映画館にいけない日々が続いていますが、話題のJ-Horror映画は
見逃せないでしょう!私は怖さより物語に感動してしまった・・・
予言 | 監督:鶴田法男 | 出演:三上博史、酒井法子、 | |
2004年 日本映画 | |||
今週のイチ押し:里美英樹は妻の綾香、娘の奈々と3人で帰省後、一路東京へと向かっていた。急ぎのレポートをネットで送るため、彼は公衆電話に入っていた。そこで彼は古い新聞の切れ端を見つける。何気なく見てみると、そこには娘の奈々の死亡記事が載っていた。しかも、事故の日付は今日。事故の時間は午後の8時と期されていたが、今は5分前だった。奈々を車に残し公衆電話にやってきた綾香にその記事を見せようとした瞬間、なんとトラックが車に突っ込んでくる。何とか娘を助け出そうと歩み寄る二人の目の前で車は爆破炎上。そしてその場から新聞は消えていた。3年後、英樹と綾香は離婚していた。英樹はしがない高校の国語教師に、そして綾香は大学の研究チームで新聞の謎を追っていた。そんなある日、英樹の教え子の若窪が答案用紙の書きなぐった事件が、実際に起こる。若窪は英樹に『恐怖新聞』が自分の元に届いていることを話す。そして数日後、英樹の元に若窪の死亡を知らせる恐怖新聞が届く・・・ | |||
私評:何もしなくて良いんだよ。しちゃいけないの・・・この作品のオリジナルは、つのだ次郎の『恐怖新聞』。これは小学校の高学年の時に私の学校でも大流行して、みんなで読み漁った記憶があります。また、この本が怖くって夜眠れない思いもしました・・。それが30年の時を経て、劇場映画でご対面する事になった。正直言って、この映画は怖い映画ではない。むしろ感動的な話かもしれない。それもそのはず、この映画の監督は「リング0 バースデイ」の鶴田法男。恐怖の代名詞にもなった『リング・シリーズ』で貞子の悲しい運命と数々の試練を見事に描き、まさに感動のドラマに仕立て上げた本人。この映画のオチも「なるほど、そう来たか!!」と言わせるような見事な締めくくりになっています。取り扱っている題材はホラーでも、私の中では見事な人間ドラマ。主演は演技力には定評がある三上博史。ちょっとやり過ぎってくらいの演技が逆に恐怖を煽ります。そして彼の妻役はホラー女優の道を歩み続ける(?)酒井法子。そしてやはりホラー映画への出演が多い堀北真希が、女子高生の若窪の役で出演しています。J-Horrorはやっぱり怖いだけじゃダメなんだ! | |||
感染 | 監督 :落合正幸 | 出演:佐藤浩市、高島政伸、南果歩 | |
2004年 アメリカ映画 | |||
郊外のある病院。経営危機からまともな医療もできない状態のこの病院は、人でも足りず残された医師と看護婦はすでに体力の限界に達していた。そして怒りや不満も頂点に達していた。そんな時、救急車がこの病院に1人の患者を担ぎ込む。手が回らないという理由で断る医師の秋葉。その時、全身火傷で身動きができない患者がベッドから落ち危篤状態になり、秋葉は病室へと駆けつけた。そして治療中「塩化カリウム」と「塩化カルシウム」を間違って投与してしまい、患者は死んでしまう。その場に居合わせた職員はこの事件を隠蔽する事にした。その時・・、婦長の塩崎は救急口に置き去りにされたストレッチャーを発見する。先ほどの救急車が、患者を置き去りして帰ったのだ。その患者は内臓が溶け出すという恐ろしいウイルスに冒されていた。医師の赤井はそのウイルスを特定しようというが、秋葉は断る。しかし、赤井は隠蔽事件が起きた病室の隣で仮眠を取っていたのだ。そして事件を知っているかのように振舞う。しかし、未知のウイルスは確実に院内で感染を広めていく。看護婦が、そして医師たちが一人一人、緑の血を流しながら・・・・・・・・ | |||
私評:秋葉先生も、こっちにいらっしゃい・・・・院内感染なんて言葉が、一時期よく新聞を賑わせましたが、この映画はまさにそんな話。未知の病原体の恐怖はもちろんですが、病院スタッフ同士の葛藤や軋轢、そして嫉妬なども巧みに織り込まれていてドラマに真実味を持たせる事に成功している。しかし、この映画はエグイ・・。緑の血を流す以外は、これと言って『見せる』シーンはないのですが、これが功を奏している。(まあ、バジェットが少なかったと言えばそれまでかもしれませんが・・) また、この映画で効果的なのがドロドロと溶け出す「音」です。めっちゃ気色悪いですよ・・。そして後半、物語は意外な方向へと矛先を変えていく。この辺りのシナリオもすごくイイです。私的にこの映画を盛り上げる『恐怖演出』は女優たちの怪演です。まずは、ちょっと頭が足りない?老女の草村礼子。彼女の役どころは生理的に嫌悪感を抱かせる。そして厳格な婦長役の南果歩。彼女の変わり方・・・怖いです。新人看護婦役の星野真里は、こんな女が居そうで怖い。木村多江、真木よう子の両看護婦も妙にリアルで・・・。その分普通に見える主演の佐藤浩市と高島政伸が味わう恐怖が伝わってくるのです。それにしても映画を観終えた後の、気分の悪さは天下一品かも??怖さはイマイチかもしれませんが・・・ | |||
