役で大御所ジャッキー・チェン。そして彼の婚約者役でカレン・モク。香港の映画スターが大集合です。アクション映画としても楽しいですが、私的にはコメディ&青春映画として楽しみました。ちなみに主演のふたりの子は、私の好みではありませんでした。(笑)


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