2003/10/13号

今週はアクション映画の中に、ポツリと邦画が・・・。
しかし、イチ押しはやはりアクション映画の決定版!!

バッドボーイズ 2 バッド  監督:マイケル・ベイ  出演:マーティン・ローレンス、ウィル・スミス
Badboys 2  2003年 アメリカ映画
今週のイチ押し:マイアミ警察の名コンビ、マイクとマーカスは、増大する麻薬犯罪の撲滅のために組織された特捜チーム(TNT)に配属される。今日も二人は囮捜査で麻薬取引の現場に立ち会っていた。TNTに包囲された犯人グループは、銃で応戦するがあえなく逮捕されてしまう。しかし、彼らがその場で押さえたのはわずかな量の麻薬だった。そんな中でも麻薬王のタピアは、新たな麻薬取引を進めていた。連邦麻薬捜査局のシドも組織に潜入捜査を重ね、ついにタピアの尻尾を掴もうとしていた。実はシドはマーカスの妹で、彼女がこんな危険な任務に携わっていることを、マーカスは知らなかった。しかも、シドはマイクと付き合っていて、マーカスはその事も知らなかった。またしても、大きな麻薬取引のニュースを知ったTNTだったが、間一髪タピアはキューバへの逃亡に成功。しかも、シドが人質にとられてしまう。上層部の命令に背き、バッドボーイズはシドの救出に向かう。そして新たなバッドボーイズたちも・・
私評:うーさー!う〜さ〜!!・・・・前作から8年。あのバッドボーイズが帰ってきた。相変わらずの迷コンビが、今回も笑わせてくれました。しかし、それ以上にすごいアクションシーンのつるべ打ち。壮絶な銃撃戦、数百台を巻き込むカーチェイス、そして大爆破と次々と度肝を抜くアクションシーンが登場。とにかくその迫力たるや・・・。手に汗びっしょりでした。しかし、今回の映画はけっこうエグイシーンが多いのでご注意を!監督は大作を撮らせたら右に出るものなしのマイケル・ベイ。今回も彼独特の細かいカットを繋ぐ演出が効果的に使われています。そして今回はカメラが回る回る〜!!カメラは細い管は通り抜けるし、壁は通り抜けるし・・・。新しい試みが随所に見られるのも嬉しいです。主演の二人はもちろん、マーティン・ローレンスとウィル・スミス。もはや、最強のコンビです。シド役は「チアーズ」の優勝チームのキャプテンを演じたガブリエル・ユニオン。そしてピーター・ストーメアが、またしても怪しい役で登場します。もうひとつの見所は超スピードで疾走するフェラーリ。この車がこんなに性能を発揮できる場は、はっきり言ってこの映画の中だけかも?? めちゃめちゃ面白かったです。
スパイキッズ3D ゲームオーバー  監督 :ロバート・ロドリゲス  出演:ダリル・サバラ、アレクサ・ヴェガ
Spykids 3D Game Over  2003年 アメリカ映画
かつては世界のために秘密諜報部員として大活躍したジュニだったが、組織に不信感を抱いた彼は組織を抜け出し、しがない私立探偵をしていた。そして細々と貯めたお金で彼が買ったのは最新バーチャルゲーム「ゲームオーバー」だった。そんなジュニの元に大統領から連絡が入る。「ゲームオーバー」はトイメーカーという男が作り上げた、子供たちを洗脳するゲームだという。しかも、そのゲームに潜入していた姉のカルメンが、ゲームの中で囚われの身になっているという。早速、姉の救出のために3Dメガネをかけてゲームの中に入っていくジュニ。ステージ1から波乱続きだったが、ついにカルメンがいるというステージ4に辿り着いた。ゲームの中で知り合った仲間たちと、救援に来たおじいちゃんの力を借りて、カルメンとジュニは更なるステージを目指す。そしてついにトイメーカーが姿を現す・・・・・。
私評:Glasses On!! ・・・・・この映画も3作目になり、主演のキッズもすっかり大きくなりました。お姉ちゃんのカルメンなんかすっかりいい女になっちゃって・・・。と言うわけで、今回は弟のジュニ君が主演です。3Dの映像はかなり迫力がありました。あの飛び出してくるのが良いんですよね。しかも、今回の舞台がゲームの中なので、それこそ何でもありの世界なんですね。一次期、3D映画が流行ったことがありましたが、そろそろ忘れられそうになっていたこの映画の武器を、今甦らせたのはすごくよいタイミングだったと思います。今回、バンデラス父ちゃんとカーラ母ちゃんは後半にちょこっとだけ登場。その代わり(?)バンデラス映画の常連、サルマ・ハエックが登場!そしてトイメーカー役は、あのシルベスタ・スタローン。おじいちゃん役は2作目から登場のリカルド・モンテルバン。今回、彼はストーリーのキーマンになっています。彼が笑わせてくれます。アメリカ大統領はジョージ・クルーニー。その他にも1作目から登場している、スティーブ・ブシェミ、アラン・カミング。そしてイライジャ・ウッドが意外な役で登場。しかも、あっさり退場・・・(笑)。3Dメガネはもちろんもらえます。