スクービー・ドゥー2 モンスター・パニック | 監督 :ラジャ・ゴズネル | 出演:フレディ・プリンズJr、サラ・ミシェル・ゲラー | |
Scooby Doo Monster Unleashed | 2004年 アメリカ映画 | ||
今や超人気者になった「ミステリー社」のメンバーたち。今日は新たに完成した博物館で、彼らが今まで退治してきたモンスターたちの展示が行われている。その会場に突如として現れたのは、謎のモンスターと鉄仮面の男。会場はあっという間にめちゃめちゃにされてしまい、彼らの株も急降下。名誉挽回のために調査に乗り出す4人+1匹は町外れのお化け屋敷へと侵入し、そこでなんと『モンスター製造マシーン』を発見する。メンバーたちはそれぞれの自分のあり方に疑問を抱きながらも、事件解決へと全力投球。しかし、いつもの事ながら、事件の傷口を広げてしまうのはシャギーと迷犬スクービー・ドゥーだった。ついに製造マシーンの部品を盗み出した彼らは、その機械を改造する事に成功するが、鉄仮面とモンスターたちの執拗な妨害に合う。果たして鉄仮面の正体は?そして「ミステリー社」の面々の運命やいかに??・・・・・・・ | |||
私評:俺たちがヒーロー??・・・・まさにアニメの世界から飛び出したという表現がピッタリのこの作品。しかし、このテンションについて行けるか??1作目はアメリカでは大ヒットしたものの日本では惨憺たる興行成績。オマケに「ラジー賞」にかなりノミネートされたり・・。でも、私はこの映画のノリがけっこう好きです。とにかくカトゥーンのスピードなので、セリフも動きも早い!そして上映時間も短い!!今回は前作以上に特撮には力が入っていますが、私的にツボなのは登場人物のキャラクターです。特にマシュー・リラード演じるシャギーのキャラクターが私は好き。そしてお色気担当のサラ・ミシェル・ゲラーがめっちゃ可愛い〜・・・。この映画は正直言ってそれだけでイイのだ!(笑)そして今回の特別ゲストはリポーター役のアリシア・シルバーストーンと博物館のオーナーでミステリー社のヴェルマに夢中なセス・グリーン。この二人が実にグッドです。そしてエンドクレジットで「PUFFY」の曲が掛かるのでこれも日本人なら聞いておきましょう。余談ですが、アリシアに付いているカメラマンの男(ネッド)がシャマランに似ていると思ったのは私だけでしょうか?? | |||
ヘルボーイ | 監督:ギルレモ・デル・トロ | 出演:ロン・パールマン、セルマ・ブレア | |
Hellboy | 2004年 アメリカ映画 | ||
第2次世界大戦の末期、ヒットラー率いるナチスは闇の力を手に入れようと魔導師ラスプーチンにより冥界の扉を開けることに成功する。しかし、その場に居合わせたアメリカ軍の攻撃により目論見は失敗するが冥界から赤い小猿のような生物を召喚する。超常現象学者のブルッテンホルム博士の手によりその『小猿』は育てられることに。彼の名前は「ヘルボーイ」と呼ばれた。そして現代。新米FBI捜査官のメイヤーズは博士の元に呼ばれた。博士は不治の病で余命幾許もないため、メイヤーズを彼の後任に選んだのだ。そこでメイヤーズが目にしたのは巨大な赤鬼になた『ヘルボーイ』と彼の相棒で半魚人のエイブだった。ちょうどその頃、雪深い山奥の異教の神殿でラスプーチンが復活する。彼は再び冥界をこじ開け、世界制服を企んでいたのだ。そしてその為にはヘルボーイの特殊な能力が必要だった・・・・・・ | |||
私評:その程度じゃ俺は倒せないぜ・・・・またしてもアメコミからのダークヒーローがスクリーンにデビューした。態度がデカくて風貌も醜いが、こいつがなかなか憎めないヤツ。とにかく強力なパワーと頑強な体の持ち主。やはりこういうキャラクターでないといけないのでしょうね・・。それにしても最初の展開が速すぎて、よく分からないうちにメインのストーリーに突入。何とも強引だったけど、さすがにアクションシーンはすごい迫力。しかし、私的にはどうもダラダラした展開で、しかも日本版はディレクターズカットで、アメリカ公開版より10分長い132分。いや〜、通常版で良かったかも??主演はこういう特異な役はお手の物のロン・パールマン。もう、この役をできる人は彼しかいないでしょう??そして私の目を惹いたのはセルマ・ブレア嬢。彼女ってこういうちょっと陰のある女と、めっちゃ弾けたおバカな女を見事に使い分けますね。監督は『ブレイド2』のギレルモ・デル・トロです。 | |||