蕨野行  監督 :恩地日出夫  出演:市原悦子、石橋蓮司、清水美那
Warabi no Kou  2003年 日本映画
江戸時代中期の山形の農村には、ある掟があった。60歳になったものはみんな村を出て蕨野へと移り住むのだ。それは貧しい農家の口減らしのために行われる秘密の掟だった。その年も8人のジジババが蕨野へと旅立った。彼らは里に戻ることもできず、物乞いをして飢えをしのぎ、肉を食べてはいけない、里の者と話をしてはいけないなどの、彼らのルールがあった。庄屋の姑レンは嫁のヌイに秋には戻ると約束するが、その年は異常な長雨により凶作となり、里の者たちも食うのにやっとの生活。もちろんジジババが帰ることはできない。しかし、蕨野のジジババは掟を破り、狩をして何とか生き延びようとする。しかし、ジジババの力も徐々に尽きはじめる。ひとり、またひとりと死んでいく。そしてこの地に雪が降る頃、レンの命も・・・・。
私評:ヌイよい、まことは蕨野に帰途の道は無えなりよ・・・この映画を見て、まず思い出したのは「楢山節考」です。これはある意味山形版の「楢山節考」です。ただ、この土地のジジババは、黙って死ぬのを待つのではなく力の限り生きるのです。しかし、元々は貧村の口減らしのために行われるようになった儀式なので、彼らに戻る家はないのです。こんな悲惨な話ではあるのですが、このジジババたちが滑稽で、しかも可愛いのです。それゆえ、彼らがひとり、またひとりと死んでいくシーンは心が痛みました。また、この映画はレンと嫁のヌイの心の会話(手紙を読んでいるようにも思えました)から、成り立っている。その言葉(方言)が、また独特で所々理解不能なところもありました。そしてこの映画のもうひとつの見所は美しい自然の姿ですね。春夏秋冬をカメラが追っていくのですが、その美しさたるや・・・絶句。レンを演じるのは市原悦子。まさに彼女のための役だと言えるくらい適役。そしてババたちは中原ひとみ、李麗仙ら、そしてジジの一人は石橋漣司が演じています。監督は久々にメガホンをとった恩地日出夫。この映画の製作は「日本の原風景を映像で考える会」です。
SSU  監督:イ・ジョングウ  出演:シン・ヒョンジュン、シン・ウンギョン
Blue  2002年 韓国映画
少年時代から親友のキム・ジュンとイ・テヒョンはともに韓国海軍のエリート部隊SSU(海難救助隊)に入隊した。ともに優れた潜水能力を持った二人は救助班長になった。そんな時、二人の前に女性士官カンが現れる。彼女とキムは訓練生の時に愛し合った仲だったが、イも彼女を愛していることを知ったキムが手を引いたのだった。しかも、彼女はイギリスへ留学をしてしまったのだ。そんな彼女が再びキムの前に現れ、彼は動揺する。そしてイはカンへの気持ちを新たに抱き始めるのだった。そんな時、韓国の潜水艦が座礁し海底に沈む事故が起こる。海底187メートルへの潜水任務が二人に下る。しかし、キムは潜水病に冒されていた・・・。
私評:今日はお前を殴りたい気分だ・・・・韓国映画は相変わらずパワフル。この映画は友情物語でもあり、ちょっとしたアクション映画でもあるのですが、どっちつかずで中途半端な演出になっている。そんな中でも主演の2人の男と一人の女が面白く見せてくれるのです。正直言って、私的にはイマイチな映画だったのですが、2時間近くしっかり見れたのは、彼らの演技以外の何物でもないのです。ラストのイ・テヒョンの選択は賛否両論が出そう。でも、私だったら違うエンディングにしたと思います。キムを演じるのはシン・ヒョンジュン。彼は濃い顔なので一度見たら忘れない。「アウトライブ」の時もカッコ良かったな〜。イ・テヒョン役はキム・ヨンホ。私は「クラブ・バタフライ」のダメ亭主役が印象的だった。そしてカンを演じるのはシン・ウンギョンです。なんだか、全然誉めてないな〜・・(^^;


前回の記事も読んでね〜!



I Love Movieに戻る